- 英
- hypoproteinemia
- 関
- 低タンパク血症、低アルブミン血症
[show details]
- 基質欠乏:飢餓、吸収不良症候群
- 蛋白合成能低下:肝硬変、低アルブミン血症を来す各種病態(血中蛋白の大半がアルブミン。Alb /TP = 3.5-4.5 / 6.5-8)
- 血液の希釈:妊娠
- サードスペースへの移行:胸水、腹水
- 体外への漏出:
- 蛋白異化亢進:炎症性疾患、悪性疾患、甲状腺機能亢進症
国試
WordNet
- abnormally low level of protein in the blood; can indicate inadequate diet or intestinal or renal disorders
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/06/11 15:24:06」(JST)
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低タンパク血症 |
分類及び外部参照情報 |
ICD-9 |
273.8 |
DiseasesDB |
6534 |
MeSH |
D007019 |
プロジェクト:病気/Portal:医学と医療 |
テンプレートを表示 |
低タンパク血症(英:Hypoproteinemia)とは、血中タンパク質が異常に低い状態のことを言う。蛋白の原料の不足、蛋白合成障害、蛋白の喪失などに分類される。
蛋白合成障害には肝硬変などが代表的である。 蛋白喪失の原因の一つとして、ネフローゼ症候群の医学的特徴である尿へのタンパク質の過剰な排出(タンパク尿)があげられる。 低アルブミン血症が、代表的な低タンパク血症である。 膠質浸透圧の低下を来すため、循環血漿量が維持できずに水分が間質に流出してしまい、組織に水腫、浮腫が現れる。
関連事項[編集]
血液検査の参考基準値#肝機能
参考[編集]
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 胃切除後に低蛋白血症が速やかに改善した高齢者若年性ポリポーシスの1例
- 田島 雄介,石橋 敬一郎,芳賀 紀裕,石畝 亨,横山 洋三,隈元 謙介,宮崎 達也,石田 秀行
- 日本外科系連合学会誌 36(4), 635-640, 2011-08-30
- NAID 10029684945
- 大腸癌を合併しSMAD4遺伝子異常を確認できた若年性ポリポーシスの1例
- 三宅 清花,上田 渉,有本 雄貴,佐野 弘治,大川 清孝,田村 和朗
- 日本大腸肛門病学会雑誌 64(3), 170-177, 2011-03-01
- … 症例は40歳代男性.食欲不振と下腿浮腫を自覚し近医を受診した.貧血と低蛋白血症を認め精査のため入院となった.上部消化管内視鏡検査で胃にポリープが密生し胃ポリポーシスと診断した.下部消化管内視鏡検査では盲腸には2型腫瘍と周囲に数個のポリープが見られた.直腸には数十個のポリープを認めた.胃ポリープの生検組織像,十二指腸ポリープと直腸ポリープの内視鏡的粘膜切除の組織像から若年性ポリポ …
- NAID 10029095209
- カプセル内視鏡によって観察した腸リンパ管拡張症の1例
- 遠藤 克哉,高橋 成一,木内 喜孝,下瀬川 徹
- 日本消化器内視鏡学会雑誌 = Gastroenterological endoscopy 52(11), 3117-3123, 2010-11-20
- … 症例は58歳,女性.平成17年に原因不明の蛋白漏出性腸症を発症した.平成20年8月,低蛋白血症が増悪し,同年10月8日にカプセル内視鏡にて小腸の精査を行ったところ上部空腸を中心とした広範囲に白色絨毛所見が認められた.平成21年3月19日に経口的シングルバルーン小腸内視鏡検査にて空腸の白色絨毛から生検を行い,腸リンパ管拡張症と診断した.カプセル内視鏡は腸リンパ管拡張症の診断に有用であると考えられ …
- NAID 10027493545
Related Links
- 低タンパク血症). 血清中の総タンパクの60%~70%がアルブミンで占められている ので、低アルブミン血症として現れることが多い。 栄養不良 ... 肝臓でのアルブミン合成 が正常であっても ・・・アルブミン消費の亢進があると低タンパク血症を生じる。 <1>体外 へ ...
- 低タンパク血症(Hypoproteinemia)とは、血中タンパク質が異常に低い状態のことを 言う。蛋白の原料の不足、蛋白合成障害、蛋白の喪失などに分類される。 蛋白合成 障害には肝硬変などが代表的である。 蛋白喪失の原因の一つとして、ネフローゼ 症候群の ...
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★リンクテーブル★
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- 45歳の女性。急激な体重増加を主訴に来院した。生来健康で、健康維持のために週2回スポーツジムに通っている。1か月前から突然、顔面と下腿とに浮腫が出現し、現在までに12kgの急激な体重増加を認め受診した。身長 162cm、体重 66kg。脈拍 72/分、整。血圧 100/78mmHg。顔面と下腿とに浮腫を認める。尿所見:蛋白 4+、糖(-)、潜血(-)、沈渣に卵円形脂肪体 1~4/1視野、尿蛋白 9.8g/日。血液生化学所見:総蛋白 4.6g/dL、アルブミン 1.0g/dL、CK 148IU/L(基準 30~140)、尿素窒素 38mg/dL、クレアチニン 1.3mg/dL、尿酸 7.3mg/dL、総コレステロール 334mg/dL。CRP 0.1mg/dL。超音波検査で腎の萎縮と水腎症とを認めない。
- この患者の血清クレアチニン高値の原因として最も可能性が高いのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [110A042]←[国試_110]→[110A044]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [102G015]←[国試_102]→[102G017]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [103I017]←[国試_103]→[103I019]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [101F050]←[国試_101]→[101F052]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [103C005]←[国試_103]→[103C007]
[★]
- 英
- nephrotic syndrome, NS
- 同
- ネフロージス nephrosis
- 関
- 腎 ネフローゼ症候群、小児ネフローゼ症候群
- 蛋白分画
概念
- 高度の蛋白尿とそれに起因する低蛋白血症、浮腫および高脂血症を呈した臨床病態
- 臨床的な概念であり、尿中に多量の血清タンパク成分を喪失するときにみられる共通の病態
病型
- 原発性糸球体腎炎
- 続発性ネフローゼ症候群:先行する疾患(膠原病、糖尿病など)に続発する
疫学
成人(IMD)
ネフローゼ症候群の原因
- 微小変化群:大人,約20-30%. 子供,70-80%
- 膜性腎症:大人,約30%. 子供,5%
- 膜増殖性糸球体腎炎:大人,5-7%
病理
- 広範囲にわたる著明な糸球体臓側上皮細胞の障害が認められ、足突起が単純化(simplification; 足突起の突起が減少すること?))および消失している。(PRE.224)
ネフローゼ症候群に関わる3つの基本的な病型
- PRE.224
- 1. 糸球体上皮細胞の障害:微小鹸化群、原発性巣状硬化症 ← 単球から放出されたサイトカインが上皮細胞の障害に関わっている
- 2. 上皮下における免疫複合体の形成と補体の活性化により、沈着した免疫複合体の周りに基底膜マトリックスが沈着し、基底膜が肥厚する膜型病変を呈する
- 3. 糸球体壁に影響を及ぼす蓄積病変は、ALアミロイドーシスや軽鎖蓄積病、あるいは糖尿病性腎症がある。
検査
- IMD
血液検査
凝固系検査
- フィブリノゲン、第I因子、第VIII因子、第X因子など → 肝臓で産生される。肝臓機能の亢進を示唆
血液生化学検査
- アルブミン:低値
- γ-グロブリン:低値 → IgGが低値となる。これが易感染性と関連している。なぜこうなるかは分かっていない。 → 易感染性につながる
- α2-グロブリン高値
- β-グロブリン:高値
- コレステロール:高値
- 中性脂肪:増加(特にLDL、VLDL)
- 低カルシウム血症 ← アルブミン低値による(アルブミン1.0 g/dlの低下により血清カルシウム0.8mg/dlの低下)。
- フィブリノゲン:高値 → 肝機能の亢進による
α2グロブリンが高値になるメカニズム
ネフローゼの場合血中のタンパクはどんどん尿に漏出していく。そのためアルブミン、γグロブリンは割合が低下している。α2分画にはα2マクログロブリンが存在する。これは分子量が77万から82万という大きな分子であるので、ネフローゼで糸球体のサイズバリアが崩壊しているとしても尿中に排出されず残るため、相対的にα2分画が高くなる。
赤沈が亢進するメカニズム
赤沈は第1相で赤血球同士が連銭形成し、第2相で沈んでいき、第3相では沈んできた赤血球の密度が上昇して沈降速度が鈍ってくる。赤沈が亢進するには、凝集が促進されるか、沈降の抵抗が少ないかである。赤血球の膜は負に帯電しており、正に帯電しているフィブリノゲン、γグロブリンが増加すると負の電荷同士で集まり合い凝集が促進される。逆に負に帯電しているアルブミンの量が減少すると、負同士の反発が軽減し凝集が容易になる。また貧血であると第3相で密度が低くなり沈降が早くなる。以上より、ネフローゼの場合アルブミンが尿中に排泄され血清アルブミンの濃度が低下、また、β分画のフィブリノゲンが上昇しているため赤沈は亢進する。
尿検査
- 蛋白尿
- 顕微鏡的血尿
- 顆粒円柱、脂肪球、卵円脂肪体
診断基準(厚生省特定疾患 ネフローゼ症候群 調査研究班)
- 1.と2.が 成人ネフローゼ症候群の必須条件。
- また尿沈渣中多数の卵円形脂肪体、重屈折脂肪体は参考所見となる
- 高脂血症と浮腫は必須条件ではない。
合併症
- IMD
- 1.乏尿、急性腎不全(循環血液量の減少)
- 2.低栄養(アルブミンの低下)、感染症(リンパ球サブセット・サイトカインの変化、血漿γグロブリン減少)
- 3.胸水、腹水(アルブミンの低下、体液量の増加)
- 4.起立性低血圧(循環血液量の減少)
- 5.凝固能亢進・血栓症(凝固因子増加、線溶活性低下、循環血液量減少、血液濃縮、脂質代謝異常):静脈血栓症、腎静脈血栓症、肺梗塞(アンチトロンビンIII低下例に多い)
- 6.治療薬(糖質コルチコイド、シクロスポリン?)の副作用:易感染性、消化性潰瘍、精神症状、高血圧、白内障、多毛、肥満、免疫性低下、白血球減少、出血性膀胱炎
- 2+3. 特発性細菌性腹膜炎
予後
- 糸球体選択指数 selection index S.I.によって治療の予後が予測できるらしい。
- SI(selectivity index)=(尿中IgG/血清IgG)/(尿中Tf/血清Tf)。
- SIが小さいほどサイズバリアーが機能しているということ。
- 0.2以下:high selective :プレドニゾロンに反応しやすい
- 0.2以上:low selective :プレドニゾロンに反応しにくい
[★]
- 英
- protein-losing gastroenteropathy PLGE, proteinlosing gastroenteropathy
- 同
- タンパク質漏出性胃腸症、滲出性腸症 exudative enteropathy、本態性低タンパク血症 essential hypoproteinemia、異化亢進性低タンパク血症 hypercatabolic hypoproteinemia
- 関
- 低タンパク血症
- 蛋白漏出性腸症 protein-losing enteropathy、蛋白喪失性腸症、タンパク質喪失性腸症、タンパク質漏出性腸症
[show details]
概念
消化管粘膜より管腔にタンパク質(主にアルブミン) が漏出する為に、低蛋白血症を伴った病態。主症状は浮腫である。吸収不良症候群とのoverlapが多い
病態生理に基づく病因の分類
- YN.A-87 参考1
- 2. 炎症:びらん・潰瘍により蛋白質が漏出する。さらに全層性の腸管病変(悪性腫瘍腫瘍、クローン病)によりリンパ管が閉塞し、リンパが漏出する機序もある→3.
検査
- アルブミン:低下
- A/G比:正常 → アルブミン低値ながらA/G比が正常なのが特徴。
- 免疫グロブリン:低下 → 免疫グロブリンも漏出してしまう
- 糞便検査:α1アンチトリプシンクリアランス試験(α1-アンチトリプシン消化管クリアランス試験):血清蛋白中の約4%を占めるATの糞便中排泄量を求める試験。腸粘膜からの蛋白漏出の程度をみる。20mL/日以上の排泄があれば陽性と診断する。
- YN A-87
鑑別
- 蛋白漏出性胃腸症:蛋白↓、コレステロール↓
- ネフローゼ症候群:蛋白↓、コレステロール↑
参考
- 1. [charged] Protein-losing gastroenteropathy - uptodate [1]
[★]
- 英
- low-protein、hypoprotein
- 関
- 低タンパク、低タンパク質
[★]
- 英
- sis, pathy
[★]
- 英
- leukosis
- 同
- ロイコーゼ