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抗うつ薬(こううつやく、英: Antidepressant)とは、典型的には、抑うつ気分の持続や希死念慮を特徴とするうつ病のような気分障害(MD)に用いられる精神科の薬である。不安障害のうち全般性不安障害やパニック障害[1]、社交不安障害(SAD)、強迫性障害[2]、心的外傷後ストレス障害(PTSD)[3]にも処方される。慢性疼痛、月経困難症などへの適応外使用が行われる場合がある。適用外の処方には議論があり、アメリカでは司法省による制裁が行われている例もある。
抗うつ薬の種類としては、モノアミン酸化酵素阻害薬と三環系抗うつ薬の抗うつ作用が偶然に発見されて以降、四環系抗うつ薬、それらの作用機序を目標として似たような選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬 (SNRI)が開発されてきた。多くの抗うつ薬は、効果の発現が2〜6週間遅れるが、効果はしばしば1週間後に見られる。抗うつ薬の有効性が議論されており、現在では軽症のうつ病に対しては、必ずしも薬剤の投与は一次選択にはなっていない[4][5]。また使用にあたっても1種類の抗うつ薬の使用が原則とされる[5]。新たな抗うつ薬としてケタミンが注目され研究が進んでいる[6][7]。
抗うつ薬の使用は、口渇といった軽いものから、肥満や性機能障害など様々な#副作用が併存する可能性がある。また2型糖尿病の危険性を増加させる[8]。さらに他者に暴力を加える危険性は抗うつ薬全体で8.4倍に増加させるが、薬剤により2.8倍から10.9倍までのばらつきがある[9]。投与直後から、自殺の傾向を高める賦活症候群の危険性がある[10]。日本でも添付文書にて、24歳以下で自殺念慮や自殺企図の危険性を増加させることを注意喚起している[11]。WHOガイドラインでは12歳未満の子供については禁忌である[4]。急に服薬を中止した場合、ベンゾジアゼピン離脱症状に酷似した離脱症状(抗うつ薬中断症候群)を生じさせる可能性がある[4][12]。離脱症状は、少なくとも2〜3週間後の再発とは異なり、数時間程度で発生し、多くは軽度で1〜2週間でおさまる[13]。離脱症状の高い出現率を持つ薬剤、パロキセチン(パキシル)で66%やセルトラリン(ゾロフト)で60%がある[13]。
製薬会社は、特許対策のために分子構造を修正し似たような医薬品設計を行っていたが、2009年にはグラクソスミスクラインが神経科学分野での採算の悪さを理由に研究を閉鎖した[14]。その後、大手製薬会社の似たような傾向が続いた[15][16]。
系統 | 薬品名(カッコ内は商品名) |
---|---|
三環系 | アモキサピン(アモキサン) |
ノルトリプチリン(ノリトレン) | |
アミトリプチリン(トリプタノール) | |
トリミプラミン(スルモンチール) | |
イミプラミン(イミドール、トフラニール) | |
クロミプラミン(アナフラニール) | |
ドスレピン(プロチアデン) | |
ロフェプラミン(アンプリット) | |
四環系 | マプロチリン(ルジオミール) |
セチプチリン(テシプール) | |
ミアンセリン(テトラミド) | |
SSRI | フルボキサミン(デプロメール、ルボックス) |
パロキセチン(パキシル) | |
セルトラリン(ジェイゾロフト) | |
エスシタロプラム(レクサプロ) | |
SNRI | ミルナシプラン(トレドミン) |
デュロキセチン(サインバルタ) | |
ベンラファキシン(イフェクサー) | |
NaSSA | ミルタザピン(リフレックス、レメロン) |
その他 | トラゾドン(デジレル、レスリン) |
SSRIを、境にしてグループにすることが一般的である。例えば、日本うつ病学会の診療ガイドラインは、SSRI、SNRI、ミルタザピンなどを、「新規抗うつ薬」としてひっくるめている[18]。あるいは研究者はこれら新規抗うつ薬を第二世代と呼ぶことが一般的である。
有効性では新規の抗うつ薬と従来の抗うつ薬とに違いはないとう見解は混在する、一定した結論はない[18]。従来の抗うつ薬では、抗コリン作用による鎮静作用が強く、また自殺に用いられた際に死亡率が高い[18]。忍容性においては新規の抗うつ薬であるが、24歳以下で自殺を誘発する賦活症候群や中止時の離脱症候群、また高齢者での死亡率の上昇など副作用の違いがある[18]。どれが第一選択となるかということはない[18]。
最も初期の抗うつ薬であるが、薬剤相互作用や副作用の多さから日本では抗うつ薬としてはほとんど使われず、パーキンソン病治療薬として専ら用いられている。
もっとも古い抗うつ薬で1950年代に登場した。これらの薬のセロトニンやノルアドレナリンの再取り込みの阻害が後に発見され、改良につながっていった。三環系抗うつ薬の第1世代としてはアミトリプチリン (トリプタノール、ラントロン)、イミプラミン (イミドール、トフラニール)、クロミプラミン (アナフラニール)、トリミプラミン(英語版) (スルモンチール)、ノルトリプチリン(ノリトレン)。三環系抗うつ薬の第2世代としてはアモキサピン (アモキサン)、ドスレピン(英語版)(プロチアデン)、ロフェプラミン(英語版)(アンプリット)が知られている。
初期の抗うつ薬であるが使われ続けている薬である。その理由としては、有効性という点では新規抗うつ薬が優っているとは必ずしも言えず、抗コリン作用をはじめとした多くの副作用が存在するが、緊急入院患者のような重症では有効性が高い可能性があるという見解があるためである[18]。特徴としては三級アミンは二級アミンと比べると、鎮静作用、抗コリン作用が強く、起立性低血圧も起こしやすい。鎮静作用と体重増加の作用はヒスタミンH1受容体に対する親和性と相関している。起立性低血圧はアドレナリンα1受容体との親和性に相関している。またTCAは内服中断後、1週間は体内にとどまると考えられている。危険な副作用としてはキニジン様作用といわれる心臓障害がある。
ノルアドレナリンの再取り込みを選択的に阻害し、セロトニンの再取り込みは阻害しない。抗コリン作用はTCAよりも軽減されている傾向があるが、痙攣を起こしやすく、抗けいれん作用の強い抗不安薬(ジアゼパムやニトラゼパム)を併用することが多い。塩酸マプロチリン(ルジオミール)、塩酸ミアンセリン(テトラミド)、マレイン酸セチプチリン(テシプール)が有名である。
フルボキサミン(ルボックス、デプロメール)、パロキセチン(パキシル)、セルトラリン(ジェイゾロフト)、シタロプラム(英語版)(日本未発売)、エスシタロプラム(レクサプロ)が知られている。急に服薬を中止するとSSRI離脱症候群が発現する恐れがある。強迫性障害、社交不安障害、パニック障害、心的外傷後ストレス障害に適応があるものがある。双極性障害には気分安定薬と併用しない限り禁忌である。効果発現に2週間程度必要である。投与初期(1〜2週間程度)は悪心、嘔吐、不安、焦燥、不眠といった症状が出現することがあるが継続投与で軽快、消失する。持続することもある。セロトニン受容体に対する急性刺激と考えられている。少量ではセロトニン選択性であるが、高用量となるとノルアドレナリンの再取り込みも阻害するようになる。
ミルナシプラン(トレドミン)、ベンラファキシン(イフェクサー)、デュロキセチン(サインバルタ)、ネファゾドン(英語版)(サーゾーン)が含まれる。SSRIよりも意欲を高めるといった効果が期待されている。TCAのイミプラミンに近い作用となるがセロトニンとノルアドレナリン以外の受容体と相互作用をしないため副作用は非常に少ない。頭痛、口渇、排尿障害といった副作用は報告されている。
トラゾドン(商品名レスリン、デジレル)は、セロトニンの再取り込みを阻害する他、セロトニン5-HT2受容体の阻害作用が強い薬物である。
NaSSAは、Noradrenergic and Specific Serotonergic Antidepressantの略。これまでのようにシナプスにおける神経伝達物質の再取り込みを阻害して濃度を上げるのではなく、セロトニン、ノルアドレナリンの分泌量そのものを増やす作用がある。α2ヘテロ受容体とα2受容体をふさぎ、セロトニンやノルアドレナリンが出ていないと錯覚させ分泌を促す。また、5-HT1受容体にセロトニンが結びつきやすくするために、5-HT1以外のセロトニン受容体をふさぐ。SSRI、SNRIと作用用途が違うため単剤処方で効果が薄いうつ病に対してはこれらの抗うつ薬を併用するカリフォルニア・ロケットという投薬が行われる場合がある。
日本国内においては未承認である。ブプロピオン(商品名ウェルブトリン)が知られている。
日本国内においては未承認である。チアネプチン(英語版)が知られている。en:Selective serotonin reuptake enhancerも参照のこと。
WHOのガイドラインでは、成人のうつ病に対しての選択肢として提案されているが、一方で12歳未満には処方禁止、12歳以上の児童では第一選択肢から除外するとしている[4]。WHO必須医薬品モデル・リストから選択することが望ましい[4]。
英国国立医療技術評価機構(NICE)の2004年のガイドラインは、危険性/利益の比率が悪いという理由で、抗うつ薬を軽症うつ病の初期治療に用いるべきではないとしている;中等度あるいは重度のうつ病では、SSRIのほうが三環系よりも忍容性が高い;重度のうつ病では、抗うつ薬は認知行動療法のような心理療法と組み合わせるべきである[19]。NICEの2009年の改定されたガイドラインは、危険性/利益の比率が悪いために軽症以下のうつ病に抗うつ薬を使用してはいけない(Do not use antidepressants)としている[20]。さらに、セントジョーンズワートは、軽症あるいは中等度で利益がある可能性についても言及している。
アメリカ精神医学会による2000年の大うつ病性障害の患者の治療のための診療ガイドラインは[21]、患者が望むなら、軽症の大うつ病性障害の最初の一次治療に抗うつ薬を投与してもよいとしている;電気けいれん療法が計画されていない、中等度から重度の大うつ病性障害では抗うつ薬を投与すべきである;精神病性うつ病には、抗精神病薬と抗うつ薬の併用、あるいは電気けいれん療法を用いるべきである。有効性は、概して分類間と分類内で同等であると示されており、最初の選択は主に個々の患者、患者の選択、医薬品と費用に関する臨床試験のデータの量と質から予想される副作用に基づく。
日本うつ病学会の2012年の大うつ病障害の治療ガイドラインでは、軽症うつ病の場合、安易な薬物療法は避けるべきであり、中等度から重症のうつ病の場合、1種類の抗うつ薬の使用を基本とし、十分な量の抗うつ薬を十分な期間に渡って投与すべきであるとされる。寛解維持期には十分な継続・維持療法を行い、抗うつ薬の投与の終結を急ぐべきではないとされる。[22]
NICEのガイドラインでは、全般性不安障害(GAD)および強迫性障害(OCD)への第一選択肢は低強度の心理療法であり、それに効果を示さなかった場合は、選択肢の一つとしてSSRIによる薬物療法を挙げている[1][2]。
線維筋痛症(FMS)の疼痛管理選択肢の一つとしてガイドラインで挙げられている。
抗うつ薬が効果を表すのは、セロトニン、ノルアドレナリン、ドパミンなどの神経伝達物質に作用するからであるとされている。しかし、三環系や四環系抗うつ薬では、抗コリン作用、抗α1作用なども併せ持っており、そのために以下のような副作用が生じることがある。また、実際の症例では他の基礎疾患治療薬との併用となる事も多く、薬剤相互作用や副作用の頻度は上昇すると共に見逃され易い[23]と指摘されている。
服用開始直後の吐き気については、これについては制吐剤(ガスモチンなど)や六君子湯などの併用によって緩和することが可能である[要出典][24]。性欲減退についてはDNRIとの併用で解消できる場合があることが報告されている。
SSRIの主な副作用には以下が含まれるが、これだけに限定されるわけではない。セロトニン症候群、吐き気、下痢、血圧の上昇、精神運動性激越(英語版)、頭痛、不安、神経過敏、情緒不安定、自殺念慮の増加、自殺企図、不眠症、薬物間の相互作用、新生児の薬害反応、食欲不振(英語版)、口渇、眠気、振戦、性機能障害、性欲減衰、無力、消化不良、目まい、発汗、人格障害、鼻血、頻尿、月経過多、躁/軽躁[25]悪寒、動悸、味覚倒錯、排尿障害[26]、傾眠、胃腸の不整、筋力低下、長期間の体重増加。
三環系抗うつ薬の一般的な副作用:口渇(英語版)(参考リンク:口腔乾燥症、Xerostomia)、かすみ目、傾眠(英語版)、目まい、振戦、性的な問題、皮膚湿疹、また体重の増減。
三環系抗うつ薬の副作用には、心拍数、傾眠、口渇、便秘、尿閉、かすみ目、目まい、精神錯乱、性機能障害。毒性は、常用量で約10倍である;過剰服用では、致命的な不整脈を引き起こし致死的になることが多い。一方で、三環系抗うつ薬は、今なお特にうつ病の重症の症例での有効性を理由として、安価にまた適用外で用いられている。
1998年の162のランダム化比較試験からのSSRIと三環系抗うつ薬の有害事象の比較レビューでは、口渇、便秘、目まいではSSRIのほうが半分程度の頻度であるが、吐き気、下痢、不安、興奮、不眠症ではSSRIのほうがおよそ2倍の頻度であり、副作用の合計数では、SSRIのほうが多かった[27]。
NaSSIの副作用には、傾眠、食欲増加、体重増加が含まれる[28]。
2009年5月に公表された研究によれば、乳がん生存者が、抗がん剤のタモキシフェンの服用中にいくつかの抗うつ薬を用いた場合に、再発の危険性がある[29]。
双極性うつ病においては抗うつ薬が、SSRIでは頻繁に、軽躁 (Hypomania) と躁の症状の悪化あるいは誘因となる[30]。
妊娠中の抗うつ薬の使用は、自然流産の危険性の増加に関連している[31]。
妊娠は感情の変動の誘因となり、うつ病に対処することを難しくする。発達中の胎児と乳児に対する危険性と反している医薬品の中断と再発の危険性が、比較検討される。一部の抗うつ薬は妊娠中の胎児に対する危険性が低いが、FDAはパキシル使用時の出生異常の危険性について忠告しており[32]、またMAOIは避けるべきである。新生児は、出生時に抗うつ薬の突然の中断により離脱症候群が現れる可能性がある。妊娠中の抗うつ薬の使用は、自然流産[31]、出生異常[33]、発育遅延[34]の危険性の増加、自閉症の危険性が2倍に増加する[35]ことに結びついている。抗うつ薬は、母乳中にさまざまな量で含まれているが、乳児に対する影響は不明である[36]。
2006年の『米国医師会雑誌』(JAMA)における産業的な公表では、妊娠中に抗うつ医薬品を中断することは再発頻度が高いことを見出した[37]。米国医師会雑誌は後に、金銭的つながりや利害関係の衝突の可能性に言及して訂正を公表し[38]、著者は、つながりは研究活動に関係していないと主張した。産科医で出産期医学者のアダム・ユレート(Adam Urato)は、『ウォール・ストリート・ジャーナル』で、患者と医療専門家は産業の影響から自由な状態で助言される必要があると述べた[39]。
増量でも減量でも、抗うつ薬の服用量を変更した場合、自殺の危険性が2倍になることが認められる[40]。 159,810人のアミトリプチリン、フルオキセチン(日本では未認可)、パロキセチン、ドチエピンの使用者からの研究から、抗うつ薬の開始から1カ月、特に最初の日から9日目の間に自殺行動の危険性が増加したことが見出された[10]。
アメリカ食品医薬品局は、すべてのSSRIに、子供と若年者における自殺率(1000人あたり2人から4人)を2倍にする、という黒枠警告文を命じた[41][42]。しかしながら、自殺は医薬品に起因するのか、うつ病自身の要素なのかという議論がある[41][43]。25歳以下の成人の自殺傾向や自殺行動の危険性の増加は、子供と若年者でのものに近い[44]。
若い患者は、自殺念慮や行動の兆候を、とりわけ治療開始の8週間は、注意深く観察されるべきである。
米国ではFDAの警告(2007年5月)以降に若年者の自殺死者数が増加している[45]。FDA警告の結果、若年者の抗うつ薬治療が少なくなり、結果として自殺者が増えたとすれば問題であると、日本うつ病学会の野村総一郎は述べている[46]。
2009年の英国『モーズレイ処方ガイドライン第10版[注 1]』では、うつ病の治療が希死念慮および自殺企図を防ぐ最も効果的な方法であり、ほとんどの場合、抗うつ薬による治療が最も効果的な方法だとしている[48]。
2012年のうつ病学会シンポジウムでは、渡邊衡一郎により、米国精神医学界(APA)の治療ガイドラインでは、自殺予防の観点から抗うつ薬は特に急性期には必要と認識されていると意見されている[48]。意見は、男女ともSSRIの処方量が増えると、自殺率は低下する。若年者への投与の減少により、若年者の自殺率が増加している。睡眠障害により自殺率は上昇する。不安障害の併存により自殺率は上昇する。アルコールや物質依存により自殺率は上昇するというものである[48]。
しかし、2015年のアメリカ国立精神衛生研究所 (NIH) やコロラド大学の教授らによる、自殺予防の観点からの薬物療法についての論文によれば、リチウムとクロザピン(抗精神病薬)が自殺を防止するという証拠に比べれば、それ以外の抗うつ薬、あるいは抗精神病薬では、証拠に説得力がないことを報告している[49]。ケタミンでは、投与から40分で自殺念慮を減少させており、自殺企図と死亡に関する調査はまだないが、今後の研究に期待が寄せられている[49]。
2016年4月の研究は、抗うつ薬の長期間の使用中に自殺や自殺企図を防ぐかについて包括的なレビューによってメタアナリシスを実施し、未知の理由による試験からの脱落が多く、結論に至らなかった[50]。また北欧コクランセンターの研究は、システマティック・レビューを行い、欧州の監督庁に提出されたデータからデュロキセチン、フルオキセチン、パロキセチン、セルトラリン、ベンラファキシンについて、成人では差がないものの小児および青年では自殺および攻撃のリスクは倍増していることや[51]、欧州とイギリスの監督庁に提出された治験における健康な被験者の自殺念慮や暴力の危険性を2倍にしていることを見出した[52]。前者の研究ではイーライリリー社のデータでは自殺念慮の情報が欠落しているなどの情報の不完全性があり、解明にはそうしたデータの入手が必要であるとしている[51]。 腹圧性尿失禁に対するデュロキセチンによる治療のアメリカでの試験で予想を上回る自殺率が報告されたため、欧州医薬品庁 (EMA) に提出されたデータのメタアナリシスしたところ、人数の少なさと自殺や暴力に関連する記載の書き方を原因として信頼性のある評価が行えなかった(なお害が利益を上回っていると結論された)[53]。
食品医薬品局(FDA)の有害事象報告システム(AERS)のデータのうち、殺人や暴力の基準を満たしたものを同定し、暴力が起きた件数の79%を31つの薬で占めたが、そのうち抗うつ薬は13つである[9]。抗うつ薬全体では8.4倍、フルオキセチン(プロザック(日本では未認可)、SSRI)で10.9倍、パロキセチン(パキシル、SSRI)10.3倍、フルボキサミン(デプロメール、SSRI)8.4倍、ベンラファキシン(SNRI)8.3倍、デスベンラファキシン(英語版)(SNRI)7.9倍、セルトラリン(ジェイゾロフト、SSRI)6.7倍、エスシタロプラム(レクサプロ、SSRI)5.0倍、シタロプラム(SSRI)4.3倍、アミトリプチリン(トリプタノール、三環系)4.2倍、ブプロピオン(DNRI)3.9倍、トラゾドン(レスリン、デジレル)3.5倍、ミルタザピン(リフレックス、レメロン、NaSSA)3.4倍、デュロキセチン(サインバルタ、SNRI)2.8倍であった。抗うつ薬の服用者の年齢が下がるほど他害行為の傾向が見られた[11]。
#自殺の節も参照。
抗うつ薬の使用は、高齢者の転倒と関連している[54]。
1か月以内に抗うつ薬を摂取していた場合、自動車事故の危険性が70%増加する[55]。
トリミプラミン、ミルタザピン、ネファゾドンを除くすべての主要な抗うつ薬は、レム睡眠を抑制し、これらの薬の臨床効果は、概してレム睡眠における抑制効果に由来するという説がある。 抗うつ薬の3つの主要な種類、モノアミン酸化酵素阻害薬(MAOI)、三環系抗うつ薬(TCA)、選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)は、レム睡眠を大きく抑制する[56]。MAOIはほぼ完全にレム睡眠を抑制する。ミルタザピンはレム睡眠に影響がないか、それを僅かに増加させるかのどちらかである[57]。この作用は、長期間にわたり高用量の抗うつ薬を服用している患者の疲労を増大させる原因となる。
多くの抗うつ薬(TCA、TecA、SSRIのグループからパロキセチン)は、通常は5〜25キログラムの範囲で、まれに50キログラム以上の体重増加に結びついている。約165万人からのメタアナリシスで、SSRIや主に三環系抗うつ薬であるほかの抗うつ薬の使用は、2年で2型糖尿病の危険性を68パーセント増加させる[8]。
抗うつ薬を急に中断した場合、頻繁に、身体と精神の両方に離脱の要素のある抗うつ薬中断症候群を生じさせる[13][58]。離脱症状は、抗うつ薬を6週間以上服用した後に服薬をやめた数時間から1日程度で表れる可能性があり、少なくとも2〜3週間後であるうつ病の再発とは異なる[13]。症状は軽度なことが多いが、少数は医師による治療が必要である[13]。
離脱症状は、SSRIのほか、三環系抗うつ薬[59]、モノアミン酸化酵素阻害薬(日本では抗うつ薬として未認可)[60]、非定型抗うつ薬(たとえばベンラファキシン、ミルタザピン、トラゾドン、デュロキセチンなど)で報告されている[13]。
デンマークにおけるノルディック・コクラン・センターの研究者は、SSRI中断の兆候と症状をベンゾジアゼピン離脱症状におけるものと比較し、両方に離脱反応として依存症症候群を示し、酷似していたと結論した[12]。ほかの場所では、SSRIが依存症を引き起こすという懸念が持ち上がっている[61]。抗うつ薬は、時計遺伝子として知られる転写因子と相互に作用する可能性があり[62]、薬物の依存性(薬物乱用)とおそらく肥満に関与している[63][64]。6〜9か月を超える長期の治療の場合、このプロセスは抗うつ薬の初期の急性効果を妨害する(臨床効果の減少)。薬物治療の終了時にこのプロセスのみとなって離脱症状を生じさせ、再発の脆弱さが増す。このプロセスは必ずしも可逆的ではない。それどころか多くの抗うつ薬が切り替えあるいは増強されており、反耐性が起きる[65]。
SSRI中断の離脱症状の一部を挙げる:怒り、不安、パニック、抑うつ、離人症、剥離、精神錯乱、集中力の低下、記憶の問題、号泣発作、幻覚、躁、せん妄、平衡感覚の問題、視覚障害、電撃の感覚[66][67]、無感覚、知覚障害、むずむず脚、うずき、振戦、震え、パーキンソン、攻撃性、緊張。
さらに、増量でも減量でも抗うつ薬の用量の変更が生じた場合、自殺の危険性が2倍になると見られている[40]。
離脱と反発の作用の強度を最小化するには[68]、抗うつ薬は、減量に対する個人の反応に応じて、数週間から数カ月の期間継続すべきである。中断のためのアシュトンによる手順では、毎週か2週ごとに、残りの用量の10%の減量を勧めている[69]。 大部分の事例では、中断症状は最後の1〜4週間まで存続するが、おそらく15%までの少数の利用者は、離脱後1年間にわたり離脱症状が持続する[70]。 離脱症状の、出現率は全体では20%程度だが、パロキセチン(パキシル)で66%、セルトラリン(ゾロフト)で60%と薬剤によって異なり、血中半減期が短いものが出現率が高い傾向がある[13]。 パロキセチンとベンラファキシンは[66][71][72][73][74][75][76]、中断が特に困難なようで、18か月以上持続する長期にわたる離脱症状がパロキセチンで報告されている[77]。いくつかのピア・サポートのグループが、患者が抗うつ薬を徐々に減らすための支援を行っている[78][79]。
2013年に発行された『精神障害の診断と統計マニュアル』第5版(DSM-5)では、抗うつ薬中断症候群(Antidepressant Discontinuation Syndrome)の診断名が追加された。
なお、薬物治療抵抗性うつ病や再発性うつ病も含めた中等症から重症のうつ病にたいして抗うつ薬の効果の増強療法が選択される場合がある[82]。#増強および併用を参照。
抗うつ薬の効果は、副作用に関連するリスクを正当化するために偽薬をしのぐべきである。うつ病の重症度の評価にハミルトンうつ病評価尺度(HAM-D)が、しばしば用いられる[83]。HAM-Dの17項目のアンケートからの最大スコアは52点である;高いスコアがより重度のうつ病である。何が薬に対する十分な反応に相当するのかについては十分に確立されていないが、寛解あるいはすべてのうつ症状の実際の除去が目標であり、しかしながら寛解率はまれにしか公表されていない。症状軽減の割合は、抗うつ薬による46-54%に対して偽薬では31-38%である[84]。
234の研究から、第二世代の13種の抗うつ薬(ブプロピオン、シタロプラム(英語版)、デスベンラファキシン(英語版)、デュロキセチン、エスシタロプラム、フルオキセチン(日本では未認可)、フルボキサミン、ミルタザピン、ネファゾドン(英語版)、パロキセチン、セルトラリン、トラゾドン、ベンラファキシン)にて、年齢、性別、民族、併発疾患を考慮しても、うつ病の急性期、継続期、維持期の治療に対して、ほかのものを上回る臨床的に意味のある優越は発見されなかった[85]。
うつ病の薬物治療の有効性について、アメリカ国立精神衛生研究所によって委託されこれまでに最大規模かつ高額な費用がかかった研究、STAR*D (Sequenced Treatment Alternatives to Relieve Depression) が実施された[86]。その結果[87][88]の概要は以下である。STAR*Dの各過程は14週間ごとであり、従って14週後における寛解率や脱落率を表す。
この研究で比較されたどの薬の間にも、寛解率、反応率、寛解あるいは反応までの期間に、統計的あるいは意味のある臨床的な違いはない[92]。ブプロピオン徐放錠、ブプロピオン、シタロプラム、リチウム、ミルタザピン、ノルトリプチリン、セルトラリン、トリヨードサイロニン、トラニルシプロミン、ベンラファキシン徐放錠が含まれる。
2008年のランダム化比較試験のレビューは、症状の改善は、SSRIを使用して1週間目の終わりが最高で、いくらかの改善は少なくとも6週間継続したと結論した[93]。
SSRIのフルオキセチン(日本では未認可)、パロキセチン、エスシタロプラムとSNRIデュロキセチンと偽薬では、反応があった場合、偽薬のほうが改善度が緩やかだが、すべてで時間と共に改善していく傾向が見られた。しかし、抗うつ薬に反応しなかった患者の一部、全体に対する約25%の患者は、HAM-Dスコアが高いままで、8週間では偽薬より著しく高かった[94]。これは抗うつ薬に反応しない場合、中止すべきことを示唆していると解釈された[95]。
うつ病は類似した症状を呈する異なる病因の病気の集合なので、抗うつ薬の予後が悪いことを示した。大うつ病性障害の定義は見当違いの可能性がある[96]。
抗うつ薬はうつ病の根本にある原因に効果があるかについて、2002年のレビューは、使用を終了した場合、抗うつ薬がうつ病の再発の危険性を減少させるという根拠がないと結論した。このレビューの執筆者らは、対人関係療法(IPT)と認知行動療法(CBT)を挙げ、抗うつ薬を心理療法と組み合わせることを提言した[97]。
2006年のシステマティックレビューは、増量を推奨する証拠がないことを確認した[105]。パロキセチンの増量は、血中濃度では増加するものの、セロトニン受容体での占有率を増加させていないため、著者はSSRIの増量は推奨できないとしている[106]。フルオキセチン(日本では未認可)、パロキセチン、シタロプラム(英語版)、エスシタロプラム、セルトラリン、フルボキサミンでのメタアナリシスで、反応率は通常の開始用量の50.8%に対して高用量で開始した場合は54.8%であり、有害事象による中止率は通常量9.8%に対して高用量16.5%であり、有害事象のリスクのほうが高まった[107]。
三環系(イミプラミン、クロミプラミン)、四環系(マプロチリン)、SSRI(フルオキセチン(日本では未認可)、シタロプラム(英語版)、フルボキサミン、ミルナシプラン、セルトラリン、パロキセチン、ベンラファキシン)、MAOIs(イソカルボキサジド(英語版)、フェネルジン(英語版)、モクロベミド(英語版))、非定型抗うつ薬(ブプロピオン、ネファゾドン(英語版)、ミナプリン(英語版)、ロリプラム)を、イミプラミン等価換算で有効性をメタアナリシスした研究があり、高用量は改善率を上昇させないが有害事象の発現率を上げていることが示されている[108]。
投与量 | 偽薬群 | 100mgまで | 200mgまで | 250mgまで | 250mg以上 |
---|---|---|---|---|---|
改善率 | 34.8% | 46.0% | 53.3% | 46.3% | 48.3% |
有害事象発現率 | 1倍 | 1倍 | 1.5倍 | 1.63倍 | 2.18倍 |
高用量の抗うつ薬によるハミルトンうつ病評価尺度の改善度は、9.97点であったのに対し、低用量では9.57点であり、臨床的には無視できるほどの差であった。解析に使用されたのは、フルオキセチン(プロザック(日本では未認可))、パロキセチン(パキシル)、セルトラリン(ゾロフト)、ベンラファキシン(イフェクサー))、ネファゾドン(サーゾーン)、およびシタロプラム(セレクサ)のデータである[109]。
抗うつ薬が投与された30%から50%の間の患者が反応を示さない[110][111]。着実な反応があった場合でも、うつ病と機能不全の有意な継続は一般的で、そういう事例では再発率は3から6倍高い[112]。さらに、抗うつ薬は治療の過程で効果を失っていく傾向がある[113]。これらの限界と変動を打開するいくらかの方法が実際の診療で試みられている[114]。薬の切り替えと増強と併用である。
STAR*Dでは、治療効果と遺伝子を解析し個人に最適化された投薬を探る目的があったが、そのようなデータは得られていない[7]。欧州におけるNEWMEDS計画からも、セロトニン再取り込み阻害剤あるいはノルアドレナリン再取り込み阻害剤への反応性を予測する遺伝子との関連性は導き出せていない[115]。
アメリカ精神医学会(APA)の2000年の診療ガイドラインで、抗うつ薬による治療によって6から8週目までに反応がない場合、同じ種類の別の抗うつ薬に切り替え、次に異なった種類の抗うつ薬にすることを勧告している。この方法を用いたSTAR*D研究で報告された寛解率は21%であった。
2006年のメタ分析レビューは以前の研究の研究結果に多様性を見出した;SSRI抗うつ薬に反応しなかった患者が、新しい薬に対して12%から86%の間の反応があることを示した。しかしながら、個人はすでに多くの抗うつ薬を試しているので、新しい抗うつ薬試験からの恩恵はなさそうである[111]。 また一方、後のメタ分析は、新しい薬への切り替えと古い薬の継続との間に、違いがないことを見出している;とはいえ、新しい薬に切り替えた場合、治療抵抗性患者の34%が反応し、切り替えなしでも40%の反応があった[116]。 従って、新しい薬に対する臨床反応は、違う薬を受け取っているという信念に関連した偽薬効果の可能性がある。
アメリカ精神医学会のガイドラインは、部分的な反応に対して、増強あるいは違う種類の薬を追加することを勧めている。以下が含まれる:リチウム、甲状腺強化、ドーパミン作動薬(英語版)、性ホルモン、NRI、糖質コルチコイド特性の薬剤、また新しい抗てんかん薬[117]STAR*D計画は、この方法で30%の寛解率を報告した。
併用戦略では、通常、作用機序が重ならないように異なる系統の抗うつ薬を追加する。とはいえ、この戦略の有効性及び副作用についてのエビデンスはまだ少ないので、より大規模な臨床試験で有効性等を実証する必要がある[118]。STAR*D計画は、増強戦略で同じような寛解率を報告した。
薬剤を切り替えるのではなく、併用して作用増強を図ることは、単剤での副作用を緩和したり、治療抵抗性又は重度の精神病症状の悪化と治療無反応性を改善する可能性があることを示している[119]。
シタロプラムへの抗精神病薬のリスペリドン(リスパダール)の追加は利点が示せなかった[120]。フルオキセチン(日本では未認可)に追加したオランザピン(ジプレキサ)でも同様である[121]。
1960年代以降、抗うつ薬の服用はうつ病の長期的転帰を悪化させるという報告がある[122]
1990年、アメリカ国立精神衛生研究所(英語版)は、うつ病に関する全国調査で抗うつ薬(イミプラミン)、偽薬、心理療法(2種類)を比較し、18ヶ月後の健康維持率について、心理療法(認知療法)を受けた患者群が最高(30%)、抗うつ薬を服用した患者群が最低(19%)と報告している[123]。
1998年、世界保健機関(WHO)は、うつ病のスクリーニングの意義に関する研究を世界15都市で実施し、12ヵ月後の転帰について、抗うつ薬を服用した患者群は薬物療法を受けなかった患者群に比べて健康状態が悪いと報告している[124]。
抗うつ薬の治療効果は一般的に薬物治療が終了すると続かず、結果として再発率が高い。31のプラセボ対照の抗うつ薬の試験の最近のメタアナリシスでは、研究期間のほとんどは1年であり、抗うつ薬に反応していた18%の患者が服薬中に再発したのに対し、抗うつ薬を偽薬に切り替えた場合41%であったことを見出した[125]。アメリカ精神医学会のガイドラインは、症状の消失後、4〜5か月の抗うつ薬による継続治療を推奨している。うつ病エピソードの既往歴のある患者に対して、英国精神薬理学会の2000年の抗うつ薬によるうつ病治療のガイドラインは、最低でも6カ月から長くて5年あるいは無期限の抗うつ薬の継続を推奨している。
5年の追跡によれば、1年以上薬剤を使用した患者群では再発率は23%で、6か月〜12か月間使用した患者群との違いはなかった[126]。さらに、治療上の利益は治療過程の間に漸減した[65]。急性期の治療における薬物療法の使用後の残遺期における心理療法を伴う方法が、いくつかの試験によって提案されている[127][128]。
抗うつ薬による治療を受けた再発性のうつ病患者40人で、再発した場合を除き抗うつ薬の投与を止めた場合の再発率は、2年後時点で臨床管理群(20人)では80%に対し認知行動療法群(20人)では25%、6年後時点で臨床管理群では90%に対し認知行動療法群では60%であった[129]。
抗うつ薬は脳内の化学的不均衡を正すという名目で処方されるが、科学的な根拠があるわけではない。
1998年、アービング・カーシュらは、偽薬にも本物の薬の約75%の効果があると発表した。25%の差は、副作用を感じると本物だと分かり、被験者の期待感が高まるからだと説明した。分析には16種類の薬「アミトリプチリン」「イミプラミン」「アモキサピン」「マプロチリン」「フルオキセチン」(日本では未認可)「パロキセチン」「ベンラファキシン」「トラゾドン」「ブプロピオン」「イソカルボキサジド(英語版)」(日本では未認可)「フェネルジン(英語版)」(日本では未認可)「トラニルシプロミン(英語版)」(日本では未認可)「アミロバルビトン」「アジナゾラム(英語版)」「リチウム」「リオチロニン」の臨床試験データが用いられ、これらを4つの群「TCA(三環系・四環系)」「SSRI」「他の抗うつ薬」「他の薬」に分けた。全ての群で偽薬は本物の薬に対してほぼ75%の効果であった[130]。
2002年、アービング・カーシュらは、情報公開法に基づき、製薬会社がアメリカ食品医薬品局(FDA)に提出した臨床試験データを入手し、分析を行った。公開されていなかったデータを含めると、75%ではなく、約82%であった。この発表は激しい議論を巻き起こした[131]。
2004年、コクラン共同計画は、本物の薬のような副作用を持つ偽薬(活性プラセボ)を用いてシステマティック・レビューを行ったが、偽薬と抗うつ薬の間に有効性の違いは見られなかった[100]。 アービング・カーシュは、副作用のない通常の偽薬は本物の薬との差が大きくなる可能性を指摘している[132]。
臨床試験データの隠ぺいに関する裁判で、グラクソ・スミスクライン社は全ての臨床試験データを開示することで合意した[133]。医学雑誌編集者国際委員会は、一流医学誌では事前登録のない臨床試験を掲載しないとの声明を行い、世界保健機関による登録制度の構築や臨床試験の事前登録の議論へとつながった[134]。
2007年、抗うつ薬は米国で最も問題について議論される処方薬となった。一部の医師は、人々が問題の最終的な救いを求めているサインだと考えている。他はこれらの人々が抗うつ薬に依存しすぎていると反論している[135]。
2008年、アービング・カーシュらは、アメリカ食品医薬品局(FDA)に「フルオキセチン」(日本では未認可)「ベンラファキシン」「ネファゾドン(英語版)」「パロキセチン」の臨床試験データを請求し、分析を行った。英国国立医療技術評価機構(NICE)のガイドラインで臨床的意義があるとされる基準は、効果量(effect size)が0.50以上、または抗うつ薬と偽薬とのハミルトンうつ病評価尺度(HAM-D)得点差が3点以上である。結果は、効果量0.32、得点差1.8点(抗うつ薬9.6点、偽薬7.8点)で、偽薬は抗うつ薬の82%の効果であった[136][137]。
世界保健機関とその関連機関は、「パロキセチン」の未公表試験を含めてメタ分析し、偽薬は抗うつ薬の83%の効果であった[138]。 欧州の規制機関も、認可された抗うつ薬(SSRI、SNRI)の保有データを分析したところ、同様の結果であった[139]。
2009年、アメリカ国立精神衛生研究所(NIMH)のトーマス・インセルは、偽薬効果を疑問視する証拠を挙げた上で、抗うつ薬の効果が全て偽薬効果だとしても、STAR*D計画における14週後の最適な寛解率である28%を受け入れるべきかと問い、数時間で寛解をもたらす「ケタミン」を次世代の抗うつ薬の目標にしている[7]。
2010年、ペンシルベニア大学、バンダービルト大学、コロラド大学、ニューメキシコ大学の別々の心理学者により行われた「パキシル」「イミプラミン」を対象とした研究では、軽症から中等度のうつ病に対して、偽薬との比較でほとんど改善度に差がないことが分かった。この研究は米国医学会誌に掲載された[140][141]。このことは、重症度が増すにつれて、抗うつ薬の使用がより適切なものとなることを示唆するともいえる[142]。
2011年、英国国立医療技術評価機構(NICE)の臨床ガイドラインは、全般性不安障害(GAD)とパニック障害に対して長期的な有効性の証拠が存在するのは抗うつ薬だけであるとしている[143]。 厚生労働省によれば、強迫性障害の主要な治療はSSRIを主とした薬物、および認知行動療法であり、「クロミプラミン」「フルボキサミン」「パキシル」が挙げられている[144]。
2012年、『摂食障害国際ジャーナル』誌(International Journal of Eating Disorders)の報告では、摂食障害にはいかなる薬物治療の利益も示されていないが、48.4%が抗うつ薬を処方されている[145]。
2013年、うつ病に対する非定型抗精神病薬のメタ分析では、効果量は0.32〜0.34であり、抗うつ薬と同様であった[121]。これらの抗精神病薬には、セロトニンやドーパミンを遮断する薬剤、セロトニン・ドーパミン拮抗薬(SDA)と呼ばれる抗精神病薬が含まれる。
日本の厚生労働省は、大うつ病性障害に対し、18歳未満に投与しても効果を確認できなかったとして、添付文書を改訂し医師に慎重な投与を求めるよう日本製薬団体連合会に要請した。対象は「レクサプロ」「ジェイゾロフト」「サインバルタ」「ルボックス」「デプロメール」「レメロン」「リフレックス」「トレドミン」の8製品である[146][147]。
第二次世界大戦が終わると、V2ロケットの燃料の1つであるヒドラジンの在庫を、製薬会社は非常に安価に入手し、構造を変化させて新しい化合物を作った[148]。ホフマン・ラ・ロッシュ社は、ヒドラジン化合物のイソニアジドとイプロニアジド(英語版)に結核菌を死滅させる結核薬の特性を見出した[148]。1952年には、この結核薬による治療によって、患者が楽しそうに踊りだすといった多幸症の副作用が知られ、その経緯で精神科の患者で試験され、1956年にはイプロニアジドのうつ病への有効性が見出された[148]。イプロニアジドは、モノアミン酸化酵素阻害薬(MAOI)と呼ばれる種類の抗うつ薬である。(日本の商品エフピーにうつ病の適応はない)
同じ頃、三環系という種類の抗うつ薬も発見された。1856年にイギリスの化学者ウィリアム・パーキンが、コールタールから得られるフェノチアジンに似た化合物が染料として用いることができることを発見した[149]。このフェノチアジンに似た合成染料のイミノベンジル系のサマーブルーから、スイスのガイギー社がイミプラミンを合成した[150]。1955年にローランド・クーンが、イミプラミンをメランコリーで入院中の患者に投与し[150]、1957年にはチューリッヒの国際精神医学会議において、うつ病患者の症状を軽減させたと報告した[151]。翌1958年に、イミプラミンはトフラニールの商品名で販売された[152]。
フェノチアジンは、殺菌剤や精神科治療薬の基礎となる構造を持つ。
イミプラミンは、3つの環状の化学構造を持ち、これに類似した構造を持つ抗うつ薬は、三環系抗うつ薬と呼ばれる[152]。
三環系抗うつ薬のクロミプラミン。当初アメリカでは、模倣薬であるとして認可されなかった[153]。
三環系抗うつ薬のアミトリプチリン
また同じ頃に、うつ病を説明する仮説が生まれた。1954年に神経伝達物質であるセロトニンが脳内に存在することが報告され、 1960年にジョージ・アシュクロフトにより、うつ病ではセロトニン濃度が低くなっているかもしれないという理論が提唱された[154]。北米ではノルアドレナリンが関与していると考えられており、1965年にアメリカ国立精神衛生研究所(NIMH)のジョセフ・シルドクラウトがうつ病のカテコールアミン仮説を提唱し、うつ病では脳内のノルアドレナリンが減少し、抗うつ薬はこれを増加させるという内容である[155]。 シルドクラウトの理論の根拠には、高血圧剤のレセルピンがウサギのセロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミンの濃度を減少させたことや[156]、偽薬と比較してレセルピンが抑うつと不安の症状を改善させたという『ランセット』誌の同じ号のすぐ前のページに掲載された論文[157]がある[154]。しかしながら、『ランセット』誌の同じ号に掲載されたすぐ前のページ、116〜117ページに掲載された論文はレセルピンの服用者が自殺傾向を示すというものであった[158]。1970年代には、セロトニンの減少ではないという結論に達したが、抗うつ薬のマーケティングの際に利用されていった[154]。
ドーパミンの発見などで後にノーベル賞を受賞した神経科学者のアルビド・カールソンが、セロトニンの再取り込みだけを阻害する薬を作ろうとし、スウェーデンのアストラ社で抗ヒスタミン薬のクロルフェニラミンの化学構造を修正しジメリジン(英語版)を合成し、1972年に欧州のいくつかの国で特許が下り、1982年にツェルミドの商品名で認可された[159]。しかしながら同じ年にアメリカ食品医薬品局の認可を得る際に、ギラン・バレー症候群という致命的な副作用が報告され、市場から消えた[159]。これが世界初の選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)であるとされる。後にクロルフェニラミン自体にセロトニン再取り込み阻害様の作用があることが明らかになったが、特許を取ることができず、特許がなければ臨床試験を行いマーケティングを行い販売し収益を確保するといった採算の見込みはない[160]。
ツェルミドに続いて、フランスのフルニエ社のジュラール・ル・フェールが、抗ヒスタミン薬の分子構造を修正したインダルピン(英語版)を開発し、アップステンの商品名で市場に出たが白血球減少の副作用ですぐに市場から消えた[161]。
はじめに市場に生き残ったSSRIは、フルボキサミン(ルボックス)であり、1983年にはスイスにて販売されたのを皮切りに各国で認可されていったが、ドイツでは臨床試験中に自殺と自殺企図が生じて承認されなかった[162]。
プロザック(日本では未認可)の認可は、アメリカとカナダで1988年、イギリスでは1989年であり、この頃までにはベンゾジアゼピン系の薬剤の危険性に関する話題は深刻になっており、不安障害の背後にうつ病があるとして販売された[163]。
頭文字を組み合わせたSSRIという単語は、スミスクライン・ビーチャム(後のグラクソ・スミスクライン社)が、パロキセチンのマーケティングのために作ったが薬の種類を指すまでに一般化した[164]。パロキセチンは、1991年にイギリスでセロキサット、1992年にアメリカでパキシルの商品名で市場に出た。
日本では2000年あたりから、パキシルのマーケティングのために軽症のうつ病を説明する「心の風邪」という言葉が用いられた[165]。
2003年から2004年にかけて、欧米でパロキセチンが小児の自殺を誘発するという試験が隠ぺいされていたという話題が持ち上がると、双極性障害の売り込みへと変わっていったと、デイヴィッド・ヒーリーは主張する[166]。
ベンラファキシンは、アメリカで1993年に認可された抗うつ薬である。
デスベンラファキシン(英語版)は、アメリカで2007年に認可された抗うつ薬である。
2010年ころから製薬会社は、既存の薬の構造を少し修正し特許を取得した模倣薬(me too drug)を販売するという手法ではすでに収益の見込みがないとみて、グラクソ・スミスクライン、アストラゼネカ、メルクなどの大手製薬会社が精神科領域の薬の開発から撤退しはじめた[14]。
2010年には、精神科領域の4学会により、医師に対して不適切な多剤大量処方に対する注意喚起がなされている[167]。以降、対策が立てられ2剤以上の抗うつ薬の処方は診療報酬が削減されるなどの改定があった。
ケタミンの早い抗うつ作用が見いだされ、2015年にはアメリカでは既に医療現場で適応外使用で用いることも増えている[6]。また、イギリスでは、医学研究審議会(MRC)の資金提供を受け、幻覚剤のシロシビンを治療抵抗性うつ病に対して用いる研究が開始され[168]、その結果、8年から30年のうつ病を患う患者12人の約半分は、服用体験から3週間後に寛解に達した(うつ病の基準を満たさなかった)[169]。
2012年には、グラクソスミスクライン(GSK)の違法なマーケティングに対して司法省は30億ドルの制裁を課したが、それには同社のパキシルの若年者で有効性を示さなかった研究と自殺の危険性を高めた研究の隠ぺい、FDAによる若年者に対する承認がないにも関わらず販売促進したことが含まれる[170]。
診療ガイドライン
その他
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Antidepressant | |
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Drug class | |
Class identifiers | |
Use | Depressive disorders |
ATC code | N06A |
Clinical data | |
Drugs.com | Drug Classes |
Consumer Reports | Best Buy Drugs |
WebMD | MedicineNet RxList |
External links | |
MeSH | D000928 |
In Wikidata |
Antidepressants are drugs used for the treatment of major depressive disorder and other conditions, including dysthymia, anxiety disorders, obsessive compulsive disorder, eating disorders, chronic pain, neuropathic pain and, in some cases, dysmenorrhoea, snoring, migraine, attention-deficit hyperactivity disorder (ADHD), addiction, dependence, and sleep disorders. They may be prescribed alone or in combination with other medications.
The most important classes of antidepressants are the selective serotonin reuptake inhibitors (SSRIs), serotonin–norepinephrine reuptake inhibitors (SNRIs), tricyclic antidepressants (TCAs), monoamine oxidase inhibitors (MAOIs), reversible inhibitors of monoamine oxidase A (RIMAs), tetracyclic antidepressants (TeCAs), and noradrenergic and specific serotonergic antidepressant (NaSSAs).[1] St John's wort is also used in the treatment of depression.[1][2]
One theory regarding the cause of depression is that it is characterized by an overactive hypothalamic–pituitary–adrenal axis (HPA axis) that resembles the neuro-endocrine response to stress. These HPA axis abnormalities participate in the development of depressive symptoms, and antidepressants may serve to regulate HPA axis function.[3]
For depression, the Hamilton Depression Rating Scale (HAM-D) is often used to measure the severity of depression.[4] The maximum score for the 17-item HAM-D questionnaire is 52; the higher the score, the more severe the depression.
The UK National Institute for Health and Care Excellence (NICE) 2009 guidelines indicate that antidepressants should not be routinely used for the initial treatment of mild depression, because the risk-benefit ratio is poor. The guidelines recommend that antidepressant treatment should be considered for:
The guidelines further note that antidepressant treatment should be used in combination with psychosocial interventions in most cases, should be continued for at least six months to reduce the risk of relapse, and that SSRIs are typically better tolerated than other antidepressants.[5]
American Psychiatric Association treatment guidelines recommend that initial treatment should be individually tailored based on factors that include severity of symptoms, co-existing disorders, prior treatment experience, and patient preference. Options may include pharmacotherapy, psychotherapy, electroconvulsive therapy (ECT), transcranial magnetic stimulation (TMS) or light therapy. Antidepressant medication is recommended as an initial treatment choice in people with mild, moderate, or severe major depression, and should be given to all patients with severe depression unless ECT is planned.[6]
Conflicting results have arisen from studies analyzing the efficacy of antidepressants by comparisons to placebo in people with acute mild to moderate depression. Stronger evidence supports the usefulness of antidepressants in the treatment of depression that is chronic (dysthymia) or severe.
Researchers Irving Kirsch and Thomas Moore have contested the pharmacological activity of antidepressants in the relief of depression, and state that the evidence is most consistent a role as active placebos.[7] Their study consisted of a meta analysis incorporating data from both published studies and unpublished data obtained from the FDA via a Freedom of Information Act request. Overall, antidepressant pills worked 18% better than placebos, a statistically significant difference, but not one that is clinically significant.[8] In a later publication, Kirsch concluded that the overall effect of new-generation antidepressant medication is below recommended criteria for clinical significance.[9]
A 2017 meta analysis comparing the efficacy of SSRIs against placebo found the mean reduction in Hamilton Rating Scale for Depression to be -1.94 points over 49 studies. This was statistically significant, but failed to meet the clinical significance threshold, predefined according to the National Institute for Health and Care Excellence recommended standard mean difference of 0.5, equivalent to a 3 point reduction in HDRS. A high risk of bias was found, which could possibly explain the statistically significant effect of SSRI, and the authors concluded that the frequency of adverse events outweighed the small clinical improvements.[10]
The efficacy of antidepressants was observed in one meta analysis to be dependent upon the baseline severity, as measured by the HDRS. Antidepressants in patients with a score less than 23(indicating mild to moderate depression) demonstrated a small benefit over placebo. However, antidepressants in those with a score >25 exhibited an advantage over placebo that cross the NICE threshold for clinical significance.[11]
Another study focusing on paroxetine (Paxil) and imipramine found that antidepressant drugs were only slightly better than placebo in cases of mild or moderate depression they surveyed but offered "substantial" benefit in those with severe depression.[12]
In 2014 the U.S. FDA published a systematic review of all antidepressant maintenance trials submitted to the agency between 1985 and 2012. The authors concluded that maintenance treatment reduced the risk of relapse by 52% compared to placebo, and that this effect was primarily due to recurrent depression in the placebo group rather than a drug withdrawal effect.[13]
A review commissioned by the National Institute for Health and Care Excellence concluded that there is strong evidence that SSRIs have greater efficacy than placebo on achieving a 50% reduction in depression scores in moderate and severe major depression, and that there is some evidence for a similar effect in mild depression. The treatment guidelines developed in conjunction with this review suggest that antidepressants should be considered in patients with moderate to severe depression and those with mild depression that is persistent or resistant to other treatment modalities.[14]
The Cochrane Collaboration recently performed a systematic review of clinical trials of the tricyclic antidepressant amitriptyline. The study concluded that in spite of moderate evidence for publication bias, there is strong evidence that the efficacy of amitriptyline is superior to placebo.[15]
A 2015 systematic review of add-on therapies for treatment-resistant depression concluded that quetiapine and aripiprazole have the strongest evidence-base supporting their efficacy, but they are associated with additional treatment-related side effects when used as an add-on therapy.[16]
A 2008 Cochrane Collaboration review on St John's wort (specifically, any extracts which contain Hypericum perforatum), and a 2015 meta-analytic systematic review by some of the same authors, both concluded that it: has superior efficacy to placebo in treating depression; is as effective as standard antidepressant pharmaceuticals for treating depression; and has fewer adverse effects than other antidepressants. The 2015 meta analysis concluded that it is difficult to assign a place for St. John's wort in the treatment of depression owing to limitations in the available evidence base, including large variations in efficacy seen in trials performed in German-speaking relative to other countries.[1][2] Reversible inhibitors of monoamine oxidase A (RIMAs) have also been shown to be an effective drug therapy with greater tolerability than other antidepressants;[1] however, the efficacy of SSRIs, tricyclic, and tetracyclic antidepressants in treating depression is supported by a much larger evidence base compared to other antidepressant drug therapies (i.e., St John's wort, rMAO-A inhibitors, serotonin–norepinephrine reuptake inhibitor, serotonin antagonist and reuptake inhibitors, noradrenaline reuptake inhibitors, and noradrenergic and specific serotonergic antidepressants).[1]
A study published in the Journal of the American Medical Association (JAMA) demonstrated that the magnitude of the placebo effect in clinical trials of depression have been growing over time, while the effect size of tested drugs has remained relatively constant. The authors suggest that one possible explanation for the growing placebo effect in clinical trials is the inclusion of larger number of participants with shorter term, mild, or spontaneously remitting depression as a result of decreasing stigma associated with antidepressant use.[17] Placebo response rates in clinical trials of complementary and alternative (CAM) therapies are significantly lower than those in clinical trials of traditional antidepressants.[18]
A 2004 review concluded that antidepressant studies that failed to support efficacy claims were dramatically less likely to be published than those that did support favorable efficacy claims.[19] Similar results were obtained for a study of publication of clinical trials of antidepressants in children.[20] A 2015 investigation of meta-analyses of antidepressant studies found that 79% of them had "sponsorship or authors who were (pharmaceutical) industry employees and/or had conflicts of interest".[21]
A 2012 meta-analysis found that fluoxetine and venlafaxine were effective for major depression in all age groups. The authors also found no evidence of a relationship between baseline severity of depression and degree of benefit of antidepressants over placebo.[22]
A review published in 2012 found a negative correlation between study year and efficacy of antidepressants as measured by response rate. The change in response rate was largely driven by increase in placebo response. However the authors still concluded that antidepressants were effective in treating depression.[23] The authors found that TCAs were the most effective drug, followed by SNRIs, MAOIs, SSRIs and atypical antidepressants.
The largest and most expensive study conducted to date, on the effectiveness of pharmacological treatment for depression, was commissioned by the National Institute of Mental Health.[24] The study was dubbed "The Sequenced Treatment Alternatives to Relieve Depression" (STAR*D) Study. The results[25][26] are summarized here. Participants in the trial were recruited when they sought medical care at general medical or psychiatric clinics. No advertising was used to recruit subjects in order to maximize the generalizability of the study results. Participants were required to have a minimum score of 14 point on the Hamilton Depression Scale (HAM-D17) in order to be enrolled in the trial. Generally accepted cutoffs are 7–17 points for mild depression, 18–24 points for moderate depression, and ≥ 24 for severe depression.[27] The average participant baseline HAM-D17 score was 22.[28] The pre-specified primary endpoint of this trial was remission as determined by the HAM-D score, with all patients with missing scores rated as non-responders. In the aftermath of the trial, the investigators have presented the results mainly using the secondary endpoint of remission according to the QIDS-SR16 Score, which tend to be somewhat higher.
There were no statistical or meaningful clinical differences in remission rates, response rates, or times to remission or response among any of the medications compared in this study.[33] These included bupropion sustained release, bupropion, citalopram, lithium, mirtazapine, nortriptyline, sertraline, triiodothyronine, tranylcypromine, and venlafaxine extended release.[medical citation needed]
A 2008 review of randomized controlled trials concluded that symptomatic improvement with SSRIs was greatest by the end of the first week of use, but that some improvement continued for at least 6 weeks.[34]
Between 30% and 50% of individuals treated with a given antidepressant do not show a response.[35][36] In clinical studies, approximately one-third of patients achieve a full remission, one-third experience a response and one-third are nonresponders. Partial remission is characterized by the presence of poorly defined residual symptoms. These symptoms typically include depressed mood, psychic anxiety, sleep disturbance, fatigue and diminished interest or pleasure. It is currently unclear which factors predict partial remission. However, it is clear that residual symptoms are powerful predictors of relapse, with relapse rates 3–6 times higher in patients with residual symptoms than in those who experience full remission.[37] In addition, antidepressant drugs tend to lose efficacy over the course of treatment.[38] According to data from the Centers for Disease Control and Prevention, less than one-third of Americans taking one antidepressant medication have seen a mental health professional in the previous year.[39] A number of strategies are used in clinical practice to try to overcome these limits and variations.[40] They include switching medication, augmentation, and combination.
The American Psychiatric Association 2000 Practice Guideline advises that where no response is achieved following six to eight weeks of treatment with an antidepressant, to switch to an antidepressant in the same class, then to a different class of antidepressant. A 2006 meta-analysis review found wide variation in the findings of prior studies; for patients who had failed to respond to an SSRI antidepressant, between 12% and 86% showed a response to a new drug. However, the more antidepressants an individual had already tried, the less likely they were to benefit from a new antidepressant trial.[36] However, a later meta-analysis found no difference between switching to a new drug and staying on the old medication; although 34% of treatment resistant patients responded when switched to the new drug, 40% responded without being switched.[41]
For a partial response, the American Psychiatric Association guidelines suggest augmentation, or adding a drug from a different class. These include lithium and thyroid augmentation, dopamine agonists, sex steroids, NRIs, glucocorticoid-specific agents, or the newer anticonvulsants.[42]
A combination strategy involves adding another antidepressant, usually from a different class so as to have effect on other mechanisms. Although this may be used in clinical practice, there is little evidence for the relative efficacy or adverse effects of this strategy.[43] Other tests recently conducted include the use of psychostimulants as an augmentation therapy. Several studies have shown the efficacy of combining modafinil to treatment-resistant patients. It has been used to help combat SSRI-associated fatigue.[44]
The therapeutic effects of antidepressants typically do not continue once the course of medication ends, resulting in a high rate of relapse. A 2003 meta-analysis of 31 placebo-controlled antidepressant trials, mostly limited to studies covering a period of one year, found that 18% of patients who had responded to an antidepressant relapsed while still taking it, compared to 41% whose antidepressant was switched for a placebo.[45]
A gradual loss of therapeutic benefit occurs in a minority of people during the course of treatment.[46][47] A strategy involving the use of pharmacotherapy in the treatment of the acute episode, followed by psychotherapy in its residual phase, has been suggested by some studies.[48][49]
Drug | Relative efficacy | Tolerability | Danger in overdose |
Weight gain | Ortho hypot | Inactivating effects | Activating effects | Anti-ACh | QTc i. p. | GI toxicity |
SD |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
[2][50][51][52][unreliable medical source?][53] | [2][52][53][54] | [50][51][55] [2][52][53][54] |
[2][52][53][55][56] | [2][51][52][53][55] | [2][51][52][53][55][57] | [2][51][52][53][55][57] | [2][51][52][53][55] | [51][55] [2][52][53][57] |
[2][51][52][53][55] | [2][51][52][53][55] | [2][51][52][53][55] |
Tricyclic antidepressants (TCAs) | |||||||||||
Drug | Relative efficacy | Tolerability | Danger in overdose |
Weight gain | Ortho hypot | Inactivating effects | Activating effects | Anti-ACh | QTc i. p. | GI toxicity |
SD |
Amitriptyline | 3 | 1 | 3 | 4 | 3 | 4 | v | 4 | 3 | 1 | 4/3 |
Amoxapine | 2 | 2 | 4 | 2 | 2 | 2 | 2 | 2 | 2 | v | ND |
Clomipramine | 3 | 2/1 | 2 | 2 | 2 | 4/3 | v | 4 | 2 | 1 | 4 |
Desipramine | 2 | 2/1 | 3 | 1 | 1 | 1/v | 1 | 1 | 2 | 1/v | ND |
Dosulepin (Dothiepin) | 2 | 1 | 4 | ? | 3/2 | 3/2 | v | 3/2 | 2 | v | 3/2 |
Doxepin | 2 | 2/1 | 3 | 3 | 4 | 3 | v | 3 | 3 | v | 3 |
Imipramine | 3 | 1 | 3 | 4 | 4/3 | 3 | 1 | 3 | 3 | 1 | 3 |
Lofepramine | 2 | 3 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 2 | 1 | ? | ? |
Maprotiline | 2 | 2/1 | 4 | 2 | 2 | 3 | v | 2 | 3 | v | ND |
Nortriptyline | 2 | 2 | 2 | 1 | 2 | 1 | v | 1 | 2 | v | ND |
Protriptyline | 2 | 2/1 | 2 | 1 | 2 | 1 | 1 | 2 | 3 | 1 | 4/3 |
Tianeptine | 2 | 4 | ? | ? | ? | ? | ? | ? | ? | ? | ? |
Trimipramine | 2 | 1 | 2 | 4 | 3 | 4 | 1 | 4 | 2 | 2 | v |
Monoamine oxidase inhibitors (MAOIs) | |||||||||||
Drug | Relative efficacy | Tolerability | Danger in overdose |
Weight gain | Ortho hypot | Inactivating effects | Activating effects | Anti-ACh | QTc i. p. | GI toxicity | SD |
Isocarboxazid | 2 | 1 | 3 | 1 | 2 | 1 | 2 | 1 | v | 1 | 4 |
Moclobemide | 2 | 3 | 1 | v | v | v | ? | v | v | v | 1/v |
Phenelzine | 2 | 1 | 3 | 2 | 3 | 1 | 1 | 1 | v | 1 | 4 |
Seligiline | ? | 3 | 2 | v | 1 | v | 1 | 1 | v | v | v |
Tranylcypromine | 2 | 1 | 3 | 1 | 2 | v | 2 | 1 | v | 1 | 4 |
Selective serotonin reuptake inhibitors (SSRIs) | |||||||||||
Drug | Relative efficacy | Tolerability | Danger in overdose |
Weight gain | Ortho hypot | Inactivating effects | Activating effects | Anti-ACh | QTc i. p. | GI toxicity |
SD |
Citalopram | 2 | 3 | 2 | 1 | 1 | v | 1 | v | 2 | 1 | 3 |
Escitalopram | 3 | 3 | 1 | 1 | 1 | v | 1 | v | 1 | 1 | 3 |
Fluoxetine | 2 | 3 | 1 | 1 | 1 | v | 2 | v | 1 | 1 | 3 |
Fluvoxamine | 2 | 3 | 2 | 1 | 1 | 1 | 1 | v | 1/v | 2 | 3 |
Paroxetine | 2 | 3 | 1 | 2 | 2 | 1 | 1 | 1 | 1/v | 1 | 4 |
Sertraline | 3 | 3 | 1 | 1 | 1 | v | 2 | v | 1/v | 2 | 3 |
Serotonin–norepinephrine reuptake inhibitors (SNRIs) | |||||||||||
Drug | Relative efficacy | Tolerability | Danger in overdose |
Weight gain | Ortho hypot | Inactivating effects | Activating effects | Anti-ACh | QTc i. p. | GI toxicity |
SD |
Desvenlafaxine | 2 | 3/2 | 1/2 | v | v | v | 2 | v | v | 2/1 | 3 |
Duloxetine | 2 | 3 | 1 | v | v | v | 2 | v | v | 2 | 3 |
Milnacipran | 2 | 3 | ? | v | v | v | 2 | 1 | v | 2 | v |
Venlafaxine | 3 | 2 | 2 | v | v | v | 2 | v | 1 | 2 (IR) 1 (XR) |
3 |
Noradrenergic and specific serotonergic antidepressants (NaSSAs) | |||||||||||
Drug | Relative efficacy | Tolerability | Danger in overdose |
Weight gain | Ortho hypot | Inactivating effects | Activating effects | Anti-ACh | QTc i. p. | GI toxicity |
SD |
Mianserin | 2 | 3 | ? | 4 | v | 4 | v | 1 | 1 | v | 1 |
Mirtazapine | 3 | 3 | 1 | 4 | v | 4 | v | 1 | 1 | v | 1 |
Serotonin antagonist and reuptake inhibitors (SARIs) | |||||||||||
Drug | Relative efficacy | Tolerability | Danger in overdose |
Weight gain | Ortho hypot | Inactivating effects | Activating effects | Anti-ACh | QTc i. p. | GI toxicity |
SD |
Nefazodone | 2 | 3 | 2/1 | v | 1 | 2 | v | 1 | v | 2 | v |
Trazodone | 2 [58] | 3 | 1 | 1 | 3 | 4 | v | v | 2 | 3 | 1 |
Serotonin modulator and stimulators (SMSs) | |||||||||||
Drug | Relative efficacy | Tolerability | Danger in overdose |
Weight gain | Ortho hypot | Inactivating effects | Activating effects | Anti-ACh | QTc i. p. | GI toxicity |
SD |
Vilazodone | 2 | 3/2 | ? | v | v | v | 2 | v | v | 4 | 2 |
Vortioxetine | 2 | 3 | ? | v | v | v | 1/v | v | v | 3 | 1 |
Other | |||||||||||
Drug | Relative efficacy | Tolerability | Danger in overdose |
Weight gain | Ortho hypot | Inactivating effects | Activating effects | Anti-ACh | QTc i. p. | GI toxicity |
SD |
Agomelatine | 2 | 3 | 1 | v | v | 1 | 1 | v | v | 1 | 1/v |
Bupropion | 2 | 3 | 3/2 | v | v | v | 2/1 | v | 1 | 1 | v |
Reboxetine | 1 | 3 | 1 | v | v | v | 2 | v | v | 1 | 1 |
St John's wort | 3/2 | 4 | 1 | 1/v | 1/v | 1/v | 1/v | 1/v | 1/v | 1/v | 1/v |
Where:
For adverse effects/overdose toxicity
4 means very strong effect/extreme toxicity.
3 strong effect; efficacious/high toxicity.
2 moderate effect/moderately toxic.
1 weak effect/weakly toxic.
v very weak/negligible effect
For tolerability
4 extremely tolerable. These drugs have proven to be better tolerated than the SSRIs.
3 very tolerable ? few, mild and transient side effects. These are drugs such as the SSRIs.
2 moderately tolerable. Some of the more tolerable of TCAs.
1 poor tolerability. TCAs and MAOIs mostly.
For efficacy
3 Superior efficacy drug, according to at least one review article.
2 Ordinary efficacy drug. Maybe some primary sources indicate superior efficacy relative to superior efficacy agents (e.g. agomelatine has shown superior efficacy to venlafaxine in one clinical trial) but insufficient data to say with much confidence.
1 Inferior efficacy compared to ordinary efficacy drugs, according to at least one review article.
Acronyms/terms used in the above table:
Activating effects – adverse effects such as agitation, anxiety, insomnia and tremor.
AMH – Australian Medicines Handbook.[57]
GI – Gastrointestinal.
Inactivating effects – sedating effects such as drowsiness, somnolence and sedation.
IR – Immediate release tablets.
ND – No data.
Ortho hypot – Orthostatic hypotension
QTc i. p. – QTc interval prolongation
SD – Sexual dysfunction.
XR – Extended release tablets.
PER DRUG NOTES: [50][51][52][54][55][56][57]
Tricyclic antidepressants (TCAs)
Amitriptyline: Preferentially (8x over norepinephrine) inhibits the reuptake of serotonin but norepinephrine reuptake inhibition is clinically significant.[50] Listed as a more hepatotoxic antidepressant in a recent review article.[59]
Amoxapine: Sometimes classed with the tetracyclic antidepressants. Has atypical antipsychotic actions too. Not available in Australia, Canada or the UK but available in the US. May be faster acting. Antidopaminergic, which means that it can cause extrapyramidal side effects, tardive dyskinesia and neuroleptic malignant syndrome.[60] Causes kidney failure and seizures in overdose, although it usually does not cause cardiotoxic effects in overdose.[61]
Clomipramine: Highly selective (~120x) for serotonin reuptake inhibition. More epileptogenic than other TCAs.[50]
Desipramine: Preferentially inhibits the reuptake of norepinephrine (22x over serotonin).[50]
Dosulepin (Dothiepin): Not available in the US. Available in Australia (where it is still commonly referred to as dothiepin) and the UK.
Weight gain: probably 2
Danger in overdose: 4 [57]
Doxepin: Somewhat selective for inhibiting norepinephrine reuptake (2.3x over serotonin).
Imipramine: First marketed TCA. Somewhat selective for serotonin reuptake (26x over norepinephrine).
Relative efficacy: 3[62][63] More hepatotoxic than most other antidepressants.[59]
Lofepramine: Not licensed in Australia, US or Canada. Licensed in the UK and other European countries.
QTc i. p.: 1 (dose-dependent)
Maprotiline: Fairly selective (~90x over dopamine) norepinephrine reuptake inhibitor.[50]
Nortriptyline: Active metabolite of amitriptyline. Somewhat selective (4.2x) for norepinephrine reuptake inhibition.
Protriptyline: Relatively (14x over serotonin) selective norepinephrine reuptake inhibition.
Tianeptine: Enhances the reuptake of serotonin and increases dopaminergic and glutamatergic neurotransmission. Not approved for clinical use in Australia, Canada, the UK, the US and Ireland. More hepatotoxic than most other antidepressants.[59]
Trimipramine: Has antidopaminergic effects and hence can cause extrapyramidal side effects, tardive dyskinesia and neuroleptic malignant syndrome.
Monoamine oxidase inhibitors (MAOIs)
Isocarboxazid: Not licensed for use in Australia.
Moclobemide: Only clinically utilized reversible inhibitor of monoamine oxidase A (RIMA). Not approved for use in the US. Approved for clinical use in Australia, Canada, most European countries (including the Czech Republic, Finland and Ireland), New Zealand, Singapore, South Africa and the UK.
Activating effects: ? (insomnia common according to the AMH)
Phenelzine: Phenelzine is more prone than tranylcypromine and most other antidepressant to causing liver damage.[59]
Seligiline: Originally used a treatment for Parkinson's disease due to its selective, irreversible inhibition of MAO-B but at higher doses MAO-A inhibition occurs.
Tranylcypromine: Metabolized into amphetamine analogues in vivo. Can cause liver damage.[57]
Selective serotonin reuptake inhibitors (SSRIs)
Citalopram: Most likely of the SSRIs to prolong the QT interval. Also the most toxic SSRI in overdose. Less hepatotoxic than most other antidepressants.[59]
QTc i. p.: 2 (dose dependent; doses >40 mg/day are particularly dangerous)
Escitalopram: The more active S-enantiomer of citalopram. May be the most efficacious of the SSRIs (although no statistically significant difference between the efficacy of sertraline and escitalopram have been teased out to date). Based on the available evidence it is less toxic than its racemic counterpart, (R,S)-citalopram, in overdose. Less hepatotoxic than most other antidepressants.[59]
Fluoxetine: First SSRI to receive FDA approval in 1987. Some studies have shown slight (often statistically insignificant) weight reductions in those on fluoxetine. Has the longest net half-life (taking into account the effects of its active metabolite, norfluoxetine) of any antidepressant clinically used, and consequently, when abruptly stopped, withdrawal effects are usually mild and rare. Dermatologic reactions are more common than with sertraline.[52]
Fluvoxamine: Not FDA approved for major depression; FDA approved for OCD. Has the highest affinity of any SSRI towards the sigma-1 receptor at which it serves as an agonist.[64][65] Less hepatotoxic than most other antidepressants.[59]
Paroxetine: Only SSRI that's not Australian pregnancy category C but is rather category D due to an increased risk of Persistent Pulmonary Hypertension of the Newborn. The FDA of the US has placed it in category D. It is associated with a higher risk of sexual dysfunction, weight gain, anticholinergic side effects and drowsiness than the other SSRIs. Has a short half life compared to other SSRIs and hence is the most prone to causing withdrawal effects whenever a dose is missed. Paroxetine has the lowest affinity for the sigma-1 receptors of all the SSRIs.[64] It also possesses the highest propensity of any SSRI for causing extrapyramidal symptoms.[61] Less hepatotoxic than most other antidepressants.[59]
Sertraline: Highest risk of psychiatric side effects (e.g. mania, suicidal behavior/ideation, psychosis, etc.)[52] Has slight (but clinically significant) inhibitory effects on dopamine reuptake.[66][67] Has the second highest affinity of the SSRIs towards the sigma-1 receptor where it may serve as a sigma-1 receptor antagonist.[65]
GI toxicity: 2 (mostly diarrhoea)[55]
Serotonin–norepinephrine reuptake inhibitors (SNRIs)
Desvenlafaxine: Active metabolite of venlafaxine.
Duloxetine: Unlike the other SNRIs listed here duloxetine does not cause dose-dependent hypertension as a common adverse effect. Used to relieve neuropathic pain too. More hepatotoxic than most other antidepressants.[59]
Milnacipran: Primarily used as a treatment for neuropathic pain.
Danger in overdose: ? (No single-drug fatal overdoses reported yet)
Venlafaxine: Relatively selective (116x) for serotonin reuptake inhibition over norepinephrine.
GI toxicity: 2 (IR) / 1 (XR)
Noradrenergic and specific serotonergic antidepressants (NaSSAs)
Mianserin: Not licensed for use in the US and Canada. Licensed for use in Australia and the UK. Can cause blood dyscrasias (including agranulocytosis) and consequently both the BNF and AMH recommend regular complete blood count monitoring.[57][68]
Mirtazapine: Licensed for use in the US, UK, Australia and Canada. Mianserin's successor and analogue.
Serotonin antagonist and reuptake inhibitors (SARIs)
Nefazodone: Risk of hepatotoxicity. Available in the US but not in Canada, Australia or Europe.
Trazodone: Not available in Australia. More hepatotoxic than other antidepressants.[59]
Relative efficacy: 2 [58]
Serotonin modulator and stimulators (SMSs)
Vilazodone: Potential for serotonin syndrome as an adverse effect.
Danger in overdose: ? (probably low aside from an increased risk of serotonin syndrome)
Vortioxetine: Introduced to the US market in September 2013 and hence data on its adverse effects may be lagging behind. Serotonin syndrome is a possible (rare) adverse effect.
Other
Agomelatine: Not licensed in the US or Canada. Licensed in Australia and the UK.
Relative efficacy: 2 [69]
Bupropion: Only licensed in the UK and Australia as a smoking cessation aid, but in the US it is licensed for the treatment of major depressive disorder. More hepatotoxic than most other antidepressants.[59]
Reboxetine: Not licensed in the US or Canada. Licensed in Australia and the UK.
St John's wort: Not a prescription drug in most countries; available as an over-the-counter herbal supplement.
Antidepressants are recommended by the National Institute for Health and Care Excellence (NICE) for the treatment of generalized anxiety disorder (GAD) that has failed to respond to conservative measures such as education and self-help activities. GAD is a common disorder of which the central feature is excessive worry about a number of different events. Key symptoms include excessive anxiety about multiple events and issues, and difficulty controlling worrisome thoughts that persists for at least 6 months.
Antidepressants provide a modest-to-moderate reduction in anxiety in GAD,[70] and are superior to placebo in treating GAD.[71] The efficacy of different antidepressants is similar.[70][71]
SSRIs are a second-line treatment of adult obsessive–compulsive disorder (OCD) with mild functional impairment and as first-line treatment for those with moderate or severe impairment. In children, SSRIs can be considered as a second-line therapy in those with moderate-to-severe impairment, with close monitoring for psychiatric adverse effects.[72] SSRIs are efficacious in the treatment of OCD; patients treated with SSRIs are about twice as likely to respond to treatment as those treated with placebo.[73][74] Efficacy has been demonstrated both in short-term treatment trials of 6 to 24 weeks and in discontinuation trials of 28 to 52 weeks duration.[75][76][77]
Antidepressants are recommended as an alternative or additional first step to self-help programs in the treatment of bulimia nervosa.[78] SSRIs (fluoxetine in particular) are preferred over other antidepressants due to their acceptability, tolerability, and superior reduction of symptoms in short-term trials. Long-term efficacy remains poorly characterized. Bupropion is not recommended for the treatment of eating disorders due to an increased risk of seizure.[79]
Similar recommendations apply to binge eating disorder.[78] SSRIs provide short-term reductions in binge eating behavior, but have not been associated with significant weight loss.[80]
Clinical trials have generated mostly negative results for the use of SSRIs in the treatment of anorexia nervosa.[81] Treatment guidelines from the National Institute of Health and Care Excellence[78] recommend against the use of SSRIs in this disorder. Those from the American Psychiatric Association note that SSRIs confer no advantage regarding weight gain, but that they may be used for the treatment of co-existing depressive, anxiety, or obsessive–compulsive disorders.[80]
A 2012 meta-analysis concluded that antidepressants treatment favorably affects pain, health-related quality of life, depression, and sleep in fibromyalgia syndrome. Tricyclics appear to be the most effective class, with moderate effects on pain and sleep and small effects on fatigue and health-related quality of life. The fraction of people experiencing a 30% pain reduction on tricyclics was 48% versus 28% for placebo. For SSRIs and SNRIs the fraction of people experiencing a 30% pain reduction was 36% (20% in the placebo comparator arms) and 42% (32% in the corresponding placebo comparator arms). Discontinuation of treatment due to side effects was common.[82] Antidepressants including amitriptyline, fluoxetine, duloxetine, milnacipran, moclobemide, and pirlindole are recommended by the European League Against Rheumatism (EULAR) for the treatment of fibromyalgia based on "limited evidence".[83]
A 2014 meta-analysis from the Cochrane Collaboration found the antidepressant duloxetine to be effective for the treatment of pain resulting from diabetic neuropathy.[84] The same group reviewed data for amitriptyline in the treatment of neuropathic pain and found limited useful randomized clinical trial data. They concluded that the long history of successful use in the community for the treatment of fibromyalgia and neuropathic pain justified its continued use.[85] The group was concerned about the potential for overestimating the amount of pain relief provided by amitriptyline, and highlighted that only a small number of people will experience significant pain relief by taking this medication.[85]
Difficulty tolerating adverse effects is the most common reason for antidepressant discontinuation.[medical citation needed]
Almost any medication involved with serotonin regulation has the potential to cause serotonin toxicity (also known as serotonin syndrome) – an excess of serotonin that can induce mania, restlessness, agitation, emotional lability, insomnia and confusion as its primary symptoms.[86][87] Although the condition is serious, it is not particularly common, generally only appearing at high doses or while on other medications. Assuming proper medical intervention has been taken (within about 24 hours) it is rarely fatal.[88][89]
MAOIs tend to have pronounced (sometimes fatal) interactions with a wide variety of medications and over-the-counter drugs. If taken with foods that contain very high levels of tyramine (e.g., mature cheese, cured meats, or yeast extracts), they may cause a potentially lethal hypertensive crisis. At lower doses the person may be bothered by only a headache due to an increase in blood pressure.[90]
In response to these adverse effects, a different type of MAOI has been developed: the reversible inhibitor of monoamine oxidase A (RIMA) class of drugs. Their primary advantage is that they do not require the person to follow a special diet, while being purportedly effective as SSRIs and tricyclics in treating depressive disorders.[91]
SSRI use in pregnancy has been associated with a variety of risks with varying degrees of proof of causation. As depression is independently associated with negative pregnancy outcomes, determining the extent to which observed associations between antidepressant use and specific adverse outcomes reflects a causative relationship has been difficult in some cases.[92] In other cases, the attribution of adverse outcomes to antidepressant exposure seems fairly clear.
SSRI use in pregnancy is associated with an increased risk of spontaneous abortion of about 1.7-fold,[93][94] and is associated with preterm birth and low birth weight.[95]
A systematic review of the risk of major birth defects in antidepressant-exposed pregnancies found a small increase (3% to 24%) in the risk of major malformations and a risk of cardiovascular birth defects that did not differ from non-exposed pregnancies.[96] A study of fluoxetine-exposed pregnancies found a 12% increase in the risk of major malformations that just missed statistical significance.[97] Other studies have found an increased risk of cardiovascular birth defects among depressed mothers not undergoing SSRI treatment, suggesting the possibility of ascertainment bias, e.g. that worried mothers may pursue more aggressive testing of their infants.[98] Another study found no increase in cardiovascular birth defects and a 27% increased risk of major malformations in SSRI exposed pregnancies.[94] The FDA advises for the risk of birth defects with the use of paroxetine[99] and the MAOI should be avoided.
A 2013 systematic review and meta-analysis found that antidepressant use during pregnancy was statistically significantly associated with some pregnancy outcomes, such as gestational age and preterm birth, but not with other outcomes. The same review cautioned that because differences between the exposed and unexposed groups were small, it was doubtful whether they were clinically significant.[100]
A neonate (infant less than 28 days old) may experience a withdrawal syndrome from abrupt discontinuation of the antidepressant at birth. Antidepressants have been shown to be present in varying amounts in breast milk, but their effects on infants are currently unknown.[101]
Moreover, SSRIs inhibit nitric oxide synthesis, which plays an important role in setting vascular tone. Several studies have pointed to an increased risk of prematurity associated with SSRI use, and this association may be due to an increase risk of pre-eclampsia of pregnancy.[102]
Another possible problem with antidepressants is the chance of antidepressant-induced mania in patients with bipolar disorder. Many cases of bipolar depression are very similar to those of unipolar depression. Therefore, the patient can be misdiagnosed with unipolar depression and be given antidepressants. Studies have shown that antidepressant-induced mania can occur in 20–40% of bipolar patients.[103] For bipolar depression, antidepressants (most frequently SSRIs) can exacerbate or trigger symptoms of hypomania and mania.[104]
Studies have shown that the use of antidepressants is correlated with an increased risk of suicidal behaviour and thinking (suicidality) in those aged under 25.[105] This problem has been serious enough to warrant government intervention by the US Food and Drug Administration (FDA) to warn of the increased risk of suicidality during antidepressant treatment.[106] According to the FDA, the heightened risk of suicidality is within the first one to two months of treatment.[107][108] The National Institute for Health and Care Excellence (NICE) places the excess risk in the "early stages of treatment".[109] A meta-analysis suggests that the relationship between antidepressant use and suicidal behavior or thoughts is age-dependent.[105] Compared to placebo the use of antidepressants is associated with an increase in suicidal behavior or thoughts among those aged under 25 (OR=1.62). This increase in suicidality approaches that observed in children and adolescents. There is no effect or possibly a mild protective effect among those aged 25 to 64 (OR=0.79). Antidepressant treatment has a protective effect against suicidality among those aged 65 and over (OR=0.37).[105][110]
Sexual side-effects are also common with SSRIs, such as loss of sexual drive, failure to reach orgasm, and erectile dysfunction.[111] Although usually reversible, these sexual side-effects can, in rare cases, last for months or years after the drug has been completely withdrawn.[112]
In a study of 1022 outpatients, overall sexual dysfunction with all antidepressants averaged 59.1%[113] with SSRIs values between 57 and 73%, mirtazapine 24%, nefazodone 8%, amineptine 7% and moclobemide 4%. Moclobemide, a selective reversible MAO-A inhibitor, does not cause sexual dysfunction,[114] and can actually lead to an improvement in all aspects of sexual function.[115]
Biochemical mechanisms suggested as causative include increased serotonin, particularly affecting 5-HT2 and 5-HT3 receptors; decreased dopamine; decreased norepinephrine; blockade of cholinergic and α1adrenergic receptors; inhibition of nitric oxide synthetase; and elevation of prolactin levels.[116] Mirtazapine is reported to have fewer sexual side-effects, most likely because it antagonizes 5-HT2 and 5-HT3 receptors and may, in some cases, reverse sexual dysfunction induced by SSRIs by the same mechanism.[117]
Bupropion, a weak NDRI and nicotinic antagonist, may be useful in treating reduced libido as a result of SSRI treatment.[118]
Changes in appetite or weight are common among antidepressants, but largely drug-dependent and are related to which neurotransmitters they affect. Mirtazapine and paroxetine, for example, have the effect of weight gain and/or increased appetite,[119][120][121] while others (such as bupropion and venlafaxine) achieve the opposite effect.[122][123]
The antihistaminic properties of certain TCA- and TeCA-class antidepressants have been shown to contribute to the common side-effects of increased appetite and weight gain associated with these classes of medication.
Antidepressant discontinuation symptoms were first reported with imipramine, the first tricyclic antidepressant (TCA), in the late 1950s, and each new class of antidepressants has brought reports of similar conditions, including monoamine oxidase inhibitors (MAOIs), SSRIs, and SNRIs. As of 2001, at least 21 different antidepressants, covering all the major classes, were known to cause discontinuation syndromes.[124] The problem has been poorly studied, and most of the literature has been case reports or small clinical studies; incidence is hard to determine and controversial.[124]
People with discontinuation syndrome have been on an antidepressant for at least four weeks and have recently stopped taking the medication, either abruptly or after a fast taper.[125] Common symptoms include flu-like symptoms (nausea, vomiting, diarrhea, headaches, sweating), sleep disturbances (insomnia, nightmares, constant sleepiness), sensory/movement disturbances (imbalance, tremors, vertigo, dizziness, electric-shock-like experiences), mood disturbances (dysphoria, anxiety, agitation) and cognitive disturbances (confusion and hyperarousal).[125][126][127] Over fifty symptoms have been reported.[128]
Most cases of discontinuation syndrome last between one and four weeks, are relatively mild, and resolve on their own; in rare cases symptoms can be severe or extended.[125] Paroxetine and venlafaxine seem to be particularly difficult to discontinue and prolonged withdrawal syndrome lasting over 18 months have been reported with paroxetine.[124][129][130]
With the explosion of use and interest in SSRIs in the late 1980s and early 1990s, focused especially on Prozac, interest grew as well in discontinuation syndromes.[131] In the late 1990s, some investigators thought that symptoms that emerged when antidepressants were discontinued, might mean that antidepressants were causing addiction, and some used the term "withdrawal syndrome" to describe the symptoms. Addictive substances cause physiological dependence, so that drug withdrawal causes suffering. These theories were abandoned, since addiction leads to drug-seeking behavior, and people taking antidepressants do not exhibit drug-seeking behavior. The term "withdrawal syndrome" is no longer used with respect to antidepressants, to avoid confusion with problems that arise from addiction.[125][132][133] There are case reports of antidepressants being abused, but these are rare and are mostly limited to antidepressants with stimulant effects and to people who already had a substance use disorder.[134] A 2012 comparison of the effects of stopping therapy with benzodiazepines and SSRIs argued that because the symptoms are similar, it makes no sense to say that benzodiazepines are addictive while SSRIs are not.[135] Responses to that review noted that there is no evidence that people who stop taking SSRIs exhibit drug-seeking behavior while people who stop taking benzodiazepines do, and that the drug classes should be considered differently.[136][137]
Antidepressants can cause emotional blunting, or numbness. This is a reduction in extremes of emotion, both positive and negative. While the patient may feel less depressed, they may also feel less happiness or empathy in some situations. This may be cause for a dose reduction or medication change. The exact mechanism is unknown.[138][139]
The earliest and probably most widely accepted scientific theory of antidepressant action is the monoamine hypothesis (which can be traced back to the 1950s), which states that depression is due to an imbalance (most often a deficiency) of the monoamine neurotransmitters (namely serotonin, norepinephrine and dopamine).[50] It was originally proposed based on the observation that certain hydrazine anti-tuberculosis agents produce antidepressant effects, which was later linked to their inhibitory effects on monoamine oxidase, the enzyme that catalyses the breakdown of the monoamine neurotransmitters.[50] All currently marketed antidepressants have the monoamine hypothesis as their theoretical basis, with the possible exception of agomelatine which acts on a dual melatonergic-serotonergic pathway.[50] Despite the success of the monoamine hypothesis it has a number of limitations: for one, all monoaminergic antidepressants have a delayed onset of action of at least a week; and secondly, there are a sizeable portion (>40%) of depressed patients that do not adequately respond to monoaminergic antidepressants.[140][141] A number of alternative hypotheses have been proposed, including the glutamate, neurogenic, epigenetic, cortisol hypersecretion and inflammatory hypotheses.[140][141][142][143]
Selective serotonin reuptake inhibitors (SSRIs) are believed to increase the extracellular level of the neurotransmitter serotonin by limiting its reabsorption into the presynaptic cell, increasing the level of serotonin in the synaptic cleft available to bind to the postsynaptic receptor. They have varying degrees of selectivity for the other monoamine transporters, with pure SSRIs having only weak affinity for the norepinephrine and dopamine transporters.
SSRIs are the most widely prescribed antidepressants in many countries.[144] The efficacy of SSRIs in mild or moderate cases of depression has been disputed.[12][145][146]
Serotonin–norepinephrine reuptake inhibitors (SNRIs) are potent inhibitors of the reuptake of serotonin and norepinephrine. These neurotransmitters are known to play an important role in mood. SNRIs can be contrasted with the more widely used selective serotonin reuptake inhibitors (SSRIs), which act mostly upon serotonin alone.
The human serotonin transporter (SERT) and norepinephrine transporter (NET) are membrane proteins that are responsible for the reuptake of serotonin and norepinephrine. Balanced dual inhibition of monoamine reuptake can possibly offer advantages over other antidepressants drugs by treating a wider range of symptoms.[147]
SNRIs are sometimes also used to treat anxiety disorders, obsessive–compulsive disorder (OCD), attention deficit hyperactivity disorder (ADHD), chronic neuropathic pain, and fibromyalgia syndrome (FMS), and for the relief of menopausal symptoms.
Serotonin modulator and stimulators (SMSs), sometimes referred to more simply as serotonin modulators, are a type of drug with a multimodal action specific to the serotonin neurotransmitter system. To be precise, SMSs simultaneously modulate one or more serotonin receptors and inhibit the reuptake of serotonin. The term was created to describe the mechanism of action of the serotonergic antidepressant vortioxetine (Brintellix/Trintellix), which acts as a serotonin reuptake inhibitor (SRI), partial agonist of the 5-HT1A receptor, and antagonist of the 5-HT3 and 5-HT7 receptors.[148][149][150] However, it can also technically be applied to vilazodone (Viibryd), which is an antidepressant as well and acts as an SRI and 5-HT1A receptor partial agonist.[151]
An alternative term is serotonin partial agonist/reuptake inhibitor (SPARI), which can be applied only to vilazodone.[152]
Serotonin antagonist and reuptake inhibitors (SARIs) while mainly used as antidepressants, are also anxiolytics and hypnotics. They act by antagonizing serotonin receptors such as 5-HT2A and inhibiting the reuptake of serotonin, norepinephrine, and/or dopamine. Additionally, most also act as α1-adrenergic receptor antagonists. The majority of the currently marketed SARIs belong to the phenylpiperazine class of compounds.
Norepinephrine reuptake inhibitors (NRIs or NERIs) are a type of drug that acts as a reuptake inhibitor for the neurotransmitter norepinephrine (noradrenaline) by blocking the action of the norepinephrine transporter (NET). This in turn leads to increased extracellular concentrations of norepinephrine.
NRIs are commonly used in the treatment of conditions like ADHD and narcolepsy due to their psychostimulant effects and in obesity due to their appetite suppressant effects. They are also frequently used as antidepressants for the treatment of major depressive disorder, anxiety and panic disorder. Additionally, many drugs of abuse such as cocaine and methylphenidate possess NRI activity, though it is important to mention that NRIs without combined dopamine reuptake inhibitor (DRI) properties are not significantly rewarding and hence are considered to have a negligible abuse potential.[153][154] However, norepinephrine has been implicated as acting synergistically with dopamine when actions on the two neurotransmitters are combined (e.g., in the case of NDRIs) to produce rewarding effects in psychostimulant drugs of abuse.[155]
The majority of the tricyclic antidepressants (TCAs) act primarily as serotonin–norepinephrine reuptake inhibitors (SNRIs) by blocking the serotonin transporter (SERT) and the norepinephrine transporter (NET), respectively, which results in an elevation of the synaptic concentrations of these neurotransmitters, and therefore an enhancement of neurotransmission.[156][157] Notably, with the sole exception of amineptine, the TCAs have negligible affinity for the dopamine transporter (DAT), and therefore have no efficacy as dopamine reuptake inhibitors (DRIs).[156]
Although TCAs are sometimes prescribed for depressive disorders, they have been largely replaced in clinical use in most parts of the world by newer antidepressants such as selective serotonin reuptake inhibitors (SSRIs), serotonin–norepinephrine reuptake inhibitors (SNRIs) and norepinephrine reuptake inhibitors (NRIs). Adverse effects have been found to be of a similar level between TCAs and SSRIs.[158]
Tetracyclic antidepressants (TeCAs) are a class of antidepressants that were first introduced in the 1970s. They are named after their chemical structure, which contains four rings of atoms, and are closely related to the tricyclic antidepressants (TCAs), which contain three rings of atoms.
Monoamine oxidase inhibitors (MAOIs) are chemicals which inhibit the activity of the monoamine oxidase enzyme family. They have a long history of use as medications prescribed for the treatment of depression. They are particularly effective in treating atypical depression.[159] They are also used in the treatment of Parkinson's disease and several other disorders.
Because of potentially lethal dietary and drug interactions, monoamine oxidase inhibitors have historically been reserved as a last line of treatment, used only when other classes of antidepressant drugs (for example selective serotonin reuptake inhibitors and tricyclic antidepressants) have failed.[160]
MAOIs have been found to be effective in the treatment of panic disorder with agoraphobia,[161] social phobia,[162][163][164] atypical depression[165][166] or mixed anxiety and depression, bulimia,[167][168][169][170] and post-traumatic stress disorder,[171] as well as borderline personality disorder.[172] MAOIs appear to be particularly effective in the management of bipolar depression according to a recent[when?] retrospective-analysis.[173] There are reports of MAOI efficacy in obsessive–compulsive disorder (OCD), trichotillomania, dysmorphophobia, and avoidant personality disorder, but these reports are from uncontrolled case reports.[174]
MAOIs can also be used in the treatment of Parkinson's disease by targeting MAO-B in particular (therefore affecting dopaminergic neurons), as well as providing an alternative for migraine prophylaxis. Inhibition of both MAO-A and MAO-B is used in the treatment of clinical depression and anxiety disorders.
See the list of antidepressants for other drugs which are not specifically characterized.
Adjunct medications are an umbrella term used to describe substances that increase the potency or "enhance" antidepressants.[175] They work by affecting variables very close to the antidepressant, sometimes affecting a completely different mechanism of action. This may be attempted when depression treatments have not been successful in the past.
Common types of adjunct medication techniques generally fall into the following categories:
It is unknown if undergoing psychological therapy at the same time as taking anti-depressants enhances the anti-depressive effect of the medication.[177]
Lithium has been used to augment antidepressant therapy in those who have failed to respond to antidepressants alone.[178] Furthermore, lithium dramatically decreases the suicide risk in recurrent depression.[179] There is some evidence for the addition of a thyroid hormone, triiodothyronine, in patients with normal thyroid function.[180]
Psychopharmacologists have also tried adding a stimulant, in particular, d-amphetamine.[181] However, the use of stimulants in cases of treatment-resistant depression is relatively controversial.[182][183] A review article published in 2007 found psychostimulants may be effective in treatment-resistant depression with concomitant antidepressant therapy, but a more certain conclusion could not be drawn due to substantial deficiencies in the studies available for consideration, and the somewhat contradictory nature of their results.[183]
Before the 1950s, opioids and amphetamines were commonly used as antidepressants.[184][185] Their use was later restricted due to their addictive nature and side effects.[184] Extracts from the herb St John's wort have been used as a "nerve tonic" to alleviate depression.[186]
In 1951, Irving Selikoff and Edward Robitzek, working out of Sea View Hospital on Staten Island, began clinical trials on two new anti-tuberculosis agents developed by Hoffman-LaRoche, isoniazid and iproniazid. Only patients with a poor prognosis were initially treated; nevertheless, their condition improved dramatically. Selikoff and Robitzek noted "a subtle general stimulation … the patients exhibited renewed vigor and indeed this occasionally served to introduce disciplinary problems."[187] The promise of a cure for tuberculosis in the Sea View Hospital trials was excitedly discussed in the mainstream press.
In 1952, learning of the stimulating side effects of isoniazid, the Cincinnati psychiatrist Max Lurie tried it on his patients. In the following year, he and Harry Salzer reported that isoniazid improved depression in two thirds of their patients and coined the term antidepressant to describe its action.[188] A similar incident took place in Paris, where Jean Delay, head of psychiatry at Sainte-Anne Hospital, heard of this effect from his pulmonology colleagues at Cochin Hospital. In 1952 (before Lurie and Salzer), Delay, with the resident Jean-Francois Buisson, reported the positive effect of isoniazid on depressed patients.[189] The mode of antidepressant action of isoniazid is still unclear. It is speculated that its effect is due to the inhibition of diamine oxidase, coupled with a weak inhibition of monoamine oxidase A.[190]
Selikoff and Robitzek also experimented with another anti-tuberculosis drug, iproniazid; it showed a greater psychostimulant effect, but more pronounced toxicity.[191] Later, Jackson Smith, Gordon Kamman, George Crane, and Frank Ayd, described the psychiatric applications of iproniazid. Ernst Zeller found iproniazid to be a potent monoamine oxidase inhibitor.[192] Nevertheless, iproniazid remained relatively obscure until Nathan Kline, the influential head of research at Rockland State Hospital, began to popularize it in the medical and popular press as a "psychic energizer".[192][193] Roche put a significant marketing effort behind iproniazid.[192] Its sales grew until it was recalled in 1961, due to reports of lethal hepatotoxicity.[192]
The antidepressant effect of a tricyclic, a three ringed compound, was first discovered in 1957 by Roland Kuhn in a Swiss psychiatric hospital. Antihistamine derivatives were used to treat surgical shock and later as neuroleptics. Although in 1955 reserpine was shown to be more effective than placebo in alleviating anxious depression, neuroleptics were being developed as sedatives and antipsychotics.[medical citation needed]
Attempting to improve the effectiveness of chlorpromazine, Kuhn – in conjunction with the Geigy Pharmaceutical Company – discovered the compound "G 22355", later renamed imipramine. Imipramine had a beneficial effect in patients with depression who showed mental and motor retardation. Kuhn described his new compound as a "thymoleptic" "taking hold of the emotions," in contrast with neuroleptics, "taking hold of the nerves" in 1955–56. These gradually became established, resulting in the patent and manufacture in the US in 1951 by Häfliger and SchinderA.[194]
Antidepressants became prescription drugs in the 1950s. It was estimated that no more than 50 to 100 individuals per million suffered from the kind of depression that these new drugs would treat, and pharmaceutical companies were not enthusiastic in marketing for this small market. Sales through the 1960s remained poor compared to the sales of tranquilizers,[195] which were being marketed for different uses.[196] Imipramine remained in common use and numerous successors were introduced. The use of monoamine oxidase inhibitors (MAOI) increased after the development and introduction of "reversible" forms affecting only the MAO-A subtype of inhibitors, making this drug safer to use.[196][197]
By the 1960s, it was thought that the mode of action of tricyclics was to inhibit norepinephrine reuptake. However, norepinephrine reuptake became associated with stimulating effects. Later tricyclics were thought to affect serotonin as proposed in 1969 by Carlsson and Lindqvist as well as Lapin and Oxenkrug.[medical citation needed]
Researchers began a process of rational drug design to isolate antihistamine-derived compounds that would selectively target these systems. The first such compound to be patented was zimelidine in 1971, while the first released clinically was indalpine. Fluoxetine was approved for commercial use by the US Food and Drug Administration (FDA) in 1988, becoming the first blockbuster SSRI. Fluoxetine was developed at Eli Lilly and Company in the early 1970s by Bryan Molloy, Klaus Schmiegel, David Wong and others.[198][199] SSRIs became known as "novel antidepressants" along with other newer drugs such as SNRIs and NRIs with various selective effects.[200]
St John's wort fell out of favor in most countries through the 19th and 20th centuries, except in Germany, where Hypericum extracts were eventually licensed, packaged and prescribed. Small-scale efficacy trials were carried out in the 1970s and 1980s, and attention grew in the 1990s following a meta-analysis.[201] It remains an over-the-counter drug (OTC) supplement in most countries. Research continues to investigate its active component hyperforin, and to further understand its mode of action.[202][203]
In the United States, antidepressants were the most commonly prescribed medication in 2013.[204] Of the estimated 16 million "long term" (over 24 months) users, roughly 70 percent are female.[204]
In the UK, figures reported in 2010 indicated that the number of antidepressant prescribed by the National Health Service (NHS) almost doubled over a decade.[205] Further analysis published in 2014 showed that number of antidepressants dispensed annually in the community went up by 25 million in the 14 years between 1998 and 2012, rising from 15 million to 40 million. Nearly 50% of this rise occurred in the four years after the 2008 banking crash, during which time the annual increase in prescriptions rose from 6.7% to 8.5%.[206] These sources also suggest that aside from the recession, other factors that may influence changes in prescribing rates may include: improvements in diagnosis, a reduction of the stigma surrounding mental health, broader prescribing trends, GP characteristics, geographical location and housing status. Another factor that may contribute to increasing consumption of antidepressants is the fact that these medications now are used for other conditions including social anxiety and post traumatic stress.
United States: The most commonly prescribed antidepressants in the US retail market in 2010 were:[207]
Drug name | Commercial name | Drug class | Total prescriptions |
Sertraline | Zoloft | SSRI | 33,409,838 |
Citalopram | Celexa | SSRI | 27,993,635 |
Fluoxetine | Prozac | SSRI | 24,473,994 |
Escitalopram | Lexapro | SSRI | 23,000,456 |
Trazodone | Desyrel | SARI | 18,786,495 |
Venlafaxine (all formulations) | Effexor (IR, ER, XR) | SNRI | 16,110,606 |
Bupropion (all formulations) | Wellbutrin (IR, ER, SR, XL) | NDRI | 15,792,653 |
Duloxetine | Cymbalta | SNRI | 14,591,949 |
Paroxetine | Paxil | SSRI | 12,979,366 |
Amitriptyline | Elavil | TCA | 12,611,254 |
Venlafaxine XR | Effexor XR | SNRI | 7,603,949 |
Bupropion XL | Wellbutrin XL | NDRI | 7,317,814 |
Mirtazapine | Remeron | TeCA | 6,308,288 |
Venlafaxine ER | Effexor XR | SNRI | 5,526,132 |
Bupropion SR | Wellbutrin SR | NDRI | 4,588,996 |
Desvenlafaxine | Pristiq | SNRI | 3,412,354 |
Nortriptyline | Sensoval | TCA | 3,210,476 |
Bupropion ER | Wellbutrin XL | NDRI | 3,132,327 |
Venlafaxine | Effexor | SNRI | 2,980,525 |
Bupropion | Wellbutrin IR | NDRI | 753,516 |
Netherlands: In the Netherlands, paroxetine, marketed as Seroxat among generic preparations, is the most prescribed antidepressant, followed by amitriptyline, citalopram and venlafaxine.[208]
In looking at the issue of antidepressant use, some academics have highlighted the need to examine the use of antidepressants and other medical treatments in cross-cultural terms, due to the fact that various cultures prescribe and observe different manifestations, symptoms, meanings and associations of depression and other medical conditions within their populations.[209][210] These cross-cultural discrepancies, it has been argued, then have implications on the perceived efficacy and use of antidepressants and other strategies in the treatment of depression in these different cultures.[209][210] In India antidepressants are largely seen as tools to combat marginality, promising the individual the ability to re-integrate into society through their use—a view and association not observed in the West.[209]
Somewhat less than 10% of orally administered fluoxetine is excreted from humans unchanged or as glucuronide.[211][212] Because most antidepressants function by inhibiting the reuptake of neurotransmitters serotonin, dopamine, and norepinepherine[213] these drugs can interfere with natural neurotransmitter levels in other organisms impacted by indirect exposure.[214] Antidepressants fluoxetine and sertraline have been detected in aquatic organisms residing in effluent dominated streams.[215] The presence of antidepressants in surface waters and aquatic organisms has caused concern because ecotoxicological effects to aquatic organisms due to fluoxetine exposure have been demonstrated.[216] Coral reef fish have been demonstrated to modulate aggressive behavior through serotonin.[217]
Exposure to fluoxetine has been demonstrated to increase serotonergic activity in fish, subsequently reducing aggressive behavior.[218] Artificially increasing serotonin levels in crustaceans can temporarily reverse social status and turn subordinates into aggressive and territorial dominant males.[219] Perinatal exposure to fluoxetine at relevant environmental concentrations has been shown to lead to significant modifications of memory processing in 1-month-old cuttlefish.[220] This impairment may disadvantage cuttlefish and decrease their survival.
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In network meta-analysis, tricyclic and tetracyclic antidepressants (TCAs), selective serotonin reuptake inhibitors (SSRIs), a serotonin-noradrenaline reuptake inhibitor (SNRI; venlafaxine), a low-dose serotonin antagonist and reuptake inhibitor (SARI; trazodone) and hypericum extracts were found to be significantly superior to placebo, with estimated odds ratios between 1.69 and 2.03. There were no statistically significant differences between these drug classes. Reversible inhibitors of monoaminoxidase A (rMAO-As) and hypericum extracts were associated with significantly fewer dropouts because of adverse effects compared with TCAs, SSRIs, the SNRI, a noradrenaline reuptake inhibitor (NRI), and noradrenergic and specific serotonergic antidepressant agents (NaSSAs). ... TCAs and SSRIs have the most solid evidence base. Further agents (hypericum, rMAO-As, SNRI, NRI, NaSSAs, SARI) showed some positive results, but limitations of the currently available evidence makes a clear recommendation on their place in clinical practice difficult.
Quetiapine and aripiprazole appear to be the most robust evidence-based options for augmentation therapy in patients with treatment-resistant depression
Collectively, the data suggest that hypericum is well tolerated, with an incidence of adverse reactions similar to that of placebo.
Antidepressants (N06A)
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不眠、焦燥 | 鎮静 | 低血圧 | 抗コリン作用 | 消化管症状(嘔吐等) | 性機能低下 | 体重増加 | ||
三環系 | アミトリプチリン | ± | 2+ | 2+ | 3+ | ± | + | 2+ |
三環系 | ドスレピン | ± | 2+ | 2+ | 2+ | ± | + | 2+ |
三環系 | イミプラミン | 2+ | + | 2+ | 2+ | ± | + | 2+ |
SSRI | フルオキセチン | 2+ | ± | ± | + | 2+ | 2+ | + |
SSRI | パロキセチン | 2+ | ± | ± | ± | 2+ | 2+ | + |
SSRI | セルトラリン | 2+ | ± | ± | ± | 2+ | 2+ | + |
SSRI | フルボキサミン | 2+ | + | ± | ± | 2+ | 2+ | + |
SSRI | シタロプラム | 2+ | ± | ± | ± | 2+ | 2+ | + |
SSRI | エスシタロプラム | 2+ | ± | ± | ± | 2+ | 2+ | + |
SNRI | デシプラミン | + | ± | 2+ | + | ± | + | + |
SNRI | ノルトリプチリン | + | + | + | + | ± | + | + |
SNRI | マプロチリン | + | ± | + | + | ± | + | 2+ |
SNRI | ベンラファキシン | 2+ | ± | ± | ± | 2+ | 2+ | ± |
SNRI | デュロキセチン | ± | + | ± | + | + | ± | ± |
NDRI | ブプロピオン | 2+ | ± | ± | + | + | ± | ± |
MAOI | フェネルジン | 2+ | + | 2+ | + | + | 2+ | + |
MAOI | トラニルシプロミン | 2+ | + | 2+ | + | + | 2+ | + |
MAOI | イソカルボキサジド | 2+ | ± | 2+ | + | + | 2+ | 2+ |
MAOI | セレギリン | + | ± | + | + | + | + | + |
NaSSA | ミルタザピン | ± | 3+ | + | ± | ± | ± | 3+ |
非定型 | ネファゾドン | ± | 2+ | + | + | + | ± | + |
非定型 | トラゾドン | ± | 3+ | + | ± | + | 2+ | + |
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