- 英
- hypovolemic shock, oligemic shock
- 同
- 血液量減少性ショック、乏血性ショック
- 関
- ショック、血液減少症。外傷性ショック、出血性ショック
[show details]
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 出血性ショックの病態と治療 (特集 ショックの病態と治療) -- (各種ショックの病態と治療)
- 循環血液量減少性ショックおよび感染性ショックにおける胃粘膜二酸化炭素分圧(PgCO2)の治療モニタとしての有用性 ([日本救命医療学会]第23回学術集会) -- (シンポジウム ショック 定義の変遷とその病態)
- 出血,ショックの輸液 (今すぐに役立つ輸液ガイドブック) -- (急性期疾患の治療を目的とした輸液)
Related Links
- ウォームショックも、心臓を空うちさせて疲労させるため無治療では最終的に心機能が 低下し、コールドショックへ移行することになる。病態別に血管分布異常性ショック、循環 血液量減少性ショック、心原性ショック、閉塞性ショックに分類されることもある。
- 医学生時代に知識の整理のために書き留めておいたメモの集積です。
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[★]
- 次の文を読み、22~24の問いに答えよ。
- 30歳前後の男性。人工呼吸下に救急車で搬入された。
- 現病歴 : 公園で倒れているのを通行人に発見された。救急隊到着時、意識は混濁し、自発呼吸は微弱であった。呼気に芳香臭があり、発見現場から不凍液(エチレングリコール)の空容器と三環系抗うつ薬アミトリプチリンの空包装とが見つかった。
- 既往歴 : 不明。
- 現 症 : 体格栄養中等度。体温36.5℃。脈拍100/分、整。血圧90/60mmHg。痛み刺激を与えても開眼せず、言語反応はない。運動反応を認めない。舌根は沈下し、自発呼吸を認めない。瞳孔径は4mmで左右差を認めないが、対光反射が消失している。眼瞼結膜に貧血なく、眼球結膜に黄染を認めない。心雑音を聴取しない。腹部は平坦で、腸雑音が減弱している。下腿に浮腫はなく、人工呼吸下にチアノーゼを認めない。深部反射は保たれている。
- 検査所見 : 血液所見:赤血球497万、Hb14.9g/dl、Ht42%、白血球9,800、血小板35万。
- 血清生化学所見:血糖197mg/dl、総蛋白7.2g/dl、アルブミン4.9g/dl、尿素窒素16mg/dl、クレアチニン1.0mg/dl、総ビリルビン0.8 mg/dl、AST28単位(基準40以下)、ALT25単位(基準35以下)、LDH298単位(基準176~353)、アルカリホスファターゼ220単位(基準260以下)、γーGTP48単位(基準8~50)、アミラーゼ120単位(基準37~160)、CK28単位(基準10~40)、Na138 mEq/l、K3.4mEq/l、Cl101mEq/l。
- 動脈血ガス分析(人工呼吸、酸素投与下):pH7.54、PaO2 305Torr、PaCO2 24Torr、HCO3 -15mEq/l、血漿浸透圧:実測値は345mOsm/kg H2O (基準285~295)で、Na、血糖および尿素窒素の血中濃度からの計算値293mOsmL/kg H2O(基準285~295)との間に浸透圧ギャップを認める。
- 浸透圧ギャップとanion gap とが、この患者と同様の変化を示す病態はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [098C023]←[国試_098]→[098C025]
[★]
- 78歳の男性。意識障害のため家族に伴われて来院した。
- 現病歴:3日前から発熱と黄色痰を伴う咳とが続いていたが、病院に行くのを嫌がっていた。いつもの時間に起きてこないため家族が部屋に様子をみに行ったところ、呼びかけに対する反応が悪い患者を発見し、家族が乗用車で救急外来に連れてきた。
- 既往歴: 43歳から高血圧症で内服加療中。 55歳から糖尿病で内服加療中。
- 生活歴 :長男家族と同居。
- 現 症:意識レベルはJCSⅡ-10。体温39.0℃。心拍数118/分、整。血圧84/42mmHg。呼吸数28/分。 SpO2 90%(room air)。四肢末梢の皮膚は温かく、軽度の発赤を認める。刺激に対する上下肢の動きは良好である。左の背部下方にcoarse cracklesを聴取する。
- この患者の病態として最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [106B057]←[国試_106]→[106B059]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [099D069]←[国試_099]→[099D071]
[★]
- 英
- ovarian hyperstimulation syndrome、OHSS
定義
疫学
病態
参考1
- OHSSは、多数の卵胞が成熟し黄体となる過程で放出されるいくつかの血管作動性物質の過剰な放出が引き金となり、毛細血管の透過性が増加することによると思われる。
- 卵胞由来の血管内皮成長因子(VEGF)(これだけではないと思うが)がOHSSの引き金となる。
- 血管内皮成長因子(VEGF)には2つの作用がある;(1)血管新生の強力なpromoter、(2)(多分)(部分的にNOを介して)血管透過性の亢進作用(→機能的な血管床の整合性/完全性(integrity)が損なわれる)、(3)細胞のアクチン線維を変化させて、接着結合を弱める(かもしれない)。
- 血液中の血管内皮成長因子はOHSSの発症と重症度と正の相関関係にある。
発症までの流れ
- 1. 多数の二次卵胞(antral follicle)が発育を始め、ついには排卵を迎える
- 2. 発育した多くの卵胞から過量の血管内皮成長因子(VEGF)が産生される。
- 3. 卵胞周囲の透過性の亢進した血管新生がおきる。
- 4. 多量のVEGFを含んだ濾胞液(follicular fluid)や濾胞周囲の血管が腹腔に流れ込み、VEGFなどが全身の血管床に吸収される。
- 5. 全身の血管の機能が異常となり、血管内の水分が多量に細胞間質(third space)に移動する
- 6. 循環血液量減少と共に、浮腫、腹水、胸水、心嚢液貯留をきたす。
- 7. 心機能、腎機能、肺、肝機能が悪化する
参考5改変
- ゴナドトロピン製剤の投与により主席卵胞の発育と同時に小卵胞の閉鎖化が抑制され、多数の卵胞発育が起こる。この結果、多数の卵胞からエストラジオールが分泌され、また内因性黄体化ホルモン(LH)の分泌が亢進する。(排卵を誘発するために?)hCGを投与すると、内因性のLHとあいまって黄体細胞から血管透過性を亢進させる物質が過剰に分泌される。
身体所見
検査
- 超音波検査:多数の卵胞・黄体濾胞、胸水、腹水
- 血液検査:(血液濃縮の所見)、低蛋白血症、凝固能亢進
症状
- G9M.88
治療
- G9M.88
参考
- 1. [charged] Pathogenesis of ovarian hyperstimulation syndrome - uptodate [1]
- 2. [charged] Classification and treatment of ovarian hyperstimulation syndrome - uptodate [2]
- 3. 〔産科合併症とその対策〕OHSS の発生原因とその管理 - 日産婦誌50巻6号
- http://www.jsog.or.jp/PDF/50/5006-135.pdf
- 4. 重篤副作用疾患別対応マニュアル 卵巣過剰刺激症候群(OHSS) -
- http://www.info.pmda.go.jp/juutoku/file/jfm1104011.pdf
- 5. 〔各種専門委員会コーナー〕卵巣過剰刺激症候群(OHSS)のリスク因子と対策 - 日産婦誌52巻5号
- http://www.jsog.or.jp/PDF/52/5205-097.pdf
[★]
- 英
- circulatory disturbance, circulatory disorder, disturbances of circulation
PALS
- 全身性に組織灌流が不十分な病態を循環障害として広義にとらえている。そのなかでショックとは組織への酸素・栄養受容がその供給を上回る病態となっている。
原因による大分類
重症度
- 代償性ショック :収縮期血圧正常、末梢血流低下、重要臓器血流やや低下
- 低血圧性ショック:収縮期血圧低下、末梢血流低下、重要臓器血流低下。ついには臓器障害を呈するようになる。
代償機序
|
部位
|
徴候
|
心拍数増加
|
心臓
|
頻拍
|
SVR上昇
|
皮膚
|
冷感、蒼白、まだら模様、発汗
|
末梢循環
|
毛細血管再充満時間の遅延
|
脈拍
|
末梢脈拍微弱、脈圧減少
|
腎臓・内臓の 血管抵抗上昇
|
腎臓
|
乏尿
|
腸管
|
嘔吐、イレウス
|
[★]
- 英
- circulatory collapse、cardiovascular collapse
- 関
- ショック、心血管虚脱 血管虚脱 虚脱、循環血液量減少性ショック
[★]
血液量減少性ショック、循環血液量減少性ショック、乏血性ショック
[★]
- 英
- hemorrhagic hypotension
- 関
- 循環血液量減少性ショック
[★]
- 英
- blood (PT,Z)
- ラ
- sanguis
- 関
- 全血球計算値、循環血液量、血球、血液量
概念
- 血液は45%の細胞成分と55%の血漿成分から構成される。
- 弱アルカリ性(pH7.4)でやや粘稠の鮮紅色から暗赤色の体液 (HIS.189)
- 成人の血液量は約5L (HIS.189)
- 体重の1/13 (SP.484),体重の約7% (HIS.189), 体重の約8% (2007年度前期解剖学授業)
- 全血液量の約1/3が失われると死亡する
構成
- 血漿(約55%)
- 水(血漿のうち91%)
- 無機塩類(0.9%)
- 有機物
- 血球(約45%)
血液の量
- 091208II 麻酔
|
新生児
|
乳児
|
幼児以降
|
高齢者
|
循環血液量(ml/kg)
|
90
|
80
|
70
|
60
|
体重に対する血液量(%)
|
9
|
8
|
7
|
6
|
血液に関する標準値
- SP.484
|
男性
|
女性
|
単位など
|
ヘマトクリット
|
45
|
40
|
%
|
血液量
|
75
|
65
|
ml/kg
|
比重
|
1.057
|
1.053
|
(血漿1.027)
|
浸透圧
|
275-290
|
mOsm/Kg・H2O
|
基準値
- ♂:4.95±0.75 x 10^6 (/μl)
- ♀:4.65±0.85 x 10^6 (/μl)
- 白血球 (2007前期解剖学プリント)
- 血小板 (2007前期解剖学プリント)
- ヘマトクリット
- ♂:40-50 (%) 45%
- ♀:35-45 (%) 40%
LAB.1790
項目名
|
|
性別/ 種類
|
|
赤血球
|
|
♂
|
414~563
|
x10^4/ul
|
♀
|
373~495
|
ヘモグロビン
|
Hb
|
♂
|
12.9~17.4
|
g/dl
|
♀
|
10.7~51.3
|
ヘマトクリット
|
Ht
|
♂
|
38.6~50.9
|
%
|
♀
|
33.6~45.1
|
平均赤血球容量
|
MCV
|
♂
|
84.3~99.2
|
fl
|
♀
|
80.4~101.0
|
平均赤血球血色素量
|
MCH
|
♂
|
28.2~33.8
|
pg
|
♀
|
25.5~34.6
|
平均赤血球血色素濃度
|
MCHC
|
♂
|
32.2~35.5
|
%
|
♀
|
30.8~35.4
|
網赤血球
|
|
♂
|
0.5~1.8
|
%
|
♀
|
0.4~1.6
|
血小板
|
Plt
|
♂
|
14.3~33.3
|
x10^4/ul
|
♀
|
13.7~37.8
|
白血球
|
WBC
|
♂
|
2970~9130
|
/ul
|
♀
|
3040~8720
|
好中球桿状核
|
0~9
|
%
|
好中球分葉核
|
28~68
|
%
|
好酸球
|
0~10
|
%
|
好塩基球
|
0~2
|
%
|
リンパ球
|
17~57
|
%
|
単球
|
0~10
|
%
|
[★]
- 英
- shock
- 同
- 虚脱状態
- 関
- 産科ショック
メジャー
- 心筋梗塞、致死的不整脈、心不全
- 心タンポナーデ、収縮性心膜炎、肺血栓塞栓症、緊張性気胸
- 低容量性ショック hypovolemic shock = 循環血液量減少性ショック
- 出血性ショック、体液喪失(熱傷)・脱水
マイナー
ショックの5P
ショックの判断
簡便
循環モニターのためのデバイス・検査項目
- 血圧・脈拍
- 心電図
- 心エコー
- 呼吸・血ガス
- 血液検査・尿検査
- バルーンカテーテル:残尿を排泄し、30分ごとに尿量、血圧、脈拍を測定する
- 中心静脈圧
- スワン・ガンツカテーテル
- PiCCO
- 胃トノメトリー
治療
心原性ショック
|
原疾患の治療
|
低容量性ショック
|
輸液、輸血、止血、昇圧剤は原則使用しない
|
敗血症性ショック
|
抗菌薬、昇圧薬、エンドトキシン吸着カラム、輸血、血糖コントロール、低容量ステロイド
|
神経原性ショック
|
輸液、昇圧薬
|
アナフィラキシーショック
|
エピネフリン、輸液、抗ヒスタミン剤、ステロイド、昇圧薬、H2ブロッカー
|
閉塞性ショック
|
緊張性気胸
|
胸腔穿刺、胸腔ドレナージ
|
心タンポナーデ
|
心嚢穿刺、心膜開窓
|
肺塞栓
|
塞栓除去術、血栓溶解術
|
[★]
- 英
- circulating blood volume, total blood volume, BV
- 同?
- 血液量
- 関
- 体液、血液、心拍出量
循環血液量:ml/kg
- 091208II 麻酔
|
新生児
|
乳児
|
幼児以降
|
高齢者
|
循環血液量(ml/kg)
|
90
|
80
|
70
|
60
|
体重に対する血液量(%)
|
9
|
8
|
7
|
6
|
体液と血液の容量
- ICU.184
|
男性
|
女性
|
体液
|
600 mL/kg
|
500 mL/kg
|
全血液
|
66 mL/kg
|
60 mL/kg
|
血漿
|
40 mL/kg
|
36 mL/kg
|
赤血球
|
26 mL/kg
|
24 mL/kg
|
循環血液量_計算
- 小川等の方法(清水加代子他 著:新臨床検査技師講座7臨床生理学.医学書院 256-257,1985.)
- 循環血液量BV(L) 身長H(m) 体重W(kg)
- adult♂ (成人男子)BV = 0.168H^3+0.050W+0.444
- adult♀ (成人女子)BV = 0.250H^3+0.0625W-0.662
- 輸血
臨床関連
[★]
- 英
- hypovolemia、hypovolaemia、hypovolemic
- 関
- 血液量不足、血液量減少症
[show details]
[★]
- 英
- circulation、circulate、circulatory
- 関
- 血行、循環性、流通、血行路