- 英
- night blindness、nyctalopia、hemeralopia
- 関
- 夜盲症、変形視症、視覚障害、昼盲、小視症、大視症
WordNet
- inability to see clearly in dim light; due to a deficiency of vitamin A or to a retinal disorder (同)night_blindness, moon_blindness
- inability to see clearly in bright light (同)day blindness
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/10/04 00:51:27」(JST)
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| Nyctalopia |
| 分類及び外部参照情報 |
| ICD-10 |
H53.6 |
| ICD-9 |
368.6 |
| プロジェクト:病気/Portal:医学と医療 |
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夜盲症(やもうしょう、英:Nyctalopia)は、暗部の視力が著しく衰え、目がよく見えなくなる病気。俗に鳥目(とりめ)と呼ばれる。 網膜の中央には黄斑と呼ばれる錐体細胞が多く集まった部位が存在するため、夜盲症ではない人でも暗所ではやや視線を外さないと見えづらい場合がある。
なお、鳥類は全て鳥目と誤解されることが多いが、ニワトリなどを除いて鳥類は暗部でも視力を持つものが多い。一般に昼行性が多いが、フクロウ、ヨタカ、ゴイサギなど、夜行性や薄明活動型(夕方に活動)の鳥類も少なくない。
| (先天性)夜盲症のデータ |
| ICD-10 |
H53.6 |
| 統計 |
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| 世界の患者数 |
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| 日本の患者数 |
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| 眼科学会 |
| 日本 |
日本眼科学会 |
| 世界 |
World Ophthalmology Societies |
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目次
- 1 病態
- 2 メカニズム
- 3 分類
- 4 原因
- 5 疫学
- 5.1 予防
- 5.1.1 一次予防
- 5.1.2 二次予防
- 5.1.3 三次予防
- 6 症状
- 7 検査
- 8 診断
- 9 治療
- 10 予後
- 11 診療科
- 12 脚注
- 13 外部リンク
病態[編集]
暗部の視覚を担当するのはロドプシンと言う物質であり、ロドプシンはビタミンAと補体から成るので、ビタミンA不足は暗部の視力低下につながる。
メカニズム[編集]
ロドプシンが視神経に信号を伝えるのは、次の網膜でのメカニズムによる。βカロテンが鎖の真ん中で切断されると、二つのトランス型のレチノールというアルコール型のビタミンAが生成する。レチノールは酸化されてレチナールというアルデヒドになる。このトランス型のレチナールを、シス型のレチナールに変化させ、オプシンに収納される。この状態が、ロドプシンである。このロドプシンへ光が当たるとシス型のレチナールが安定なトランス型に戻り、トランス型レチナール分子は、オプシンに収まらず、はずれてしまう。この変化が細胞の中に伝えられ、化学的に増幅されて、光が当たった、という信号となって視神経に伝えられる。トランス型レチナールは、再びイソメラーゼの働きでシス型に折り曲げられてオプシンに収納される。やがてレチナールは消耗するので、不足した分は、レチノールから酸化して補われる。このため、網膜にはレチノールをレチナールに酸化するためのアルコール脱水素酵素が豊富に存在する[1]。ビタミンAであるレチノールが不足すると上記のような役割を担うロドプシンが機能しなくなる。
分類[編集]
- 先天性夜盲症(ICD-10: H53.6)
- 後天性夜盲症
- ビタミンA欠乏性夜盲(ICD-10: E50.5)
- 眼底疾患
原因[編集]
先天性は遺伝性、後天性はビタミンAの欠乏による。
疫学[編集]
予防[編集]
ビタミンA欠乏性夜盲の場合
一次予防[編集]
ビタミンAを多く含む食品を適度に取る事。ただし、過度の摂取はビタミンA中毒を引き起こすので良くない。
二次予防[編集]
夕方から急に目が見えなくなってきたら、早めに眼科に掛かる事。
三次予防[編集]
光刺激をなるべく避けるため、遮光眼鏡を使用したり屋外での作業を控える。
症状[編集]
一般に明るい環境での視力に比べて暗い場所での視力は落ちるが、本症ではその落ち方が健常な場合と比べて極端に落ちる。明るい場所や昼間の視力に比べて、暗い場所での視野、視力が極端に低下したもの。
検査[編集]
眼底検査、視野検査、網膜電位検査や暗順応検査などを行う。
診断[編集]
治療[編集]
ビタミンA欠乏性夜盲の場合はビタミンAの摂取。それ以外は確実な治療法はまだ見つかっていない。
予後[編集]
先天性の中でも進行性の場合は視覚予後は良くない。それ以外は比較的視覚予後は良い。
診療科[編集]
内科・眼科
脚注[編集]
- ^ 「続・身のまわりの毒」Anthony T.Tu著、東京化学同人、1993年
外部リンク[編集]
- 「Night Blindness」 - Medpediaにある「夜盲症」についての項目。(英語)
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 完全型先天停在性夜盲の経過中にdome-shaped maculaを合併した13歳男子 (特集 第65回日本臨床眼科学会講演集(1))
- 亜全胃温存膵頭十二指腸切除術後に発症したビタミンA欠乏による夜盲症の1例
- 中山 健,松尾 亮太,池田 治,奥田 洋一,大河内 信弘
- 日本臨床外科学会雑誌 = The journal of the Japan Surgical Association 73(2), 422-426, 2012-02-25
- NAID 10030462157
- (転載・ひと言)Crohn病に続発しビタミンA投与が奏効した後天夜盲
Related Links
- 目に関する基本的な知識から、気になる目の症状や目の病気についてわかりやすくまとめました。「夜盲・とり目(やもう・とりめ)」について詳しく解説します。
- 夜盲に続いて、次第に視野が狭くなっていきます。周囲からぼやけ始め、徐々に見える範囲が中心に向かって狭くなります。最近では夜間の照明が十分明るいので、夜盲に気づかずに、視野の異変で病気に気づくこともあります。
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★リンクテーブル★
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- 83歳の男性。左眼の視力低下を主訴に来院した。6か月前から左眼の見え方に違和感があった。1か月前から視力低下が進行した。75歳時に両眼の白内障手術の既往がある。視力は右1.0(矯正不能)、左0.6(矯正不能)。眼圧は右14mmHg、左14mmHg。眼内レンズが両眼に挿入されている。両眼の眼底写真(刺冊No.11A、B)を別に示す。
- 6か月前からあったと推定される症候はどれか。
[正答]
C
- 左眼の黄斑部に出血、色素上皮の萎縮がみられるらしいが・・・
※国試ナビ4※ [105D035]←[国試_105]→[105D037]
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- 55歳の男性。視覚異常を主訴に来院した。今朝、新聞を読んでいたら、突然、左眼の耳側に点状の光が走るように感じた。眼を動かすとはっきりと感じられ、目を閉じても消失しない。以前から、明るいところを見ると、もやもやと浮遊するものが両眼に見えていたが、左眼はより強く自覚するようになった。矯正視力は右眼1.2、左眼1.0、眼圧は右眼18mmHg、左眼18mmHg、視野検査で異常を認めない。みられるのはどれか。2つ選べ。
[正答]
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- 83歳の男性。左眼の視力低下を主訴に来院した。3年前に白内障手術を受けた。6か月前から左眼の見え方の違和感を自覚していた。1か月前から視力低下が進行した。視力:右0.8(1.0×-0.75D)、左0.6(矯正不能)。眼圧:右14mmHg、左14mmHg。眼内レンズが両眼に挿入されている。眼底写真を以下に示す。
[正答]
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- 69歳の女性。1か月前から徐々に右眼の視力低下を自覚したため来院した。視力は右0.2(0.4 ×-0.5D)、左0.6(1.2 ×-0.75D)。眼圧は右13mmHg、左14mmHg。右眼の眼底写真(別冊No. 6A)及び光干渉断層計(OCT)像(別冊No. 6B)を別に示す。
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[正答]
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- 栄養素とその欠乏によって起こる病態との組合せで正しいのはどれか。
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- 栄養素とその欠乏によって起こる病態との組合せで正しいのはどれか。
[正答]
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※国試ナビ4※ [098H063]←[国試_098]→[098H065]
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[正答]
※国試ナビ4※ [095A061]←[国試_095]→[095A063]
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- 英
- vitamin A deficiency
- 関
- ビタミンA
症状
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- 関
- macropsia、metamorphopsia、micropsia、night blindness、nyctalopia、vision disorder
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- 英
- macropsia
- 関
- 夜盲、変形視症、視覚障害、小視症、巨視症
-macropsia
-巨視症
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- 英
- metamorphopsia
- 関
- 夜盲、変視症、視覚障害、小視症、大視症
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- 英
- micropsia
- 関
- 夜盲、変形視症、視覚障害、大視症
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- 英
- night blindness, nocturnal amblyopia
- ラ
- nyctalopia
- 関
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- 英
- congenital night blindness
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- 英
- blindness、blind
- 関
- 失明、盲目、盲検法