- 英
- boric acid BA、borate
- ラ
- acidum boricum
- 商
- カーディオライト、ケトチフェン、スコピゾル、マイティア
- 関
- ホウ酸塩
WordNet
- a salt or ester of boric acid
PrepTutorEJDIC
- 硼酸塩,硼酸エステル
Wikipedia preview
出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/06/30 11:07:32」(JST)
[Wiki ja表示]
ホウ酸 |
|
|
|
|
|
識別情報 |
CAS登録番号 |
10043-35-3 |
PubChem |
7628 |
ChemSpider |
7346 |
UNII |
R57ZHV85D4 |
EINECS |
233-139-2 |
|
- InChI=1S/BH3O3/c2-1(3)4/h2-4H
Key: KGBXLFKZBHKPEV-UHFFFAOYSA-N
InChI=1/BH3O3/c2-1(3)4/h2-4H
Key: KGBXLFKZBHKPEV-UHFFFAOYAI
|
特性 |
化学式 |
B(OH)3 |
モル質量 |
61.833 g mol−1 |
外観 |
White crystalline solid |
密度 |
1.435 g cm−3, 固体 |
融点 |
169°C (分解)
|
水への溶解度 |
5.7 g/100 cm3 (25°C) |
酸解離定数 pKa |
9.24 |
構造 |
分子の形 |
平面三角形 |
双極子モーメント |
0 |
熱化学 |
標準生成熱 ΔfHo |
−1094.33 kJ mol−1 |
標準モルエントロピー So |
88.83 J mol−1K−1 |
標準定圧モル比熱, Cpo |
81.38 J mol−1K−1 |
危険性 |
NFPA 704 |
|
引火点 |
無し |
関連する物質 |
関連物質 |
酸化ホウ素
ホウ砂 |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
ホウ酸(ホウさん、硼酸、Boric acid)もしくはオルトホウ酸は化学式H3BO3またはB(OH)3で表わされるホウ素のオキソ酸である。温泉などに多く含まれ、殺菌剤、殺虫剤、医薬品(眼科領域)、難燃剤、原子力発電におけるウランの核分裂反応の制御、そして他の化合物の合成に使われる。常温常圧では無色の結晶または白色粉末で、水溶液では弱い酸性を示す。ホウ酸の鉱物は硼酸石(サッソライト)と呼ばれる。メタホウ酸や四ホウ酸などホウ素のオキソ酸を総称してホウ酸と呼ばれることもある[1]。
目次
- 1 合成
- 2 化学的性質
- 3 毒性
- 4 用途
- 5 結晶構造
- 6 脚注
- 7 参考文献
- 8 関連項目
- 9 外部リンク
合成
ホウ酸は主にホウ酸塩鉱物に硫酸を反応させて作られる。世界最大のホウ酸塩の産出地はトルコのEti Mine Worksである[2]。
- Na2B4O7・10H2O + H2SO4 → 4 H3BO3 + Na2SO4 + 5H2O
酸性酸化物である三酸化二ホウ素(B2O3)を水に溶解しても生成する。
- B2O3 + 3 H2O → 2 H3BO3
これらの方法で得られたホウ酸溶液から、ホウ酸の溶解度が温度によって大きく異なることを利用した再結晶法を利用してホウ酸の結晶が分離される[3]。
化学的性質
無色の結晶であり、水に対する溶解熱は吸熱[4]。そのため、10度の冷水に対する溶解度は水100 mLに対して3.65 gでしかないが、100度の熱湯に対する溶解度は水100 mLに対して37.9 gと、温度上昇に伴い溶解度が大幅に上昇する傾向を示す[1]。
- ,
加熱により順次水を失い、まず130℃付近からメタホウ酸(HBO2)を生成し、更なる加熱により三酸化二ホウ素となる。メタホウ酸は単純なHBO2分子ではなく、BO4四面体を酸素原子が架橋したポリ酸である[5]。過去にはメタホウ酸から三酸化二ホウ素と変化する過程の中間生成物として四ホウ酸(H2B4O7)が生成すると考えられていたが、これは誤りであることが判明している。四ホウ酸は遊離酸としてはホウ酸溶液中にわずかに存在するのみであり、多くは四ホウ酸ナトリウムなどの塩の形で存在する[6]。
化学式からは 3 価の酸と予想されるが、水溶液中ではそのような酸解離は認められず、ルイス酸として働き、水酸化物イオンを受け取り、4 配位となる化学平衡が存在する[5]。
- ,
酸解離に関する標準エンタルピー変化、ギブス自由エネルギー変化、エントロピー変化の値が報告されており[4]、解離に伴いエントロピーの減少が起こるのは、電荷の増加に伴い、イオンの水和の程度が増加し、電縮が起こり、水分子の水素結合による秩序化の度合いが増加するからである[7]。
|
|
|
|
14.12 kJ mol−1 |
52.71 kJ mol−1 |
−129.7 J mol−1K−1 |
−192 J mol−1K−1 |
酸解離定数が小さいため、中和滴定曲線において当量点は不明瞭となり、塩基による中和滴定は困難であるが、エチレングリコールなどを加えるとエステルを形成し酸解離定数が大きくなり、中和滴定が可能となる[5]。
また、ホウ酸を純硫酸に溶解すると硫酸水素イオンと錯体を形成し、このものは硫酸中で強酸として働く数少ない物質である[5]。
毒性
動物にとっては食塩と同程度に無毒である。(半数致死量 (LD50) は5 g/kg 程度であり、2 g以上となる場合は一般的に無毒である[8]。)継続してホウ酸を摂取すると下痢など消化器系の不良が生じる可能性がある[9]。 腎臓機能で排泄できない昆虫には毒性が強く現れ、通常殺虫剤として利用される[10]。
濃度にもよるが植物では1年草全般で有害であり、樹木によってはギンモクセイやゴールドクレストなどはホウ酸に弱い。逆に少量では必須栄養素となり肥料として市販もある。土壌から抜けにくいため施肥濃度には注意を要する(食塩と似ている)。作物から人体への影響はほとんどない。
その濃度毒性を利用し、欧米では建築用木材で、シロアリや菌類への防虫防腐剤として塗布されている事が多い。近年では日本でも毒性の低さと長期有効性から優良住宅認可/認定され始め注目を集めている。
用途
- 水酸化カリウム水溶液の中和剤としても用いられる。工業用メーカーは、アメリカ合衆国、トルコ、ロシア、チリ、ペルー、アルゼンチン。日本は全量を輸入に依存。用途はホウ酸塩ガラス、ガラス繊維、ホウ素系合金鉄。
- ホウ素の高い中性子捕獲能力を利用して、原子炉の核分裂で生成する熱中性子への毒物質[注 1]として利用されることがある。この場合は容易に水溶するホウ酸として利用することが多く、ホウ酸水の場合は冷却材も兼ねる。なお、放射性核種の原子核崩壊は熱中性子がなくても自発的に起こるものであるため、吸収剤としてのホウ素は役に立たない。従って、崩壊熱で原子炉が高温となる状態は、別の手段で冷却を行う必要がある。
- 小学校5年の理科の実験(物の溶け方)で溶解度の実験を行なう際、食塩(塩化ナトリウム)と並ぶ代表的な試薬。ホウ酸のほうが溶解度が低いため、水に良く溶ける塩化ナトリウムと溶解度を比較したり、水温を上げた場合に両薬品の溶け方がどう変化するかなどの実験で用いられる。
- ゴキブリ駆除にホウ酸団子(10%~50%)が使用される場合がある。団子として市販品があるほか、タマネギ、米ぬか、ジャガイモをペースト状にして、ホウ酸を混入させることで自作することも可能だが、ペットが誤飲すると死に至る場合がある。誤飲を防止する防護カバーを設けた市販品のホウ酸団子も存在する。ホウ酸濃度が高い(約40%以上)と二次駆除も可能となる。
- アリ駆除にホウ酸液が使用される場合がある。ホウ酸1:砂糖1:水適量(約10)※お湯でなければ溶けない。
- 眼科領域においては、洗眼薬として、また目薬の添加物として用いられる。特に、塩基性の薬品が目に入った際の中和剤として用いられる。
- ホウ酸は単独では溶解度が低いが、ホウ砂と一定割合で混合すると水への溶解度が大きく増加する。この濃い水溶液は木材用の難燃剤として用いられ、処理した木材は不燃木材として市販されている[11]。
- 販売されなかった新聞を繊維状に加工し、ホウ酸を塗したものが、セルロースファイバーとして住宅用断熱材として利用される。日本では数パーセントの住宅に使用されているに過ぎないが、アメリカでは住宅用断熱材として40%前後のシェアを占めている。駆虫性、透湿性、耐水性、防火性、防音性を兼ね備えているが、施工に専用の機材を必要とするなどの欠点もある[12]。
結晶構造
ホウ酸の結晶は水素結合による層状構造からなる。層同士の距離は318ピコメートルである。
脚注
注釈
- ^ 減速材は中性子のもつエネルギーを低くするためのもので核反応を促進する役割があり、冷却材は発生する熱を吸収する役割のものであり、この場合はいずれとも役割が異なる。
出典
- ^ a b 丸内 (2005) p.103。
- ^ Eti Mine Works.
- ^ 丸内 (2005) p.104。
- ^ a b Wagman et al. (1982).
- ^ a b c d コットン、ウィルキンソン (1987)。
- ^ 千谷 (1959) p.369。
- ^ 田中 (1981).
- ^ “safety data ホウ酸”. 日本医薬品添加剤協会. 2014年10月21日閲覧。
- ^ Nielsen, Forrest H. (1997). Plant and Soil 193 (2): 199. doi:10.1023/A:1004276311956.
- ^ Klotz, J. H.; Moss, JI; Zhao, R; Davis Jr, LR; Patterson, RS (1994). "Oral toxicity of boric acid and other boron compounds to immature cat fleas (Siphonaptera: Pulicidae)". J. Econ. Entomol. 87 (6): 1534–1536. PMID 7836612.
- ^ 露本 第 3 回特許ビジネス市。
- ^ 山本 (2009).
参考文献
- 田中元治 『酸と塩基』 裳華房〈基礎化学選書 8〉、1981年。ISBN 978-4785331085。
- 千谷利三 『新版 無機化学(上巻)』 産業図書、1959年。
- 露本伊佐男. “不燃木粉ボード”. 第 3 回特許ビジネス市 in 東京. 2006年2月1日閲覧。
- 丸内祐子 『実験化学講座 23 無機化合物』 日本化学会 編、丸善、2005年。ISBN 4-621-07322-2。
- 山本順三 『無垢材・無暖房の家』 カナリア書房、2009年。ISBN 978-4778201166。
- FA コットン、G. ウィルキンソン(著)、中原 勝儼(訳) 『コットン・ウィルキンソン無機化学』 培風館、1987年。
- F. Albert Cotton and Geoffrey Wilkinson (1980). Advanced Inorganic Chemistry : A Comprehensive Text (fourth ed.). Wiley-Blackwell. ISBN 9780471027751. (原書)
- Eti Maden. “Dünyada Bor Rezervi(世界のホウ素埋蔵量)”. 2013年3月15日閲覧。
- D.D. Wagman, W.H. Evans, V.B. Parker, R.H. Schumm, I. Halow, S.M. Bailey, K.L. Churney and R.I. Nuttal (1982). "The NBS tables of chemical thermodynamics properties". J. Phys. Chem. Ref. Data 11 (Suppl. 2).
- “環境保健クライテリア No.204 ホウ素(日本語抄訳)”. 世界保健機関(WHO)/国連環境計画(UNEP)/国際労働機関(ILO)、国立医薬品食品衛生研究所. 2014年5月4日閲覧。
- “Environmental Health Criteria No.204 Boron”. 世界保健機関(WHO)/国連環境計画(UNEP)/国際労働機関(ILO). 2014年5月4日閲覧。(原文)
関連項目
- メタホウ酸 (HBO2)n
- 過ホウ酸 HBO3
- 次ホウ酸 H4B2O4
- ボロン酸 H3BO2
- ボリン酸 H3BO
外部リンク
- ホウ酸 理科ねっとわーく(一般公開版) - 科学技術振興機構
水素の化合物 |
|
二元化合物 |
AlH3 · AsH3 · BH3 · B2H6 · CaH2 · CH4 · GaH3 · GeH4 · HAt · HBr · HCl · HF · HI · HN3 · H2O · H2O2 · H2O3 · H2S · H2S2 · H2Se · KH · NaH · NH3 · PH3 · SiH4
|
|
多元化合物 |
H3AsO4 · H5As3O10 · HAuCl4 · HBF4 · HBiO3 · HBO2 · H3BO3 · HBrO · HBrO2 · HBrO3 · HBrO4 · HClO · HClO2 · HClO3 · HClO4 · HClO5 · HCN · H2CrO4 · H2Cr2O7 · H2CO3 · H2CO4 · H2CS3 · H[CuCl2] · H2[CuCl4] · HFO · HIO · HIO3 · HIO4 · H5IO6 · HMnO4 · H2MoO4 · HNC · HNCO · HNO2 · HNO3 · HNO4 · H2N2O2 · HOCN · HCNO · HPH2O2 · H2PHO3 · H3PO3 · H3PO4 · H3PO5 · H4P2O7 · H4P2O8 · H5P3O10 · H2[PtCl4] · H2[PtCl6] · HReO4 · HRuO4 · H2RuO4 · H2SeO3 · H2SeO4 · H2SeO5 · H2SiF6 · H2SiO3 · H4SiO4 · H2Si2O5 · HSNC · HSCN · H2SO4 · H2SO5 · H2S2O3 · H2S2O4 · H2S2O6 · H2S2O7 · H2S2O8 · HTcO4 · H2TeO3 · H6TeO6 · HVO3 · H3VO4 · H4V2O7 · H2WO4 · H2XeO4
|
|
ホウ素の化合物 |
|
二元化合物 |
BAs · BBr3 · B2Br4 · BCl3 · B2Cl4 · BF · BF3 · B2F4 · BH3 · B2H6 · BI3 · B2I4 · BN · BO · B2O3 · BP · B2S3
|
|
三元化合物 |
B(CH3)3 · B(C2H5)3 · B3N3H6 · B(OCH3)3 · B(OH)3 · HBF4 · HBO2 · H2B4O7 · H2B8O13 · NH3•BH3
|
|
|
この項目は、化学に関連した書きかけの項目です。この項目を加筆・訂正などしてくださる協力者を求めています(プロジェクト:化学/Portal:化学)。 |
UpToDate Contents
全文を閲覧するには購読必要です。 To read the full text you will need to subscribe.
Japanese Journal
- 2Pb1-7 リチウムセシウムホウ酸塩ガラス、結晶およびその融液の高温における弾性的性質(ポスターセッション)
- 荒籾 俊介,小玉 正雄,小島 誠治
- 超音波エレクトロニクスの基礎と応用に関するシンポジウム講演論文集 (32), 189-190, 2011-11-08
- NAID 110008913368
- クロモトロープ酸を担持した陰イオン交換カラムを用いる超微量ホウ酸のオンライン濃縮/HPLC定量法の改良と沖縄県西表島の天然水分析への応用
- 姚 俊学,吉村 和久,栗崎 弘輔,井倉 洋二,高相 徳志郎
- 分析化学 = Japan analyst 60(10), 785-789, 2011-10-05
- … .その吸光定量を350 nmで行った.試料3.2 cm3を用いたときの分析時間は約12分,検出限界は0.06 μg dm−3であった.既報に比べて,分析時間および感度を大幅に改善できた.本法を琉球列島西表島の天然水中のホウ酸の分析に応用した.降雨および二つの河川水中のホウ素濃度は,それぞれ3.1〜40.8,20.3〜28.5,14.7〜20.9 μg dm−3であった.いずれの場合も,非海塩性由来のホウ素の分率は高く,アジア大陸からの長距離移流 …
- NAID 10029482329
Related Links
- ホウ酸(日用品・文具)の検索結果。全国の通販ショップから、≪人気≫ホウ酸を比較できます。価格比較サイトのビカムで、日用品・文具カテゴリ内から、アースゴキブリホウ酸ダンゴコンクゴキンジャム【J】【ポンパレモール ...
- ホウ酸(ダイエット・健康)の検索結果。全国の通販ショップから、≪人気≫ホウ酸を比較できます。価格比較サイトのビカムで、ダイエット・健康カテゴリ内から、ホウ酸 結晶 500g【第3類医薬品】【ポンパレモール】などの商品 ...
Related Pictures
Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
ケトチフェンネーザル0.05%「TYK」
組成
成分
含量
- 8mL中 6.048mg(ケトチフェンとして4.398mg)
添加物
- ポビドン、ベンザルコニウム塩化物、グリセリン、リン酸二水素カリウム、ベンジルアルコール、ホウ酸、ハッカ油、pH調整剤
効能または効果
- 通常、1日4回(朝、昼、夕方及び就寝前)、1回各鼻腔に1噴霧(ケトチフェンとして0.05mg)ずつ、鼻用定量噴霧器を用いて噴霧吸入する。
薬効薬理
作用機序
- ケトチフェンフマル酸塩は、ケミカルメディエーター遊離抑制に基づく抗アナフィラキシー作用に加え、抗ヒスタミン作用、抗SRS-A作用及び抗PAF(血小板活性化因子)作用を有し、気道及び鼻粘膜等の組織の過敏性を減弱させる。更に、抗原/PAF刺激による好酸球の肺への集積とそこでの脱顆粒を抑制する作用もあり、また、抗原により誘発される結膜炎症状や鼻粘膜反応も抑制する1)。
生物学的同等性
- 本剤はアレルギー性鼻炎実験動物モデルを用いた薬力学的試験により、標準製剤との生物学的同等性が確認されている。
TDI感作モルモットにおける誘発症状の抑制
- TDI(Toluene 2,4-diisosyanate)を抗原とした鼻塗布感作モルモットにおいて、本剤及び標準製剤はコントロール群に比し誘発症状(くしゃみ、水溶性鼻汁、喘鳴)を有意に抑制し、両製剤間に有意差は認められなかった2)。
アルブミン感作モルモットにおける血管透過性亢進の抑制
- アルブミン吸入感作モルモットにおける鼻腔粘膜からの漏出色素量を指標とした血管透過性抑制試験において、本剤及び標準製剤はコントロール群に比し漏出色素量を有意に抑制し、両製剤間に有意差は認められなかった3)。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- ケトチフェンフマル酸塩、Ketotifen Fumarate(JAN)
[別名]フマル酸ケトチフェン
化学名
- 4-(1-Methylpiperidin-4-ylidene)-4H-benzo[4,5]cyclohepta[1,2-b]thiophen-10(9H)-one monofumarate
分子式
分子量
性状
- 白色〜淡黄白色の結晶性の粉末である。
メタノール又は酢酸(100)にやや溶けにくく、水、エタノール(99.5)又は無水酢酸に溶けにくい。
融点
★リンクテーブル★
[★]
商品
[★]
- 英
- oxo acid、oxoacid
。]]
オキソ酸(オキソさん、Oxoacid)とは、ある原子にヒドロキシル基 (-OH) とオキソ基 (=O) が結合しており、且つそのヒドロキシル基が酸性プロトンを与える化合物のことを指す<ref>IUPAC Gold Book - oxoacids</ref>。ただし、無機化学命名法IUPAC1990年勧告のオキソ酸の定義では、先述した化合物の他にアクア酸(aqua acid)<ref>中心金属イオンに配位した水分子に酸性プロトンが存在する酸。例:ヘキサアクア鉄(III)イオン</ref>、ヒドロキソ酸(hydroxoacid)<ref>隣接するオキソ基が存在しないヒドロキシル基に酸性プロトンが存在する酸。例:オルトケイ酸 (H4SiO4)</ref>もオキソ酸に含まれることになる。無機化合物のオキソ酸の例としては硫酸や硝酸、リン酸などが挙げられる。有機化合物で最も重要なオキソ酸はカルボン酸である。酸性の強弱は化合物の種類によりさまざまなものがある。一般に、オキソ酸は多原子イオンと水素イオンを与える。
オキソ酸が脱水縮合することで、ポリオキソ酸が生成する。例えば、リン酸では二リン酸、三リン酸である。酸無水物も同様に、オキソ酸の脱水縮合生成物にあたる。遷移金属元素のオキソ酸は金属オキソ酸(ポリ酸)と呼ぶ。
ポーリングの規則
単核オキソ酸の酸性度の強さを推定する2つの経験則としてポーリングの規則(Pauling's rules)が知られている。
- 1, 中心元素 E のオキソ酸の化学式が EOm(OH)n で表されるときに、酸解離定数 Ka は次の関係式で表される。
- <math>\mbox{p}K_a = -\log K_a \approx 8 - 5m </math>
- 2, n>1の酸の逐次酸解離のpKa値はプロトン解離が1回起こる毎に5ずつ増加する。
ただし、この規則に従わないオキソ酸も存在する。例えば炭酸の推定値は3であるが実測値は6.4である。これは水溶液中に溶けている二酸化炭素が僅かしか炭酸にならないためである。このことを考慮に入れるとpKa値は規則通り約3.6となる。また、亜硫酸も規則に従わない。これは溶液中に亜硫酸分子は検出されず、さらにSO2が複雑な平衡を持っているからである。
- <math>\rm CO_2 + H_2O \ \overrightarrow\longleftarrow \ H_2CO_3</math>
- <math>\rm SO_2 + H_2O \ \overrightarrow\longleftarrow \ H^+ + HSO_3^-</math>
オキソ酸の一覧
脚注
テンプレート:脚注ヘルプ
<references/>
関連項目
[★]
- 英
- Dakin solution, Dakin fluid, Liquor Dakini
- 同
- ダーキン液
- 関
- カレル・ダーキン液
[show details]
[★]
- 関
- 特殊コンタクトレンズ角膜装着補助剤
[★]
ホウ酸、リン酸水素ナトリウム、塩化カリウム、塩化ナトリウム、乾燥炭酸ナトリウム
- 関
- 人工涙液
[★]
- 英
- borate
- 関
- ホウ酸
[★]
- 英
- acid
- 関
- 塩基
ブランステッド-ローリーの定義
ルイスの定義