ニプラジロール
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
ハイパジールコーワ錠3
組成
成分・含量
添加物
- セルロース、ステアリン酸Mg、トウモロコシデンプン、ヒプロメロース、マクロゴール、酸化チタン、二酸化ケイ素、カルナウバロウ
禁忌
- 高度の徐脈(著しい洞性徐脈)、房室ブロック(II、III度)、洞房ブロックのある患者〔刺激伝導系に抑制的に作用するため症状を悪化させるおそれがある。〕
- 糖尿病性ケトアシドーシス、代謝性アシドーシスのある患者〔アシドーシスに伴う心筋収縮力の抑制を助長する可能性がある。〕
- 気管支喘息、気管支痙攣のおそれのある患者〔気管支平滑筋を収縮させることがあるので、症状を悪化させるおそれがある。〕
- 心原性ショックのある患者〔心拍出量低下作用により症状を悪化させるおそれがある。〕
- 肺高血圧による右心不全のある患者〔心拍出量が抑制され、症状が悪化するおそれがある。〕
- うっ血性心不全のある患者〔心筋収縮力を抑制して症状を悪化させるおそれがある。〕
- 未治療の褐色細胞腫の患者(「用法・用量に関連する使用上の注意」の項参照)
- 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)
- ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤(シルデナフィルクエン酸塩、バルデナフィル塩酸塩水和物、タダラフィル)を投与中の患者(本剤とこれらの薬剤との併用により降圧作用が増強され、過度に血圧を低下させることがある。「相互作用」の項参照)
効能または効果
- 通常成人にはニプラジロールとして、1日6〜12mgを1日2回に分割経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減するが、最高用量は1日18mgとする。
- 褐色細胞腫の患者では、β遮断薬の単独投与により急激に血圧が上昇することがあるので、α遮断薬で初期治療を行った後に本剤を投与し、常にα遮断薬を併用すること。
慎重投与
- うっ血性心不全のおそれのある患者(心機能を抑制し、症状を悪化させるおそれがあるので、観察を十分に行い、ジギタリス剤を併用するなど慎重に投与すること。)〔心筋収縮力を抑制して心不全を顕在化させるおそれがある。〕
- 特発性低血糖症、コントロール不十分な糖尿病、長期間絶食状態の患者(低血糖の前駆症状である頻脈等の交感神経系反応をマスクしやすいので血糖値に注意すること。)
- 徐脈、房室ブロック(I度)のある患者(心刺激伝導系を抑制し、症状を悪化させるおそれがあるので、心機能に注意すること。)
- 重篤な肝・腎機能障害のある患者〔薬物の代謝・排泄が遅延することがある。〕
- 末梢循環障害のある患者(レイノー症候群、間欠性跛行症等)〔末梢血管の拡張を抑制し、症状を悪化させるおそれがある。〕
- 異型狭心症の患者〔症状を悪化させるおそれがある。〕
- 高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
重大な副作用
- 心不全、完全房室ブロック、洞停止、高度徐脈(0.1%未満)があらわれることがあるので、異常が認められた場合には減量又は中止するなど適切な処置を行うこと。
薬効薬理
β受容体遮断作用11)12)
- 本剤のβ受容体遮断作用は非選択的で、内因性交感神経刺激作用を有さない(モルモット in vitro)。健康成人男子への経口投与により、エルゴメーター負荷による心拍数の増加を抑制する。
血管拡張作用11)13)〜19)
- 本剤はNOによる血管拡張作用を有し、動脈のみならず静脈にも及ぶ。冠動脈では、特に太い部分を選択的に拡張する作用を有する(イヌ in vitro、ラット・イヌ)。また長期間連続投与により自然発症高血圧ラットの低下した静脈伸展性を改善する。高血圧症患者への本剤の連続投与により、容量血管系に対する拡張作用と考えられる心肺血液量の減少が認められている。
降圧作用11)20)〜22)
- 各種実験的高血圧(自然発症高血圧、DOCA/Saline高血圧、腎性高血圧、脳卒中易発症高血圧)ラットにおいて本剤は持続性の降圧作用を示す。また自然発症高血圧ラットの高血圧進展期に連続投与した場合、プロプラノロール塩酸塩やピンドロールに比して早期より降圧作用を示し、かつ耐性の発現も認められていない。高血圧症患者への1日2回投与により持続的な降圧作用を示すことが確認されている。
抗狭心症作用
太い冠血管の拡張作用23)〜26)
- 無麻酔イヌの太い冠血管径を拡大させる。また麻酔イヌの冠動脈内バルーン挿入による部分狭窄下で、本剤は明らかな冠血流の増加を示す。さらに虚血心筋モデルにおいて、本剤は局所心筋の機能不全及び心筋代謝障害を改善する。
心臓前負荷軽減作用13)27)
- 麻酔イヌで本剤は右房圧、左室拡張終期圧、左室内径、中心静脈圧を指標とした心臓の前負荷軽減作用を示す。この作用は本剤の静脈還流量の減少作用によるものである。プロプラノロール塩酸塩ではいずれの指標に対しても明らかな増大が認められている。
その他2)28)29)
- 高血圧症患者への本剤の長期投与において脂質、腎機能、眼に対して影響を及ぼさないことが明らかにされている。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
化学名
- 3,4-dihydro-8-(2-hydroxy-3-isopropylamino)propoxy-3-nitroxy-2H-1-benzopyran
分子式
分子量
融点
性状
- 白色〜微黄白色の結晶性の粉末である。メタノールにやや溶けにくく、エタノール(99.5)に溶けにくく、水に極めて溶けにくい。希塩酸に溶ける。光によって着色する。0.2mol/L塩酸試液溶液(1→20)は旋光性を示さない。
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