- 英
- sodium chloride、NaCl
- 同
- 食塩
- 関
- 生理食塩水。塩素、ナトリウム
- 分子量:58.44277 g/mol ≒ 23 + 35.4
- 1g NaClの水溶液 → 17.1mEq
|
Na+
|
一般的な容量
|
生食
|
154mM
|
500ml
|
10%食塩水
|
1.71M
|
20ml
|
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/05/06 18:11:42」(JST)
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塩化ナトリウム |
|
|
|
|
識別情報 |
CAS登録番号 |
7647-14-5 |
RTECS番号 |
VZ4725000 |
特性 |
化学式 |
NaCl |
モル質量 |
58.44277 g/mol |
外観 |
白色または無色の結晶 |
密度 |
2.18 g/cm3, 固体 |
融点 |
800.4 °C
|
沸点 |
1413 °C
|
水への溶解度 |
35.9 g/100 g (25 °C) |
構造 |
結晶構造 |
面心立方格子 |
配位構造 |
八面体 |
危険性 |
NFPA 704 |
|
Rフレーズ |
R36 |
Sフレーズ |
S15,S25,S47 |
関連する物質 |
その他の陰イオン |
フッ化ナトリウム, 臭化ナトリウム, ヨウ化ナトリウム |
その他の陽イオン |
塩化リチウム, 塩化カリウム, 塩化ルビジウム,
塩化セシウム, MgCl2, CaCl2 |
関連する塩 |
酢酸ナトリウム |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
塩化ナトリウム(えんかナトリウム、英: sodium chloride)は化学式 NaCl で表されるナトリウムの塩化物である。単に塩(しお)、あるいは食塩と呼ばれる場合も多いが、本来「食塩」は食用、医療用に調製された塩化ナトリウム製品を指す用語である。
人(生体)を含めた哺乳類をはじめとする地球上の大半の生物にとっては、必須ミネラルであるナトリウム源として、生命維持になくてはならない重要な物質である。
天然には岩塩として存在する。また、海水の主成分として世界に広く分布する塩でもある(約2.8%)。この他、塩水湖や温泉(食塩泉)などにも含有されていることで知られる。
目次
- 1 性質
- 2 資源
- 3 用途
- 4 出典
- 5 関連項目
性質
塩(えん)の中でも正塩(せいえん)の1種。結晶構造は塩化ナトリウム型構造で、塩化物イオンとナトリウムイオンから成るイオン結晶であり絶縁体である。常温、大気圧下で白色の固体。無臭だが、独特の塩味を持つ。純粋な塩化ナトリウムは20°Cでは湿度75%まで潮解性を示さない。
融点800.4°C。溶融すると電気を通すようになる。溶融時には揮発性を持つ。
塩酸と水酸化ナトリウムの中和によって得られ、水溶液は中性を示し伝導性を有する。
塩化ナトリウムの温度変化による溶解度の変化は非常に小さく、冷却による再結晶化では少量の結晶しか得られない。一般には、水(溶媒)を蒸発させて溶液の濃度を高めるか、塩化水素ガスを吹き込んで溶液中の塩化物イオン濃度を高めて結晶化させる方法がとられる(原理は記事 溶解度積を参照)。
資源
海水中の塩化ナトリウムの存在量は膨大であるが、同じく膨大な量が存在する岩塩も利用されている。
世界の食塩の生産量は2008年で2億650万トンと言われており、そのうち海水からの天日塩が約36%である[1]。 日本の工業塩の年間需要は約740万トンであり全量メキシコ、オーストラリアの天日塩を輸入している。[1] 日本ではかつて塩田で海水を濃縮して得ていたが、現代ではイオン交換膜を用いて工業生産している。
用途
- 主要化学原料である塩素、塩酸、水酸化ナトリウムの原料として工業的に大量に消費され、これらの製品を通じて間接的に様々な化学製品に利用されている。
- 氷(雪)に塩化ナトリウムを混ぜたものは、寒剤として利用される。氷と塩化ナトリウムを3:1の質量比で混ぜると温度が−21°Cまでになる。また、凝固点が下がることを利用し、空調・冷凍関係のブラインとして利用されることもある。
- 水溶液は氷点が水と比べて低いため、塩分濃度 18%–20% の溶液が道路の凍結防止剤として広く使用されている。しかし塩害の可能性もある。
- 塩化ナトリウムは調味料の塩の主要な成分であり食品の調理・加工に利用される。ただし、摂取し過ぎると高血圧の要因となる[2]。また、胃にも多大な負担を掛け、胃炎から胃癌を発生させる原因ともなり得る。
- 低融点の架橋剤を加え、流動性・防湿性を持たせたものは、金属ナトリウムやカリウム、マグネシウムなどの金属火災の消火剤として用いられる。他の消火剤と見分けやすくするため、薄黒褐色に着色するよう定められている。
- 小学校では溶解度の変化を見るためにホウ酸、ミョウバンと並ぶ有名な化学物質である。
- 赤外線領域におけるプリズム、ウィンドウ、レンズとして利用される。
出典
- ^ a b 『15509の化学商品』 化学工業日報社、2009年2月。ISBN 978-4-87326-544-5。
- ^ 塩分の摂り過ぎによる血圧上昇の仕組み
関連項目
- 食塩水
- 塩分濃度
- 高度好塩菌
- 高ナトリウム血症
- 低ナトリウム血症
|
ウィキメディア・コモンズには、塩化ナトリウムに関連するカテゴリがあります。 |
ナトリウムの化合物 |
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二元化合物 |
Na3As · NaAt · NaBr · Na2C2 · NaCl · NaF · NaH · NaI · NaI3 · NaN3 · Na3N · NaO2 · NaO3 · Na2O2 · Na2O · Na2Po · Na3P · Na2S · Na2Se · Na2Te
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三元化合物 |
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四元・五元化合物 |
CH3COONa · C6H5ONa · HCOONa · NaBH3CN · Na[B(OH)4] · Na3[Fe(CN)6] · Na4[Fe(CN)6] · NaOCH3 · NaOCH2CH3 · NaOCN · NaSCN · Na2[Zn(OH)4]
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|
ナトリウムの化合物 - ナトリウムのオキソ酸塩 |
|
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 赤外線成分計を用いた塩の水分,平均粒径およびマグネシウム含有量同時推定法の検討
- Vapor-liquid equilibria of the NaCl-HO system in the temperature range 250°-600℃
- 微結晶生成を利用した塩化ナトリウムの新規晶析法の開発
- 和田 善成,松本 真和,尾上 薫
- 日本海水学会誌 = Bulletin of the Society of Sea Water Science, Japan 66(3), 132, 2012-05-25
- NAID 10030317518
Related Links
- 塩(えん)の一種。結晶構造は塩化ナトリウム型構造で、塩化物イオンとナトリウムイオン から成るイオン結晶であり絶縁体である。常温、大気圧下で白色の固体。無臭だが、 独特の鹹味を持つ。純粋な塩化ナトリウムは20℃では湿度75%まで潮解性を示さない。
- 2012年1月24日 ... ネタをネタと見抜けない人が釣られている「塩化ナトリウム」..
- 株式会社 大塚製薬工場の塩化ナトリウム「オーツカ」(調剤用薬)、一般名塩化 ナトリウム(Sodium chloride) の効果と副作用、写真、保管方法等を掲載。
Related Pictures
Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
10%食塩注シリンジ「タイヨー」
組成
- 1シリンジ(20mL)中:塩化ナトリウム…2.0g
効能または効果
- 電解質補給の目的で、輸液剤などに添加して必要量を静脈内注射または点滴静注する。
慎重投与
- 心臓、循環器系機能障害のある患者[塩化ナトリウムを負荷することから心臓に負担をかけ、症状が悪化するおそれがある]
- 腎障害のある患者[塩化ナトリウムの過剰投与に陥りやすく、症状が悪化するおそれがある]
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- 塩化ナトリウム (Sodium chloride)
分子式
分子量
性 状
- 塩化ナトリウムは無色又は白色の結晶又は結晶性の粉末である。水に溶けやすく、エタノール(99.5)にほとんど溶けない。
★リンクテーブル★
[★]
- 生後8日の新生児。異常な動きを心配した母親に連れられて来院した。在胎38週1日2,750gで出生した。生後特に異常なく退院した。生後6日からしゃっくりが出現した。生後7日には両手を挙げて首を振るような動作が数回みられ、目や口を見開き、びっくりするような表情がみられた。生後8日にも首を振る動作がみられ、四肢の振戦もみられるようになったため受診した。意識は清明。咽頭に異常を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。四肢に振戦を認める。血液所見:赤血球518万、Hb 18.6g/dl、Ht 51%、白血球15,300、血小板21万。血液生化学所見:血糖50mg/dl、総蛋白6.3g/dl、アルブミン4.0g/dl、尿素窒素10mg/dl、クレアチニン0.3mg/dl、総ビリルビン15.2mg/dl、直接ビリルビン0.3mg/dl、AST 42IU/l、ALT 17IU/l、Na131mEq/l、K 3.2mEq/l、Cl 97mEq/l、Ca 6.2mg/dl。CRP 0.1mg/dl。
- 対応として最も適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [107A026]←[国試_107]→[107A028]
[★]
[★]
- 英
- physiological saline
- 同
- 生理的食塩水、等張食塩液 isotonic sodium chloride solution、normal saline NS
- 関
- 塩化ナトリウム
- Na 154mEq Cl 154mEq
- 生理食塩水 500ml + 塩化ナトリウム注10% 20ml
10%NaCl 20ml
|
NaCl量[g]
|
NaCl量[mEq]
|
体積[ml]
|
Na濃度[%]
|
Na濃度[mEq/l]
|
1A
|
6.5
|
111.2
|
520
|
1.25
|
213.85
|
2A
|
8.5
|
145.4
|
540
|
1.57
|
269.26
|
3A
|
10.5
|
179.6
|
560
|
1.88
|
320.71
|
[★]
クエン酸ナトリウム水和物、塩化カリウム、塩化カルシウム水和物、塩化ナトリウム、塩化マグネシウム、炭酸水素ナトリウム
- 成分 1袋(500mL)中
- 塩化ナトリウム 3.07g
- 塩化カリウム 0.15g
- 塩化カルシウム水和物 0.11g
- 塩化マグネシウム 0.051g
- 炭酸水素ナトリウム 1.05g
- クエン酸ナトリウム水和物 0.245g
- 電解質濃度(mEq/L)
- Na+ 135
- K+ 4
- Ca2+ 3
- Mg2+ 1
- Cl- 113
- HCO3- 25
- Citrate3- 5
[★]
クエン酸ナトリウム水和物、塩化カリウム、塩化カルシウム水和物、塩化ナトリウム、塩化マグネシウム、炭酸水素ナトリウム
- 組成
- 塩化ナトリウム 5.84g
- 塩化カリウム 0.30g
- 塩化カルシウム水和物 0.22g
- 塩化マグネシウム 0.20g
- 炭酸水素ナトリウム 2.35g
- クエン酸ナトリウム水和物 0.20g
- 電解質濃度
- Na+ 130mEq/L
- K+ 4mEq/L
- Mg2+ 2mEq/L
- Ca2+ 3mEq/L
- Cl- 109mEq/L
- HCO3- 28mEq/L
- Citrate3- 4mEq/L
[★]
- 関
- EMR, ESD
- 内視鏡用粘膜下注入材
- 粘膜層と筋層との間を大きく解離。
- 病変部位の隆起を形成・維持し、粘膜切除の容易性を向上
組成
添加物
参考
- http://www.info.pmda.go.jp/ygo/pack/21800BZZ10124000_A_01_04/
- http://www.jjasp.jp/products/mucoup/main/
[★]
ブドウ糖、塩化カリウム、塩化カルシウム水和物、塩化ナトリウム、無水酢酸ナトリウム
- 組成 500ml
- 塩化ナトリウム 1.315g
- 塩化カリウム 0.149g
- 塩化カルシウム水和物 0.111g
- 無水酢酸ナトリウム 1.026g
- ブドウ糖 12.500g
- 電解質濃度
- Na+ 70mEq/L
- K+ 4mEq/L
- Ca2+ 3mEq/L
- Cl- 52mEq/L
- Acetate- 25mEq/L
[★]
- 関
- 塩化ナトリウム
- 塩化ナトリウム注10% 20ml
- Na+ 1.71 [mEq/ml]
- Cl- 1.71 [mEq/ml]
[★]
- 英
- dietary sodium chloride
- 関
- 食塩、食卓塩
[★]
- 英
- sodium, natrium, Na
- 関
- Na+
血液(血清)中のナトリウム (臨床検査法提要第32版)
尿中のナトリウム
- <20 mEq/l (正常と判断できる範囲)
- >40 mEq/l (腎性腎不全を示唆)
尿Na,Kと血清Naによる血清Naの予測
- 経口摂取と輸液による自由水の摂取がなければ
- 尿([Na+]+[K+]) < 血清[Na+] → 血清[Na+]上昇
- 尿([Na+]+[K+]) = 血清[Na+] → 血清[Na+]普遍
- 尿([Na+]+[K+]) > 血清[Na+] → 血清[Na+]低下
食品中の食塩量
- ほとんどの製品ラベルに記載されている、ナトリウム[g]はそのまま食塩量[g]と考えることができないので、指導する債には注意を促す。
- 分子量から考えるとNa(23), Cl(35.5)なので、ナトリウムx[g]は食塩 x /23 * (23 + 35.5)、つまり2.54 * x [g]となる。
- 例えば、小生が常食している某社のインスタントラーメンにはナトリウム2[g]との記載があるが、これは5.08gの食塩が含まれているということになる。もちろんスープは全部飲む。1日3袋食べたことがあるのだが、、、
臨床関連
[★]
- 英
- thorium、Th
- 関
- トロトラスト、232Th
概念
- 参考1
- 原子番号:90
- 元素記号:Th
- アクチノイド元素の一つ
- 銀白色の金属。
- 安定同位体は存在しない。
- 北欧神話の軍神または雷神トールにちなんで名づけられた。
同位体
- 参考1
同位体
|
NA
|
半減期
|
DM
|
DE (MeV)
|
DP
|
228Th
|
trace
|
1.9116 y
|
α
|
5.52
|
224Ra
|
229Th
|
syn
|
7340 y
|
α
|
5.168
|
225Ra
|
230Th
|
trace
|
75380 y
|
α
|
4.77
|
226Ra
|
231Th
|
trace
|
25.5 h
|
β
|
0.39
|
231Pa
|
232Th
|
100 %
|
1.405 × 1010 y
|
α
|
4.083
|
228Ra
|
234Th
|
trace
|
24.1 d
|
β
|
0.27
|
234Pa
|
参考
- http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%AA%E3%82%A6%E3%83%A0
[★]
- 英
- chloride、chloro
- 関
- 塩化物、塩素イオン、クロライド、クロリド、クロロ、クロール
[★]
- 英
- bird、avian
- 関
- 鳥類