出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/04/13 15:21:25」(JST)
22q11.2欠失症候群 | |
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分類及び外部参照情報 | |
22q11.2欠失症候群の頭部CT像。大脳基底核および脳室周囲の石灰化が見られる。From a case report by Tonelli et al., 2007[1]
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ICD-10 | D82.1 |
ICD-9 | 279.11, 758.32 |
OMIM | 188400 |
DiseasesDB | 3631 |
eMedicine | med/567 ped/589 derm/716 |
MeSH | D004062 |
プロジェクト:病気/Portal:医学と医療 | |
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22q11.2欠失症候群(-けっしつしょうこうぐん)は、遺伝子異常に起因する奇形症候群の一つ。かつてはキャッチ=22症候群として知られていた。なお、有名なDiGeorge症候群(副甲状腺・胸腺無形成症)は、本症候群の一部である。
22q11.2欠失症候群は、第22番染色体長腕q11.2領域の微細欠失を原因とするもので、第三・第四鰓弓に由来する複数の臓器の発生異常や奇形を特徴とする。本症候群においては、
という5つの主要症状を呈する。キャッチ=22症候群という通称は、これらの5症状の頭文字と、原因が第22番染色体にあることから付けられた通称であると同時に、ジョセフ・ヘラーによる不条理小説「キャッチ=22」の題名と意図的に合わせたものとされるが、この語には俗語として「逃れることができない窮地」という意味もあるため、現在では22q11.2欠失症候群と呼ばれることのほうが多い。また、胸腺低形成症状についてはDiGeorge症候群、その他の症状については円錐動脈幹異常顔貌症候群(CAFS)や軟口蓋帆・心臓・顔症候群(VCFS)と呼ばれることもあり、とくにDiGeorge症候群の名前は頻繁に使われる。
本症候群の確定診断は、染色体Gバンド法あるいはFISH法による染色体22q11.2領域の欠失の証明によって行なわれる。問題となる症状とそれに対する治療方針は下記のとおりである。
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国試過去問 | 「112D055」「105D015」「101F024」「112F021」「110I001」「101F067」「098H068」「109B016」「099E069」「103E038」「078B013」 |
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※国試ナビ4※ [103E037]←[国試_103]→[103E039]
疾患名 | 血清Ig | B細胞数 | T細胞数 | 病因 | 遺伝形式 | 随伴症 |
SCID X連鎖型 | ↓ |
正常~↑ | ↓↓ | IL-2Rγ鎖欠損 | XR | |
SCID 常染色体劣性型 | ↓ | ↓↓~正常 | ↓↓ | T, B細胞の成熟障害 | AR | |
ADA欠損症 | ↓ | ↓ | ↓ | 毒性代謝物蓄積によるT,B細胞障害 | AR | |
プリンヌクレオチドホスホリラ-ゼ欠損症 | 正常~↓ | 正常 | ↓(進行性) | 毒性代謝物によるT細胞障害 | AR | AIHA神経症状 |
MHCクラスII欠損症 | 正常~↓ | 正常 | 正常 | MHCクラスII分子の転写調節障害 | AR | . l ~ L |
細網系形成障害 | ↓(母親由来) | ↓↓ | ↓↓ | リンパ球、骨髄細胞成熟障害 | AR | 顆粒球減少 |
CD3γ欠損症/CD3ε欠損症 | 正常 | 正常 | 正常 | CD3γまたはCD3ε鎖の転写 | AR | |
CD8欠損症 | 正常 | 正常 | 正常~↓ | CD8陽性T細胞の成熟障害 | AR |
疾患名 | 血清Ig | B細胞数 | 病因 | 遺伝形式 | 随伴症 | |
X連鎖無γ-グロブリン血症 | ↓↓ | ↓↓ | preB→B細胞への分化障害 | XR | ||
IgM増加を伴う免疫グロブリン欠乏症(高IgM症候群) | IgM↑ IgG,IgA,lgEは↓ |
IgM, IgD陽性細胞は正常, 他は↓↓ |
XRではCD40L遺伝子変異によりクラススイッチ障害 | XRその他多様 | 好中球減少症 血小板減少症 溶血性貧血 | |
免疫グロブリン重鎖遺伝子欠失 | IgG2, IgG4欠損, ときにIgE, IgA2欠損 | 正常 | 染色体14q32欠損 | AR | ||
κ鎖欠乏症. | κ鎖↓ 抗体反応は正常または↓ |
κ鎖陽性細胞は正常~↓ | 一部で染色体2p11に点変異 | AR | ||
選択的IgGサブクラス欠乏症(ときにIgA欠乏症を伴う) | 1つ以上のIgGサブクラス↓ | 正常 | アイソタイプ分化の障害 | 不明 | ||
common variabe immunodeficiency (分類不能型免疫不全症) |
多くのアイソタイプで↓(多様) | 正常~↓ | IgA陽性B細胞の最終分化障害 | 多様 | リンパ増殖性疾患 悪性腫瘍 自己免疫疾患 | |
IgA欠乏症 | IgA1.IgA2↓ | 正常 | IgA陽性B細胞の最終分化障害 | 多様 | 自己免疫疾患 アレルギー疾患 | |
乳児一過性低γ-グロブリン血症 | IgG.IgA↓ | 正常 | B細胞分化障害、一部ではTヘルパー機能の成熟遅延 | 不明 |
疾患名 | 血清Ig | B細胞数 | T細胞数 | 病因 | 遺伝形式 | 随伴症 |
Wiskott-Aldrich症候群 | IgM↓ IgA, IgE↑ |
正常 | ↓ | CD43の発現異常 | XR | 血小板減少 アトピー様湿疹 |
血管拡張性運動失調症(ataxia telangiectasia) | IgA IgG2↓ IgE↓ |
正常 | ↓ | DNA修復障害 | AR | 毛細血管拡張、小脳運動失調、AFP高値、.リンパ網内系腫瘍 |
DiGeorge症候群 | 正常 | 正常 | 正常~↓ | 胎生期の発生学的異常、胸腺低形成、T細胞機能不全 | 不明 | 副甲状腺機能低下 先天奇形 |
慢性皮膚粘膜カンジダ症 | 正常~↑ | 正常 | 正常 | 力ンジダに対する特異的細胞性免疫能不全 | 不明 | 副甲状腺機能低下症 甲状腺機能低下症 Addison病、糖尿病 |
Chediak-Higashi症候群 | 正常 | 正常 | 正常 | cGMPの生成不全に伴う好中球の減少と機能不全 | AR | 部分白子症 日光過敏症 |
補体欠損症 | 正常 | 正常 | 正常 | おのおのの補体蛋白欠損 | AR | SLE様症状 ナイセリア感染症 |
慢性肉芽腫症 | 正常 | 正常 | 正常 | NADPHオキシダーゼの活性低下による食細胞機能不全 | XR、AR |
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