- 関
- インターフェロン、インターフェロンベータ
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Japanese Journal
- 多発性硬化症治療薬インターフェロンベータ-1a製剤(アボネックス^【○!R】筋注用シリンジ30μg)の薬理学的特性および臨床試験成績
- 隅野 留理子
- 日本薬理学雑誌 : FOLIA PHARMACOLOGICA JAPONICA 129(3), 209-217, 2007-03-01
- … インターフェロンベータ(IFNβ)-1a筋注用液状製剤(販売名:アボネックス®筋注用シリンジ30μg)は天然型ヒトIFNβとほぼ同じ構造をもつ遺伝子組換え型のインターフェロン製剤である.厚生労働省により特定疾患に指定されている多発性硬化症に対しIFNβ-1a 30 μgを週1回筋肉内投与することにより,脳MRI検査で検出される病変の新規発現,拡大を抑え,再発を抑制することが確認された.国内臨床試験において,日 …
- NAID 10019484952
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- 重要なご利用上の注意です。必ずお読みのうえ該当するものをクリックして下さい。 医療関係者のみなさまへ 医薬品基本情報は、国内の医療従事者(医師、薬剤師、看護師等)を対象に、医療用医薬品を適正にご使用いただく ...
- アボネックスをご使用されている、またはご使用を検討されている多発性硬化症の患者さんとご家族に向けて、正しい使い方や、安心して投与を続けていただくための情報をご提供しています。
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
アボネックス筋注用シリンジ30μg
組成
成分・分量(有効成分)
- (1シリンジ(0.5mL)中)インターフェロン ベータ-1a(遺伝子組換え)注1) 30μg
成分・分量(添加物)
- (1シリンジ(0.5mL)中)酢酸ナトリウム水和物 0.79mg
成分・分量(添加物)
- (1シリンジ(0.5mL)中)氷酢酸 0.25mg
成分・分量(添加物)
- (1シリンジ(0.5mL)中)L-アルギニン塩酸塩 15.8mg
成分・分量(添加物)
- (1シリンジ(0.5mL)中)ポリソルベート20 0.025mg
- 注1)チャイニーズハムスター卵巣細胞により産生。
本剤は、製造工程においてウシ胎児由来の血清を、また、セルバンク調製時にはウシすい臓由来のインスリン、ウシ血清由来のトランスフェリン及びウシ胎児血清を使用している。
禁忌
本剤の成分又は他のインターフェロン製剤に対し過敏症の既往歴のある患者
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人
重度のうつ病又は自殺念慮のある患者又はその既往歴のある患者
- [「警告」、「慎重投与」及び「重大な副作用」の項参照]
非代償性肝疾患の患者
自己免疫性肝炎の患者
治療による管理が十分なされていないてんかん患者
小柴胡湯を投与中の患者
ワクチン等生物学的製剤に対し過敏症の既往歴のある患者
効能または効果
- 進行型多発性硬化症に対する本剤の有効性及び安全性は確立していない。
- 通常、成人にはインターフェロン ベータ-1a(遺伝子組換え)として1回30μgを週一回筋肉内投与する。
- 注射部位反応(発赤、発疹等)が報告されているので、投与ごとに注射部位を変えること。
慎重投与
うつ病又は他の精神神経症状のある患者又はその既往歴のある患者
- [症状が悪化するおそれがある(「警告」、「禁忌」及び「重大な副作用」の項参照)]
てんかん等のけいれん性疾患又はこれらの既往歴のある患者
- [症状が悪化するおそれがある(「禁忌」及び「重大な副作用」の項参照)]
心疾患(狭心症、うっ血性心不全及び不整脈等)のある患者又はその既往歴のある患者
- [症状が悪化するおそれがある(「重大な副作用」の項参照)]
骨髄抑制、貧血又は血小板減少症のある患者
- [症状が悪化するおそれがある(「重要な基本的注意」及び「重大な副作用」の項参照)]
重篤な肝障害のある患者又はその既往歴のある患者
- [症状が悪化するおそれがある(「禁忌」、「重要な基本的注意」及び「重大な副作用」の項参照)]
重篤な腎障害のある患者
アレルギー素因のある患者
- [症状が悪化するおそれがある(「禁忌」、「重要な基本的注意」及び「重大な副作用」の項参照)]
高血圧症を有する患者
糖尿病患者又はその既往歴、家族歴、耐糖能障害のある患者
多発性硬化症以外の自己免疫疾患のある患者又はその素因のある患者
- [症状が悪化するおそれがある(「重大な副作用」の項参照)]
薬物過敏症の既往歴のある患者
- [ショック等の過敏症があらわれることがある(「禁忌」、「重要な基本的注意」及び「重大な副作用」の項参照)]
投与を一時中止し、再投与する場合
- [ショック等の過敏症があらわれることがある(「禁忌」、「重要な基本的注意」及び「重大な副作用」の項参照)]
重大な副作用
うつ病、自殺企図、躁状態、攻撃的行動
(頻度不明)
- 観察を十分に行い、不眠、不安、焦燥、興奮、攻撃性、易刺激性等があらわれた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと[「重要な基本的注意」の項参照]。
アナフィラキシー様症状
(頻度不明)
- アナフィラキシー様症状(呼吸困難、気管支けいれん、舌浮腫、発疹及び蕁麻疹等)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと[「禁忌」、「慎重投与」及び「重要な基本的注意」の項参照]。
白血球減少、血小板減少、汎血球減少
(頻度不明)
- 白血球減少、血小板減少(10,000個/μL未満)及び汎血球減少等があらわれることがあるので、白血球分画及び血小板数を含む血液検査を定期的に行い、患者の状態を十分に観察するとともに、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと[「慎重投与」及び「重要な基本的注意」の項参照]。
てんかん等のけいれん性疾患(てんかん発作又はけいれん発作)
(頻度不明)
- 発作の既往のない患者でも本剤投与に伴い発作(てんかん発作又はけいれん発作)があらわれることがあるので観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、投与継続の可否について慎重に検討すること[「禁忌」及び「慎重投与」の項参照]。
心疾患
(頻度不明)
- うっ血性心不全、心筋症又はうっ血性心不全を伴う心筋症が報告されているので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと[「慎重投与」の項参照]。
自己免疫障害
(頻度不明)
- 特発性血小板減少症、甲状腺機能亢進症、甲状腺機能低下症及び自己免疫性肝炎が報告されているので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと[「慎重投与」の項参照]。
重篤な肝障害
(頻度不明)
- 肝機能検査値異常及び肝炎等の肝障害が報告されているので、肝機能検査を含む血液生化学的検査を定期的に行い、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと[「禁忌」、「慎重投与」及び「重要な基本的注意」の項参照]。
間質性肺炎
(頻度不明)
- 間質性肺炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、必要に応じてX線等の検査を実施し、異常が認められた場合には投与を中止するとともに、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。また、咳嗽又は呼吸困難等があらわれた場合には直ちに連絡するよう患者に対し注意を与えること。なお、類薬(インターフェロンα製剤)と小柴胡湯との併用例で間質性肺炎が報告されているため、小柴胡湯は併用しないこと[「警告」及び「相互作用」の項参照]。
敗血症
(頻度不明)
- 易感染性となり、敗血症があらわれることがあるので、患者の全身状態を十分に観察し、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
甲状腺機能異常(甲状腺機能亢進症又は甲状腺機能低下症)
(頻度不明)
- 甲状腺機能異常(甲状腺機能亢進症又は甲状腺機能低下症)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
注射部位壊死
(頻度不明)
- 注射部位壊死が報告されており、瘢痕が形成されることがある。重度の場合、壊死組織の切除及び皮膚移植が必要になる場合がある。患者に複数の病変があれば、本剤投与は治癒が見られるまで中止すること。
薬効薬理
免疫調節作用
- A549細胞(ヒト肺がん細胞株)にインターフェロンβ-1aを加えて培養した後、間接的FACS解析を行った結果、A549細胞表面にクラスI主要組織適合性抗原を誘発した12)。
抗ウイルス作用
- A549細胞(ヒト肺がん細胞株)にインターフェロンβ-1aを加えて培養した後、脳心筋炎ウイルスを接種し、細胞変性効果(CPE)測定法を用いて細胞生存率を測定した結果、抗ウイルス作用が認められた12)。
細胞増殖抑制作用
- Daudi細胞(ヒトBリンパ腫細胞株)にインターフェロンβ-1aを加えて培養した後、3H-チミジン1μCiを加えて標識し、液体シンチレーション計数法によりチミジンの量を測定した結果、細胞増殖抑制作用が認められた12)。
作用機序
- インターフェロンβが多発性硬化症に対して臨床効果を発揮する正確な機序は不明であるが、上記のような作用が多発性硬化症の再発予防に関与するものと考えられる。
有効成分に関する理化学的知見
一般的名称
- インターフェロン ベータ-1a
(遺伝子組換え)
Interferon Beta-1a
(Genetical Recombination)
(略名:IFNβ-1a)
分子式
分子量
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- interferon interferons IFN
- 商
- オーアイエフ、IFNβモチダ、アドバフェロン、アボネックス、イムノマックス-γ、イントロンA、スミフェロン、フエロン、ベタフェロン、ペガシス、ペグイントロン
概念
- サイトカインの一種で抗ウイルス作用、免疫修飾作用、抗増殖活性を有する。(GOO.1261)
種類
- ウイルスに感染して誘導され、強い抗ウイルス作用を有する
- 非ウイルス誘導性
表(SMB.426)
各インターフェロンについて
- GOO.1261
- ウイルス感染に対する非特異的な初期防御に関わる
- 意義:ウイルス感染に対する非特異的な初期防御に関わる
- 産生細胞:ほとんど全ての細胞
- 産生のトリガー:二本鎖RNA、ある種のサイトカイン(IL-1, IL-2, TNF)
- 作用:抗ウイルス作用、抗増殖作用:(1) リンパ球、NK細胞、およびマクロファージの細胞障害作用の亢進、(2) MHC class Iの発現の亢進作用 ← 抗ウイルス活性
- 意義:マクロファージの活性化
- 産生細胞:T細胞、NK細胞、マクロファージのみ!
- 産生のトリガー:抗原刺激、mitogen、特定のサイトカイン
- 作用:抗ウイルス作用は弱い。強力な免疫調整作用:(1) マクロファージの強力な活性化、(2) MHC class IIの発現の亢進、(3) 局所炎症反応の仲介(madiation)
インターフェロンの抗ウイルス作用
- インターフェロンをシグナルとして受け取った細胞は以下の物質を産生して抗ウイルス作用を発揮する。
適応
副作用
[★]
- 英
- interferon-β IFN-β, interferon-beta
- 同
- インターフェロン-β、(添付文書)インターフェロンベータ、βインターフェロン beta-interferon β-interferon
- 商
- IFNβ、アボネックス、フエロン
- 関
- インターフェロン
概念
- インターフェロンの一つ。
- 線維芽細胞が産生する抗ウイルス性タンパク質。
IFN-β SMB.426
- 種類:I型インターフェロン
- 産生:線維芽細胞、上皮細胞など
- 種類:1種類
- 誘因:ウイルス、2本鎖RNA
- 作用:抗ウイルス効果、抗腫瘍効果
適応
[★]
商品
[★]
- 英
- interferon-β IFN-β, interferon-beta
- 商
- IFNβモチダ、アボネックス、フエロン
- 関
- インターフェロンβ、インターフェロンβ-1a
[★]
- 商
- アボネックス
- 関
- その他の生物学的製剤、インターフェロンβ-1a、インターフェロンβ