ペグインターフェロンアルファ-2a
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TMPGEnc
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開発元 |
株式会社ペガシス |
対応OS |
Windows |
種別 |
動画編集ソフトウェア |
ライセンス |
プロプライエタリ・ソフトウェア |
公式サイト |
株式会社ペガシス |
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TMPGEnc(ティーエムペグエンク。Encは「エンコ」と発音されることもあるが、公式には「エンク」が正しい)は、現在は株式会社ペガシスが販売しているMPEG映像作成・編集ソフトウェア、及びそのシリーズの名称である。Microsoft Windows用のみ。Tsunami MPEG Encoderの略。
目次
- 1 歴史
- 2 製品群
- 3 関連事項
- 4 関連項目
- 5 外部リンク
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歴史
1998年頃に堀浩行が1人で開発を始めた。当時堀は17歳だったという。MPEG-1圧縮ソフトとして始まり、ビデオCDやMPEG-2フォーマットに対応するなど改良した。フリーウェアでありながら高画質・高機能で、一般ユーザーに広い支持を受けるのみならず、ゲームソフトのムービー作成などプロにも使用されてきた。『グランツーリスモ3』や『鬼武者』などで採用されたことが知られている。
2000年、フリーウェアでMPEG-2作成機能を備えることはMPEG-LAの特許に抵触するというクレームがつき、MPEG-2への対応が外される影響が出た。2001年にプロジー(後にライブドアに吸収)からMPEG-2対応など高機能な有料版「TMPGEnc Professional」の発売が決まったが、結局実現しなかった。
2001年、堀らが株式会社ペガシスを設立し、MPEG-2に対応した「TMPGEnc Plus」を発売した。MPEG-2作成機能を期限付きにした無料版TMPGEncも引き続き公開されている。
その後、DVD-Video作成ソフト「TMPGEnc DVD Author」、TMPGEncを進化させた「TMPGEnc XPress」、MPEGカット編集ソフト「TMPGEnc MPEG Editor」などを発売。TMPGEncの開発で培ったノウハウを活かし、高機能ながら操作性がシンプルでファンが多い。
また、XPressではStreaming SIMD ExtensionsなどCPUの拡張命令(SIMD)への対応が素早いことでも知られている。さらに2008年にはCUDAへの対応も果たした。上記のようにエンコードした動画を楽しむ他に、CPUまたはGPUの性能を測る検証目的としても使われることも多い(もっとも他社製品に比べて高速というわけではない)。
近年はハイビジョン映像やBlu-ray Disc等への対応も進めているが、他の動画編集ソフトと同様にデジタルテレビ放送の録画を取り扱うことができず(著作権保護目的で暗号化が施されるため)、本来の力を発揮できていないのが現状である。
XPressにおいて、多数のハイビジョン動画をバッチエンコードしようとするとメモリ不足が発生したり、動作が不安定になる場合がある。これは大量のメモリを必要とするハイビジョン動画エンコードにも関わらず、全バッチ処理を1プロセス上で行っているため、仮想メモリアドレスそのものが足りなくなるためで、メモリ増設をしたり64bitOS上で動かしても解消しない。このような場合で、どうしても同時にエンコードを行いたい場合、バッチエンコードに登録せず、直接エンコードを行うことで解消できる場合がある。この現象はTMPGEnc Video Mastering Worksにおいてはエンコード部をマルチプロセスに改良することによって改善された。
製品群
- TMPGEnc Video Mastering Works
- TMPGEnc XPressの機能を更に大幅進化させたエンコーダ。2011年1月12日に最初のバージョンである5がリリースされた。H.264エンコーダにオープンソース開発のx264を採用。MKVファイルやWebMファイルにも対応している。タイムライン編集にも対応。
- TMPGEnc Authoring Works
- TMPGEnc DVD Authorの後継として発売されたDVD/BD-Videoオーサリングツール。2008年10月に最初のバージョンである4が発売。2012年1月12日に最新版バージョンである5がリリースされる。BDMV形式の書き出しに対応。
- TMPGEnc MPEG Smart Renderer
- TMPGEnc MPEG Editorの後継として発売されたカット編集ツール。2012年8月に最初のバージョンである4が発売。あらたにH.264/AVCのスマートレンダリング(必要最小限の箇所のみ再エンコードして画質の劣化を抑えフレーム単位の編集を可能にする)に対応した。BDAV形式の書き出し・追記も可能。
- 萌えぺぐえんく
- TMPGEnc XPressをベースにアニメの圧縮に特化したエンコーダ。丸紅インフォテックが発売。
- Movie to Portable / TMPGEnc Movie Style
- iPod・PSPなど外部機器との連携に特化したエンコーダ。
- TMPGEnc Movie Plug-in MPEG-2 for EDIUS
- グラスバレー(旧トムソン・カノープス)の映像編集ソフトEDIUS専用。TMPGEncのエンジンを使用してMPEG2出力が可能になる。同社のFirecoder Bluや東芝のノートパソコン「コスミオ」等に搭載されているSpursEngineハードウェアによる高速化にも対応。EDIUS Pro5/Neo2 Booster用とEDIUS 6/Neo3用がある。
- これらの製品の機能限定版やOEM版も複数存在する。
開発を終了した製品群
- TMPGEnc期限付き無料版 / TMPGEnc Plus (有料)
- 初期バージョンの流れを汲むエンコーダ。外部のコーデックを使用すればDivXなどのMPEG以外のエンコードも可能である。2008年5月29日リリースのv2.525が最終バージョン。バージョン3からはXPressへ移行し開発終了したが、3.0 XPressのリリース後も愛用者が多かった。なお、TMPGEnc無料版は現在も入手可能だが、商用利用は禁じられている。
- TMPGEnc XPress
- TMPGEncの機能を大幅に進化させたエンコーダ。2004年に最初のバージョンである3.0 XPress、2006年に4.0 XPressがリリースされた。ドルビーデジタル、WMV、XDVD(後述)、HDV準拠のハイビジョンMPEG-2、MPEG-4/H.264、Flash Video(要・有料プラグイン)など多数のフォーマットに対応する。バージョン5からはVideo Mastering Worksへ移行し、開発終了。
- TMPGEnc DVD Author
- 2003年に発売されたDVD-Videoオーサリングツール。TMPGEncの流れを汲む直観的なカット編集機能を持つ。v1.xは評価の高い製品ではなかったが、2005年に発売されたv2.0では編集機能を大幅に進化させスマートレンダリングやトランスコード(再エンコードに比べて画質劣化を抑えながらビットレートを下げる)機能を搭載した。2006年に「DVD Author 3 with DivX Authoring」が公開され、DVD-Videoと同様にメニュー機能等を持つDivX Ultraに対応した。バージョン4からはAuthoring Worksへ移行し、開発終了。
- TMPGEnc MPEG Editor
- TMPGEnc無料版に搭載されていたMPEGカット編集ツールを進化・独立させたソフトウェア。2004年発売。スマートレンダリング(必要最小限の箇所のみ再エンコードして画質の劣化を抑えフレーム単位の編集を可能にする)を搭載。後にHDV・DVD-VR・BDAV形式の編集・書き出しにも対応。
関連事項
- XDVD
- MPEG-2のGOPの長さをDVD-Video準拠の18フレームから最大60フレームに拡張した独自規格。DVD-Videoの規格からは外れているが一般的なDVDプレーヤーで再生できる場合が多い。圧縮率を最大2倍にまで高めることができ、特に低ビットレートで効果が高いが、エンコードが低速なことやDivX・MPEG-4等に比べてメリットが少ないことなどでほとんど普及していない。
- L.E.A.P.System
- 2004年以降のTMPGEncシリーズで導入されたアクティベーションシステム。インターネット認証を利用した強固な海賊版対策を施しているが、既にクラックされネット認証をスキップできる海賊版が出回るようになった。外販されているが導入事例は多くない。RPGツクールXP/VXが本システムを採用している。
関連項目
外部リンク
- 株式会社ペガシス
- TMPGEnc.net (TMPGEnc無料版、サポート掲示板など)
- Hori Homepage (開発者・堀浩行のホームページ。更新は2002年まで)
- Impress AV Watch - 小寺信良の週刊Electric Zooma! 第50回 (開発者へのインタビュー 2002年3月6日)
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- マーケットハイライト インターフェロン PEG-IFNとリバビリンの併用解禁で市場急拡大
Related Links
- 株式会社ペガシス TMPGEnc 動画変換(エンコーダ) オーサリングソフト 一般・企業 向けにパッケージソフトの開発を行っています。
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
ペガシス皮下注90μg
組成
成分(1バイアル(1.0mL)中)
有効成分・含有量
- ペグインターフェロン アルファ-2a(遺伝子組換え) 90μg
(インターフェロン アルファ-2a(遺伝子組換え)として)
成分(1バイアル(1.0mL)中)
添加物
- ベンジルアルコール 10.0mg
ポリソルベート80 0.05mg
酢酸ナトリウム水和物 2.617mg
氷酢酸 0.0462mg
塩化ナトリウム 8.0mg
禁忌
- 小柴胡湯を投与中の患者(「相互作用」の項参照)
- 間質性肺炎の既往歴のある患者[間質性肺炎が増悪又は再発することがある(「重大な副作用」の項参照)。]
- 自己免疫性肝炎の患者[肝炎が重症化することがある。]
- 本剤の成分又は他のインターフェロン製剤に対し過敏症の既往歴のある患者
- 低出生体重児、新生児、乳児、3歳未満の幼児(「小児等への投与」の項参照)
- ワクチン等生物学的製剤に対し過敏症の既往歴のある患者
効能または効果
<ペガシス皮下注180μgの場合
- C型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善
- リバビリンとの併用による以下のいずれかのC型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善
- セログループ1(ジェノタイプI(1a)又はII(1b))でHCV-RNA量が高値の患者
- インターフェロン単独療法で無効又はインターフェロン単独療法後再燃した患者
- B型慢性活動性肝炎におけるウイルス血症の改善
<ペガシス皮下注90μgの場合
- C型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善
- リバビリンとの併用による以下のいずれかのC型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善
- セログループ1(ジェノタイプI(1a)又はII(1b))でHCV-RNA量が高値の患者
- インターフェロン単独療法で無効又はインターフェロン単独療法後再燃した患者
- リバビリンとの併用によるC型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善
- B型慢性活動性肝炎におけるウイルス血症の改善
- ,*C型慢性肝炎又はC型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善への本剤の使用にあたっては、HCV-RNAが陽性であること、及び組織像又は肝予備能、血小板数等により、慢性肝炎又は代償性肝硬変であることを確認すること。
- B型慢性活動性肝炎におけるウイルス血症の改善への本剤の使用にあたっては、HBV-DNA量の測定等によりウイルスの増殖を確認すること、及び組織像又は肝予備能、血小板数等により、肝硬変を伴わない慢性活動性肝炎であることを確認すること。また、ガイドライン等、最新の情報を参照し、本剤の使用が適切と判断される患者に投与すること。
,*C型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善〔ペガシス皮下注90μg、ペガシス皮下注180μg〕
,*リバビリンとの併用による以下のいずれかのC型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善〔ペガシス皮下注90μg、ペガシス皮下注180μg〕
- セログループ1(ジェノタイプI(1a)又はII(1b))でHCV-RNA量が高値の患者
- インターフェロン単独療法で無効又はインターフェロン単独療法後再燃した患者
- 使用にあたっては、HCV-RNAが陽性であることを確認したうえで行う。
通常、成人にはペグインターフェロン アルファ-2a(遺伝子組換え)1回180μg(インターフェロン アルファ-2a(遺伝子組換え)として)を週1回、皮下に投与する。
本剤の投与に際しては、患者の状態を考慮し、減量、中止等の適切な処置を行うこと。
,*リバビリンとの併用によるC型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善〔ペガシス皮下注90μg〕
- 使用にあたっては、HCV-RNAが陽性であることを確認したうえで行う。
通常、成人にはペグインターフェロン アルファ-2a(遺伝子組換え)1回90μg(インターフェロン アルファ-2a(遺伝子組換え)として)を週1回、皮下に投与する。
本剤の投与に際しては、患者の状態を考慮し、減量、中止等の適切な処置を行うこと。
B型慢性活動性肝炎におけるウイルス血症の改善〔ペガシス皮下注90μg、ペガシス皮下注180μg〕
- 使用にあたっては、HBV-DNA量の測定等によりウイルスの増殖を確認したうえで行う。
通常、成人にはペグインターフェロン アルファ-2a(遺伝子組換え)1回90μg(インターフェロン アルファ-2a(遺伝子組換え)として)を週1回、皮下に投与する。なお、年齢、HBV-DNA量等に応じて、1回の投与量を180μgとすることができる。
本剤の投与に際しては、患者の状態を考慮し、減量、中止等の適切な処置を行うこと。
C型慢性肝炎(本剤単独)又はB型慢性活動性肝炎におけるウイルス血症の改善
- C型慢性肝炎において、本剤単独の投与期間は、臨床効果及び副作用の程度を考慮しながら慎重に決定するが、投与12週で効果が認められない場合には投与を中止すること。
- B型慢性活動性肝炎において、本剤の投与期間は、臨床効果及び副作用の程度を考慮しながら慎重に決定すること。本剤による標準的な治療期間は48週間である(【臨床成績】の項参照)。
- B型慢性活動性肝炎において、本剤の投与量として180μgを選択する際には、患者の年齢、HBV-DNA量、臨床効果、副作用の程度等を考慮しながら慎重に決定すること。
- 本剤単独の投与は、下表の臨床検査値を確認してから開始すること。
- 本剤の減量又は中止を必要とする中等度から重度の副作用(臨床検査値異常を含む)が報告されているので、重度の副作用を発現する可能性の高い患者又は投与開始前の臨床検査値が上記の基準に近い患者では、投与開始から2週間は原則入院させること(「慎重投与」の項参照)。
- ,*本剤投与中は、定期的に血液学的検査を実施し、好中球数、血小板数、ヘモグロビン量の減少が発現した場合には、下表を参考にして用量を調整すること(「重要な基本的注意」の項参照)。ただし、血小板数が25,000/μL未満を示した場合は、本剤による治療の中止を考慮すること。
C型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善
B型慢性活動性肝炎におけるウイルス血症の改善
リバビリンとの併用によるC型慢性肝炎又はC型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善
- 本剤の投与期間は、臨床効果及び副作用の程度を考慮しながら慎重に決定するが、投与24週で効果が認められない場合には投与の中止を考慮すること。
- ,*臨床試験の結果より、投与中止例では有効率が低下するため、減量・休薬等の処置により、可能な限り48週間投与することが望ましい。ただし、C型慢性肝炎において、セログループ1(ジェノタイプI(1a)又はII(1b))でHCV-RNA量が高値の患者以外に対しては、患者の状態や治療への反応性に応じて24週間で投与終了するなど投与期間の短縮も考慮すること。
- 通常、成人には下記の用法・用量のリバビリンを経口投与すること。
- 本剤とリバビリンの併用投与は、下表の臨床検査値を確認してから開始すること。
C型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善
C型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善
- 本剤の減量又は中止を必要とする中等度から重度の副作用(臨床検査値異常を含む)が報告されているので、重度の副作用を発現する可能性の高い患者又は投与開始前の臨床検査値が上記の基準に近い患者では、投与開始から2週間は原則入院させること(「慎重投与」の項参照)。
- 本剤とリバビリンの併用投与中は、定期的に血液学的検査を実施し、好中球数、血小板数、ヘモグロビン量の減少が発現した場合には、下表を参考にして用量を調整すること(「重要な基本的注意」の項参照)。
なお、投与を再開する場合には、臨床検査値が下表の中止基準を上回ったことを確認すること。また、血小板数の減少による投与中止後の本剤の再開は、下表を参考にすること。
C型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善
C型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善
慎重投与
- アレルギー素因のある患者
- 心疾患のある患者又はその既往歴のある患者[心機能が増悪することがある。]
- 重度の肝機能障害のある患者[より重篤な障害に至ることがある。]
- 重度の腎機能障害のある患者[より重篤な障害に至ることがある(【薬物動態】の項参照)。]
- 高血圧症の患者[脳出血があらわれることがある。]
- 痙攣発作のある患者[症状が増悪することがある。]
- 中枢・精神神経障害のある患者又はその既往歴のある患者[中枢・精神神経障害が増悪することがある。]
- 骨髄機能抑制のある患者[重度の白血球減少、血小板減少を起こすことがあり、感染症や出血傾向を合併しやすい(「重大な副作用」の項参照)。]
- 糖尿病の患者又はその既往歴、家族歴のある患者、耐糖能障害のある患者[糖尿病が増悪又は発症しやすい。]
- 自己免疫疾患の患者又はその素因のある患者[疾患が増悪又は顕性化することがある(「重大な副作用」の項参照)。]
- 高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
- 体重50kg未満の患者[ヘモグロビン減少や血小板減少等の副作用が発現しやすいので、観察を十分に行うこと。]
重大な副作用
本剤単独の場合
間質性肺炎、肺浸潤、呼吸困難
(頻度不明注2))
- 発熱、咳嗽、呼吸困難等の臨床症状を十分に観察し、異常が認められた場合は、速やかに胸部X線等の検査を実施し、本剤の投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。また、咳嗽、呼吸困難等があらわれた場合には直ちに連絡するように患者に対し注意を与えること。なお、間質性肺炎は小柴胡湯との併用例で多く報告されているため併用しないこと。
うつ病、自殺念慮、自殺企図、躁状態、攻撃的行動
(頻度不明注2))
- 観察を十分に行い、不眠、不安、焦燥、興奮、攻撃性、易刺激性等があらわれた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。(「重要な基本的注意」の項参照)
汎血球減少、無顆粒球症、白血球減少(2,000/μL未満)、血小板減少(50,000/μL未満)、貧血、赤芽球癆
(頻度不明注2))
- 定期的に血液検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。本剤の減量、中止については、<用法・用量に関連する使用上の注意>の項を参照すること。
血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)、溶血性尿毒症症候群(HUS)
(頻度不明注2))
- 血小板減少、貧血、腎不全を主徴とする血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)、溶血性尿毒症症候群(HUS)があらわれることがあるので、定期的に血液検査(血小板、赤血球等)及び腎機能検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
肝炎の増悪、肝機能障害
(頻度不明注2))
- 黄疸や著しいトランスアミナーゼの上昇を伴う肝機能障害が報告されているので、定期的に肝機能検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。黄疸や著しいトランスアミナーゼ上昇[ALT(GPT)≧500IU/L]を伴う肝機能障害があらわれた場合には速やかに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
自己免疫現象
(頻度不明注2))
- 自己免疫現象によると思われる症状・徴候[肝炎、溶血性貧血、特発性血小板減少性紫斑病、潰瘍性大腸炎、関節リウマチ、SLE、血管炎、フォークト・小柳・原田病、各種自己抗体の陽性化等]があらわれることがあるので、自己免疫疾患の患者又はその素因のある患者には定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、慎重に投与すること。異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。ただし、自己免疫性肝炎の患者には投与しないこと。
心筋症、心不全、狭心症、不整脈(心室性頻脈等)、心筋梗塞、心内膜炎
(頻度不明注2))
- 心疾患のある患者又はその既往歴のある患者には慎重に投与すること。異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
敗血症
(頻度不明注2))
- 易感染性となり、敗血症、肺炎があらわれることがあるので、患者の全身状態を十分に観察し、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
脳出血
(頻度不明注2))
- 観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
脳梗塞、肺塞栓症
(頻度不明注2))
- 観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
意識障害、痙攣、てんかん発作、見当識障害、昏睡、せん妄、錯乱、幻覚、認知症様症状(特に高齢者)
(頻度不明注2))
- 異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
糖尿病
(頻度不明注2))
- 糖尿病[インスリン依存型(IDDM)及びインスリン非依存型(NIDDM)]が増悪又は発症することがあり、昏睡に至ることがあるので、定期的に検査(血糖値、尿糖等)を行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
甲状腺機能異常
(頻度不明注2))
- 甲状腺機能亢進又は低下が増悪又は発症することがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行うこと。甲状腺機能の管理が難しい場合には、投与の中止を考慮すること。なお、甲状腺機能異常等で本剤中止後もなお処置の継続を必要とした症例が報告されている。
,*皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、多形紅斑
(頻度不明注2))
- 皮膚粘膜眼症候群、中毒性表皮壊死融解症、多形紅斑等の皮膚障害があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
乾癬
(頻度不明注2))
- 乾癬が増悪又は発症することがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与の中止を考慮すること。
急性腎不全、ネフローゼ症候群
(頻度不明注2))
- 定期的に検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
消化管出血(下血、血便等)、消化性潰瘍、虚血性大腸炎
(頻度不明注2))
- 観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
ショック
(頻度不明注2))
- 観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
網膜症
(頻度不明注2))
- 網膜症があらわれることがあるので、網膜出血や糖尿病網膜症の増悪に注意し、定期的に眼底検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。また、視力低下、視野中の暗点が出現した場合は速やかに医師の診察を受けるよう患者を指導すること。
リバビリンとの併用の場合
貧血[赤血球減少(250万/μL未満)(4%未満)、ヘモグロビン減少(8g/dL未満)(2%未満)、ヘモグロビン減少(8以上9.5g/dL未満)(10%以上)、ヘモグロビン減少(9.5以上11g/dL未満)(10%以上)]
- 定期的に血液検査を行うなど観察を十分に行い、重度の貧血を認めた場合は、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
汎血球減少、無顆粒球症、白血球減少(2,000/μL未満)、血小板減少(50,000/μL未満)
(頻度不明注2))
- 定期的に血液検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。本剤の減量、中止については、<用法・用量に関連する使用上の注意>の項を参照すること。
血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)、溶血性尿毒症症候群(HUS)
(頻度不明注2))
- 血小板減少、貧血、腎不全を主徴とする血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)、溶血性尿毒症症候群(HUS)があらわれることがあるので、定期的に血液検査(血小板、赤血球等)及び腎機能検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
再生不良性貧血、赤芽球癆
(頻度不明注2))
- 定期的に血液検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。本剤の減量、中止については、<用法・用量に関連する使用上の注意>の項を参照すること。
間質性肺炎、肺浸潤、呼吸困難
(頻度不明注2))
- 発熱、咳嗽、呼吸困難等の臨床症状を十分に観察し、異常が認められた場合は、速やかに胸部X線等の検査を実施し、本剤の投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。また、咳嗽、呼吸困難等があらわれた場合には直ちに連絡するように患者に対し注意を与えること。
うつ病、自殺念慮、自殺企図、躁状態、攻撃的行動
(頻度不明注2))
- 観察を十分に行い、不眠、不安、焦燥、興奮、攻撃性、易刺激性等があらわれた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。(「重要な基本的注意」の項参照)
肝炎の増悪、肝機能障害
(頻度不明注2))
- 黄疸や著しいトランスアミナーゼの上昇を伴う肝機能障害が報告されているので、定期的に肝機能検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。黄疸や著しいトランスアミナーゼ上昇[ALT(GPT)≧500IU/L]を伴う肝機能障害があらわれた場合には速やかに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
自己免疫現象
(頻度不明注2))
- 自己免疫現象によると思われる症状・徴候[肝炎、溶血性貧血、特発性血小板減少性紫斑病、潰瘍性大腸炎、関節リウマチ、SLE、血管炎、フォークト・小柳・原田病、各種自己抗体の陽性化等]があらわれることがあるので、自己免疫疾患の患者又はその素因のある患者には定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、慎重に投与すること。異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。ただし、自己免疫性肝炎の患者には投与しないこと。
心筋症、心不全、狭心症、不整脈(心室性頻脈等)、心筋梗塞、心内膜炎、心膜炎
(頻度不明注2))
- 心疾患のある患者又はその既往歴のある患者には慎重に投与すること。異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
敗血症
(頻度不明注2))
- 易感染性となり、敗血症、肺炎があらわれることがあるので、患者の全身状態を十分に観察し、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
脳出血
(頻度不明注2))
- 観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
脳梗塞、肺塞栓症
(頻度不明注2))
- 観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
意識障害、痙攣、てんかん発作、見当識障害、昏睡、せん妄、錯乱、幻覚、認知症様症状(特に高齢者)
(頻度不明注2))
- 異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
糖尿病
(頻度不明注2))
- 糖尿病[インスリン依存型(IDDM)及びインスリン非依存型(NIDDM)]が増悪又は発症することがあり、昏睡に至ることがあるので、定期的に検査(血糖値、尿糖等)を行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
甲状腺機能異常
(頻度不明注2))
- 甲状腺機能亢進又は低下が増悪又は発症することがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行うこと。甲状腺機能の管理が難しい場合には、投与の中止を考慮すること。なお、甲状腺機能異常等で本剤中止後もなお処置の継続を必要とした症例が報告されている。
,*皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、多形紅斑
(頻度不明注2))
- 皮膚粘膜眼症候群、中毒性表皮壊死融解症、多形紅斑等の皮膚障害があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
乾癬
(頻度不明注2))
- 乾癬が増悪又は発症することがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与の中止を考慮すること。
急性腎不全、ネフローゼ症候群
(頻度不明注2))
- 定期的に検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
消化管出血(下血、血便等)、消化性潰瘍、虚血性大腸炎
(頻度不明注2))
- 観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
ショック
(頻度不明注2))
- 観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
網膜症
(頻度不明注2))
- 網膜症があらわれることがあるので、網膜出血や糖尿病網膜症の増悪に注意し、定期的に眼底検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。また、視力低下、視野中の暗点が出現した場合は速やかに医師の診察を受けるよう患者を指導すること。
薬効薬理
抗ウイルス作用12-15)
- HCV-RNAサブゲノムレプリコンアッセイにおいて、HCV-RNAレプリコンの複製を阻害した。また、水疱性口内炎ウイルス及び脳心筋炎ウイルスに対し、抗ウイルス作用を示した。
in vitroにおいては、PEG-IFNの抗ウイルス作用は、インターフェロン アルファ-2a(遺伝子組換え)に比べて低下していた。
HBV感染ヒト肝細胞キメラマウスに本剤を皮下投与したところ、HBV-DNA量の減少が観察された。
腫瘍細胞増殖抑制作用16)
- バーキットリンパ腫由来細胞(Daudi)、ヒト腎癌由来細胞(A-498等)、慢性骨髄性白血病由来細胞(K562)、黒色腫由来細胞(Hs294T等)及び神経膠芽細胞腫由来細胞(T98G)に対して細胞増殖抑制作用を示した。また、ヌードマウスに移植したヒト腎癌由来細胞(A-498、ACHN及びCaki-1)の増殖を抑制した。
in vitroにおいては、PEG-IFNの腫瘍細胞増殖抑制作用は、インターフェロン アルファ-2a(遺伝子組換え)に比べて低下していたが、in vivoにおいては高い抗腫瘍効果が認められた。
作用機序17-20)
- in vitroでインターフェロンα受容体と結合し、DNA結合性の転写因子複合体(statダイマー、ISGF3複合体)の形成及びインターフェロン アルファ誘導性の遺伝子発現を誘導した。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- ペグインターフェロン アルファ-2a(遺伝子組換え)
[Peginterferon Alfa-2a(Genetical Recombination)]
本 質
- インターフェロン アルファ-2a(遺伝子組換え)のリジン残基の1箇所に、1分子の分枝ポリエチレングリコールが、アミド結合を介して共有結合している修飾蛋白質
分子式
- インターフェロン アルファ-2a(遺伝子組換え):
C860H1349N227O255S9
分枝ポリエチレングリコール:
リジン分子のα及びεアミノ基にカルボニル基を介して分子量約20,000ダルトンのモノメトキシポリエチレングリコール鎖が1本ずつ結合したものからなる。
分子量
- 約60,000
インターフェロン アルファ-2a(遺伝子組換え):
分子量19,236.87
分枝ポリエチレングリコール:分子量約40,000
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- interferon interferons IFN
- 商
- オーアイエフ、IFNβモチダ、アドバフェロン、アボネックス、イムノマックス-γ、イントロンA、スミフェロン、フエロン、ベタフェロン、ペガシス、ペグイントロン
概念
- サイトカインの一種で抗ウイルス作用、免疫修飾作用、抗増殖活性を有する。(GOO.1261)
種類
- ウイルスに感染して誘導され、強い抗ウイルス作用を有する
- 非ウイルス誘導性
表(SMB.426)
各インターフェロンについて
- GOO.1261
- ウイルス感染に対する非特異的な初期防御に関わる
- 意義:ウイルス感染に対する非特異的な初期防御に関わる
- 産生細胞:ほとんど全ての細胞
- 産生のトリガー:二本鎖RNA、ある種のサイトカイン(IL-1, IL-2, TNF)
- 作用:抗ウイルス作用、抗増殖作用:(1) リンパ球、NK細胞、およびマクロファージの細胞障害作用の亢進、(2) MHC class Iの発現の亢進作用 ← 抗ウイルス活性
- 意義:マクロファージの活性化
- 産生細胞:T細胞、NK細胞、マクロファージのみ!
- 産生のトリガー:抗原刺激、mitogen、特定のサイトカイン
- 作用:抗ウイルス作用は弱い。強力な免疫調整作用:(1) マクロファージの強力な活性化、(2) MHC class IIの発現の亢進、(3) 局所炎症反応の仲介(madiation)
インターフェロンの抗ウイルス作用
- インターフェロンをシグナルとして受け取った細胞は以下の物質を産生して抗ウイルス作用を発揮する。
適応
副作用
[★]
商品
[★]
- 英
- interferon-α-2a, IFN-α-2a, interferon alfa-2a
- 同
- インターフェロンアルファ2a、インターフェロンアルファ-2a
- 商
- キャンフェロンA、ロフェロンA、ペガシス
[★]
- 商
- イントロンA、オーアイエフ、スミフェロン、ペガシス、ペグイントロン
- →インターフェロンα