- 英
- thrombocytopenic purpura, thrombocytopenia purpura, TTP
- 関
- 紫斑病
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/09/16 20:21:33」(JST)
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血小板減少性紫斑病(けっしょうばん・げんしょうせい・しはんびょう、英:thrombocytopenic purpura)とは、さまざまな原因で生じる、血中を循環する血小板の減少を伴う紫斑病である。以下の2種類に分類される。
- 特発性血小板減少性紫斑病(ITP)
- 血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)
概要
血小板は止血を役割として持ち、循環系をもつ生物にとっては凝固・止血・出血のバランスを取り、ホメオスターシスを維持することに必須の因子である。しかし、血小板が減少すると、生体の各部位で出血が起こるようになる。紫斑病とは皮下出血斑を示す語だが、実際には様々な臓器で出血が起こり、症状をきたす。ヒトでは脳出血などで致命的な傷害をきたす。
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- P2-05-3 自己免疫性血小板減少性紫斑病に対してリツキシマブが有効であったIgG4関連疾患の1例(P2-05 自己免疫疾患5,ポスターセッション,第23回日本アレルギー学会春季臨床大会)
- MS1-2 特発性血小板減少性紫斑病に自己免疫性好中球減少症を合併した1例 : その周術期管理の経験(MS1 自己免疫疾患1,ミニシンポジウム,第23回日本アレルギー学会春季臨床大会)
- 東 直人,関口 昌弘,笹子 三津留,賀来 佳子,海邊 展明,山下 英孝,花山 寛之,藤田 計行,日野 拓耶,岡部 みか,森本 麻衣,西岡 亜紀,岡崎 亮太,北野 将康,橋本 尚明,松井 聖,佐野 統
- アレルギー 60(3・4), 415, 2011-04-10
- NAID 110008594347
Related Links
- 特発性血小板減少性紫斑病(Idiopathic thrombocytopenic purpura、以下ITPと略し ます。)とは、血小板減少を来たす他の明らかな病気や薬剤の服薬がなく血小板数が 減少し、出血しやすくなる病気です。病気が起こってから6ヶ月以内に血小板数が正常に ...
- 血栓性血小板減少性紫斑病(thrombotic thrombocytopenic purpura;TTP)とは? 末梢の細血管が血小板の凝集塊(血小板血栓)によって閉塞され、以下のような5つの 症状がみられる全身性の重篤な疾患です。 1. 血小板減少症(出血傾向出現のため、 皮膚 ...
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★リンクテーブル★
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- c. (1)(4)(5)
- d. (2)(3)(4)
- e. (3)(4)(5)
[★]
- 英
- hematemesis, vomiting of blood, hematoemesis
- 関
- ヘマチン
喀血と吐血
|
喀血
|
吐血
|
前兆
|
喉頭の違和感・熱感、 生臭い味がする
|
悪心
|
色
|
鮮紅色が多い
|
暗赤色
|
性状
|
泡沫状、凝固せず
|
塊状、凝固する
|
出方
|
咳による
|
嘔吐による
|
量
|
吐血より少ない
|
大量
|
pH
|
アルカリ性
|
酸性
|
植物残渣
|
なし
|
あり
|
発熱
|
あり
|
なし
|
糞便
|
黒色便無し
|
黒色便、タール便
|
既往歴
|
肺・心疾患
|
消化器症状
|
所見
|
胸部所見有り
|
腹部所見有り
|
期間
|
しばらく続く
|
一般に短期間
|
病因
- (頻度順)消化性潰瘍、食道静脈瘤、胃癌、出血性胃炎、マロリーワイス症候群。 消化性潰瘍、AGML、胃・食道静脈瘤破裂、悪性腫瘍、マロリーワイス症候群、全身性疾患・血液疾患・血管疾患 (IMD)
吐血・下血をきたす全身疾患 IMD.383
鑑別診断 Differential Diagnosis in Primary Care 4th
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V
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I
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N
|
D
|
I
|
C
|
A
|
T
|
E
|
|
Vascular
|
Inflammatory
|
Neoplasm
|
Degenerative and Deficiency
|
Intoxication
|
Congenital
|
Autoimmune
|
Trauma
|
Endocrine Allergic
|
|
食道
|
食道静脈瘤 大動脈瘤
|
逆流性食道炎 潰瘍 クルーズ・トリパノソーマ
|
食道と肺の癌
|
アルカリ液や他の刺激物 外来異物
|
食道裂孔ヘルニア 食道炎
|
強皮症
|
外来異物 経鼻胃管 マロリーワイス症候群
|
|
胃
|
噴門部静脈瘤 破裂動脈瘤
|
胃炎 胃潰瘍
|
癌
|
萎縮性胃炎
|
アルコール性胃炎 アスピリンやその他の薬品(ヒ素など)
|
hereditary telangiectasis(遺伝性出血性毛細血管拡張症?)
|
外科手術による穿孔と裂傷
|
ゾリンジャー・エリソン症候群
|
|
十二指腸
|
潰瘍
|
区域的な回腸炎
|
外科手術による穿孔と裂傷
|
ゾリンジャー・エリソン症候群
|
|
膵臓
|
急性膵炎(出血性)
|
血液
|
白血病 多血症
|
再生不良性貧血 ビタミンK欠乏症
|
ワーファリン ヘパリン その他の薬品
|
血友病 その他遺伝性の凝固障害疾患
|
特発性血栓性紫斑コラーゲン病 その他の血小板減少の原因となる疾患
|
|
診断
[★]
- 関
- 発疹
SPE.63
[★]
- 英
- Rumpel-Leede test
- 同
- ルンペル-レーデ試験 Rumpel-Leede試験, ルンペル試験 Rumpel test, 毛細血管脆弱性駆血試験, 毛細血管抵抗試験
- 関
-
[★]
- 英
- alloantibody
- 同
- アロ抗体
- 関
- 白血球凝集素、同種抗体
関連
[★]
血小板減少性紫斑病
- 関
- thrombocytopenic purpura
[★]
- 英
- thrombotic thrombocytopenic purpura, TTP
- 同
- モシュコビッツ症候群 モシュコウィッツ病 Moschkowitz's syndrome Moschcowitz disease
- 関
- 溶血性尿毒症症候群 hemolytic uremic syndrome HUS、血小板減少、難病
- 同
- TTP
- ICU.594やuptodate([1] [2])も参考になった
病型
- 特発性:VWF-CP に対する自己抗体産生
- 二次性:自己免疫疾患、薬物(チクロピジン)、妊娠などによる自己抗体の出現
病因
- 1. 先天的な酵素活性の低下
- 2. vWF切断酵素に対する自己抗体
病態
- IMD.985 YN.G-83
- vWF切断酵素(ADAMTS13)活性の低下 → unusually large vWFマルチマーが分解されない → 血小板凝固促進
- 1. 血小板消費 → 出血傾向
- 2. 微小血管血小板血栓
- 2-1. 循環障害 → 腎臓(腎不全)、脳の障害(精神症状)
- 2-2. 狭窄血管の中への赤血球循環 → 破砕赤血球(MAHA) → 溶血性貧血
TTPの5徴候
- let's memorize: The Fr.(=The franch)
(⇔溶血性尿毒症症候群 HUS は血小板減少、細血管障害性溶血性貧血、腎障害。精神症状と発熱は特徴的ではない)
鑑別診断
治療
- 奏功するはっきりとしたメカニズムは不明だが、異常なvWF重合体、血小板活性化因子 PAF、あるいは免疫複合体除去、ULvWF重合体やプロスタサイクリンの置換(血漿交換で血漿内に入れる)によるものと考えられている(WCH.1559)
- 血漿輸注療法 → 先天性のTTPの場合
- 抗血小板薬
- 副腎皮質ステロイド
- 血小板輸血は原則禁忌:血小板輸血の間に腎機能や神経学的状態(neurologic status)が著明に悪化するため(WCH.1559)
USMLE
予後
- 寛解後した患者の1/3が初期再発(完全寛解後1ヶ月間)、あるいは後期再発(late relapse)(最初のエピソードから10年以内)する。
参考
- http://www.nanbyou.or.jp/sikkan/026_i.htm
[★]
- 英
- immune thrombocytopenic purpura ITP
- 関
- 特発性血小板減少性紫斑病
- 特発性血小板減少性紫斑病と同じ疾患概念である。
- 日本ではITP = 特発性血小板減少性紫斑病であるが、UPTODATEでは ITP = immune thrombocytopeniaと記載されいている。
国試
[★]
- 英
- autoimmune thrombocytopenic purpura
- 関
- 特発性血小板減少性紫斑病、自己免疫性血小板減少症
[★]
- 同
- 症候性血小板減少性紫斑病
[★]
- 英
- platelet (Z), blood platelet (Z), PLT
- 同
- 栓球 thrombocyte
- 関
- 血小板血栓。血小板数 platelet count PLC
- GOO. 1468(血小板凝集 platelet aggregation)
- 半減期:1週間(異常値の出るメカニズム第2版)。4日 (SP.505)。
- 寿命:10日
- 体積:5-10 fl
- 直径:2-5μm。
- 無核。
基準値
- 15万 - 40万 /μl (2007前期解剖学授業プリント, SP.505)
- 15万 - 35万 /μl (2007前期生理学授業プリント, PT.233)
新生児
- 出典不明
産生組織
- トロンボポエチンにより巨核球の細胞質がちぎれて血流に放出される (SP.505)
貯蔵組織
組織学
- P-セレクチンを膜上に持つ
- フィブリノーゲン、フィブロネクチン、第V因子、第VIII因子、platelet factor 4、PDGF、TGF-α (BPT.89)
- ADP、ATP、Ca2+、ヒスタミン、セロトニン、エピネフリン (BPT.89)
機能 (SAN.236-237)
1.一次止血
- TXA2,セロトニンは血管収縮作用
- ADP, TXA2,セロトニンは血小板凝集
- 血小板のGpIIb/GpIIIa複合体がフィブリノゲンと結合し編み目を形成
2.血液凝固の促進
3.毛細血管機能の維持
- 毛細血管内皮細胞に融合し血管内皮を補強している → 血小板減少により点状出血を来すことになる。
膜タンパク
血小板減少による症状
- 5-10万 :症状なし-やや止血しにくい程度
- 2-3万 :下肢に点状出血 (→皮下出血)
- 1万以下 :粘膜出血→臓器出血の危険あり
検査
- 抗凝固剤としてEDTAを用いた場合、EDTA依存性偽血小板減少をきたすことがある。
臨床関連
数の異常
機能の異常
[★]
- 英
- purpura
- 関
- 紫斑病
紫斑
治療
[★]
- 英
- disease、sickness
- 関
- 疾病、不調、病害、病気、疾患
[★]
- 関
- 胚盤、盤状体
[★]
- 英
- purpura
- 関
- 紫斑