シェーグレン症候群
UpToDate Contents
全文を閲覧するには購読必要です。 To read the full text you will need to subscribe.
Related Links
- シェーグレン症候群(Sjogren syndrome)とは、自己免疫疾患の一種であり、涙腺の涙 分泌を障害、唾液腺の唾液分泌などを障害する。40~60歳の中年女性に好発し、男女 比は1対14である。シェーグレンとは、スウェーデンの眼科医の名前である。アメリカ ...
Related Pictures
★リンクテーブル★
[★]
- 次の文を読み、26、27の問いに答えよ。
- 45歳の女性。右膝関節の腫れを主訴に来院した。
- 現病歴 6か月前から両側の手首や手指の関節が痛みだしたが放置していた。朝起きてから30分間は手足を動かしにくい。2過はど前から両膝が痛み、特に右膝が腫れてきた。
- 既往歴 特記すべきことはない。
- 生活歴 喫煙は10本/日を20年間。飲酒は機会飲酒。
- 家族歴 母が慢性甲状腺炎(橋本病) 。従姉がSjogren症候群。
- 現 症 身長155cm、体重45kg。体温36.5℃。脈拍72/分、整。血圧132/74mmHg。左手関節に腫脹と圧痛とがあり、右膝関節に関節液貯留を認める。
- 検査所見: 尿所見: 蛋白(-)、糖(-)。血液所見: 赤血球 317万、Hb 9.5g/dl、Ht 26%、白血球 11,000、血小板 45万。血液生化学所見: 総蛋白 7.2g/dl、アルブミン 3.7g/dl、クレアチニン 1.0mg/dl、尿酸 6.5mg/dl、総コレステロール 210mg/dl、トリグリセリド 105mg/dl、AST 27IU/l、ALT 30IU/l、アミラーゼ 85IU/l(基準37-160)、Na 137mEq/l、K 3.8mEq/l、Cl 105mEq/l、TSH 3.5μU/ml(基準0.2-4.0), FT3 2.6pg/ml(基準2.5-4.5)、FT4 0.9ng/dl(基準0.8-2.2)。免疫学所見: CRP 5.8mg/dl、リウマトイド因子(RF) 80IU/ml(基準20未満)、CH50 55U/ml(基準30-50)、免疫複合体陰性。
[正答]
※国試ナビ4※ [104C026]←[国試_104]→[104C028]
[★]
- 次の文を読み、26、27の問いに答えよ。
- 45歳の女性。右膝関節の腫れを主訴に来院した。
- 現病歴 6か月前から両側の手首や手指の関節が痛みだしたが放置していた。朝起きてから30分間は手足を動かしにくい。2過はど前から両膝が痛み、特に右膝が腫れてきた。
- 既往歴 特記すべきことはない。
- 生活歴 喫煙は10本/日を20年間。飲酒は機会飲酒。
- 家族歴 母が慢性甲状腺炎(橋本病) 。従姉がSjogren症候群。
- 現 症 身長155cm、体重45kg。体温36.5℃。脈拍72/分、整。血圧132/74mmHg。左手関節に腫脹と圧痛とがあり、右膝関節に関節液貯留を認める。
- 検査所見: 尿所見: 蛋白(-)、糖(-)。血液所見: 赤血球 317万、Hb 9.5g/dl、Ht 26%、白血球 11,000、血小板 45万。血液生化学所見: 総蛋白 7.2g/dl、アルブミン 3.7g/dl、クレアチニン 1.0mg/dl、尿酸 6.5mg/dl、総コレステロール 210mg/dl、トリグリセリド 105mg/dl、AST 27IU/l、ALT 30IU/l、アミラーゼ 85IU/l(基準37-160)、Na 137mEq/l、K 3.8mEq/l、Cl 105mEq/l、TSH 3.5μU/ml(基準0.2-4.0), FT3 2.6pg/ml(基準2.5-4.5)、FT4 0.9ng/dl(基準0.8-2.2)。免疫学所見: CRP 5.8mg/dl、リウマトイド因子(RF) 80IU/ml(基準20未満)、CH50 55U/ml(基準30-50)、免疫複合体陰性。
[正答]
※国試ナビ4※ [104C025]←[国試_104]→[104C027]
[★]
- 69歳の女性。四肢関節痛を主訴に来院した。5年前から手指のこわばり、移動性の疼痛があった。3年前から便秘と下痢を繰り返し、過敏性腸症候群と診断された。半年前、夫が肺癌で死去した。そのころから、四肢関節痛や腰背部痛が悪化したため4週間前に自宅近くの診療所を受診し、NSAIDsの処方を受けたが寛解しなかった。体重に変化はない。体温 36.2℃。脈拍 80/分、整。血圧 120/76mmHg。手指遠位指節間関節や近位指節間関節に骨棘を触れる。手指や手首、膝など多関節に圧痛を認めるが、腫脹を認めない。両側の項部や僧帽筋上縁中央部、下位頸椎横突起間、第二肋骨肋軟骨接合部、上腕骨外側上顆付近、臀部上外側、大腿骨大転子後方の触診時、顔をしかめるような疼痛反応を認める。尿所見に異常を認めない。赤沈 10mm/時間。血液所見:赤血球 425万、Hb 12.8g/dL、Ht 40%、白血球 4,200、血小板 19万。血液生化学所見:総蛋白 7.2g/dL、AST 21U/L、ALT 16U/L、LD 188U/L(基準 176~353)、尿素窒素 10mg/dL、クレアチニン 0.4mg/dL、CK 48U/L(基準 30~140)、コルチゾール 12.4μg/dL(基準 5.2~12.6)。免疫血清学所見:CRP 0.1mg/dL、リウマトイド因子(RF) 陰性、抗核抗体 陰性。
- 最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [113C039]←[国試_113]→[113C041]
[★]
- 23歳の女性。多関節痛のため来院した。昨年の冬からRaynaud現象が出現した。妊娠中に手指の関節の腫脹と疼痛とが現れ、血圧の上昇と蛋白尿とを認めた。37週で出産し、新生児は健常である。出産後多関節痛は増悪し、全身倦怠感を伴った。意識は清明。身長159cm、体重45kg。体温36.5℃。脈拍72/分、整。血圧126/86mmHg。眼瞼結膜に貧血はなく、眼球結膜に黄疸を認めない。頚部リンパ節腫脹を認める。心雑音なく、胸部にラ音を聴取しない。腹部に圧痛はなく、肝を触知しない。両手指の近位指節間関節と中手指節関節に対称的に腫脹と圧痛とを認める。尿所見:蛋白3+、糖(-)、潜血1+。血液所見:赤血球358万、Hb10.1g/dl、白血球3,500、血小板9万。血清生化学所見:総蛋白6.8g/dl、アルブミン3.4g/dl、クレアチニン0.5mg/dl、AST19単位、ALT18単位、LDH 205単位(基準176~353)。免疫学所見:抗核抗体640倍(基準20以下)、CH50 20単位 (基準30~40)。胸部エックス線写真に異常を認めない。
[正答]
※国試ナビ4※ [099A051]←[国試_099]→[099A053]
[★]
- 45歳の女性。右顎下部の腫脹を主訴に来院した。半年前から食事摂取の際に右顎下部の腫脹と軽い痛みとが出現し、数時間で消失する。食事摂取時以外はあまり症状がない。2週前から右顎下部の腫脹が消退しない。頚部リンパ節の腫脹は認めないが、右側の口腔底に硬結を触知する。血液所見:赤血球412万、Hb12.3g/dl、白血球8,600。免疫学所見:CRP1.8mg/dl(基準0.3以下)、抗核抗体(-)、抗SS-A抗体(-)、抗SS-B抗体(-)。口腔底単純CTを以下に示す。
- 考えられるのはどれか。
※国試ナビ4※ [097A011]←[国試_097]→[097A013]
[★]
- 52歳の女性。眼精疲労を主訴に来院した。 10年前から両眼の異物感があった。視力は右1.0(矯正不能)、左1.0(矯正不能)。眼圧は右12mmHg、左12mmHg。Schirmer試験は右1 mm、左1 mm(基準10-15)。フルオレセイン染色下での細隙灯顕微鏡検査にて角膜に点状の上皮欠損を認める。眼底に異常を認めない。
- 考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [105A035]←[国試_105]→[105A037]
[★]
- 疾患とその疾患に特異的な自己抗体との組合せで正しいのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [114F006]←[国試_114]→[114F008]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [103I024]←[国試_103]→[103I026]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [107I020]←[国試_107]→[107I022]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [098H066]←[国試_098]→[098H068]
[★]
- 46歳の女性。1年前から全身掻痒感有り来院した。肝を右肋骨弓下に1cm触知する。赤血球388万、Hb 12.0g/dl、白血球6,100。血清化学所見:総ビリルビン1.9mg/dl, AST 110単位、ALT 105単位、ALP 690単位(正常290以下)、γ-GTP 108単位(正常8-50)、抗ミトコンドリア抗体陽性
- この疾患の合併症で最も頻度の高いのはどれか?
[★]
- a. (1)(2)(3)
- b. (1)(2)(5)
- c. (1)(4)(5)
- d. (2)(3)(4)
- e. (3)(4)(5)
[正答]
※国試ナビ4※ [095B042]←[国試_095]→[095B044]
[★]
- a. (1)(2)(3)
- b. (1)(2)(5)
- c. (1)(4)(5)
- d. (2)(3)(4)
- e. (3)(4)(5)
[正答]
※国試ナビ4※ [095B012]←[国試_095]→[095B014]
[★]
- 代謝性アシドーシスを伴う低カリウム血症をきたすのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [099E064]←[国試_099]→[099E066]
[★]
[正答]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [112A001]←[国試_112]→[112A003]
[★]
[★]
[★]
[★]
- 英
- primary biliary cholangitis
- 同
- 原発性胆汁性肝硬変
- first aid step1 2006 p.280
- 2009/7/16 III 消化器
まとめ
- 肝内の小葉間胆管が組織的に慢性非可能性破壊性胆管炎により障害され、肝内に胆汁うっ滞をきたしてうっ血性肝障害を起こす疾患である。発症は中年以降の女性に好発する。またHLA-DR8と関連があるらしい。初期症状は皮膚掻痒感であり、黄疸を示さない無症候性PBCがほとんどである。疾患の進行により、黄疸、全身倦怠感が出現、やがて肝硬変、さらに非代償性の肝硬変に陥り、腹水、門脈圧亢進症などを呈する。病理学的には慢性非化膿性破壊性胆管炎が特徴的であり、門脈域周囲にリンパ球の浸潤、非乾酪性壊死を認める。血清学的には抗ミトコンドリア抗体(M2抗体)が疾患特異的に出現し、抗平滑筋抗体も50%弱の症例で陽性となり、またIgMの上昇が認められる。その他血液検査は胆汁うっ滞による肝障害に特徴的な異常がみられる。合併症として、シェーグレン症候群が多く、関節リウマチ、橋本甲状腺炎、強皮症(あるいはCREST症候群)の合併もありうる。治療は対症療法的にウルソデオキシコール酸、ベサフィブラートを用い、肝障害が末期的になれば肝移植の適応となる。
概念
- 特定疾患治療研究対象疾患
- 肝内の中等大小葉間胆管ないし隔壁胆管が障害される原因不明の慢性肝内胆汁うっ滞症。
- 慢性非化膿性破壊性胆管炎(CNSDC)による慢性の肝内胆汁うっ滞を来す疾患(YN.)。
- 初発症状は皮膚掻痒感。
- 末期になると肝硬変像を示す。 → 門脈圧亢進症
- 血清学的には抗ミトコンドリア抗体(IgM)が特徴的だが、胆管障害機序は不明。 → 自己免疫機序?
- 胆汁うっ滞に基づく症状を呈さないPBCを無症候性PBC、症状を呈すものを症候性PBCという。
疫学
- 発症年齢は40から60歳代に集中。約90%は女性。 → 中年以降の女性に好発
YN.
- 有病率:3-4人/10万人。欧米より低いと推定されている。
- 40-60歳の女性。女性が90%
病型と症状
- 初発症状:皮膚掻痒が最も多い。門脈圧亢進症に基く消化管出血が初発症状の場合がある。
- 無症候性PBC:皮膚掻痒感、黄疸など症状を欠く。新規症例の2!3
- 症候性PBC-S1:倦怠感、掻痒感
- 症候性PBC-S2:非代償性。黄疸,腹水
病理
[show details]
病理所見
- 胆管上皮の増殖性変化,胆管上皮細胞の壊死, 胞体の腫大や好酸性変化
- 基底膜の破壊、核の非偏在化、核の重層化、門脈域にリンパ球、形質細胞が浸潤
- 門脈域主体の炎症細胞浸潤
- 小葉内胆管の障害像
- 非乾酪性類上皮肉芽腫
- 好酸球
病態
- 自己免疫機序によると思われる胆管の傷害 → 胆汁うっ滞 → 肝細胞傷害および線維化 → 門脈圧亢進症 → 肝硬変
- 肝内の中等大小葉間胆管ないし隔壁胆管が障害されることによる肝内性胆汁うっ滞 ← これは「肝内胆管が拡張しない」ことの説明になるの?(QB.B-339)
症状(YN., HIM.chapter 302)
- 初発症状:皮膚掻痒感(診断された症例の50%に見られる)、皮膚黄色腫
- 疲労感:肝臓の状態や年齢にそぐわないようなひどい疲労感
- 黄疸
身体所見
- 門脈圧亢進症に基づく症状:肝腫大、脾腫大、腹水、浮腫
- 原発性胆汁性肝硬変に特有:色素沈着(皮膚を掻爬するため)、黄色腫・眼瞼周囲の黄色腫(高脂血症による)
合併症
- YN.
検査(YN.)
血液一般
- 赤血球、白血球、血小板:減少 → 門脈圧亢進症による脾腫が原因
生化学 - 脂質
生化学 - 銅
- 血清Cu:上昇、尿中Cu:上昇、肝組織内銅含有量:上昇
- 血清セルロプラスミン:上昇
肝障害
胆汁
- 胆汁うっ滞の所見が特徴的。ただし総ビリルピンの上昇は末期
免疫血清学
- 抗ミトコンドリア抗体(AMA):陽性。臓器特異性はない ← 90%の患者で陽性。PBCに特異的。
- M2抗体:PBCに特異的。 AMA陰性患者でもほとんどの場合M2抗体が陽性。
- M2の主要対応抗原はミトコンドリア内膜のpyruvate dehydrogenase (PDH) E2 component。
- 抗PDH抗体:陽性。抗PDH-E2抗体と反応する分子がPBCの胆管上皮に高濃度に存在。
- IgM:上昇:70%の症例 ← PBCではIgM産生能が高まったB細胞が末梢血中に存在する。PBCの発症機序との関連が示唆されている。(参考3)
- ANA、抗平滑筋抗体は50%の症例で陽性
- AMA陽性 + ANA陽性 = オーバーパップ症候群
AMAのターゲット(HIM.chapter.302)
- これらの抗原に対する自己抗体は病態形成には関与していないが、疾患のマーカーとなる。
- pyruvate dehydrogenase complex
- branched chain-2-oxoacid dehydrogenase complex
- 2-oxogluterate dehydrogenase complex
超音波検査・CT・MRI
診断
- 臨床症状、血清学的検査、エコー、CTで疑い、肝生検による組織診で確定診断する。
- ALP、γ-GTP → エコーで胆道閉塞性疾患を否定 → AMA、IgM検査 → 肝生検
- AMA陰性の場合は肝生検が決め手
参考2より抜粋
- 次のいずれか1つに該当するものをPBCと診断する。
- 1. 組織学的にCNSDCを認め,検査所見がPBCとして矛盾しないもの。
- 2. AMAが陽性で,組織学的にはCNSDCの所見を認めないが,PBCに矛盾しない組織像を示すもの。
- 3. 組織学的検索の機会はないが,AMAが陽性で,しかも臨床像及び経過からPBCと考えられるもの。
鑑別診断
- 1期: florid duct lesion - 無症候性
- 慢性非化膿性破壊性胆管炎(CNSDC)といわれる所見、すなわち、胆管上皮細胞の変性、壊死、脱落と、胆管周囲へのリンパ球、形質細胞の浸潤。
- 2期: ductular prliferation - 無症候性
- 細胆管の増生と門脈域より肝実質へのリンパ球浸潤。
- 架橋壊死と線維性隔壁を伴った瘢痕。
- 肝硬変
予後
- 黄疸が出現したら肝臓の予後は不良 → つまり進行性
- 無症候性PBCの予後はおおむね良好、15-20年間経過観察された無症候性PBCの約10%が症候性PBC(黄疸あり)へ移行
- 症候性PBCの5年生存率は約40%、総ビリルビン>2.0mg/mlで数年以内に腹水貯留などの肝不全の徴候があらわれてくることが多い
冶瞭
- UDCA(ウルソデオキシコール酸)、ベサフィブラート、肝移植(scheuer stage IV)
薬物療法
- ウルソデオキシコール酸:胆汁排泄を促進して胆道系酵素を低下させる。 → 病態の進行を遅らせるだけに過ぎない
臓器移植
- 進行例に対して肝移植を施行
- 肝移植: 1年生存率 75-90%、 5年生存率 75-85%
- 再発は20-30%(確診), 28-90%(compartible)
禁忌
- ステロイド:骨粗鬆症の増悪を招くため! → 自己免疫性肝炎ではステロイドを使用(よく反応するらしい)。 PBCに対するステロイド療法は症状緩和のみで根治できず、長期投与が必要になるということか???
合併症
鑑別診断
他疾患との比較
PBCとPSCの比較
Table 16-7. Main Features of Primary Biliary Cirrhosis and Primary Sclerosing Cholangitis
|
Parameter
|
primary biliary cirrhosis
|
primary sclerosing cholangitis
|
Age
|
Median age 50 years (30-70)
|
Median age 30 years
|
Gender
|
90% female
|
70% male
|
Clinical course
|
Progressive
|
Unpredictable but progressive
|
Associated conditions
|
Sjogren syndrome (70%)
|
inflammatory bowel disease (70%)
|
scleroderma (5%)
|
pancreatitis (≦25%)
|
thyroid disease (20%)
|
idiopathic fibrosing disease (retroperitoneal fibrosis)
|
Serology
|
95% AMA positive
|
0% to 5% AMA positive (low titer)
|
20% ANA positive
|
6% ANA positive
|
60% ANCA positive
|
82% ANCA positive
|
Radiology
|
normal
|
strictures and beading of large bile ducts; pruning of smaller ducts
|
duct lesion
|
florid duct lesion; loss of small ducts
|
concentric periductal fibrosis; loss of small ducts
|
自己免疫性肝炎と原発性胆汁性肝硬変
症例
- 52歳女性。3ヶ月前から皮膚の掻痒感と軽度の黄疸が出現したため来院した。抗ミトコンドリア抗体が陽性である。
参考
- http://www.nanbyou.or.jp/sikkan/029_i.htm
- http://www.nanbyou.or.jp/pdf/029_s.pdf
- 3. [charged] Pathogenesis of primary biliary cirrhosis - uptodate [1]
国試
[★]
- 英
- fever of unknown origin FUO
- 同
- 原因不明熱
- 関
- 発熱、体温
- ジェネラリスト診療が上手になる本 p.9
定義
- 3週間以上の発熱。38.3℃以上、1週間の入院精査でも原因不明
鑑別疾患
3大疾患
- 1. 感染症(深部腫瘍、心内膜炎、結核、寄生虫、腸チフスなど)
- 2. 悪性疾患(悪性リンパ腫、白血病など)
- 3. 膠原病(血管炎、側頭動脈炎、成人still病など)
- 4. その他:薬剤性など
- ジェネラリスト診療が上手になる本 p.9
- (各種病原体)感染性心内膜炎、骨髄炎、伝染性単核球症、副鼻腔炎、齲歯
- (細菌)結核、腸チフス、リケッチア感染症
- (ウイルス)HIV感染症、サイトメガロウイルス感染症
- (真菌)ニューモシスチス肺炎、クリプトコッカス症
- (寄生虫)マラリア
- UCSF.44
- 感染症26%, 腫瘍13%, 非感染性炎症疾患24%
- 感染症:背臥位結核、心内膜炎、膿瘍(肝臓、脾臓、腎臓、後腹膜、骨、脳、耳、脊椎)、HIV感染症、サイトメガロウイルス感染症、カンジダ感染症、その他(尿路感染症、副鼻腔、骨髄炎)、入院患者(尿路感染、カテーテル感染症、偽膜性腸炎、褥瘡、蜂窩織炎)
- 腫瘍:悪性リンパ腫、白血病、腎細胞癌、肝癌、心房粘液腫、VAHS(ウイルス関連性血球貪食症候群)、LAHS(リンパ腫関連性血球貪食症候群)
- 非感染性炎症疾患:成人スティル病、SLE(全身性エリテマトーデス)、顕微鏡的多発血管炎(MPA)/多発性結節性動脈周囲炎(PN)/高安病、側頭動脈炎、リウマチ性多発筋痛症、サルコイドーシス、炎症性腸疾患(クローン病、潰瘍性大腸炎)
- その他:薬剤熱、詐熱、肺塞栓症/深部静脈血栓症、脊椎損傷/頭蓋内疾患、副腎機能不全/甲状腺機能亢進症、家族性地中海熱、組織球性壊死性リンパ節炎(菊地病)
- 感染症専門医テキスト 第1部 解説編 p.53
- 不明熱の最終診断
診断
|
診断診断例 n=192
|
早期診断例 n=67
|
中期診断例 n=38
|
後期診断例 n=87
|
感染症
|
|
57(29.7)
|
25(37.3)
|
12(31.6)
|
20(23.0)
|
細菌性
|
|
43
|
1.8
|
8
|
17
|
心内膜炎
|
11
|
9
|
1
|
1
|
結核
|
8
|
0
|
0
|
8
|
尿跨感染症(1)
|
6
|
3
|
1
|
2
|
腹腔内膿瘍
|
5
|
2
|
2
|
1
|
骨・関節感染
|
4
|
2
|
1
|
1
|
その他の細菌感染
|
9
|
2
|
3
|
4
|
ウイルス性
|
|
10
|
5
|
3
|
2
|
CMV
|
6
|
2
|
3
|
1
|
EpsteinーBarrウイルス
|
3
|
3
|
0
|
0
|
HIV
|
1
|
0
|
0
|
1
|
寄生虫性(2)
|
|
4
|
2
|
1
|
1
|
悪性新生物
|
|
29(15.1)
|
5(7.5)
|
6(15.8)
|
18(20.7)
|
血液疾患
|
|
22
|
2
|
6
|
14
|
非Hodgkinリンパ腫
|
9
|
0
|
2
|
7
|
Hodgkin病
|
5
|
1
|
1
|
3
|
白血病
|
6
|
0
|
3
|
3
|
血管免疫芽球性リンパ酔症
|
2
|
1
|
0
|
1
|
固形癌
|
|
7
|
3
|
0
|
4
|
腺癌
|
5
|
2
|
0
|
3
|
その他(3)
|
2
|
1
|
0
|
1
|
非感染性炎症性疾患
|
|
68(35.4)
|
22(32.8)
|
.6)
|
34(39.1)
|
結合織疾患
|
|
35
|
15
|
6
|
14
|
成人Still病
|
18
|
5
|
4
|
9
|
SLE
|
8
|
5
|
1
|
2
|
リウマチ性多発性筋痛症
|
3
|
3
|
0
|
0
|
関節リウマチ
|
2
|
0
|
0
|
2
|
Sjogren症候群
|
2
|
1
|
0
|
1
|
その他(4)
|
2
|
1
|
1
|
0
|
血管炎症候群
|
|
19
|
5
|
3
|
11
|
巨細胞性動脈炎
|
11
|
4
|
3
|
4
|
Wegener肉芽腫症
|
2
|
1
|
0
|
1
|
結節性多発性動脈炎
|
2
|
0
|
0
|
2
|
その他(5)
|
4
|
0
|
0
|
4
|
肉芽腫性疾患
|
|
14
|
2
|
3
|
9
|
サルコイドーシス
|
10
|
0
|
2
|
8
|
Crohn病
|
4
|
2
|
1
|
1
|
その他
|
|
39(18.1)
|
15(22.4)
|
8(21.1)
|
15(17.2)
|
亜急性甲状腺炎
|
6
|
3
|
1
|
2
|
Addison病
|
2
|
0
|
1
|
1
|
心筋梗塞後症候群
|
2
|
1
|
0
|
1
|
肺動脈塞栓症
|
2
|
1
|
0
|
1
|
習慣性高体温症
|
11
|
6
|
3
|
2
|
薬剤熱
|
4
|
3
|
0
|
1
|
詐熱
|
1
|
1
|
0
|
0
|
その他(6)
|
10
|
0
|
3
|
7
|
- 数値は症例数で( )内は比率. %表示
- 1) 膿瘍を除く実質感染
- 2) マラリア(2例)、ジアルジア症、トリパノソーマ症を含む
- 3) germinoma, hypernephromaを含む
- 4) Reiter症候群, 多発性筋炎を含む
- 5) Behcet病, Schönlein-Henoch紫斑病, Schnitzler症候群, 分類不能型血管炎を含む
- 6) Sweet症候群, 原発性硬化性胆管炎, アルコール性肝炎, 出血を伴う巨大肝血管腫, 間質性肺炎, 特発性胸膜心膜炎, 特発性好酸球増多症候群, リンパ節の炎症性偽腫瘍, 後腹膜線維症, 線状IgA水疱症
- (Vanderschueren S. Knockaert D. et al. : From prolonged febrile illness to fever of unknown origin: the challenge continues. Arch Intern Med. 2003 : 163 : 1033-1041)
診断
問診
- 既往歴、家族歴、職業歴、旅行歴、薬剤歴、sick contact、動物との接触、同性とのまたはハイリスクな性的接触の有無、現病歴と発熱パターン、輸血歴
診察
- リンパ節腫脹、肝脾腫、心雑音、圧痛
- 培養
- 胸部XP
- 抗核抗体,C3,C4,RF,赤沈
- 抗HIVコウタイ
- 皮膚生検
- ツベルクリン反応/クオンティフェロン
- 腹部エコー
- 造影CT
- 心エコー:心内膜炎を最も疑えば経食道心エコーを。
- ガリウムシンチ
- 骨髄生検
- 腰椎穿刺
- 頭部CT
- 大腸ファイバー
- 肝生検
[★]
- 英
- gastroesophageal reflux disease GERD
- 関
- 酸逆流症、胃食道逆流症
[show details]
概念
- 胃内容物が食道側に逆流する現象により不快な症状や合併症を伴うもの
- 病態を示すので下位概念として逆流性食道炎などが存在する。
疫学
胃食道逆流症に含まれる疾患概念
- 胃食道逆流症 gastroesophageal reflux disease
- 逆流性食道炎(びらん性食道炎)。症状あり。内視鏡的食道炎あり
- 非びらん性胃食道逆流症(NERD) non erosive reflux disease。症状あり。内視鏡的食道炎なし
- 無症候性GERD(sGERD)(無症候性逆流性食道炎)。症状なし。内視鏡的食道炎あり
病態
- 胃酸分泌過多:Herycobacter pylori除菌後、Zollinger-Ellison症候群
- 食道クリアランス不全
症状
食道症状
食道外症状
分類
- 胃食道逆流症(GERD)の下位概念に以下のようなものがある
- 症状(+)、内視鏡異常(+):びらん性食道炎、逆流性食道炎
- 症状(+)、内視鏡異常(-):非びらん性胃食道逆流症, NERD
- 症状(-)、内視鏡異常(+):無症候性GERD
検査
- 重症度評価 → 改訂ロサンゼルス分類
- そのほかの食道疾患鑑別:好酸球性食道炎、[[アカラシア]
[show details]
治療
生活療法
- ファーラー位での臥床睡眠
- 禁煙
- 肥満治療(ダイエット)、
- 食後に前屈を回避
- 就寝前に食事をしない
- アルコールの回避
- 高脂肪食の回避
- 過食の回避
薬物療法
- プロトンポンプ阻害薬
- H2受容体阻害薬
- 消化管運動促進:モサプリド、六君子湯
- (カルシウム拮抗薬服用の場合)他剤への切り替え ← 平滑筋弛緩作用によりLES圧の低下を招く
手術療法
[★]
- 英
- Sweet's disease, Sweet disease
- 同
- スウィート病、(国試)Sweet病、急性熱性好中球性皮膚病 acute febrile neutrophilic dermatosis、スイート症候群 Sweet syndrome Sweet's syndrome
- 関
- 好中球性皮膚症, neutrophilic dermatosis
概念
- 好中球皮膚症の原型がスイート病である。急性に発熱、好中球増多、及び好中球の浸潤による紅斑を特徴とする新しい疾患概念として1964年に記載された。(参考2)
病因
- 不明
- 特定の疾患の経過に合併しやすい:好中球の活性化が見られる疾患?
疫学
- 中年の女子に好発
- 稀な疾患。男女比=1:4 (参考2)
病理
症状
- 発熱、好中球増加、好中球湿潤性紅斑
- 上気道感染などを前駆症状とし、その数日-4週間後に発熱と共に10-25mmの境界明瞭・有痛性・暗紅色浮腫性紅斑を多発。
- 皮膚症状
- 局在:顔面、項頚部、前腕、手背
- 所見:圧痛を伴う辺縁隆起性の浮腫性紅斑。紅斑の表面は粗大顆粒状、中央・辺縁に小水疱・膿疱を伴う。
治療
- NSAIDs、ヨードカリ、コルヒチンの内服。ステロイドは重症例のみ(原疾患を隠蔽してしまうため)
- 抗菌薬無効
参考
- http://dermnetnz.org/reactions/sweets.html
- http://www.sciencephoto.com/media/262589/enlarge
- http://www.visualphotos.com/image/1x9082848/sweets_disease
- 2. [charged] 好中球性皮膚症 - uptodate [2]
- 3.
- http://www.oguradaiclinic.jp/page1845.html
[★]
- 英
- saliva
- 関
- 消化液
- 唾液の99.5%は水であり、残りの0.5%には重要な役割がある
組成
1. 水分:99%-99.5%
2. 電解質(Na+,K+,Cl-,HCO3-,etc)、分泌速度により濃度が異なる
[K+],[HCO3-] : 唾液 > 血漿
[Na+],[Cl-] : 血漿 < 血漿
早い分泌の時、唾液中の[HCO3-]↑、[Na+]↑、[Cl-]↑。よりアルカリ性となる
3. 有機物
ムチン:=ムコタンパク、潤滑作用
リゾチーム:溶菌作用
αアミラーゼ:プチアリン
血液型物質:糖タンパクの一種
舌リパーゼ:舌唾液腺より少量
免疫グロブリン:IgA
尿素
カリクレイ:血管拡張作用
機能
1. 消化作用
αアミラーゼにより、デンプンをマルトースに分解する
舌リパーゼにより脂肪を加水分解する
2. 保護作用
逆流した遺産、胆汁を薄める
口腔内洗浄作用(虫歯予防、口臭予防)
厚い食物を冷却する
3. 潤滑作用
4. リゾチーム, IgAによる生体防御作用
生成機構
1. 腺房細胞
一次唾液の分泌
2. 導管系(介在部、線条部)
Na+,Cl-の吸収
HCO3-,K+の分泌
分泌調整機構
- 有機物多、粘度高の唾液を少量分泌 ← 緊張すると口腔内が粘稠に感じられる
1.脳相(条件反射)
食物の視覚、嗅覚、聴覚による刺激
2.口腔相(=味覚相)(無条件反射)
食物による口腔や舌の刺激
3.胃腸相(無条件反射)
食物による胃の刺激
臨床関連
[★]
- 英
- Marinesco-Sjogren syndrome
- 関
- マリネスコ・シェーグレン症候群
[★]
- 英
- syndrome, symptom-complex
- 同
- 症状群
- 関
- [[]]
- 成因や病理学的所見からではなく、複数の症候の組み合わせによって診断される診断名あるいは疾患。
内分泌
先天的代謝異常
高プロラクチン血症
- 分娩後の視床下部障害によるプロラクチン分泌抑制因子の分泌抑制のため、高プロラクチン血症を呈する。
- 分娩に関係なくプロラクチン分泌抑制因子の分泌抑制をきたし、高プロラクチン血症を呈する。
性腺機能低下
- 嗅覚の低下・脱出、低ゴナドトロピン性性腺機能低下症
- 肥満、網膜色素変性症、知能低下、低ゴナドトロピン性性器発育不全、多指症、低身長
性早熟
- 思春期早発症、多発性線維性骨異形成症、皮膚色素沈着
- 女性型の肥満、性器の発育障害の2主徴を示し、視床下部に器質的障害をもつ疾患群。
脳神経外科・神経内科
[★]
- 英
- group
- 関
- グループ、集団、分類、群れ、基、グループ化
[★]
- 英
- symptom and sign
- 関
- 症状, 徴候 兆候