- 英
- cornea
- 関
- 眼、眼球
発生 (L.378)
- 発生第5週末に眼の原基は間葉に取り囲まれる
- 水晶体の前方に空胞が形成され前眼房を形成する。これにより、前方は角膜、後方は虹彩瞳孔膜が位置することになる
- 前方では表層外胚葉が陥入、くびきとられて角膜の上皮を形成する。
-
- 1. 上皮細胞層:体表外胚葉由来
- 2. 角膜固有層:強膜と連続。おそらく中胚葉由来
- 3. 上皮層 :前眼房と接する。おそらく中胚葉由来
組織
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2016/01/30 22:33:27」(JST)
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角膜(かくまく、英: cornea)は、目を構成する層状の組織の一つであり透明である。最も外界に近い部分に位置する。
視覚器官はさまざまな種に見られるが、角膜を備えるのは節足動物や軟体動物、環形動物、脊椎動物に限られる。ヒトの場合は、直径約12mm、厚さは中央部が約0.5mm、周辺部が約0.7mm。角膜には目に光を取り入れる窓の役割があるほか、光を屈折させて水晶体とともに目のピントを合わせる働きがある。また角膜表面は常に涙で覆われ、乾燥と眼球内部への細菌感染を防いでいる。
発生学的には、角膜内層は前眼房の中皮由来であり、中胚葉由来である。角膜外層は体表外胚葉に由来する。
目次
- 1 組織学的構造
- 2 角膜移植
- 3 角膜炎
- 3.1 主な原因
- 3.2 おもな症状
- 3.3 治療法
- 3.4 主な角膜炎(結膜炎)
- 4 関連項目
- 5 外部リンク
組織学的構造
角膜の構造は種によって異なる。以下では脊椎動物特に、ヒトの角膜の構造を示す。角膜を構成する層の数はほ乳類においても異なる。イヌ、ネコなどは4層、ヒト以外の霊長類は5層である。
ヒトの角膜は、体表側から順に、以下の6つの層からできている。角膜が透明なのは、これらの層の結合組織(主にコラーゲン)が規則正しく配列しているからである。
- 角膜上皮 - 一番外側(体表側)にある層で、重層扁平上皮からなる。再生可能。
- ボーマン膜(外境界膜)
- 固有層
- デュア層(英語版) - イギリスの眼科学教授ハーミンダー・デュア(英語版)によって2013年に発見された厚さ15µmの層。
- デスメ膜(内境界膜)
- 角膜内皮 - 一番内側(網膜側)にある層で、単層立方上皮からなる。再生力に乏しい。
角膜には血管が侵入せず、酸素や栄養分は涙や前眼房水から供給される。コンタクトレンズの酸素透過性が重要視されるのはこのためである。
角膜には、三叉神経第一枝の眼神経が分布しており、刺激を与えると目を閉じる瞬目反射が起こる。この反射は両側性で、片目だけ刺激しても両方の目を閉じてしまう。瞬目反射は、中枢神経系の働きを調べる点で、臨床的に重要である。
角膜移植
角膜は水晶体とならび、眼球の中で移植可能な部位である。 水疱性角膜症をはじめとする難治性疾患については、角膜移植による治療が広く行われている。
角膜炎
角膜に傷がついたり、アレルギーなどが原因となって炎症を起こすことを角膜炎(かくまくえん)という。
主な原因
- 外傷
- アレルギー
- 薬品・化学物質による刺激
- 感染症 など
おもな症状
治療法
主な角膜炎(結膜炎)
関連項目
- アイバンク - 東京歯科大学市川総合病院角膜センター
- 角膜移植
- コンタクトレンズ
- レーシック
- オルソケラトロジー
- 日本角膜学会
外部リンク
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Japanese Journal
- 角膜表面反射像の超解像処理による高解像シーン画像の推定 (パターン認識・メディア理解)
- ニチュケ クリスティアン,中澤 篤志
- 電子情報通信学会技術研究報告 : 信学技報 112(225), 65-70, 2012-10-04
- NAID 40019481143
- 安息香酸ナトリウム含有ラタノプロスト点眼液への切替えによる薬剤性角膜上皮障害の改善効果
- 視力回復の可能性のない水疱性角膜症に対するPhototherapeutic Keratectomyの長期成績
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- ガラスやプラスチックのような物質のように見える角膜も、実際はもちろん生きた細胞が集まってできています。つねに酸素や栄養を必要としていますし、ゴミなどによる刺激や細菌・ウイルスなどが侵入する危険にさらされています。
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- 開催学会一覧、過去の学会プログラム演題、角膜専門医一覧。
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★リンクテーブル★
[★]
- 46歳の女性。今朝からの耳鳴りと両眼の視力低下とを主訴に来院した。5日前から微熱と頭痛とが続いている。視力は右0.1(0.8× +3.0D)、左0.08(0.7× +3.5D)。眼圧は両眼とも15mmHg。結膜、角膜、水晶体および硝子体に異常を認めない。両眼とも前房に細胞を認める。右眼底写真(別冊No.23A)と右蛍光眼底造影写真(別冊No.23B)とを別に示す。
- 考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [104I070]←[国試_104]→[104I072]
[★]
- 25歳の男性。両眼の視力低下を主訴に来院した。数年前から、季節に関係なく眼の痒みが続いている。顔面皮膚はびまん性に潮紅しており、頭部皮膚に色素沈着を認める。視力は右0.9(矯正不能)、左0.8(矯正不能)。眼瞼結膜に充血と乳頭増殖とを認める。細隙灯顕微鏡検査で、角膜に異常はなく、水晶体の混濁を認める。眼底検査で、右眼眼底周辺部に限局性の網膜剥離を認める。
- 合併が疑われる疾患はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [104A045]←[国試_104]→[104A047]
[★]
- 45歳の男性。工事現場で鉄パイプをハンマーで打っていたところ、右眼に火花が飛入したように感じ、視力障害が出現したので来院した。視力は右眼前手動弁(矯正不能)、左1.2(矯正不能)。細隙灯顕微鏡検査で右眼の角膜に穿孔創と前房出血とを認め、眼底は透見できない。
- 次に行う検査で適切でないのはどれか。
- a. 眼部超音波検査
- b. 頭部エックス線単純撮影
- c. 頭部エックス線断層撮影
- d. 頭部単純CT
- e. 頭部単純MRI
[正答]
※国試ナビ4※ [095G011]←[国試_095]→[095G013]
[★]
- 心臓死の本人が生前に角膜(眼球)提供の意思を示していたと家族が申し出た。提供に必須なのはどれか。
[正答]
C
臓器提供できる場合
- 書面による臓器提供の意思表示がある + 家族が拒まない / 家族がいない
- 書面による臓器提供の意思表示がない + 家族が書面で承諾
※国試ナビ4※ [100G107]←[国試_100]→[100G109]
[★]
- 52歳の女性。眼精疲労を主訴に来院した。 10年前から両眼の異物感があった。視力は右1.0(矯正不能)、左1.0(矯正不能)。眼圧は右12mmHg、左12mmHg。Schirmer試験は右1 mm、左1 mm(基準10-15)。フルオレセイン染色下での細隙灯顕微鏡検査にて角膜に点状の上皮欠損を認める。眼底に異常を認めない。
- 考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [105A035]←[国試_105]→[105A037]
[★]
- 67歳の男性。左眼痛と視力低下を主訴に来院した。7日前に植木のせん定をしていた時に、木の枝が左眼に当たったという。翌日から左眼痛と視力低下を自覚し、次第に症状が悪化した。左眼の前眼部写真(別冊No. 24)を別に示す。左眼の視力は眼前手動弁。眼圧は右16mmHg、左18mmHg。
- 最初に病変を生じた部位はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [114D053]←[国試_114]→[114D055]
[★]
- 50歳の男性。数日前からの右眼の視力低下と痛みとを主訴に来院した。視力は右0.3(矯正不能)、左1.2(矯正不能)。右前眼部写真とフルオレセイン生体染色前眼部写真とを以下に示す。
- 左眼に異常はみられない。この疾患でみられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [096D054]←[国試_096]→[096D056]
[★]
- 70歳の男性。羞明と視力障害とを主訴に来院した。視力は右0.4(矯正不能)、左0.5(矯正不能)。眼底には異常がなく手術適応と診断された。この手術に必要な医療用具を以下に示す。
[正答]
※国試ナビ4※ [097A009]←[国試_097]→[097A011]
[★]
- 60歳の女性。3年前から徐々に視力が低下したため来院した。視力は右0.6(矯正不能)、左0.5(矯正不能)。両眼ともに眼底に異常はみられない。前眼部の写真を以下に示す。異常がみられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [097A008]←[国試_097]→[097A010]
[★]
- a. 本人と家族との同意がなくても採取できる。
- b. 角膜より拒絶反応が弱い。
- c. 二卵性双生児間では永久生着する。
- d. 広範囲熱傷創の治療に有用である。
- e. 我が国では国立組織バンクが設立されている。
[正答]
※国試ナビ4※ [098G108]←[国試_098]→[098G110]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [105A019]←[国試_105]→[105A021]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [113E005]←[国試_113]→[113E007]
[★]
- 英
- trigeminal nerve
- ラ
- nervus trigeminus
- 同
- CN V, fifth cranial nerve
- 関
- 脳神経。鰓弓
概念
核 (B.33)
- 三叉神経中脳路核
- 三叉神経主知覚核
- 三叉神経脊髄路核
支配
走行
枝
CN#
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一般感覚性
|
臓性感覚性
|
特殊感覚性
|
体性運動性
|
臓性運動性
|
鰓弓運動性
|
神経細胞(中枢神経外)
|
神経細胞(中脳)
|
神経細胞(橋)
|
神経細胞(延髄)
|
神経細胞(脊髄)
|
○-< 節後ニューロン
|
頭蓋からの出口
|
分布と機能
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V1
|
眼神経
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○
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|
三叉神経節
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|
|
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上眼窩裂
|
角膜、前頭部、頭皮、眼瞼、鼻の皮膚、鼻腔と副鼻腔の粘膜からの感覚
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V2
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上顎神経
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○
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|
|
|
|
三叉神経節
|
|
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|
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正円孔
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上唇を含む上顎部の顔の皮膚、上顎の歯、鼻粘膜、上顎洞、口蓋の感覚
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V3
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下顎神経
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○
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|
三叉神経節
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卵円孔
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下唇を含む下顎と顔の外側部の皮膚、下顎の歯、顎関節、口の粘膜、舌の2/3の感覚
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○
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|
○
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支配筋:咀嚼筋、顎舌骨筋、顎二腹筋の前腹、口蓋帆張筋、鼓膜張筋
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臨床関連
[★]
- 英
- keratoplasty, corneal transplantation
- 関
- 角膜、臓器移植
制限
- 角膜移植は心停止状態で行われることが多く、死後48時間まで移植可能である。
眼球ドナーの基準
- 参考2
- 1. 眼球提供者(ドナー)となることができる者は、次の疾患又は状態を伴わないこと。
- (1)原因不明の死
- (2)細菌性、真菌性又はウイルス性全身性活動性感染症
- (3)HIV抗体、HTLV-1抗体、HBs抗原、HCV抗体などが陽性
- (4)クロイツフェルト・ヤコブ病及びその疑い、亜急性硬化性全脳炎、進行性多巣性白質脳症等の遅発性ウイルス感染症、活動性ウイルス脳炎、原因不明の脳炎、進行性脳症、ライ症候群、原因不明の中枢神経系疾患
- (5)眼内悪性腫瘍、白血病、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫等の悪性リンパ腫
参考
- 1. 財団法人日本アイバンク協会---角膜移植/アイバンク/目/眼球/献眼/輸入角膜/賛助会員募集
- http://www.j-eyebank.or.jp/
- 2. 厚生労働省:第1回角膜移植の基準等に関する作業班資料 日時:平成21年12月11日(金) 15:00~17:00 場所:経済産業省別館 1042会議室
- (1) 標準的なレシピエント選択基準(案)について
- (2) ドナー適応基準について
- (3) その他
- http://www.mhlw.go.jp/shingi/2009/12/s1211-12.html
国試
[★]
- 英
- ophthalmic nerve (KH)
- ラ
- nervus ophthalmicus
- 関
- ガッセル神経節
一般感覚性
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臓性感覚性
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特殊感覚性
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体性運動性
|
臓性運動性
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鰓弓運動性
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神経細胞(中枢神経外)
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神経細胞(中脳)
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神経細胞(橋)
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神経細胞(延髄)
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神経細胞(脊髄)
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○-< 節後ニューロン
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頭蓋からの出口
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分布と機能
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○
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三叉神経節
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上眼窩裂
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角膜、前頭部、頭皮、眼瞼、鼻の皮膚、鼻腔と副鼻腔の粘膜からの感覚
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- 英
- Fuchs corneal dystrophy, Fuchs' endothelial dystrophy, Fuchs endothelial dystrophy
- 同
- フックス角膜内皮変性症、フックス内皮ジストロフィー、Fuchs角膜内皮変性症、フックス角膜変性症 Fuchs dystrophy
- 関
- 角膜ジストロフィー、角膜
[show details]
[★]
- 英
- scleral venous sinus (KL)
- ラ
- sinus venosus sclerae
- 同
- Schlemm管, シュレム管, Schlemm's canal, Schlemm canal, canal of Schlemm
- 図:KL.555
- 角膜と強膜との境界部には、角膜の周囲を輪状に取り囲むように静脈洞が見られる。この静脈洞を強膜静脈洞という (KL.555)
- 後眼房から前眼房に至った眼房水は強膜静脈洞から体循環に戻される
- 瞳孔が散瞳しているとシュレム管が圧迫されて眼房水の流れが悪くなる。縮瞳により圧迫がとれて眼房水の流れが良くなり眼内圧が低下する (SPC.156)
- 縮瞳は副交感神経の興奮、あるいはコリンエステラーゼ阻害剤の点眼によりおこる
[★]
- 英
- bullous keratopathy
- ラ
- keratitis bullosa
- 同
- 角膜水疱症
[★]
- 英
- laser in situ keratomileusis LASIK
- 同
- レーシック
[★]
- 英
- punctated corneal erosion
- 同
- 点状上皮びらん
[★]
- 英
- ulcerative keratitis
- 関
- 角膜潰瘍
[★]
- 英
- keratectomy
- 関
- 角膜切除術
[★]
- 英
- membrane
- 関
- メンブラン、メンブレン