- 英
- cholecystokinin, CCK
- 同
- コレシストキニン・パンクレオザイミン cholecystokinin pancreozymin CCK-PZ
- パンクレオザイミン pancreozymin
- 関
- 消化管ホルモン、胆嚢収縮物質
[show details]
まとめ
- 小腸内タンパク質分解産物、酸、脂肪酸、アルコールが刺激となって、小腸のI細胞から分泌され、消化酵素に富む膵液を分泌させる。またオッディ括約筋を弛緩させ、胆嚢を収縮させて胆汁の分泌を促す。
分泌部位と細胞
作用
胃
- ↓:胃排出(First Aid step 1 p.269)
- ↑:胃酸分泌(CBT QB vol2 p.295)
胆嚢
- ↑:胆嚢を収縮 (SP.706)
- ↑:胆嚢外分泌腺増加
胆膵管
膵
- ↑:膵液分泌(First Aid step 1 p.269)
- ↑:外分泌腺増加
調節 (First Aid step 1 p.269)
↑
↓
臨床関連
Wikipedia preview
出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/02/13 19:30:13」(JST)
[Wiki ja表示]
コレシストキニン・パンクレオザイミン (CCK・PZ) は、消化管ホルモンの一つで、十二指腸や空腸のI細胞から分泌される。
33個のアミノ酸からなるペプチド (CCK-33) で、小腸のI細胞で作られる。十二指腸内のペプチド、アミノ酸、脂肪酸によって分泌が促進される。膵腺細胞のホスホリパーゼCを活性化させ、イノシトール三リン酸の増加により膵酵素を分泌させる。
「コレ」は胆汁、「シスト」はふくろ、「キニン」は動かすものを意味し、全体で「胆のうを収縮させるもの」という意味。
作用[編集]
消化器系がタンパク質や脂肪など、化学的な消化に時間のかかる食品を十分に消化する作用を助ける。 胃が糜粥を十二指腸に送り込むのをゆっくりにし、消化酵素に富む膵液の分泌を促進する。胆嚢を収縮、オッディ括約筋の弛緩を促し胆汁排出を促進し、食品中の脂肪分を乳化させて消化しやすくする。
セクレチンの作用を増強する。
脳神経系での作用[編集]
コレシストキニン(CCK8; 8個のアミノ酸)は脳神経系に存在して神経伝達物質として生理的働きをする。脳幹では一部はドパミン含有ニューロンと共存して薬物依存と関係している。コレシストキニン受容体にはAタイプとBタイプがあり、脳は主にBタイプ受容体で、一部の脳と末梢神経系がAタイプ受容体である。 よく分かっている神経路として知られているのは、CCK腹腔投与すると胃のCCK-Aタイプ受容体が刺激され、迷走神経を経由して延髄孤束核ニューロンを興奮させ、ひいては視床下部室傍核と視索上核の神経分泌ニューロンを興奮させ、オキシトシンを脳下垂体後葉から分泌させる。 一方、青斑核ニューロンもCCK8投与で興奮するが、これは小脳への投射し不安などの効果を起す。ノルアドレナリン含有細胞とは違うニューロンである。
遺伝子[編集]
ヒトのコレシストキニンの遺伝子記号はCCKでNCBI*, MIM *118440、コレシストキニンA受容体の遺伝子記号はCCKARでNCBI*,MIM *118444、コレシストキニンB受容体の遺伝子記号はCCKBRでNCBI*, MIM *118445。
内分泌器:ホルモン(ペプチドホルモン、ステロイドホルモン) |
|
視床下部 - 脳下垂体 |
視床下部
|
GnRH - TRH - ドーパミン - CRH - GHRH - ソマトスタチン - ORX - MCH - MRH - MIH
|
|
脳下垂体後葉
|
バソプレッシン - OXT
|
|
脳下垂体中葉
|
インテルメジン
|
|
脳下垂体前葉
|
αサブユニット糖タンパク質ホルモン(FSH - LH - TSH) - GH - PRL - POMC(ACTH - MSH - エンドルフィン - リポトロピン)
|
|
|
副腎 |
副腎髄質
|
副腎髄質ホルモン(アドレナリン - ノルアドレナリン - ドーパミン)
|
|
副腎皮質
|
副腎皮質ホルモン(アルドステロン - コルチゾール - DHEA)
|
|
|
甲状腺 |
甲状腺
|
甲状腺ホルモン(T3 - T4 - カルシトニン)
|
|
副甲状腺
|
PTH
|
|
|
生殖腺 |
精巣
|
テストステロン - AMH - インヒビン
|
|
卵巣
|
エストラジオール - プロゲステロン - インヒビン/アクチビン - リラキシン(妊娠時)
|
|
|
その他の内分泌器 |
膵臓
|
グルカゴン - インスリン - ソマトスタチン
|
|
松果体
|
メラトニン
|
|
|
内分泌器でない器官 |
胎盤:hCG - HPL - エストロゲン - プロゲステロン - 腎臓:レニン - EPO - カルシトリオール - プロスタグランジン - 心臓:ANP - BNP - ET - 胃:ガストリン - グレリン - 十二指腸:CCK - GIP - セクレチン - モチリン - VIP - 回腸:エンテログルカゴン - 脂肪組織:レプチン - アディポネクチン - レジスチン - 胸腺:サイモシン - サイモポイエチン - サイムリン - STF - THF - 肝臓:IGFs(IGF-1 - IGF-2) - 耳下腺:バロチン - 末梢神経系:CGRP - P物質
|
|
誘導タンパク質 |
NGF - BDNF - NT-3
|
|
UpToDate Contents
全文を閲覧するには購読必要です。 To read the full text you will need to subscribe.
Japanese Journal
- 長鎖脂肪酸はG蛋白共役性受容体GPR40を直接刺激してコレシストキニン(CCK)分泌を促進する
- 千葉 勉,Liou Alice P.,Lu Xinping [他]
- Review of gastroenterology & clinical gastroenterology and hepatology 6(2), 3-7, 2011-08
- NAID 40018948591
- エネルギー代謝と調節機構 摂食調節機構概論 消化管と視床下部との摂食シグナルのクロストーク (メタボリックシンドローム(第2版)--基礎・臨床の最新知見) -- (成因と病態生理)
- コレシストキニン・パンクレオザイミン(CCK-PZ) (広範囲 血液・尿化学検査 免疫学的検査(第7版・4)その数値をどう読むか) -- (内分泌学的検査 膵・消化管関係)
Related Links
- コレシストキニン・パンクレオザイミン (CCK・PZ) は、消化管ホルモンの一つで、 十二指腸や空腸のI細胞から分泌される。 33個のアミノ酸からなるペプチド (CCK-33) で、小腸のI細胞で作られる。十二指腸内のペプチド、アミノ酸、脂肪酸によって分泌が 促進され ...
- 栄養・生化学辞典 コレシストキニンの用語解説 - コレシストキニン-パンクレオザイミン, パンクレオザイミン,CCKともいう.小腸,脳などに発現しているペプチドホルモンで, 胆嚢を収縮させ胆汁の分泌を促し,膵液の分泌を促し,食欲を抑制する機能がある....
Related Pictures
★リンクテーブル★
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [100G041]←[国試_100]→[100G043]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [098G035]←[国試_098]→[098G037]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [099D043]←[国試_099]→[099D045]
[★]
- プロトンポンプ阻害薬の投与で血中濃度が上昇するのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [110I016]←[国試_110]→[110I018]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [103E001]←[国試_103]→[103E003]
[★]
- 英
- gastrointestinal hormone
- 同
- 胃腸ホルモン gut hormone
- 資料によって書いてあることがバラバラ
種類
胃腸内分泌細胞と消化管ホルモン (HIS.332)
[★]
- 英
- somatostatin (Z)
- 同
- 膵ソマトスタチン pancreatic somatostatin、成長ホルモン分泌抑制因子 growth hormone release inhibiting hormone(GH-RIH)、somatotropin release inhibiting factor(SRIF)
- 関
- 消化管ホルモン
- 成長ホルモンに拮抗する作用を有する
- 成長に必要な栄養の消化吸収を抑制
分類
- 消化管ホルモン?・中枢神経系のホルモン(様々なところで発現しており、多くの生理活性により神経の調節を行っている(参考1))?
性状
- 環状構造を取っており、ジスルフィド結合によりこの構造が保たれている。
- 二つの型があり、共通のpreprohormonが転写後プロセッシングを受けてsomatostatin-14(14 a.a.)とsomatostatin-28(28 a.a.)ができる。somatostatin-14はsomatostatin-28のC末の配列と同一である。
産生組織
参考1
- 神経系:大脳皮質、視床下部、脳幹、脊髄の皮質に豊富。心臓、甲状腺、皮膚、眼、胸腺の神経に局在している。
- 消化器系:消化管と膵臓に豊富。そこで傍分泌あるいは内分泌のような形でD細胞により、そして腸神経によって産生されている。
標的組織
受容体
- G蛋白共役型受容体(5つのサブタイプがある。どのサブタイプもGiαサブユニットを介する)
作用
First Aid step 1 p.269
- 総じて、消化活動を止めさせる方向に作用
- (下垂体で?)
参考1より
- ソマトスタチンにより抑制されるホルモン (↓ホルモンとは思えない物もまじっていいる気が)
分泌の調整
分泌亢進
分泌抑制
臨床関連
参考
- 1.[charged]Physiology of somatostatin and its analogues - uptodate [1]
[★]
- 英
- gastroesophageal reflux disease GERD
- 関
- 酸逆流症、胃食道逆流症
[show details]
概念
- 胃内容物が食道側に逆流する現象により不快な症状や合併症を伴うもの
- 病態を示すので下位概念として逆流性食道炎などが存在する。
疫学
胃食道逆流症に含まれる疾患概念
- 胃食道逆流症 gastroesophageal reflux disease
- 逆流性食道炎(びらん性食道炎)。症状あり。内視鏡的食道炎あり
- 非びらん性胃食道逆流症(NERD) non erosive reflux disease。症状あり。内視鏡的食道炎なし
- 無症候性GERD(sGERD)(無症候性逆流性食道炎)。症状なし。内視鏡的食道炎あり
病態
- 胃酸分泌過多:Herycobacter pylori除菌後、Zollinger-Ellison症候群
- 食道クリアランス不全
症状
食道症状
食道外症状
分類
- 胃食道逆流症(GERD)の下位概念に以下のようなものがある
- 症状(+)、内視鏡異常(+):びらん性食道炎、逆流性食道炎
- 症状(+)、内視鏡異常(-):非びらん性胃食道逆流症, NERD
- 症状(-)、内視鏡異常(+):無症候性GERD
検査
- 重症度評価 → 改訂ロサンゼルス分類
- そのほかの食道疾患鑑別:好酸球性食道炎、[[アカラシア]
[show details]
治療
生活療法
- ファーラー位での臥床睡眠
- 禁煙
- 肥満治療(ダイエット)、
- 食後に前屈を回避
- 就寝前に食事をしない
- アルコールの回避
- 高脂肪食の回避
- 過食の回避
薬物療法
- プロトンポンプ阻害薬
- H2受容体阻害薬
- 消化管運動促進:モサプリド、六君子湯
- (カルシウム拮抗薬服用の場合)他剤への切り替え ← 平滑筋弛緩作用によりLES圧の低下を招く
手術療法
[★]
- 英
- secretin
- 商
- セクレパン
- 関
- 消化管ホルモン、セクレチン誘発試験
- SP.696-(膵液), 747-(消化管ホルモン)
- WIL. chapter38
分類
性状
- グルカゴン、GLP, VIPに似た27残基のアミノ酸
産生組織
標的組織
受容体
作用
食道
胃
膵臓
- (胆汁の分泌に関して?)セクレチンはコレシストキニンに拮抗する作用がある (SP.706)
- 十二指腸管腔をアルカリ性にすることで十二指腸の酵素が機能できるようにする。
胃と十二指腸の粘液細胞
- HCO3-分泌亢進 (First Aid step 1 2006 p.268)
肝?胆?
- 胆汁の産生促進(CBT QB vol2 p.295)
分泌の調整
- 分泌促進:十二指腸や上部空腸粘膜に蛋白質消化物や酸が触れたとき (SP.748)
- 分泌抑制:ソマトスタチン
分子機構
生合成
血清中セクレチンの意義
高値
-
- 「慢性膵炎の存在下でセクレチンレベルが上昇する」(QB.A-293)に関して教科書レベルでの記載はない。病態生理的には理解できるが。
低値
臨床関連
[★]
- 英
- pancreas (Z)
体表解剖
- 左前方からみると、前腋窩線が前縁となり第9-11肋骨に見える (2007年度後期授業プリント)
- 前面より見ると第6-8肋骨に位置するように見える? (M.157 N.278)
発生
- 腹側膵芽:肝芽、胆嚢の近位に連なる。将来の主膵管、膵管胆管合流部、膵頭となる。十二指腸のまわりを背側から回り込んで後方から背側膵芽と融合する
- 背側膵芽:将来の膵体部、膵尾部、副膵管となる。
組織
内分泌
外分泌
- HIS.353
機能
- ランゲルハンス島のα、β、δ細胞からそれぞれ、インスリン、グルカゴン、ソマトスタチンが分泌される。
Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.
Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.
Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.
検査
超音波エコー
- 加齢につれて脂肪置換により、高エコーとなる。(SRA.507-509)
- 急性膵炎、腫瘤形成型膵炎では膵臓は肥大し、エコーレベルが低下。(SRA.507-509)
- 膵腫瘍:一般的に低エコー(SRA.507-509)
- 漿液性嚢胞腺腫:多数の小さな嚢胞とその間の間質からなるために、嚢胞性腫瘍でありながら肝臓の血管腫と同様に高エコーを呈する。(SRA.507-509)
臨床関連
[★]
- 英
- cholecystokinin B receptor、CCK-B receptor
- 関
- コレシストキニンBレセプター、CCK-B受容体、CCK-Bレセプター
[★]
- 英
- cholecystokinin B receptor、CCK-B receptor
- 関
- コレシストキニンB受容体、CCK-B受容体、CCK-Bレセプター
[★]
- 英
- cholecystokinin receptor
- 関
- コレシストキニン受容体
[★]
- 英
- cholecystokinin 4、CCK-4
- 関
- テトラガストリン
[★]
- 英
- kinin
- 関
- キニン-カリクレイン系、カリクレイン
- produced by proteolytic cleavage of precursors;mediate vascular reaction, pain (BTH.53)
[★]
- 英
- cyst
- 関
- 嚢腫、嚢胞、被覆体