- 英
- interlobular bile duct (Z)
- 関
- 肝管、毛細胆管
UpToDate Contents
全文を閲覧するには購読必要です。 To read the full text you will need to subscribe.
Japanese Journal
- 28. 胆道閉鎖症術後,肝動脈性の虚血と小葉間胆管減少を認めている1例(第38回日本胆道閉鎖症研究会)
- 富田 紘史,下島 直樹,杜 〓林,加藤 源俊,狩野 元宏,藤村 匠,有末 篤弘,高里 文香,坂本 亨宇,渕本 康史,星野 健,黒田 達夫
- 日本小児外科学会雑誌 48(4), 811, 2012-06-20
- NAID 110009471012
- 多発筋炎の診断時に原発性胆汁性肝硬変の併発を認めた1症例
- 横須賀 淳,石川 智久,中尾 裕 [他],猿田 雅之,穂苅 厚史,小池 和彦,北原 拓也,原田 徹,羽野 寛,田尻 久雄
- 肝臓 53(4), 216-224, 2012-04-25
- … 昇に加え,両大腿の脱力と血清クレアチニンキナーゼ高値と大腿MRIで内側広筋に高信号域所見,筋生検にて単核細胞浸潤を確認し多発性筋炎と診断した.さらに,肝生検では慢性非化膿性破壊性胆管炎と小葉間胆管の破壊と細胆管増生を認め,多発性筋炎を合併した原発性胆汁性肝硬変と診断した.診断後,プレドニゾロンとウルソデオキシコール酸にて加療を開始,筋力・血液生化学検査値は共に速やかに改善した …
- NAID 10030625388
- 中原 善朗,林 星舟,今村 潤,木村 公則,佐伯 俊一,大橋 一輝,比島 恒和
- 日本門脈圧亢進症学会雑誌 17(1), 37-42, 2011
- … ,肝静脈周囲にも線維化がみられたが,小葉構造は基本的に保たれており,異常血行路は観察されなかった.また一部の門脈域では小葉間胆管が消失していた.本症例の門脈圧亢進は主として門脈枝の内腔狭窄によるものと想定され,肝静脈周囲の線維化や小葉間胆管の消失も伴っていることから,骨髄移植後に出現した慢性GVHDにより門脈圧亢進症が生じた可能性を否定できないものと思われた. …
- NAID 130003388337
Related Links
- では、小葉間の三つ組(Portal triad)とは何か。これは小葉間動静脈、小葉間胆管の3本 の管がグリソン鞘によって一箇所にまとめられたものである。最も径の大きいものが 小葉間静脈であり、動脈と胆管は平滑筋の量で区別される(図2 ...
Related Pictures
★リンクテーブル★
[★]
- 次の文を読み、10~12の問いに答えよ。
- 52歳の女性。黄疸を主訴に来院した。
- 現病歴 : 15年前に健康診断で肝機能の異常を指摘された。7年前から全身の掻痒感が出現し、2年前から黄疸が出現した。1年前には吐血があり、食道静脈瘤に対して硬化療法を受けた。最近になり黄疸が増強したため、紹介され入院した。
- 既往歴・家族歴 : 特記すべきことはない。
- 現症 : 身長150cm、体重52kg。脈拍64/分、整。血圧108/58mmHg。皮膚と眼球結膜とに黄疸を認める。腹水と下腿前面の浮腫とを認める。
- 検査所見 : 尿所見:.蛋白(-)、糖(-)。血液所見:赤血球369万、Hb11.8g/dl、Ht36%、白血球3,800、血小板8万、プロトロンビン時間(PT)35%(基準80~120)。血清生化学所見:総蛋白7.2g/dl、アルブミン2.8g/dl、IgA630mg/dl(基準110~410)、IgG3,178 mg/dl (基準960~1,960)、IgM 641mg/dl (基準65~350)、クレアチニン0.6mg/dl、総ビリルビン20.7mg/dl、直接ビリルビン18.5mg/dl、AST(GOT)123単位(基準40以下)、ALT(GPT)75単位(基準35以下)、アルカリホスファターゼ512単位(基準260以下)、γ-GTP112単位(基準8~50)、コリンエステラーゼ106単位(基準400~800)、Na135mEq/l、K4.1mEq/l、Cl100mEq/l。免疫学所見:HIV抗体陰性、HBs抗原・抗体陰性、HCV抗体陰性、抗ミトコンドリア抗体陽性、AFP2ng/ml(基準20以下)。
- この患者で予想される肝病理組織所見はどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [096C010]←[国試_096]→[096C012]
[★]
- 英
- primary biliary cholangitis
- 同
- 原発性胆汁性肝硬変
- first aid step1 2006 p.280
- 2009/7/16 III 消化器
まとめ
- 肝内の小葉間胆管が組織的に慢性非可能性破壊性胆管炎により障害され、肝内に胆汁うっ滞をきたしてうっ血性肝障害を起こす疾患である。発症は中年以降の女性に好発する。またHLA-DR8と関連があるらしい。初期症状は皮膚掻痒感であり、黄疸を示さない無症候性PBCがほとんどである。疾患の進行により、黄疸、全身倦怠感が出現、やがて肝硬変、さらに非代償性の肝硬変に陥り、腹水、門脈圧亢進症などを呈する。病理学的には慢性非化膿性破壊性胆管炎が特徴的であり、門脈域周囲にリンパ球の浸潤、非乾酪性壊死を認める。血清学的には抗ミトコンドリア抗体(M2抗体)が疾患特異的に出現し、抗平滑筋抗体も50%弱の症例で陽性となり、またIgMの上昇が認められる。その他血液検査は胆汁うっ滞による肝障害に特徴的な異常がみられる。合併症として、シェーグレン症候群が多く、関節リウマチ、橋本甲状腺炎、強皮症(あるいはCREST症候群)の合併もありうる。治療は対症療法的にウルソデオキシコール酸、ベサフィブラートを用い、肝障害が末期的になれば肝移植の適応となる。
概念
- 特定疾患治療研究対象疾患
- 肝内の中等大小葉間胆管ないし隔壁胆管が障害される原因不明の慢性肝内胆汁うっ滞症。
- 慢性非化膿性破壊性胆管炎(CNSDC)による慢性の肝内胆汁うっ滞を来す疾患(YN.)。
- 初発症状は皮膚掻痒感。
- 末期になると肝硬変像を示す。 → 門脈圧亢進症
- 血清学的には抗ミトコンドリア抗体(IgM)が特徴的だが、胆管障害機序は不明。 → 自己免疫機序?
- 胆汁うっ滞に基づく症状を呈さないPBCを無症候性PBC、症状を呈すものを症候性PBCという。
疫学
- 発症年齢は40から60歳代に集中。約90%は女性。 → 中年以降の女性に好発
YN.
- 有病率:3-4人/10万人。欧米より低いと推定されている。
- 40-60歳の女性。女性が90%
病型と症状
- 初発症状:皮膚掻痒が最も多い。門脈圧亢進症に基く消化管出血が初発症状の場合がある。
- 無症候性PBC:皮膚掻痒感、黄疸など症状を欠く。新規症例の2!3
- 症候性PBC-S1:倦怠感、掻痒感
- 症候性PBC-S2:非代償性。黄疸,腹水
病理
[show details]
病理所見
- 胆管上皮の増殖性変化,胆管上皮細胞の壊死, 胞体の腫大や好酸性変化
- 基底膜の破壊、核の非偏在化、核の重層化、門脈域にリンパ球、形質細胞が浸潤
- 門脈域主体の炎症細胞浸潤
- 小葉内胆管の障害像
- 非乾酪性類上皮肉芽腫
- 好酸球
病態
- 自己免疫機序によると思われる胆管の傷害 → 胆汁うっ滞 → 肝細胞傷害および線維化 → 門脈圧亢進症 → 肝硬変
- 肝内の中等大小葉間胆管ないし隔壁胆管が障害されることによる肝内性胆汁うっ滞 ← これは「肝内胆管が拡張しない」ことの説明になるの?(QB.B-339)
症状(YN., HIM.chapter 302)
- 初発症状:皮膚掻痒感(診断された症例の50%に見られる)、皮膚黄色腫
- 疲労感:肝臓の状態や年齢にそぐわないようなひどい疲労感
- 黄疸
身体所見
- 門脈圧亢進症に基づく症状:肝腫大、脾腫大、腹水、浮腫
- 原発性胆汁性肝硬変に特有:色素沈着(皮膚を掻爬するため)、黄色腫・眼瞼周囲の黄色腫(高脂血症による)
合併症
- YN.
検査(YN.)
血液一般
- 赤血球、白血球、血小板:減少 → 門脈圧亢進症による脾腫が原因
生化学 - 脂質
生化学 - 銅
- 血清Cu:上昇、尿中Cu:上昇、肝組織内銅含有量:上昇
- 血清セルロプラスミン:上昇
肝障害
胆汁
- 胆汁うっ滞の所見が特徴的。ただし総ビリルピンの上昇は末期
免疫血清学
- 抗ミトコンドリア抗体(AMA):陽性。臓器特異性はない ← 90%の患者で陽性。PBCに特異的。
- M2抗体:PBCに特異的。 AMA陰性患者でもほとんどの場合M2抗体が陽性。
- M2の主要対応抗原はミトコンドリア内膜のpyruvate dehydrogenase (PDH) E2 component。
- 抗PDH抗体:陽性。抗PDH-E2抗体と反応する分子がPBCの胆管上皮に高濃度に存在。
- IgM:上昇:70%の症例 ← PBCではIgM産生能が高まったB細胞が末梢血中に存在する。PBCの発症機序との関連が示唆されている。(参考3)
- ANA、抗平滑筋抗体は50%の症例で陽性
- AMA陽性 + ANA陽性 = オーバーパップ症候群
AMAのターゲット(HIM.chapter.302)
- これらの抗原に対する自己抗体は病態形成には関与していないが、疾患のマーカーとなる。
- pyruvate dehydrogenase complex
- branched chain-2-oxoacid dehydrogenase complex
- 2-oxogluterate dehydrogenase complex
超音波検査・CT・MRI
診断
- 臨床症状、血清学的検査、エコー、CTで疑い、肝生検による組織診で確定診断する。
- ALP、γ-GTP → エコーで胆道閉塞性疾患を否定 → AMA、IgM検査 → 肝生検
- AMA陰性の場合は肝生検が決め手
参考2より抜粋
- 次のいずれか1つに該当するものをPBCと診断する。
- 1. 組織学的にCNSDCを認め,検査所見がPBCとして矛盾しないもの。
- 2. AMAが陽性で,組織学的にはCNSDCの所見を認めないが,PBCに矛盾しない組織像を示すもの。
- 3. 組織学的検索の機会はないが,AMAが陽性で,しかも臨床像及び経過からPBCと考えられるもの。
鑑別診断
- 1期: florid duct lesion - 無症候性
- 慢性非化膿性破壊性胆管炎(CNSDC)といわれる所見、すなわち、胆管上皮細胞の変性、壊死、脱落と、胆管周囲へのリンパ球、形質細胞の浸潤。
- 2期: ductular prliferation - 無症候性
- 細胆管の増生と門脈域より肝実質へのリンパ球浸潤。
- 架橋壊死と線維性隔壁を伴った瘢痕。
- 肝硬変
予後
- 黄疸が出現したら肝臓の予後は不良 → つまり進行性
- 無症候性PBCの予後はおおむね良好、15-20年間経過観察された無症候性PBCの約10%が症候性PBC(黄疸あり)へ移行
- 症候性PBCの5年生存率は約40%、総ビリルビン>2.0mg/mlで数年以内に腹水貯留などの肝不全の徴候があらわれてくることが多い
冶瞭
- UDCA(ウルソデオキシコール酸)、ベサフィブラート、肝移植(scheuer stage IV)
薬物療法
- ウルソデオキシコール酸:胆汁排泄を促進して胆道系酵素を低下させる。 → 病態の進行を遅らせるだけに過ぎない
臓器移植
- 進行例に対して肝移植を施行
- 肝移植: 1年生存率 75-90%、 5年生存率 75-85%
- 再発は20-30%(確診), 28-90%(compartible)
禁忌
- ステロイド:骨粗鬆症の増悪を招くため! → 自己免疫性肝炎ではステロイドを使用(よく反応するらしい)。 PBCに対するステロイド療法は症状緩和のみで根治できず、長期投与が必要になるということか???
合併症
鑑別診断
他疾患との比較
PBCとPSCの比較
Table 16-7. Main Features of Primary Biliary Cirrhosis and Primary Sclerosing Cholangitis
|
Parameter
|
primary biliary cirrhosis
|
primary sclerosing cholangitis
|
Age
|
Median age 50 years (30-70)
|
Median age 30 years
|
Gender
|
90% female
|
70% male
|
Clinical course
|
Progressive
|
Unpredictable but progressive
|
Associated conditions
|
Sjogren syndrome (70%)
|
inflammatory bowel disease (70%)
|
scleroderma (5%)
|
pancreatitis (≦25%)
|
thyroid disease (20%)
|
idiopathic fibrosing disease (retroperitoneal fibrosis)
|
Serology
|
95% AMA positive
|
0% to 5% AMA positive (low titer)
|
20% ANA positive
|
6% ANA positive
|
60% ANCA positive
|
82% ANCA positive
|
Radiology
|
normal
|
strictures and beading of large bile ducts; pruning of smaller ducts
|
duct lesion
|
florid duct lesion; loss of small ducts
|
concentric periductal fibrosis; loss of small ducts
|
自己免疫性肝炎と原発性胆汁性肝硬変
症例
- 52歳女性。3ヶ月前から皮膚の掻痒感と軽度の黄疸が出現したため来院した。抗ミトコンドリア抗体が陽性である。
参考
- http://www.nanbyou.or.jp/sikkan/029_i.htm
- http://www.nanbyou.or.jp/pdf/029_s.pdf
- 3. [charged] Pathogenesis of primary biliary cirrhosis - uptodate [1]
国試
[★]
- 関
- 肝臓、肝炎
病変局在と疾患
特徴的な所見
[★]
- 英
- liver
- 関
- 肝臓の病理、肝区域
発生学的由来
- 発生第3週の中頃に、前腸末端における内胚葉性上皮芽として現れる。
- 造血細胞、クッパー細胞、結合 組織細胞は横中隔の中胚葉に由来
- 肝芽は横中隔(心膜腔と卵黄嚢柄)との間の中胚葉板に進入
肝臓の周辺の膜
肝臓に関係する血管
解剖
- 体重の約2%。1.2-1.5kg。(YN.B-2)
参考資料
- 肝臓研究室
- http://www.med.kyushu-u.ac.jp/intmed3/medical_3.html
組織
体表解剖
- 第4肋間以下のレベルで貫通する障害を受けたとき、肝臓が損傷する。
機能
- 物質の合成と貯蔵 → (肝障害時)低下:アルブミン、凝固因子、補体、LCAT、コレステロール、コリンエステラーゼ
- 解毒
- 血糖コントロール
- 胆汁の合成分泌
- 血液循環と濾過
- 血液循環:肝循環の調整、血清Na, Kの調整 → (肝障害時)腹水、Kプールの減少
- Kupffer細胞による菌・有害物の貪食 → (肝障害時)易発熱性
薬物代謝 PPC.51
- phase I: oxidation, reduction
- phase II: hydrolysis, conjugation
年齢との関連
- I相:加水分解、酸化、還元 :加齢により低下
- II相:抱合 :不変
酵素
- 肝酵素
画像
CT
Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.
[★]
- 英
- bile canaliculus, bile capillary (Z), (pl.)bile canaliculi, (pl.)bile capillaries
- ラ
- canaliculus bilifer
- 同
- 小葉内胆管 小葉内胆小管 小葉内細胆管 intralobular bile ductule
- 関
- [[]]
[★]
- 英
- canal of Hering, duct of Hering
- 同
- ヘーリング管、細胆管 bile ductule、terminal bile ductule、接合部 canalicular-ductular junction
- 関
- 肝管、毛細胆管
[★]
- 英
- paucity of interlobular bile duct, interlobular bile duct paucity
- 関
- 小葉間胆管、アラジール症候群 Alagille症候群
[★]
- 英
- bile duct (Z), biliary tract
- 同
- 胆汁路
- 関
- 肝内胆管、肝外胆管
胆管径
- 腹部超音波テキスト 第1版 p.169
- 胆摘後では肝外胆管が10mm以上になりうる
- 加齢によって太くなる
- 胆嚢炎:8.7±1.7
- 胆石:11±3.3
- 胆嚢切除後:9.5±2.6
- 膵炎:9.8±2.2
- 膵癌:14.0±2.8
- リンパ腫:9.5±2.6
- 十二指腸疾患(十二指腸炎、十二指腸潰瘍、十二指腸瘢痕):8.4±1.0
[★]
- 英
- lobule (Z)
肺の小葉
→肺小葉
小葉とCT上の病変の局在
[★]
- 英
- duct、tube、canal、pipe
- ラ
- ductus、vas、meatus
- 関
- 水路、チューブ、導管、道管、卵管、道