- 英
- testosterone, TS
- 化
- テストステロンエナント酸エステル testosterone enanthate ester
- 商
- エナルモン、エネルファ、ダイホルモン、テスチノン、テストロン、プリモジアン、ボセルモン
- 関
- アンドロゲン、ホルモン
- 男性ホルモン剤
- first aid step1 2006 p.125,249,251,397,401,402,406
分類
性状
- C19ステロイド
産生組織
標的組織
- 精巣、前立腺、精巣上体、精管、精嚢
- 脳、下垂体前葉、汗腺、毛嚢
受容体
作用
- SP.909
- 1. 生殖器・二次性徴に対する作用
- 2. 精子形成促進作用
- 男性二次性徴の発現と維持
- 副生殖器の発育と機能化
- 体毛発生、頭髪生え際の後退、皮脂腺発育、変声、脱毛
- 蛋白同化作用による骨格筋を発育させ、体型や骨格を男性的にする。
- 下垂体からのFSH,LHの分泌を視床下部・下垂体に作用して抑制。
- 胎児精巣から分泌されたアンドロジェンは副生殖器、中枢神経系を男性型に分化させる。
分泌の調整
- +:LH?
- -:テストステロン(視床下部、下垂体に対するネガティブフィードバックにより)
分子機構
臨床関連
-
- I型骨粗鬆症(閉経後骨粗鬆症):破骨細胞の活性の上昇により起こり、主として骨梁骨が侵される。このI型骨粗鬆症は51-75歳の間に女性は男性の6倍多く起こる。男性では、早期に血清テストステロン値が低いと破骨細胞の活性を増し、I型骨粗鬆症を起こすことがある。(参考1)
参考
- http://merckmanual.jp/mmpej/sec04/ch036/ch036a.html
- 2. 腰椎圧迫骨折をきたした低ゴナドトロピン性性腺機能低下症の1例
- 吉永 敦史,林 哲夫,石井 信行,大野 玲奈,寺尾 俊哉,鎌田 成芳,渡邉 徹,山田 拓己
- 泌尿器科紀要 50(12), 877-879, 2004-12
- 57歳男.30歳頃,無精子症を指摘されていた.2000年8月頃腰痛が出現し,近医で第4腰椎圧迫骨折を,また骨密度の低下を指摘された.骨粗鬆症の精査目的で2002年6月当院内科受診となった.血中ホルモン検査の結果,黄体ホルモン・卵胞刺激ホルモン・テストステロンの低下が認められたため,低ゴナドトロピン性性腺機能低下症の精査・加療のため泌尿器科受診となった.エナント酸テストステロン250mgの筋注を4周 …
- NAID 120002141364
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2016/01/14 10:03:11」(JST)
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テストステロン |
|
|
IUPAC名
17β-hydroxyandrost-4-en-3-one
|
識別情報 |
CAS登録番号 |
58-22-0 |
KEGG |
D00075 |
- C[C@@]14[C@@H](O)CC[C@]([H])1[C@]3([H])CCC2=CC(CC[C@@](C)2[C@]([H])3CC4)=O
|
特性 |
化学式 |
C19H28O2 |
モル質量 |
288.42 |
外観 |
固体結晶 |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
テストステロン(testosterone)は、アンドロゲンに属するステロイドホルモンで、男性ホルモンの一種。
目次
- 1 生成・分泌
- 2 作用
- 2.1 性ホルモンとしての作用
- 2.2 テストステロンリバウンド療法
- 3 副作用
- 4 研究報告
- 5 ジヒドロテストステロンの作用
- 6 脚注
生成・分泌
哺乳類のオスでは睾丸で95%、副腎で5%、メスでは卵巣や副腎から男性の5-10%程度ながら分泌される。
作用
- 筋肉増大。
- 骨格の発達。
- 女性の男性ホルモン分泌の分泌量は前述通り男性の5-10%程度で、陰毛の発毛に関与する。
性ホルモンとしての作用
胎生期、妊娠6週目から24週目にかけて大量のテストステロンが分泌される時期があり、これにさらされること(アンドロゲン・シャワーと呼ばれる)によって、脳は女性的特徴(ホルモン分泌の周期性)を失う。なお、男性外生殖器の形成に関係するのは、5αリダクターゼにより、代謝されたジヒドロテストステロン(DHT)によるもの。
思春期以降の男性では睾丸からの分泌が顕著に増加し、男性的な身体の特徴が形作られる(二次性徴)。
一般に30歳ごろから減少しはじめ、年1-2%の割合で減少する。テストステロンの減少は男性更年期と呼ばれるが、女性の更年期ほどには急激にホルモン分泌は変化せず、身体や精神に与える影響も個人差が大きい。ストレスなどで急激な減少を起こすと、男性更年期障害を起こす。テストステロンの減少率は個人差が大きく、70代になっても、30代の平均値に匹敵するテストステロン値を維持している男性も多い。
テストステロンリバウンド療法
精子形成障害において、アンドロゲンを大量投与することでゴナドトロピンの分泌を抑制し一時的に無精子症に陥らせ、その後投与を中止することでリバウンド的にゴナドトロピンを大量に分泌させ、活発な造精を促すといった療法である。改善率、妊娠率共に良好な成績を示したが、一部において精子形成能力が完全に失われてしまうケースが見られ、1998年現在ではあまり行われていない[1]。
副作用
2015年にアメリカ食品医薬品局は、テストステロンの安全性や効能はともに老化によるテストステロンの低下に関係が無いと発表した。 FDAはテストステロンを含む薬などには心臓発作を起こす危険性が高まる可能性があることを警告する必要があるとしている。
心循環器系疾患
三つの査読済み研究によると、テストステロンには副作用として心臓発作を含む心循環器系に由来する疾患や死亡を増加させる可能性がある。さらに、老年期の男性の心臓発作による死亡率が30%増加すると報告されている。2010年までテストステロンが前立腺がんや心循環器系疾患などの死亡リスクに影響しているという研究は無かったが、2011年以降の研究でその懸念が強まっていることが示されている。2013年にアメリカ医師会に発表された研究では、テストステロン療法を採用することは副作用のリスクが高まることに大きく関係している、としている。
がん
進行の遅い前立腺がんが発生している場合のテストステロンはがんの進行につれ増えると考えられている。しかし、そのテストステロンと前立腺がん進行との関係性は立証されていない。とはいえ、The Journal of Urologyに掲載された論文によると、テストステロンが前立腺がんのリスクに関係していると警告している[2]。
研究報告
- 更年期うつ病の治療にテストステロン補充療法として投与する場合がある(ただし、日本では保険適用外)。
- 筋力トレーニングや不安定な興奮(例えば闘争や浮気など)によってテストステロンの分泌が促される。イリノイ州ノックス大学の心理学者、ティム・カッサーの研究では大学の学生らに15分間銃を扱わせたところ、唾液から普段の100倍近いテストステロン値を記録したという。このことから、危険物あるいは危険な行為が更なる分泌を促すといえる。
- プリンストン大学の研究者はテストステロンは痛みを鈍らせる効果があることを発見した。テストステロンを投与されたスズメはされていないスズメより3倍長く痛みに耐えることができた[3]。
- 心理的には闘争本能や孤独願望(1人でいたい、干渉されたくない欲求)を高める作用をもたらす[4]。
- 前立腺疾患に関与しており、前立腺癌や前立腺肥大を抑えるために、抗アンドロゲン剤の投与や睾丸摘出を行うことがある。
- アメリカの心理学者、ジェイムズ・M・ダブスはテストステロンの量が多いほど暴力的な犯罪を犯していることが分かったと述べている[5]。
- テストステロン補充療法を受けた中高年男性は、受けてない男性に比べ心臓発作や脳卒中のリスクが高まるとの研究結果が出ている[6]。
ジヒドロテストステロンの作用
テストステロンは標的臓器の5αリダクターゼにより、ジヒドロテストステロン(DHT)へと代謝される。アンドロゲン受容体への結合親和性はDHTの方が高いが、テストステロン自体も結合し標的遺伝子の転写を活性化する。
テストステロン自体には禿げを起こす作用はなく、DHTに代謝されることで初めて薄毛、性欲減退を促す作用が出る。5αリダクターゼの分泌量は遺伝が関係しているため、遺伝的要因による禿げが存在すると言われる[7]。
5αリダクターゼを阻害し、DHTの生成を抑制するフィナステリドには、男性型脱毛症の進行遅延に効果がある。
脚注
- ^ 武谷雄二 編 『新女性医学大系 15 不妊・不育』p.253(中山書店 1998年11月 ISBN 4-521-54061-9)
- ^ “Prostate cancer in men using testosterone supplementation”. The Journal of Urology 174 (2): 534–8; discussion 538. (Aug 2005). doi:10.1097/01.ju.0000165166.36280.60. PMID 16006887.
- ^ Testosterone reduces responsiveness to nociceptive stimuli in a wild bird
- ^ テストステロンの作用・はたらき
- ^ テストステロンが暴力的な犯罪を招く?男性ホルモンの不思議な作用(2013年7月3日 ガジェット通信)
- ^ 中高年の男性ホルモン療法、死亡などのリスク増 AFPBB 2013-11-7
- ^ 5αリダクターゼとジヒドロテストロン
内分泌器:ホルモン(ペプチドホルモン、ステロイドホルモン) |
|
視床下部 - 脳下垂体 |
視床下部
|
GnRH - TRH - ドーパミン - CRH - GHRH - ソマトスタチン - ORX - MCH - MRH - MIH
|
|
脳下垂体後葉
|
バソプレッシン - OXT
|
|
脳下垂体中葉
|
MSH(インテルメジン)
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|
脳下垂体前葉
|
αサブユニット糖タンパク質ホルモン(FSH - LH - TSH) - GH - PRL - POMC(ACTH - エンドルフィン - リポトロピン)
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|
副腎 |
副腎髄質
|
副腎髄質ホルモン(アドレナリン - ノルアドレナリン - ドーパミン)
|
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副腎皮質
|
副腎皮質ホルモン(アルドステロン - コルチゾール - DHEA)
|
|
|
甲状腺 |
甲状腺
|
甲状腺ホルモン(T3 - T4 - カルシトニン)
|
|
副甲状腺
|
PTH
|
|
|
生殖腺 |
精巣
|
テストステロン - AMH - インヒビン
|
|
卵巣
|
エストラジオール - プロゲステロン - インヒビン/アクチビン - リラキシン(妊娠時)
|
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その他の内分泌器 |
膵臓
|
グルカゴン - インスリン - ソマトスタチン
|
|
松果体
|
メラトニン
|
|
|
内分泌器でない器官 |
胎盤:hCG - HPL - エストロゲン - プロゲステロン - 腎臓:レニン - EPO - カルシトリオール - プロスタグランジン - 心臓:ANP - BNP - ET - 胃:ガストリン - グレリン - 十二指腸:CCK - GIP - セクレチン - モチリン - VIP - 回腸:エンテログルカゴン - 脂肪組織:レプチン - アディポネクチン - レジスチン - 胸腺:サイモシン - サイモポイエチン - サイムリン - STF - THF - 肝臓:IGFs(IGF-1 - IGF-2) - 耳下腺:バロチン - 末梢神経系:CGRP - P物質
|
|
誘導タンパク質 |
NGF - BDNF - NT-3
|
|
ステロイド |
|
前駆体 |
スクアレン · ラノステロール
|
|
一般 |
コレステロール · プレグネノロン · 17-ヒドロキシプレグネノロン · DHEA · アンドロステンジオン · アンドロスタンジオール
|
|
性ホルモン |
エストロゲン
|
エストラジオール · エストリオール · エストロン
|
|
アンドロゲン
|
テストステロン · デヒドロテストステロン · アンドロステロン
|
|
プロゲストーゲン
|
プロゲステロン · 17-ヒドロキシプロゲステロン · プロゲスチン
|
|
|
副腎皮質ホルモン |
糖質コルチコイド
|
コルチゾール · プレドニゾン · コルチコステロン · コルチゾン · プロゲステロン
|
|
鉱質コルチコイド
|
アルドステロン
|
|
|
フィトステロール |
スチグマステロール · ブラシカステロール
|
|
エルゴステロール |
エルゴステロール · エルゴカルシフェロール
|
|
主要な生体物質:炭水化物(アルコール、糖タンパク質、配糖体) · 脂質(エイコサノイド · 脂肪酸/脂肪酸の代謝中間体 · リン脂質 · スフィンゴ脂質 · ステロイド) · 核酸(核酸塩基 · ヌクレオチド代謝中間体) · タンパク質(タンパク質を構成するアミノ酸/アミノ酸の代謝中間体) · テトラピロール · ヘムの代謝中間体 |
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UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 酢酸クロルマジノン投与による前立腺肥大症患者の血清PSA値およびテストステロン値の変動 - 多施設共同前向き臨床研究
- 藤本 清秀,平尾 佳彦,大橋 靖雄,柴田 康博,冨士 幸蔵,辻 秀憲,清水 信貴,宮澤 克人,永田 仁夫,大谷 幹伸,古屋 亮兒,朴 英哲
- 泌尿器科紀要 57(4), 177-183, 2011-04
- In this prospective multicenter study, we investigated the changes in serum prostate-specific antigen (PSA) and testosterone levels after treatment with antiandrogen chlormadinone acetate (CMA) in pat …
- NAID 120003072118
- 酢酸クロルマジノン投与による前立腺肥大症患者の血清PSA値およびテストステロン値の変動--多施設共同前向き臨床研究
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- テストステロン (testosterone) は、 アンドロゲンに属するステロイドホルモンで、 男性ホルモンの一種。 目次. 1 生成・分泌; 2 作用. 2.1 性ホルモンとしての作用; 2.2 テストステロンリバウンド療法; 2.3 研究報告; 2.4 ジヒドロテストステロンの作用 ...
- 日本一わかりやすいテストステロン講座です。テストステロンは、女性が唯一本能的に惹 かれてしまう男性ホルモンとして有名です。男の人生に最も影響を及ぼすホルモンといっ ても過言ではありません。
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
プリモジアン・デポー筋注
組成
成分・含量
- 1管(1mL)中、日局テストステロンエナント酸エステル90.2mg及びエストラジオール吉草酸エステル4mg含有
添加物
効能または効果
- 通常、2?4週毎に1回1mLを筋肉内注射する。
なお、症状により適宜増減する。
- 「骨粗鬆症」に本剤を投与する場合、投与後6ヵ月?1年後に骨密度を測定し、効果が認められない場合には投与を中止し、他の療法を考慮すること。
慎重投与
乳癌家族素因が強い患者、乳房結節のある患者、乳腺症の患者又は乳房レントゲン像に異常がみられた患者
術前又は長期臥床状態の患者
- [血液凝固能が亢進され、心血管系の副作用の危険性が高くなることがある]
肝障害のある患者
子宮筋腫のある患者
子宮内膜症のある患者
前立腺肥大のある患者
心疾患・腎疾患のある患者又はその既往歴のある患者、癌の骨転移のある患者
- [ナトリウム又は体液の貯留、高カルシウム血症があらわれることがある]
てんかんの患者
糖尿病の患者
- [糖尿病が増悪することがあるので、十分コントロールを行いながら投与すること]
耳硬化症の患者
多発性硬化症の患者
ポルフィリン症の患者
テタニーのある患者
高血圧症の患者
全身性エリテマトーデスの患者
高齢者
重大な副作用
血栓症
- 卵胞ホルモン剤の長期連用により、血栓症が起こることが報告されているので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
有効成分に関する理化学的知見
★リンクテーブル★
[★]
- 29歳の女性。不妊と月経不順とを主訴に来院.した。身長152cm、体重65kg、内診で子宮は正常大である。経腟超音波検査で両側卵巣は軽度に腰大している。基礎体温は一相性で、黄体ホルモン剤投与で消退出血を認める。血中ホルモン所見:LH 12.4mIU/ml(基準1.8-7.6)、FSH 7.2mlU/ml(基準5.2-14.4)、テストステロン 100ng/dl(基準30-90)、エストラジオール 60pg/ml(基準25-75)。
- まず行うべき対応で適切なのはどれか。 2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [105A055]←[国試_105]→[105A057]
[★]
- 51歳の女性。 3日前に認められた少量の不正性器出血を主訴に来院した。約1年前から月経が不規則となり、のぼせと発汗とが頻繁になったという。体温36.6℃。脈拍92/分、整。血圧142/90mmHg。内診所見上、子宮は正常大で可動性は良好である。卵巣を触知しない。子宮頸部と内膜の細胞診で異常を認めない。
- 状態を評価するために有用な血中ホルモンはどれか。 2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [106I076]←[国試_106]→[106I078]
[★]
- 17歳の男子。二次性徴発現の遅れを主訴に来院した。身長176cm、体重60kg。手足が長い。女性化乳房がみられる。外性器は男性型で、精巣は小さく、陰毛を認めない。染色体核型は47,XXYである。
- この疾患で正しいのはどれか。2つ選べ。
- a. 光線過敏がみられる。
- b. 高度の知能障害を伴う。
- c. 悪性腫瘍を合併しやすい。
- d. テストステロンは高値を示す。
- e. 減数分裂のX染色体不分離が原因である。
[正答]
※国試ナビ4※ [101G049]←[国試_101]→[101G051]
[★]
- 生後0日の新生児。外性器の異常があり診察を依頼された。外性器は女性型であるが、陰核が肥大し、尿道と腟とが共通の瘻孔を形成している。鼠径部に腫瘍を触知しない。
- 確定診断に有用な血液検査項目はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [104I074]←[国試_104]→[104I076]
[★]
- 21歳の女性。原発性無月経を主訴に来院した。体型は女性型で乳房発育は良好である。両側の鼠径部に小腫瘤を触知する。陰毛は少ないが、腔の形成が認められる。染色体検査は46,XYである。この患者で正しいのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [099G039]←[国試_099]→[099G041]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [102E004]←[国試_102]→[102E006]
[★]
- 55歳の女性。2回経妊、2回経産。顔のほてりと夜間の発汗とを主訴に来院した。2年前に閉経。既往歴と家族歴とに特記すべきことはない。身長160cm、体重62kg。
- 血中ホルモン値で正しいのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [102I042]←[国試_102]→[102I044]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [111G019]←[国試_111]→[111G021]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [103E022]←[国試_103]→[103E024]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [103D014]←[国試_103]→[103D016]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [109G032]←[国試_109]→[109G034]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [107A010]←[国試_107]→[107A012]
[★]
- a. (1)(2)
- b. (1)(5)
- c. (2)(3)
- d. (3)(4)
- e. (4)(5)
[正答]
※国試ナビ4※ [096G040]←[国試_096]→[096G042]
[★]
- 53歳の男性。幼児期から嗅覚が脱出しており、二次性徴が発達しなかった。最近、特に誘因無く胸椎の圧迫骨折を生じた。
- 予想される血中ホルモンの所見はどれか?
[正答]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [106E007]←[国試_106]→[106E009]
[★]
- 卵巣腫瘍と産生されるホルモンとの組み合わせで正しいのはどれか?
- a. (1)(2)
- b. (1)(5)
- c. (2)(3)
- d. (3)(4)
- e. (4)(5)
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [098H051]←[国試_098]→[098H053]
[★]
[★]
- 英
- hormone
古典的な定義
- 特定の内分泌腺から分泌され、血行によって運ばれ、遠隔部の特定の標的器官に作用して特異的効果を現す物質(PT.403)
例外
- 消化管ホルモン (PT.403)
- 視床下部ホルモン (PT.403)
- 甲状腺濾胞ホルモン?
- カルシトニン?
ホルモンの一覧表
[★]
- 英
- polycystic ovary syndrome, polycystic ovarian syndrome, PCOS
- 同
- スタイン・レーヴェンタール症候群 スタイン・レーベンタール症候群 スタイン-リヴェンサール症候群 Stein-Leventhal症候群 Stein-Leventhal syndrome
- 関
- 多嚢胞性卵巣症候群、スタイン・レヴェンタール症候群
[show details]
概念
- 両側の多嚢胞卵巣、排卵障害、月経異常(無月経)、不妊、不育、肥満、多毛、男性化症状などを呈する病態
病因
- インスリン抵抗性 → 高インスリン血症 → 莢膜細胞肥厚 → アンドロゲン産生促進
病態生理
- 過剰産生されたアンドロステンジオンは末梢の脂肪組織でエストロゲンに変換される。
- 卵巣の白膜が肥厚、卵胞の発育抑制 ← アンドロゲン過剰による
-
- 過剰のテストステロン・アンドロゲン → にきび、声の低音化、多毛、男性化症状
- 卵巣の顆粒細胞層は萎縮し、アロマターゼ活性低下 → エストラジオール産生は増加しない。
症状
- 日本では月経異常(92%)、不妊(99%)の訴えが多い。多毛(23%)、肥満(20%)は少ない
合併症
- 耐糖能異常、脂質代謝異常、2型糖尿病、高血圧、心血管病、閉塞性睡眠時無呼吸症候群
- 子宮体癌
- 参考1
- メタボリックシンドロームの臨床像である耐糖能異常、脂質代謝異常、2型糖尿病、高血圧、心血管病、閉塞性睡眠時無呼吸症候群を罹患する、あるいは将来罹患すると考えられている。排卵障害に起因するエストロゲンへの恒常的曝露により、子宮体癌に進展するリスクが高い。
- 参考2
- 過剰に産生されたアンドロステンジオンは脂肪組織でエストロゲンに変換され、子宮内膜がエストロゲンに暴露され、無排卵周期であるためにプロゲステロンが分泌されず暴露は継続的となる(子宮体癌との関連は限定的という研究もあるが)。しかし、PCOSでは高インスリン血症、IGF-1高値、抗アンドロゲン血症、肥満が見られ、これは子宮体癌のリスクファクターとなっている。
- 参考3
- PCOSでは排卵の頻度が少ないかあるいは無敗卵となるために正常量のプロゲステロンが分泌されない。高レベルのエストロゲンを拮抗できないために子宮内膜過形成と過多月経のリスクを上げる。
検査
ホルモン検査
- (also see 参考3)
- アンドロゲン:高値
- LH/FSH≧1 LH:高値 。FSH正常~低値
- LHRL負荷試験:LH:過剰反応。FSH:正常範囲
経腟超音波検査
診断
- 続発性無月経、不妊を主訴 → 視診(多毛、陰核肥大、肥満など) → 内診(両側卵巣腫大) → 経膣超音波検査(多数の卵胞が卵巣表面に並んで見える) → 血液生化学(LH高値、アンドロゲン高値、LH-RH負荷テストでLHの過剰反応) → (治療的検査?)腹腔鏡検査
治療
排卵障害・月経異常
- 参考1
- 1) クロミフェン療法:第1度無月経を呈するPCOSに対してクロミフェンを投与。50%の排卵率と10-20%の妊娠率が得られる
- 2) ゴナドトロピン療法(hMG-hCG療法):クロミフェン療法が無効の場合に適応となる。多胎と卵巣過剰刺激症候群が起こりやすいので注意する。
- 3) 腹腔鏡下卵巣多孔術:クロミフェン療法が無効の場合に適応となる。電気メスやレーザーにより、卵巣表面に多数の穴を開ける腹腔下手術である。メリット:効果はゴナドトロピン療法に匹敵、OHSSや多胎のリスクが少ない、受診回数が少なくて済むなど。デメリット:排卵誘発剤の補助的併用が必要になる場合がある、効果の持続は1-2年以内と比較的短い、手術のリスク。
- 4) 生殖補助技術:1)-3)で不成功に終わった場合適応。
参考
- 1. E.婦人科疾患の診断・治療・管理 3.内分泌疾患 - 日産婦誌60巻11号
- http://www.jsog.or.jp/PDF/60/6011-477.pdf
- 2. [charged]Clinical manifestations of polycystic ovary syndrome in adults - uptodate [1]
- 3. [charged] Steroid hormone metabolism in polycystic ovary syndrome - uptodate [2]
国試
[★]
- 英
- parathyroid hormone, PTH
- 同
- 上皮小体ホルモン, パラソルモン parathormone
- 関
- 上皮小体、カルシトニン
- 副甲状腺、甲状腺
- カルシウム
- 「血中カルシウムイオンの低下」により分泌され、「血中カルシウムイオン濃度を上げる」ホルモン
分類
性状
産生組織
標的組織
作用
2007年度後期生理学授業プリント
-
- リン酸の再吸収↓ ← ビタミンDはリン酸の再吸収↑
- HCO3-排出↑ → 原発性副甲状腺機能亢進症では代謝性アシドーシスを起こす
- 活性ビタミンD3産生↑ (副甲状腺に対してネガティブフィードバックをかける)
-
- カルシウム再吸収↑
- 活性ビタミンD3存在下で、腸管からのカルシウム取り込み↑
YN.D46
- 1. 遠位尿細管でのCa2+再吸収↑→血中Ca↑
- 2. 近位尿細管でのP再吸収↓→血中P↓
- 3. 近位尿細管でのHCO3-再吸収↓→排泄↑→高Cl性代謝性アシドーシス
- 4. 近位尿細管で1α水酸化酵素活性化→1,25-(OH)2-D産生↑→腸管でのCaとPの吸収↑
- 5. 骨芽細胞に作用は破骨細胞の形成・機能↑→Ca2+遊離→血中Ca2+, P, H+↑
骨の形成と吸収 YN.D46
分泌の調節 (2007年度後期生理学授業プリント)
- 血中カルシウムイオン濃度↓→PTH分泌↑
- 血中カルシウムイオン濃度↑→PTH分泌↓
分泌調節のポイント:カルシトニン ←Ca2+ + protein binding Ca 。 副甲状腺ホルモン ←Ca2+
分子機構
臨床関連
臨床関連
[★]
- 英
- follicle stimulating hormone, FSH
- 同
- 濾胞刺激ホルモン、フォリトロピン follitropin
- 関
- 卵胞
分類
性状
産生組織
標的組織
生理作用 (QB.Q-212)
作用機序
分泌調節
- ネガティブフィードバック:卵巣から分泌されるインヒビンにより下垂体からのFSHの分泌が抑制される。
促進
- ゴナドトロピン放出ホルモン GnRH:視床下部由来の
- レプチン:脂肪細胞から分泌される。やせている場合にはFSHが低下。肥満している状態では視床下部に作用して基礎代謝をあげると共に食欲を抑制する
抑制
月経・性周期との関連
- 卵胞期に高く、黄体期に低い。
- 排卵期にピークを示す。
基準値
HIM.A-5
女性
- 卵胞期 :2.0-20.0 mIU/ml
- 排卵期 :9.0-26.0 mIU/ml
- 黄体期 :1.0-12.0 mIU/ml
男性
検査の本
女性
- 卵胞期初期 :2.7-10.2 mIU/ml
- 排卵期ピーク:2-23 mIU/ml
- 黄体期 :1.0-8.4 mIU/ml
- 妊娠時 :≦1 mIU/ml
- 閉経後 :9.2-124.7 mIU/ml
男性
- 思春期前:≦4 mIU/ml
- 成年期 :1.2-15 mIU/ml
- 老年期 :≧15 mIU/ml
ホルモン>:ホルモン
[★]
- 英
- androgen
- 同
- 男性ホルモン male sex hormone
- 関
- 精巣性アンドロゲン
概念
アンドロゲン
- アンドロゲンは肝臓で不活化されるため、経口投与ではほとんど効果がない。
(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%AD%E3%82%B2%E3%83%B3)
種類
分類
性状
産生組織
- 卵胞内の卵胞上皮細胞で芳香環化されてエストロゲンに変換される。
標的組織
受容体
作用
- アンドロゲンとは雄の副生殖器の発育および機能を促進し、二次性徴を発現させる作用をもつ物質の総称であり、数種類のホルモンからなる。
分泌の調整
分子機構
生合成
臨床関連
[★]
- 英
- testosterone propionate
- ラ
- testosteroni propionas
- 商
- エナルモン
- 関
- テストステロン
[★]
- 英
- testosterone propionate
- 関
- テストステロン、男性ホルモン製剤
[★]
- 英
- testosterone enanthate ester
テストステロン
[★]
- 英
- testosterone cypionate
- 関
- テストステロン
[★]
- 関
- 徴候
循環器内科
整形外科
- = Finkelstein test フィンケルシュタインテスト
- 棘上筋テスト
- 外旋筋力テスト
- lift-offテスト
- belly pressテスト
神経内科
産婦人科