- 英
- postmenopausal osteoporosis, post-menopausal osteoporosis
- 関
- 閉経後骨量減少, 閉経後骨量喪失
- 関
- 骨粗鬆症、エストロゲン
概念
- 高代謝回転型骨粗鬆症である(Type1の閉経後骨粗鬆症)。すなわち、骨形成(能)は低下せずむしろ亢進しているが、これ以上に骨吸収が亢進しているために生じる原発性骨粗鬆症である。
- 閉経後にエストロゲンの血中濃度が低下する事による。
- 更年期障害に対するホルモン補充療法の副効果により治療されうる。
治療
- 治療には薬物療法、生活療法(食事、運動)がある。
- 参考2に基づけば薬物治療開始の基準は以下の通りである。
- 以下のいずれかを満たす場合。
- 1. 脆弱性既存骨折有り
- 2. 脆弱性既存骨折無し
- 1) 骨密度が若年成人平均値の70%未満
- 2) 骨密度が若年成人平均値の70-80%で、かつ閉経後女性/50歳以上男性であって、次のいずれかを有する。
- a) 過度のアルコール摂取:1日2単位以上
- b) 現在の喫煙
- c) 大腿骨頚部骨折の家族歴
予防
- 参考2
- 一次予防:(発症予防)栄養、身体活動
- 二次予防:(早期発見)検診・骨量測定
- 三次予防:(合併症予防)薬物療法、骨折予防、転倒予防
参考
- 1. 〔閉経シリーズ〕 閉経と骨代謝の変化および管理 - 日産婦誌52巻10号
- http://www.jsog.or.jp/PDF/52/5210-355.pdf
- 2. <amazon mode="text" text="骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン(2006年版) ダイジェスト版">4897752329</amazon>
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UpToDate Contents
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Japanese Journal
- P1-2-1 閉経後骨粗鬆症に対するHRT長期施行後の動向と問題点(Group2 更年期・老年期・閉経2,一般演題,第63回日本産科婦人科学会学術講演会)
- 長谷川 徹,日高 隆雄,米澤 理可,島 友子,中島 彰俊,斎藤 滋
- 日本産科婦人科學會雜誌 63(2), 465, 2011-02-01
- NAID 110008508822
- ビスフォスフォネート製剤の功罪 (特集 最新のビスフォスフォネート製剤療法)
- 閉経後骨粗鬆症モデルマウスに対する血清カルシウム降下因子カルデクリンの遺伝子導入による骨吸収抑制効果
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★リンクテーブル★
[★]
- 54歳の女性。持続する腰痛、胸郭変形および諸検査の異常のため来院した。2年前から腰痛があり、自宅近くの整形外科医院で非ステロイド性抗炎症薬を処方されていたが痛みは持続し、半年前から胸郭が変形し身長が12cm低くなった。最近、腰痛が増悪し、歯の痛みや全身のしびれ感も出現したために、血液検査とエックス線撮影が施行されたところ、骨折線を伴う著明な骨変形を含む多数の異常を指摘され紹介されて受診した。身長 138cm、体重 40kg。体温 36.5℃。脈拍 84/分、整。血圧 150/96mmHg。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。口腔内は湿潤しており、う歯を多数認める。表在リンパ節に腫大を認めない。胸郭は変形と陥凹が著明である。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。脳神経に異常を認めない。上肢の筋力は正常だが、体幹と下肢の筋力は痛みのために低下している。腱反射は下肢で減弱している。血液所見:赤血球 412万、Hb 13.5g/dL、白血球 5,800、血小板 22万。血液生化学所見:総蛋白 7.4g/dL、アルブミン 4.5g/dL、総ビリルビン 0.7mg/dL、AST 21U/L、ALT 15U/L、ALP 1,725U/L(基準 115~359)、γ-GTP 10U/L(基準 8~50)、尿素窒素 14mg/dL、クレアチニン 0.6mg/dL、Na 144mEq/L、K 4.7mEq/L、Cl 109mEq/L、Ca 8.7mg/dL、P 0.9mg/dL。CRP 0.1mg/dL。
- 考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [112A017]←[国試_112]→[112A019]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [105E018]←[国試_105]→[105E020]
[★]
- 英
- climacteric disturbance, climacteric disturbance disorder
- 同
- 更年期症候群 menopausal syndrome
- 関
- 閉経症候群
原因
- 閉経の2年前からエストロゲンの分泌低下、FSH・LHの分泌亢進
症状
除外すべき疾患
- 甲状腺機能低下症
- 精神疾患:うつ病
- 耳鼻科:メニエール病
検査
2. 自覚的評価法
治療
治療方針
- a. ホルモン補充療法
- b. ホルモン補充療法 + 漢方薬
- c. 漢方薬:
- d. 精神安定薬
- e. 心理療法、カウンセリング、運動療法
1. 薬物療法
- 卵胞ホルモン:結合型エストロゲン、17βエストラジオール(17β-E2)、エストリオール(E3)(萎縮性膣炎)
- 黄体ホルモン:酢酸メドロキシプロゲステロン(MPA)
- 絶対禁忌:エスロトゲン依存性悪性腫瘍(糸球体癌、乳癌)またその疑いのあるもの、重症肝機能障害、血栓疾患
- 相対禁忌:エスロトゲン依存性良性腫瘍(子宮筋腫、子宮内膜症、良性乳腺疾患)、下垂体腫瘍、高血圧、糖尿病、不正性器出血
2. 心理療法 カウンセリング
処方
-
- 抗鬱症状に自律神経失調症状を伴う場合:SSRI, SNRI
予後
国試
[★]
- 英
- primary osteoporosis
- 関
- 骨粗鬆症、続発性骨粗鬆症
概念
含まれる病態
- 閉経後骨粗鬆症:高回転型骨代謝状態。海綿骨の骨減少が主。
- 老人性骨粗鬆症:低回転型骨代謝状態・高回転型骨代謝状態。皮質骨と海綿骨の減少。
- 突発性骨粗鬆症(若年性骨粗鬆症、妊娠後骨粗鬆症)
原発性骨粗鬆症の診断基準(2000年改訂版)
- 日本骨代謝学会誌 18(3):76-82,(2001)
- 低骨量を来す骨粗鬆症以外の疾患または続発性骨粗鬆症を認めず、骨評価の結果が下記の条件を満たす場合、原発性骨粗鬆症と診断する。
- I. 脆弱性骨折(注1)あり
- II. 脆弱性骨折なし
|
骨密度値
|
脊椎X線像での骨粗鬆化
|
正常
|
YAMの80%以上
|
なし
|
骨量減少
|
YAMの70%以上~80%未満
|
疑いあり
|
骨粗鬆症
|
YAMの70%未満
|
あり
|
- 骨密度値(注2)、脊椎 X 線像での骨粗鬆化(注3)
- YAM:若年成人平均値(20~44歳)
- (注1)脆弱性骨折:低骨量(骨密度が YAM の80%未満、あるいは脊椎 X 線像で骨粗鬆化がある場合)が原因で、軽微な外力によって発生した非外傷性骨折。骨折部位は脊椎、大腿骨頸部、橈骨遠位端、その他。
- (注2)骨密度は原則として腰椎骨密度とする。ただし、高齢者において、脊椎変形などのために腰椎骨密度の測定が適当でないと判断される場合には大腿骨頸部骨密度とする。これらの測定が困難な場合は橈骨、第二中手骨、踵骨の骨密度を用いる。
- (注3)脊椎 X 線像での骨粗鬆化の評価は、従来の骨萎縮度判定基準を参考にして行う。
- 脊椎 X 線像での骨粗鬆化 従来の骨萎縮度判定基準
- なし 骨萎縮なし
- 疑いあり 骨萎縮度 I 度
- あり 骨萎縮度 II 度以上
検査
参考
- http://www.google.com/url?q=http://suuchan.net/note/Chapter-101101.html&sa=U&ei=ha30TPSnBorSuwP_7tT2CA&ved=0CBQQFjAA&usg=AFQjCNFCSQTvWi_99UUjnYW6bPWTOKmIrQ
- http://www.e-clinician.net/vol55/no568/pdf/sp03_568.pdf
- http://jpc.vis.ne.jp/BUNKEN/ORTHO/osteoporosis/osteoporosis2.html
- http://www.ebm.jp/disease/bone/03kotsusosho/guide.html
[★]
- 英
- high turnover osteoporosis
- 関
- 骨粗鬆症
[★]
- 英
- postmenopausal bone loss
- 関
- 閉経後骨粗鬆症、閉経後骨量減少
[★]
- 英
- postmenopausal bone loss
- 関
- 閉経後骨粗鬆症、閉経後骨量喪失
[★]
- 英
- osteoporosis
- 同
- 骨多孔症、オステオポローシス
- 関
- 骨軟化症、くる病、老人性骨粗鬆症、若年性特発性骨粗鬆症、糖質コルチコイド誘発骨粗鬆症。骨粗鬆症治療薬
- 骨の絶対量の減少を生じているが骨の質的な変化を伴わない状態をいう。
- 骨はたえず吸収、形成されているものであり、したがって吸収率と形成率に差を生じ骨形成が負の平衡となれば骨粗鬆が起こる。
概念
- 骨量の減少(≒骨密度の減少)と骨組織の微細構造の破錠(骨質の劣化)により骨強度が低下して、骨折をきたしやすくなった疾患
定義
- WHO(1994)、骨量測定法,女性の骨粗鬆症:若年健常女性の平均骨量値から2.5SD以上減少したもの ⇔ 骨量減少:2.5<T-score<-1
- 日本:骨量が30%以上減少したもの
リスクファクター
- YN.D-156
- ガイドライン2
- 高齢、既存骨折(リスク1.9-4倍)、喫煙(リスク1.3-1.8倍)、飲酒(1日2単位以上でリスク1.2-1.7倍)、ステロイド使用(1日5mg以上の経口摂取でリスク2-4倍)、骨折家族歴(親の骨折でリスク1.2-2.3倍)、運動不足(大腿頚部骨折リスク1.3-1.7倍)、易転倒性
- 以下のリスクファクターを有する65歳未満か、65歳以上の女性は骨量測定によるスクリーニングの対象となる。
- 高齢、低体重、骨折既往、骨粗鬆症による骨折の家族歴、白人・アジア人、アルコール(1日2杯以上)、カフェイン、喫煙、運動不足、カルシウム不足、ビタミンD不足、骨粗鬆症を起こす薬剤
原因による分類
内分泌性
栄養性
- 壊血病
- その他(蛋白質欠乏、ビタミンA過剰、ビタミンD過剰)
- 別ソース
遺伝性
薬物性
- 別ソース
不動性
- 全身性:長期臥床、宇宙飛行、対麻痺
- 局所性:骨折後
先天性
その他
- 別ソース
小児の骨粗鬆症
- Dent CE:Osteoporosis in childhood.Postgrad Med J 53:450-456,1977
男性の骨粗鬆症
原因
- 多:クッシング症候群、アルコール多飲、ステロイド使用(5mg, 3ヶ月以上)、性腺機能低下、カルシウム摂取量減少、ビタミンD欠乏、喫煙、家族の中で骨折しやすい人がいる、男性ホルモン異常
- 希:BMI<20, 運動不足、抗てんかん薬、甲状腺中毒症、副甲状腺機能亢進、慢性肝障害、慢性腎障害、吸収不良症候群、高カルシウム血症、リウマチ、脊椎関節炎、糖尿病、多発性骨髄腫、HIV、臓器移植、免疫抑制剤
病理
検査
-
- 躯幹骨DXA、末梢骨DXA、RA/MD、QUSなどで測定可能
- 椎体DXAと大腿近位部DXAの両方を評価することが望ましい。できなければ橈骨DXAで代替する。
- 椎体の骨折/変形、退行性変化、骨粗鬆症に類維持した疾患(腰背部痛、円背や低骨量を呈する疾患)の鑑別に必要
治療
薬物治療
薬物治療開始基準
- ガイドライン2
- 1. 脆弱性既存骨折有り
- 2. 脆弱性既存骨折無し
- 1) 骨密度が若年成人平均値の70%未満
- 2) 骨密度が若年成人平均値の70-80%で、かつ閉経後女性/50歳以上男性であって、次のいずれかを有する。
- a) 過度のアルコール摂取:1日2単位以上
- b) 現在の喫煙
- c) 大腿骨頚部骨折の家族歴
治療開始のトリガー
- 別ソース
- 骨粗鬆症による大腿骨骨折、椎骨骨折の既往
- Tスコアが-2.5以下
- Tスコアが-1~-2.5 FRAX
- FRAXにて10年後の大腿骨折リスクが3%、主要な骨粗鬆症性骨折リスクが15-20%を超えるなら治療。
腎機能障害がある場合の治療の選択肢
- https://www.kyorin-pharm.co.jp/prodinfo/useful/doctorsalon/upload_docs/150359-1-15.pdf
慎重投与となっており、禁忌ではないから
肝臓や腎臓で代謝されないから
検診
スクリーニング
- USPSTF
- 65歳以上の女性、64歳以下で骨折リスクが高い女性(脆弱骨折の既往、ステロイド内服など)
- 男性ではエビデンスがない
スクリーニング間隔
- DEXA:1.0~-1.5→15年
- DEXA:-1.5~-2.0→5年
- DEXA:-2.0~-2.5→1年
ガイドライン
- http://minds.jcqhc.or.jp/stc/0046/1/0046_G0000129_GL.html
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参考
- http://www.richbone.com/kotsusoshosho/basic_shindan/tonyo.htm
[★]
- 英
- menopause
- 同
- メノポーズ
- 関
- 更年期、更年期障害、月経、閉経期
概念
- 更年期に至り卵巣の活動性が徐々に低下、やがて消失し、永久に月経が停止すること (医学事典)
- 卵巣卵胞機能の喪失による月経の永久的な停止。診断はレトロスペクティブであり、無月経が12ヶ月継続した後に診断される。USでは平均51歳である (HIM.2334)
分類
閉経年齢
- 時代、人種、地域的環境にあまり影響されず、個人的な要因によりばらつく。
- 世界的に平均49-50歳。
- およそ45-55歳が平均
- 約1/2は45-50歳、約1/4がそれぞれ45未満、50歳を超えて閉経
臨床関連
- 早発閉経:43歳未満で閉経すること。閉経後の症状が強い(泌尿器、生殖器の萎縮、骨粗鬆症)。
- 遅発閉経:55歳以上で閉経すること。子宮体癌と乳癌のリスク上昇。
[★]
- 英
- sis, pathy
[★]
- 英
- postmenopause、postmenopausal
- 関
- 閉経後期間