蕁麻疹
- 英
- urticaria, wheal
- 同
- 膨疹 hives,じんま疹、じん麻疹、蕁麻疹様
- 関
- アナフィラキシー
定義
- ガイドライン1
- 蕁麻疹は、紅斑を伴う一過性、限局性の皮膚の浮腫が病的に出没する疾患であり、多くは痒みを伴う。
- 皮膚ないし粘膜の深部に限局性存腫を生じる場合は特に血管性浮腫と呼ぶ。
- 通常、個々の皮疹は24時間以内に消退し、色素沈着、落屑などを伴わない。
皮膚所見
- →膨疹(蕁麻疹に特徴的な皮疹)
蕁麻疹の発症・増悪に関与する因子
- ガイドライン1
- 1 感染(細菌、ウイルス、寄生虫など)
- 2 疲労
- 3 時刻(日内変動:夕方から明け方にかけて増悪)
- 4 ストレス
- 5 IgEまたは高親和性IgE受容体に対する自己抗体(慢性蕁麻疹)
- 6 アトピー性皮膚炎(コリン性草麻疹に対して)
- 7 食物中の防腐剤、人工色素、サリチル酸(不耐症に対して)
- 8 食物中のヒスタミン(サバ、マグロなど)
- 9 仮性アレルゲンを含む食品(豚肉、タケノコ、もち、香辛料など)
- 10 薬剤性 NSAIDs、防腐剤、コハク酸エステルなど→不耐症
- 11 膠原病および類縁疾患(SLE、シェーグレン症候群など)
- 12 寒冷凝集素(寒冷蕁麻疹に対して)
- 13 蕁麻疹を伴う症候群
- 14 その他の内臓病変
病型
- 日常診療で見られるじんま疹のほとんどが特発性と刺激誘発型の蕁麻疹
- 医療機関を訪れる蕁麻疹患者の中では特発性の蕁麻疹が最も多く、I型アレルギーによるものは数%以下に留まる。
- → つまり次のI,IIを念頭に診察
- (3) アレルギー性の蕁麻疹
- (4) 食物依存性運動誘発アナフイラキシー
- (5) 非アレルギー性の蕁麻疹
- (6) アスピリン蕁麻疹
- (7) 物理性蕁麻疹(機械性蕁麻疹、寒冷蕁麻疹、日光蕁麻疹、温熱蕁麻疹、遅延性圧蕁麻疹、水蕁麻疹、振動蕁麻疹(振動血管性浮腫))
- (8) コリン性蕁麻疹
- (9) 接触蕁麻疹
- (10) 特発性の血管性浮腫、(11) 外来物質起因性の血管性浮腫、
- (12) C1エステラーゼ阻害因子(C1-INH)の低下による血管性浮腫
- → 遺伝性血管性浮腫(HAE)、自己免疫性血管性浮腫 etc.
ガイドライン
- 1. 皮膚アレルギー(蕁麻疹):医療従事者の皆様へ:アレルギーガイドライン情報館:公益財団法人日本アレルギー協会 JAANet STATION
- http://www.jaanet.org/medical/guideline/skin
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/08/04 10:10:48」(JST)
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蕁麻疹(じんましん)は、急性皮膚病の一つ。元来は全てアレルギーが関与していると考えられていたが、必ずしもそうではないものも含まれる。蕁麻疹の一種に血管浮腫(クインケ浮腫ともいう)と呼ばれる病態がある。また、アナフィラキシーショックの一症状として蕁麻疹が出現することがある。
目次
- 1 蕁麻疹
- 1.1 名前の由来
- 1.2 症状
- 1.3 病態生理
- 1.4 分類
- 1.4.1 アレルギー性蕁麻疹
- 1.4.1.1 病態生理
- 1.4.1.2 経過による分類
- 1.4.1.3 原因による分類
- 1.4.2 非アレルギー性蕁麻疹
- 1.4.2.1 病態生理
- 1.4.2.2 原因による分類
- 1.4.3 遺伝性の蕁麻疹
- 1.5 検査
- 1.5.1 蕁麻疹と診断するための検査
- 1.5.2 蕁麻疹の原因を調べるための検査
- 1.6 治療
- 1.7 頻度
- 2 血管浮腫
- 3 特異的なアレルギーをする病態
- 4 出典
- 5 参考文献
- 6 関連項目
蕁麻疹
名前の由来
人がイラクサ(蕁麻)の葉に触れると痒みを伴う発疹が出現するためこの名前がついた。なお、尋常性乾癬の「尋」と蕁麻疹の「蕁」は混同されやすいため、間違って使われることがある。
症状
- 皮膚の灼熱感・かゆみを伴う発疹が生じる。数分〜数時間で消退するが、発作的に反復して発疹が起こる。
- 発疹の特徴として、軽度の膨らみをもった「みみず腫れ」を特徴とし、医学用語では膨疹(ぼうしん)と表現する。
- 気道内にも浮腫を生じることがあり、この場合、呼吸困難を併発し、死亡することもある。
病態生理
皮膚の血管や血管の周囲には、肥満細胞(好塩基性の細胞)が散在しており、この肥満細胞の中にヒスタミンという成分が多数含まれている。何らかの原因で、肥満細胞がヒスタミンを分泌する。それにより、ヒスタミンが血管に働いて、血管を拡張させるとともに、血管の透過性が亢進し血管外への血漿成分の漏出を起こさせる。そして、皮膚の真皮内に流出した血漿蛋白が真皮の組織間隙圧によって抑制され、限局した浮腫になるが、それが膨疹という表現形になる。さらに、ヒスタミンは皮膚の神経を直接的に刺激し掻痒を誘発させる。
分類
アレルギー性蕁麻疹
病態生理
I型アレルギーが関与していると考えられている。IgEと呼ばれる抗体が肥満細胞に付着しており、抗原がその抗体に付着すると肥満細胞が活性化し中に蓄えられていたヒスタミンを大量に放出して症状を引き起こす。抗原被曝から30分以内には症状が出る。ヒスタミンの放出は15分程度であり、通常はすぐに治まる。しかし、繰り返しの抗原被曝により肥満細胞が活発になり皮疹の出現・消腿が1ヶ月以上も続くことがあり、その場合、慢性蕁麻疹ということになる。なお、接触性皮膚炎(かぶれ)でみられる湿疹は、IV型アレルギーであり、機序が異なる。
経過による分類
発疹の出没が1ヶ月以内のものを「急性蕁麻疹」、1ヶ月以上のものを「慢性蕁麻疹」と分類することがあるが、分類する意義がないという意見もある。
原因による分類
- 食物性蕁麻疹
- 原因食物を摂取してから30分以内に起こるのが通常である。アレルギー性蕁麻疹の一つ。サバなどの生魚が多いが、古くなるとすぐ醗酵してヒスタミン性の物質を作るためとされている。また、その食物そのものに対してアレルギー反応がないが、消化器官で代謝された代謝産物に対してアレルギー反応をもっている場合も多い。食べ過ぎ・飲みすぎ・風邪による感染性胃腸炎などがあると、体にとって異物とみなされる不純物(抗原物質)が吸収され蕁麻疹が生じやすくなるということもあり、アレルギー反応だけでなく、何らかのプラスアルファの要因が加わって生じることも多いと考えられる。
- 薬剤性蕁麻疹
- 薬剤によるアレルギーである。薬剤摂取後30分以内に起こるのが通常。抗生剤・NSAIDの頻度が高い。
2〜3年以上続く慢性蕁麻疹の中には、膠原病や内臓疾患を合併していることがある。
非アレルギー性蕁麻疹
病態生理
アレルギー性の反応はないが、何らかの刺激でヒスタミンが肥満細胞から分泌されたり、神経末端よりアセチルコリンなどの物質が分泌され、それより血管透過性が亢進して症状が出るものなどがある。その一方で、原因機序が確定していないため非アレルギー性と扱っているものも含まれる。なお、アレルギー性と異なりヒスタミンなどの放出が長かったりして、すぐに治まるとは限らない。
原因による分類
- 物理性蕁麻疹
- 機械刺激・温度・圧迫・汗・運動などで誘発される場合がある。寒冷により生じる寒冷蕁麻疹もこの一つで、冷たい飲み物(ビール、ジュース、水)を一気に飲むと咽頭や喉頭に浮腫を生じ呼吸困難になりやすい。みみず腫れは接触による膨疹が線上に配列し融合することで生じる。
- 日光蕁麻疹
- 日光被曝により起こる蕁麻疹。膨疹は日光の当たった皮膚に限局して現れ、日光を避けると1〜2時間くらいで痕跡を残さず消えていくのが特徴である。波長の違いで6型に分類されている。光のエネルギーにより皮膚の成分が修飾されて構造が変化し、それが抗原となって即時型アレルギー反応が成立するという意見もあり、アレルギーの関与はまだ完全には否定できていない。なお、似た症状をもつ疾患として多形日光疹があり鑑別が必要である。多形日光疹は日光照射後数時間してから発疹が現れ,発疹が数日間持続するという違いがあるので、その臨床経過で鑑別が可能である。
- コリン性蕁麻疹
- 発汗刺激により生じる場合が多いが、ストレスや不安や興奮など、生じる原因は数多くある。膨疹とその周囲に紅斑を伴うという特徴的な発疹を生じる。痒いというより痛痒さを訴える人が多く、激痛であるという人さえいる。一過性であり、汗をかくたびに生じる。発生機序はまだ確定されていないが、一つの説として、発汗刺激因子により中脳の発熱中枢が刺激され、コリン性神経を介して皮膚の神経末端でアセチルコリンが分泌され膨疹が生じるというものがある。また、心因性蕁麻疹といってストレスが原因によるものがあるが、その蕁麻疹が起こる原因の多くはアセチルコリンが関与していることが最近、分かってきた。
遺伝性の蕁麻疹
- CINCA症候群(chronic infantile neurological articular syndrome)
- 生後に発症。皮疹・中枢神経症状・関節症状を3主徴とする。
- Muckle-Wells症候群
- 蕁麻疹と腹痛が1〜2日続き、それを周期的に繰り返すのが特徴。
- 家族性寒冷蕁麻疹
- 生後〜10歳位までに発症。寒冷によって誘発され、発熱・関節痛を伴う発疹の出現がある。1日以内には消褪する。
検査
蕁麻疹と診断するための検査
- 赤色皮膚描記症という症状があり、皮膚を擦過すると赤く膨隆する。アトピー性皮膚炎では白色になる(白色皮膚描記症)ので対照的である。
- 湿疹との鑑別は経過から明らかであるが、形態学からも鑑別ができる。湿疹は湿疹の三角形で示されたとおり多様な形態をとりうるがその中に膨疹は含まれていない。よって膨疹を見つけることで湿疹を除外できる。しかし膨疹がない蕁麻疹もありえる。
蕁麻疹の原因を調べるための検査
- 血液検査で特異的IgEを調べる。RAST法とも呼ばれる(それに対して、総IgEはRIST法と呼ばれる)。
- ヒスタミン遊離試験が血液検査で調べられる。血液に原因と思われる物質を注入し、アレルギーの原因となるヒスタミンが増加するかを見る検査である。費用がかかる。
- 皮内テスト、プリックテストなどがある。原因と思われる物質を皮内・皮下等に注入してアレルギー反応が誘発するか、を調べる試験である。しかし、それが原因でショックになることもある。
- 誘発試験があるが、ショックの危険があるため慎重に行う。寒冷蕁麻疹を例にあげる。洗面器に水を入れ、片方の手を水の中に入れ、他方は外に出しておく。10分後コントロールに比べ水の中に入れた手に紅班・膨疹・掻痒が出現すれば寒冷蕁麻疹と診断できる。また、薬剤性蕁麻疹の検査では1/20の量から内服していき、徐々に内服量を上げていってアレルギー反応が生じるかをみるようなことも行う。
治療
急性期
- 抗ヒスタミン薬・抗アレルギー薬を使用するのが一般的。
- 外用剤は、抗ヒスタミン製剤のレスタミン軟膏や、ステロイド外用剤が使用される。
- 発疹が強い場合、強力ネオミノファーゲンシーが奏功することがある。一般に「キョウミノ」と略され頻繁に使われる(日本でのみ)。
- 発疹が長時間断続的に次から次に出現する場合や症状がひどい場合、ステロイド剤を使用することもある。
- 血圧低下などのショック症状があれば、アドレナリン(商品名:エピペン)の注射が奏功する。
- 呼吸困難を合併していれば、気管挿管などの気道確保が必要である。
慢性期
- 抗ヒスタミン薬(H1 blocker)・抗アレルギー薬を使用するのが一般的。
- 外用剤は、抗ヒスタミン製剤のレスタミン軟膏や、ステロイド外用剤が使用される。
- 難治性の場合、胃薬で使用されるH2ブロッカーが、抗ヒスタミン作用にも働き効果があることがある。
- レセルピン(アポプロン®)が奏効することがある(肥満細胞のセロトニンを枯渇させるためではないかといわれている)。
- 抗生剤や漢方薬などが使われることもある。医師・医療機関によって処方のされ方が異なるが、一定の効果を得ている場合もある。漢方としては、柴胡加龍骨牡蠣湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)・酸棗仁湯(さんそうにんとう)・十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)がよく使われる。
- 慢性胃炎合併の場合ヘリコバクター除菌療法、慢性扁桃炎合併の場合扁桃摘手術を施行すると、蕁麻疹も治癒することがあり、行われることもある。掌蹠膿疱症と同様の機序が考えられている。
頻度
一般に人口の15%〜20%が一生のうちで一度は経験することがある。ただし、慢性蕁麻疹の頻度は非常に少ない。
血管浮腫
蕁麻疹の一種に血管浮腫(クインケ浮腫ともいう)と呼ばれる病態がある。蕁麻疹と同様に皮膚の毛細血管の拡張と透過性の亢進によりおこる。蕁麻疹との違いは蕁麻疹が皮膚の表層で起こるのに対して、血管浮腫は深在性に起こるということである。死因はおもに喉頭浮腫による窒息死である。
症状
- 真皮深層や皮下組織など深いところで炎症を起こし、一過性限局性の浮腫が生じることがあり、「血管浮腫」と言われる。特に口唇やまぶたに生じるのが典型的。蕁麻疹とは異なり、掻痒はなく、出現すると3〜4日続くのが特徴。まれに、腸管にも浮腫を生じることがあり、その場合、消化器症状を伴う。
- 気道内にも浮腫を生じることがあり、この場合、呼吸困難を併発し、死ぬこともある。
原因
降圧剤のACE阻害薬が原因のことがある。ACE阻害薬によりブラジキニンの産生が生じ、それが血管透過性の亢進を招くのが原因である。また、近年、アンギオテンシンII受容体拮抗薬でも生じる例も多く、注目されている。その他、遺伝性もあり、HANE(遺伝性血管神経浮腫)と呼ばれる。補体第一成分阻害因子(C1-INH)の先天的欠損である。この場合は補体の過剰な活性化により血中補体価の低下がおこる。
治療
- 抗ヒスタミン薬・抗アレルギー薬を使用するのが一般的。
- ステロイド内服薬も使用することも多い。
- 外用剤は、ステロイド外用剤が使用される。
- 血管浮腫に対しては、キニンの産生を抑制するためトラキネサム酸を使用することがある。
- 呼吸困難を合併していれば、気管挿管などの気道確保が必要である。
特異的なアレルギーをする病態
この項目では、蕁麻疹を伴うアレルギー反応のうち、特異的な病態を示すものを羅列している。
- ラテックスアレルギー(Latex allergy)
- 食物依存性運動誘発性アナフィラキシー(FDEIA:food-dependent exercise-induced anaphylaxis)
- 口腔アレルギー症候群(OAS:oral allergy syndrome)
出典
- 蕁麻疹診療ガイドライン(2013.07.04) 日本皮膚科学会
参考文献
関連項目
|
ウィキメディア・コモンズには、蕁麻疹に関連するメディアがあります。 |
- 皮膚科学 - 代表的疾患・検査が列記されている。
- 炎症
- 皮膚炎(湿疹)
- アナフィラキシーショック
- アレルギー
- 食物アレルギー
- サバ
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 環状紅斑と類症(鑑別診断を含む) (皮膚科セミナリウム(第90回)蕁麻疹と紅斑疹)
- 大井 綱郎
- 日本皮膚科学会雑誌 = The Japanese journal of dermatology 122(11), 2639-2645, 2012-11
- NAID 40019469715
- Sweet病 (皮膚科セミナリウム(第90回)蕁麻疹と紅斑疹)
- 中村 晃一郎
- 日本皮膚科学会雑誌 = The Japanese journal of dermatology 122(11), 2635-2638, 2012-11
- NAID 40019469709
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- 7歳の女児。発熱と咽頭痛とを主訴に来院した。
- 現病歴 昨夕から発熱と咽頭痛とが出現した。咳嗽や鼻汁はない。嚥下痛はあるが飲水は可能である。
- 既往歴 ペニシリン系抗菌薬で全身に蕁麻疹を生じたことがある。
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- 現症 意識は清明。体温39.2℃。脈拍104/分、整。血圧98/62mmHg。眼球結膜に充血を認めない。白苔を伴う両側の扁桃腫大とイチゴ舌とを認める。両側の前頭部に圧痛を伴う腫大したリンパ節を数個触知する。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。四肢と顔面とに皮疹や浮腫を認めない。
- 検査所見 尿所見:蛋白(-)、糖(-)、潜血(-)。血液所見:赤血球 470万、Hb 12.8g/dl、Ht 39%、白血球 14,500(好中球87%、好酸球1%、単球4%、リンパ球8%)、血小板 22万。血液生化学所見:尿素窒素 14mg/dl、クレアチニン 0.5mg/dl、AST 24IU/l、ALT 21IU/l、LD 325IU/l(基準280-588)、ALP 512IU/l(基準338-908)、Na 142mEq/l、K 4.2 mEq/l、Cl 101 mEq/l。CRP 9.2 mg/dl。
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[正答]
※国試ナビ4※ [106E042]←[国試_106]→[106E044]
[★]
- 55歳の女性。背部の痛みを主訴に来院した。
- 現病歴:5日前から左の背部に痛みを自覚していた。痛みは、左の肩甲下角から側胸部にかけて皮膚表面がピリピリする感じであった。昨日鏡で患部を見たところ、皮膚病変が出現していたため受診した。
- 既往歴: 51歳時に胃癌で手術を受けた。サバを食べた後、全身に蕁麻疹を生じたことがある。
- 生活歴:夫と長女との3人暮らし。ネコを6匹飼っている。
- 家族歴:長女がアトピー性皮膚炎である。
- 現 症:身長152cm、体重55kg。体温37.0℃。脈拍72/分、整。血圧120/72mmHg。呼吸数14/分。左の肩甲下角から側胸部にかけて皮膚病変を認める。背部の写真(別冊No. 5)を別に示す。
- 診断と治療のために、患者に確認すべきことはどれか。
- a 喫煙歴
- b 水痘の既往
- c 東南アジアへの渡航歴
- d 野生動物との接触の有無
- e 長女のアトピー性皮膚炎の状況
[正答]
※国試ナビ4※ [106B055]←[国試_106]→[106B057]
[★]
- 55歳の女性。背部の痛みを主訴に来院した。
- 現病歴:5日前から左の背部に痛みを自覚していた。痛みは、左の肩甲下角から側胸部にかけて皮膚表面がピリピリする感じであった。昨日鏡で患部を見たところ、皮膚病変が出現していたため受診した。
- 既往歴: 51歳時に胃癌で手術を受けた。サバを食べた後、全身に蕁麻疹を生じたことがある。
- 生活歴:夫と長女との3人暮らし。ネコを6匹飼っている。
- 家族歴:長女がアトピー性皮膚炎である。
- 現 症:身長152cm、体重55kg。体温37.0℃。脈拍72/分、整。血圧120/72mmHg。呼吸数14/分。左の肩甲下角から側胸部にかけて皮膚病変を認める。背部の写真(別冊No. 5)を別に示す。
- 治療薬として適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [106B056]←[国試_106]→[106B058]
[★]
- 55歳の女性。背部の痛みを主訴に来院した。
- 現病歴:5日前から左の背部に痛みを自覚していた。痛みは、左の肩甲下角から側胸部にかけて皮膚表面がピリピリする感じであった。昨日鏡で患部を見たところ、皮膚病変が出現していたため受診した。
- 既往歴: 51歳時に胃癌で手術を受けた。サバを食べた後、全身に蕁麻疹を生じたことがある。
- 生活歴:夫と長女との3人暮らし。ネコを6匹飼っている。
- 家族歴:長女がアトピー性皮膚炎である。
- 現 症:身長152cm、体重55kg。体温37.0℃。脈拍72/分、整。血圧120/72mmHg。呼吸数14/分。左の肩甲下角から側胸部にかけて皮膚病変を認める。背部の写真(別冊No. 5)を別に示す。
- この病変を特徴づける皮疹の種類はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [106B054]←[国試_106]→[106B056]
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- 11歳の男児。呼吸困難のため搬入された。学校給食で食パンとシチューを食べた後、昼休みに校庭でサッカーをしていたときに皮膚掻痒感と蕁麻疹とが出現した。養護教諭が保健室で休ませて様子をみていたところ、患児が呼吸困難と気分不快とを訴えたため、救急車を要請した。意識は清明。体温36.8℃。脈拍92/分、整。血圧86/48mmHg。呼吸数32/分。 SpO2 90%(room air)。ぐったりとしている。顔面と四肢とに膨疹が散在している。胸部で喘鳴を聴取する。 1か月前にも同様のエピソードがあったという。
- 病態として最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [106D035]←[国試_106]→[106D037]
[★]
- 2歳の男児。自宅でぐったりしているところを見つけた母親に伴われて来院した。発見時、患児のそばにジュースの空き缶が転がっており、畳に液体がこぼれていた。同日に自宅を訪問していた父親の同僚が、その缶を灰皿代わりにたばこを吸っていたという。
- 注意すべき中毒症状はどれか。 2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [106E055]←[国試_106]→[106E057]
[★]
- 3歳の男児。友人の家でカステラを食べた後に突然嘔吐し、全身蒼白になり、搬入された。卵を食べて蕁麻疹が出たことがあった。意識はもうろうとしている。四肢は冷たい。脈拍140/分、整。
- 最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [104H024]←[国試_104]→[104H026]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [[[ ]]]←[国試_114]→[114A002]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [103B006]←[国試_103]→[103B008]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [108G012]←[国試_108]→[108G014]
[★]
[正答]
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[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [107G013]←[国試_107]→[107G015]
[★]
[正答]
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[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [100G110]←[国試_100]→[100G112]
[★]
- 英
- allergy
- 同
- アレルギー反応 allergic reaction
- 関
- 過敏症 hypersensitivity
クームス分類
クームス分類
診療ガイドライン
- http://www.allergy.go.jp/allergy/guideline/index.html
検査
[★]
- 英
- anaphylaxis
- 同
- アナフィラキシー反応 anaphylactic reaction
- 関
- アナフィラキシーショック、プラウスニッツ・キュストネル反応、アナフィラキシー様反応
定義
- 特定の物質によって惹起されるIgE抗体を介したI型アレルギー反応(即時型アレルギー反応)
- 抗原によって感作された状態で、同一抗原が投与されたときに見られる
- 抗生物質、造影剤、異種抗血清、ホルモン、非ステロイド系抗炎症薬、吸入アレルゲンワクチン、ハチ毒、蛇毒、エビやカニなどの食物、運動などが原因となる。
- 参考1
- 食物、薬物、ハチ毒などが原因で起こる、即時型アレルギー反応のひとつの総称。皮膚、呼吸器、消化器など多臓器に全身性に症状が現れる。
- 血圧低下や意識喪失などを引き起し生命をおびやかす危険な状態はアナフィラキシーショックと呼ばれる。
病型
症状
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自覚症状
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他覚症状
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全身症状
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熟感,不安感,無力感
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冷汗
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循環告症状
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心惇克進,胸内苦悶
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血庄低下,脈拍微弱,脈拍頻数 チアノーゼ
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呼吸菩症状
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鼻閉,喉頭狭窄感, 胸部絞拒感
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くしやみ,咳発作,喘鳴, 呼吸困難,チアノーゼ
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消化器症状
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悪心,腹痛,腹鳴,便意, 尿意,口内異物感、異味感
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嘔吐,下痢,糞便,尿失禁
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粘膜・皮膚症状
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皮膚掻痒感
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皮膚蒼白,皮膚のー過性紅潮 尋麻珍,眼瞼浮庫, ロ腔粘膜浮腫
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神経症状
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口唇部しびれ感,四肢末端 のしぴれ感,耳鳴,めまい, 限の前が暗くなる
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痙攣,意識喪失
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- 救急・集中治療 vol.22,no.7-8,2010 p.793
アナフィラキシーのグレード
- 参考1
Grade
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皮膚
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消化器
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呼吸器
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循環器
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精神神経
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1
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限局性掻痒感、発赤、じんましん、血管性浮腫
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口腔内掻痒感、違和感、軽度口唇腫脹
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-
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-
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-
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2
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全身性掻痒感、発赤、じんましん、血管性浮腫
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上記に加え、悪心、嘔吐
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鼻閉、くしゃみ
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-
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活動性変化
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3
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上記症状
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上記に加え、繰り返す嘔吐
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鼻汁、明らかな鼻閉、咽頭喉頭の掻痒感/絞扼感
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頻脈(+15/分)
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上記に加え、不安
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4
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上記症状
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上記に加え、下痢
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嗄声、犬吠様咳嗽、嚥下困難、呼吸困難、喘鳴、チアノーゼ
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上記に加え、不整脈、軽度血圧低下
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軽度頭痛、死の恐怖感
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5
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上記症状
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上記に加え、腸管機能不全
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呼吸停止
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重度徐脈、血圧低下、心拍停止
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意識消失
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対処
- Grade3(咽頭喉頭の絞扼感)、 Grade4以上が出現した場合 → アドレナリン自己注射薬 or 1.0mg/ml を 0.01mg/kgだけ使用。小児の場合、極量は0.3mg
参考
- 1. アレルギー情報センター > ガイドライン > 食物アレルギー
- http://www.allergy.go.jp/allergy/guideline/index.html
[★]
- 英
- eosinophilia
- 同
- 好酸球増加症、好酸球増加、好酸球増多症、好酸球性白血球増加症 eosinophilic leukocytosis
- 関
- 好酸球
[show details]
定義
- 好酸球増加症
好酸球増多をきたす疾患
QB.G-240
医学辞書
pocket medicine
誰も教えてくれなかった 血算の読み方・考え方
寄生虫疾患:旋毛虫症、条虫症、回虫症、日本住血吸虫症、肺吸虫症、ジストマ症、アニサキス症、フィラリア症
参考
- http://medical.radionikkei.jp/suzuken/final/030828html/index_2.html
[★]
- 英
- loose skin, dermatochalasis, dermatochalazia, chalastodermia
- ラ
- cutis laxa
- 同
- 弛緩性皮膚, halazodermia, dermatomegaly
- ICD-10
- Q828
- 関
- 遺伝性皮膚疾患
概念
- NEL.2717
- heterogenousな疾患概念
- 常染色体劣性(fibulin 5 gene)、常染色体優性(elastin and fibulin5 gene)、後天性
- 後天性のcutis laxaは無熱性疾患、炎症性皮膚疾患(紅斑性狼瘡、多型紅斑、アミロイドーシス、蕁麻疹、血管浮腫、ペニシリン過敏反応)に罹患した後に生じたり、あるいはペニシラミンを摂取した女性からの出生児に見られる。
遺伝子座
gene/locus
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name
|
location
|
OMIM#
|
ADCL1
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cutis laxa, autosomal dominant 1
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14q32.1, 7q11.2
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123700
|
ADCL2
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cutis laxa, autosomal dominant 2
|
|
614434
|
ARCL1A
|
cutis laxa, autosomal recessive, type IA
|
14q32.1, 11q13
|
219100
|
ARCL1B
|
cutis laxa, autosomal recessive, type IB
|
|
614437
|
ARCL1C
|
cutis laxa, autosomal recessive, type IC
|
19q13.1-q13.2
|
613177
|
ARCL2A
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cutis laxa, autosomal recessive, type IIA
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12q24.3
|
219200
|
ARCL2B
|
cutis laxa, autosomal recessive, type IIB
|
17q25.3
|
612940
|
ARCL3A
|
cutis laxa, autosomal recessive, type IIIA
|
|
219150
|
ARCL3B
|
cutis laxa, autosomal recessive, type IIIB
|
|
614438
|
|
cutis laxa, neonatal, with marfanoid phenotype
|
|
614100
|
鑑別診断
[★]
- 英
- type I allergic reaction, type I hypersensitivity
- 同
- I型アレルギー反応、即時型アレルギー反応 immediate allergic reaction、IgE依存型アレルギー反応 IgE-dependent allergic reaction、即時型過敏反応 immediate-type hypersensitivity immediate type hypersensitivity
- 関
- アレルギー
概念
免疫反応の主体
抗原
エフェクター機構
アレルギー疾患の例
アレルゲン
検査方法
immediate reaction and late-phase reaction (IMM.571)
- 30分
- 肥満細胞からのヒスタミン・プロスタグランジンの放出、血管透過性を亢進させる物質の素早い合成による
- 8-12時間
- 肥満細胞が放出したchemokineにより白血球細胞が遊走してくることによる
[★]
- 英
- physical urticaria
- 関
- 物理性じん麻疹、物理性じんま疹、物理的蕁麻疹
[★]
- 英
- acute urticaria
- 関
- 急性じん麻疹、急性じんま疹
[★]
- 英
- urticarial
- 関
- じんま疹、蕁麻疹、じん麻疹
[★]
- 英
- allergic urticaria
- 関
- 蕁麻疹
[★]
- 英
- familial cold urticaria, FCU
[★]
- 日
- ましん
- 英
- measles, rubeola
- 同
- はしか、麻しん
- 関
- 麻疹ウイルス、感染症法、ワクチン、学校伝染病。修飾麻疹
特徴
病原体
疫学
感染経路
- 空気感染
- 上気道粘膜に進入・増殖 → 所属リンパ節で増殖 → ウイルス血症 → 全身諸臓器で増殖
- 感染性のある時期は、前駆症状(鼻汁、咳嗽、全身倦怠感、結膜充血)が出現する直前から発疹出現後4日間である。
潜伏期
経過、症状
- NDE.437
- 1. カタル期:1-5病日:発熱、くしゃみ、鼻水、目脂。コプリック斑
-
- 白血球が劇的に低下し、2000-3000まで落ち込むことがある。
- カタル期終わりの1-2病日に解熱してコプリック斑が発生
- カタル期の鼻汁、唾液、涙液、気道分泌液は感染性有り
- 2. 発疹期:6-10病日:発熱。発疹は耳後部、頚部から始まり体幹から四肢へ。色素沈着を残す ⇔風疹
細胞性免疫の低下
- リンパ球への感染→細胞性免疫が低下
- 結核に罹患している場合、粟粒結核に進展することがある
合併症
晩期合併症
- M蛋白の欠損した麻疹ウイルスによる、らしい
- 麻疹に感染し、小児期に知能低下、ミオクローヌスなどを、初発症状として発症し、意識障害をきたし致命的となる。
妊娠
検査
診断
- 原則的には血清学的検査でペア血清による4倍以上の抗体価の上昇を証明する。ただし、検体を凍結保存する必要があり、2回目の検体は感染後2週間後の血清を用いることになり、迅速な診断には向かない。RT-PCRは効果であり、商業レベルで普及しておらず、実臨床では麻疹IgMの抗体価でもって診断をしているのが現状である。
鑑別疾患
治療
- 対症療法
- 合併症の治療:肺炎、中耳炎などの細菌性二次感染が多く、予防のために抗菌薬投与が行われる
- 学校保健安全法では、解熱後3日経過するまで出席停止(NDE.438)
出席停止の解除は、主要症状が消退したあと7日?
予防
- 麻疹生ワクチン
- 免疫不全患者にはγグロブリン製剤(ガンマグロブリン筋注)
- 免疫があれば重症化しない
暴露後発症予防
- 麻疹抗体を持たない健常者が麻疹患者と接触した場合、72時間以内であれば麻疹ワクチンを接種することにより麻疹の発症を予防できる可能性がある。また発症しても症状を軽減しうる。
- 免疫不全者、1歳以下の乳児、妊婦などが暴露された場合や麻疹ワクチンが禁忌の人では、暴露後6日以内であれば、免疫グロブリンを投与することにより、あるい程度の発症予防効果、症状軽減効果があるとされる。
予後
参考
uptodate
- 1. [charged] 麻疹の臨床症状および診断 - uptodate [1]
- 2. [charged] 麻疹の予防および治療 - uptodate [2]
- 3. [charged] 麻疹の疫学および伝染 - uptodate [3]