- ラ
- exanthema subitum, ES
- 同
- 突発性発疹症、小児バラ疹 roseola infantum [[]]、第六病 sixth disease
- 関
- ヒトヘルペスウイルス6, ヒトヘルペスウイルス7
病原体
潜伏期間
疫学
- 1-2歳まででほとんどが感染
- 症例の90%が1歳以下で発症
感染経路
症状
- 発熱(38-39℃)
- 発疹:麻疹様の全身性発疹で癒合せずに色素沈着を残さず2-3日で消退(NDE.440) ← むしろ風疹ぽくない?
- 軟便~下痢
- 軽度の咳
- 少数例で発熱時に熱性痙攣
合併症
経過
- 全経過は4-6日
- 発熱(38-39℃)→3-4日持続
- 解熱後、顔面と体幹に麻疹様発疹を呈する → 2-3日で消退
治療
予後
参考
- 1. [charged] Roseola infantum (exanthem subitum) - uptodate [1]
- 2. 症状 - 写真
- http://www.nct9.ne.jp/kodomo-c/newpage48.htm
国試
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2012/11/20 13:53:12」(JST)
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突発性発疹(とっぱつせいほっしん)は、ヒトヘルペスウイルス6型(HHV-6)初感染による感染症。一部、ヒトヘルペスウイルス7型(HHV-7)によるものも存在する。
「突発疹」「突発性発疹症」とも。俗に「知恵熱」と呼ばれる。
目次
- 1 原因
- 2 病態
- 3 症状
- 4 検査
- 5 合併症
- 6 予防・治療
- 7 関連項目
- 8 外部リンク
|
原因
ヒトヘルペスウイルス6型または7型初感染による。感染源は主に家族からの水平感染と考えられる。
突発性発疹罹患後、ウイルスは唾液腺の細胞などに潜伏感染し、生涯持続する。一方で感染症に対しては終生免疫を得る。水痘・帯状疱疹ウイルスと違い再活性化はまれであるが、起こった場合には重症となりうる。潜伏感染したウイルスは断続的に主に唾液中に排泄され、水平感染を起こす。
病態
ウイルス感染後の潜伏期間は10〜14日程度と考えられている。発熱の2日程度前から、血液中にウイルスを検出できる。発熱の期間は3〜4日間で、その後は血中に中和抗体が出現し、ウイルスは検出できなくなる。唾液腺細胞のほか、単球やマクロファージなどにもウイルスが潜伏感染すると考えられている。神経系への親和性が高く、熱性痙攣患者の髄液中にHHV-6のDNAを検出できることも多い。
好発年齢は4ヶ月〜1歳で、季節との関連性はみられない。HHV-6のほうがHHV-7よりも初感染は早い傾向がある。
症状
39〜40℃の突然の発熱で発症する。概して全身状態は良好である。発熱時に、軽度の咳や下痢を伴うことがある。中枢神経に感染しやすく、日本人では10%ほどが熱性痙攣を合併する(日本人は欧米人と比べ、熱性痙攣が多いことが疫学調査で明らかになっている)。大泉門の膨隆はさらに多いが、重篤な神経症状を起こすことはまれである。
3〜4日の有熱期の後、解熱するとともに全身に発疹が出現する。発疹は小豆大程度までの浮腫性紅斑(わずかに盛り上がった紅い発疹)であり、教科書的には癒合傾向を示さないとされているが、実際には多少癒合している症例が珍しくない。発疹は3〜4日で瘢痕を残さず治癒する。色素沈着も残さない。
欧米人のHHV-6初感染では発熱のみで発疹がみられないことが多いと報告されており、この差が人種差によるものか生活習慣や環境の差によるものかの検討が必要である。
検査
白血球増多はみられず、CRP上昇もないか、あっても極軽度である。極軽度のトランスアミナーゼ上昇がみられることがある。
ウイルス感染に対する一般的な検査法は、血清抗体価測定である。HHV-6,7各々に、IgG,IgM抗体を測定できる。IgM陽性でIgG陰性ならば初感染を意味し、IgM陰性でIgG陽性の場合は、既に感染したことがあり免疫ができている。
患者血液からウイルス分離またはウイルスDNAを検出することができるが、一般的には行われない。しかしDNA検出(PCR)は迅速に結果が得られるため、造血幹細胞移植後など免疫不全状態の患者や臓器移植後のHHV-6再活性化症候群のように重篤なHHV-6感染症では、有力な検査となる。
重症の熱性痙攣や脳炎などで髄液を採取した場合、髄液からのDNA検出により中枢神経感染を証明できる可能性が高い。
合併症
- 熱性痙攣
- 日本人の場合、約10%に熱性痙攣の合併がみられる。ほとんどは5分以内におさまり、後遺症を残さない。
- 脳炎
- 発熱中、または解熱して発疹が出現したあとに、意識障害や痙攣の群発(繰り返し起こる痙攣)、重積(30分以上止まらない痙攣)で発症する。
- 髄液細胞数は正常ないし軽度の増加にとどまるが、髄液中にウイルスDNAを検出できることが多い。数日の間痙攣を反復した例でも予後良好であることがある一方、致死的であったり重症後遺症となる例も報告されており、突発性発疹に伴う脳炎の予後を予測するのは困難である。
- ウイルスが直接中枢神経系に侵入している(一次性脳炎)例のほか、感染後の免疫反応により中枢神経が障害される(二次性脳炎)例が存在すると考えられている。
- その他、まれにではあるが劇症肝炎、血球貪食症候群、心筋炎など重篤な合併症の報告がある。
- 造血幹細胞移植後の患者や臓器移植後の患者など免疫抑制状態にある患者で、HHV-6の再活性化による症状が出現することがある。発熱、発疹、多臓器不全、ショックなど重篤な症状がみられる危険な合併症である。
予防・治療
ワクチンがないため予防法はないが、基本的には予後良好な疾患であり、特異的な治療は必要がない。解熱剤、輸液など必要に応じて対症療法を行う。熱性痙攣も、数分内におさまって意識が回復する場合には心配がない。
脳炎などの重篤な合併症があり、血清や髄液にウイルスDNAが証明される例では、ガンシクロビルやフォスカルネットの投与が考慮されるが、有効性についての科学的根拠は不十分である。
関連項目
- ヘルペスウイルス科
- 発熱と発疹を起こす病気の一覧
- 皮膚科学
外部リンク
- 突発性発疹 (国立感染症研究所 感染症情報センター)
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 抗カルジオリピンIgG 抗体の誘導はヒトヘルペスウイルス6 型の初感染に関連する
- TOYOSHIMA Mitsuo,OKUNO Toshiomi,MAEGAKI Yoshihiro,YONEE Chihiro,MARUYAMA Shinsuke,NEROME Yasuhito,TAKEI Syuji,KAWANO Yoshifumi,豊島 光雄,奥野 壽臣,前垣 義弘,米衛 ちひろ,丸山 慎介,根路銘 安仁,武井 修治,河野 嘉文
- 鹿児島大学医学雑誌=Medical journal of Kagoshima University 66(1), 5-13, 2014-12-01
- … 対象は第一の研究とは別の乳幼児であり、発熱やHV-6の初感染(突発性発疹)が疑われた62人(生後7~23か月)とした。 …
- NAID 120005549924
- 心身相関の源流にある「疲労」を科学する(2013年,第54回日本心身医学会総会ならびに学術講演会(横浜))
- 近藤 一博
- 心身医学 54(9), 828-833, 2014-09-01
- … 定して予防することが必要となる.われわれはこの目的のために,人の意思では変化しない疲労のバイオマーカーを検索し,唾液中に放出されるヒトヘルペスウイルス(HHV-)6による疲労測定法を開発した.HHV-6は突発性発疹の原因ウイルスで,ほとんどの人の体内でマクロファージと脳内アストロサイトに潜伏感染している.マクロファージで潜伏感染しているHHV-6は,1週間程度の疲労の蓄積に反応して再活性化し,唾液中に放出さ …
- NAID 110009841116
- プライマリケア・マスターコース 日常診療ケーススタディ その場の1分、その日の5分(CASE 19)突発性発疹で発疹が出てくるのはいつごろか?
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- 次の文を読み、53-55の問いに答えよ。
- 1歳6か月の男児。1歳6か月児健康診査のため来院した。
- 出生・発育歴 在胎38週、頭位分娩にて出生した。出生時の身長48.0cm、体重2,750g、頭囲33cm。 Apgarスコア8点(1分)。頚定4か月、お坐り8か月、つたい歩き1歳、歩行1歳2か月。喃語は発するが、有意語はない。軟飯90gと歯茎で噛める固さの副菜とを1日3回、卵は全卵を1日1個、牛乳を1日1,000ml与えている。調理用油脂類と砂糖をそれぞれ1日12g使用している。
- 既往歴 8か月時に突発性発疹。 1歳2か月時に熱性けいれん。
- 家族歴 特記すべきことはない。
- 現 症 意識は清明。身長80.0cm、体重14.0kg、頭囲53cm、胸囲47cm、Kaup指数21.8。大泉門は閉鎖している。眼瞼結膜に貧血を認めない。眼球結膜に黄染を認めない。頭部に小豆大のリンパ節を右に4個触知する。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、右肋骨弓下に肝を1.5cm触知する。筋緊張は正常で、腱反射の亢進を認めない。
- a 軟飯を粥にする。
- b 牛乳の量を減らす。
- c 卵は卵黄のみとする。
- d 調理用油脂類の量を増やす。
- e 副菜は舌でつぶせる固さにする。
[正答]
※国試ナビ4※ [105B054]←[国試_105]→[105B056]
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- 出生・発育歴 在胎38週、頭位分娩にて出生した。出生時の身長48.0cm、体重2,750g、頭囲33cm。 Apgarスコア8点(1分)。頚定4か月、お坐り8か月、つたい歩き1歳、歩行1歳2か月。喃語は発するが、有意語はない。軟飯90gと歯茎で噛める固さの副菜とを1日3回、卵は全卵を1日1個、牛乳を1日1,000ml与えている。調理用油脂類と砂糖をそれぞれ1日12g使用している。
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- 家族歴 特記すべきことはない。
- 現 症 意識は清明。身長80.0cm、体重14.0kg、頭囲53cm、胸囲47cm、Kaup指数21.8。大泉門は閉鎖している。眼瞼結膜に貧血を認めない。眼球結膜に黄染を認めない。頭部に小豆大のリンパ節を右に4個触知する。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、右肋骨弓下に肝を1.5cm触知する。筋緊張は正常で、腱反射の亢進を認めない。
[正答]
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- 出生・発育歴 在胎38週、頭位分娩にて出生した。出生時の身長48.0cm、体重2,750g、頭囲33cm。 Apgarスコア8点(1分)。頚定4か月、お坐り8か月、つたい歩き1歳、歩行1歳2か月。喃語は発するが、有意語はない。軟飯90gと歯茎で噛める固さの副菜とを1日3回、卵は全卵を1日1個、牛乳を1日1,000ml与えている。調理用油脂類と砂糖をそれぞれ1日12g使用している。
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[正答]
※国試ナビ4※ [105B052]←[国試_105]→[105B054]
[★]
- 1歳7か月の女児。脾腫の精査を目的に来院した。 1歳6か月児健康診査で脾腫を指摘された。出生後の発育と発達とは正常である。眼球結膜に軽度の黄染を認める。腹部で肝を1cm、脾を4cm触知する。血液所見:赤血球 347万、Hb 8.7g/dl、Ht 27%、白血球 12,100、血小板 36万。血液生化学所見:総蛋白 6.4g/dl、アルブミン 4.2g/dl、総ビリルビン 2.0mg/dl、AST 41IU/l、ALT 23IU/l、ALP 558IU/l(基準361-958)、ハプトグロビン 10mg/dl(基準19-170)。末梢血塗抹May-Giemsa染色標本(別冊No.17)を別に示す。
- 合併によって原疾患が急激に増悪する可能性があるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [105D042]←[国試_105]→[105D044]
[★]
- 8か月の乳児。高熱を主訴に来院した。2日前から39℃台の発熱、鼻汁および軟便を認めている。両親と3歳の兄との4人暮らし。機嫌は比較的良く、食欲は良好である。意識は清明。身長70cm、体重8.2kg。体温38.9℃。呼吸数24/分。心拍数120/分、整。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。咽頭は軽度発赤し、永山斑を認める。
- この児の家族への説明で適切なのはどれか。
- a 「熱が下がったときに全身に発疹が出る可能性があります」
- b 「妊娠している人にお子さんを接触させないでください」
- c 「お兄ちゃんに感染する可能性が高いです」
- d 「抗ウイルス薬を服用させてください」
- e 「入院が必要です」
[正答]
※国試ナビ4※ [105I053]←[国試_105]→[105I055]
[★]
- 1歳の女児。発熱を主訴に来院した。 2日前から咳と鼻汁とがみられ、昨日の夜から発熱を伴ったため受診した。 10か月時に突発性発疹を罹患した際、けいれんがみられ、単純型熱性けいれんと診断された。
- 体温39.0℃。脈拍116/分、整。呼吸数24/分。咽頭に著明な発赤を認める。口蓋扁桃は両側とも腫大しており、白苔が付着している。項部硬直を認めない。診察後、ベッドに仰臥していた患児が、突然けいれんし始めた。
- 対応として誤っているのはどれか。
- a 患児の四肢の動きを観察する。
- b けいれんの持続時間を確認する。
- c 患児の周囲にある物を取り除く。
- d 患児の口の中に舌圧子を挿入する。
- e 患児の顔が上を向いた状態を避ける。
[正答]
※国試ナビ4※ [106B039]←[国試_106]→[106B041]
[★]
- 23歳の女性。上口唇の小水疱と痛みとを主訴に来院した。2日前から上口唇部がぴりぴりしていた。今朝起きると小さい水疱が出ていた。3年前から年に1, 2回、上口唇に同様の水疱ができて、7~10日くらいで軽快するエピソードを繰り返していた。上口唇の写真を以下に示す。
- この病変を起こす病原体の初感染によって生じるのはどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [100F057]←[国試_100]→[100F059]
[★]
- 5歳の男児。発熱を主訴に来院した。3日前から38.5℃の発熱、咳、鼻汁、結膜充血および眼脂が出現した。初診時に口腔粘膜発疹がみられた。受診後いったん解熱傾向がみられたが、翌日から高熱が再び出現し、さらに全身に皮疹が出現した。口腔粘膜の写真と体幹の写真とを以下に示す。
- 最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [100D012]←[国試_100]→[100D014]
[★]
- 1歳の男児。不機嫌と食欲不振とを主訴に来院した。昨夜から突然39℃台の発熱をきたしている。突発性発疹は罹患済みである。軟口蓋に紅彙を伴った小水疱を認めるが、口腔前方部と歯肉部とには認めない。
- この疾患について正しいのはどれか。
- a. 夏季に多い。
- b. 潜伏期は10~14日である。
- c. 四肢末端に発疹を伴う。
- d. 症状は10~14日続く。
- e. 抗ウイルス薬を投与する。
[正答]
※国試ナビ4※ [095G010]←[国試_095]→[095G012]
[★]
- 6歳の女児。昨日から微熱、咳嗽および鼻汁がみられ、ほぼ同時に全身に発疹が出現したため来院した。体温37.8℃。脈拍84/分。結膜はやや充血し、咽頭は軽度発赤している。発疹は粟粒大点状丘疹で顔面、頸部および胸腹部にみられる。耳後部に圧痛のあるリンパ節腫脹を認める。
[正答]
※国試ナビ4※ [100I036]←[国試_100]→[100I038]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [098H069]←[国試_098]→[098H071]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [100G082]←[国試_100]→[100G084]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [104A007]←[国試_104]→[104A009]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [106A003]←[国試_106]→[106A005]
[★]
- 感染症法に基づき、すべての医師がすべての患者の発生について届出を行うのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [111D009]←[国試_111]→[111D011]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [104I032]←[国試_104]→[104I034]
[★]
- 我が国の感染症対策において発生数の全数把握を行っているのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [109B006]←[国試_109]→[109B008]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [109F012]←[国試_109]→[109F014]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [101B097]←[国試_101]→[101B099]
[★]
- 1歳6ヶ月の幼児。顔面と躯幹とを中心に紅斑状丘疹が多数みられ、健康皮膚面も残されている。考えられる疾患はどれか。
- a. (1)(2)(3)
- b. (1)(2)(5)
- c. (1)(4)(5)
- d. (2)(3)(4)
- e. (3)(4)(5)
[★]
- 日
- ましん
- 英
- measles, rubeola
- 同
- はしか、麻しん
- 関
- 麻疹ウイルス、感染症法、ワクチン、学校伝染病。修飾麻疹
特徴
病原体
疫学
感染経路
- 空気感染
- 上気道粘膜に進入・増殖 → 所属リンパ節で増殖 → ウイルス血症 → 全身諸臓器で増殖
- 感染性のある時期は、前駆症状(鼻汁、咳嗽、全身倦怠感、結膜充血)が出現する直前から発疹出現後4日間である。
潜伏期
経過、症状
- NDE.437
- 1. カタル期:1-5病日:発熱、くしゃみ、鼻水、目脂。コプリック斑
-
- 白血球が劇的に低下し、2000-3000まで落ち込むことがある。
- カタル期終わりの1-2病日に解熱してコプリック斑が発生
- カタル期の鼻汁、唾液、涙液、気道分泌液は感染性有り
- 2. 発疹期:6-10病日:発熱。発疹は耳後部、頚部から始まり体幹から四肢へ。色素沈着を残す ⇔風疹
細胞性免疫の低下
- リンパ球への感染→細胞性免疫が低下
- 結核に罹患している場合、粟粒結核に進展することがある
合併症
晩期合併症
- M蛋白の欠損した麻疹ウイルスによる、らしい
- 麻疹に感染し、小児期に知能低下、ミオクローヌスなどを、初発症状として発症し、意識障害をきたし致命的となる。
妊娠
検査
診断
- 原則的には血清学的検査でペア血清による4倍以上の抗体価の上昇を証明する。ただし、検体を凍結保存する必要があり、2回目の検体は感染後2週間後の血清を用いることになり、迅速な診断には向かない。RT-PCRは効果であり、商業レベルで普及しておらず、実臨床では麻疹IgMの抗体価でもって診断をしているのが現状である。
鑑別疾患
治療
- 対症療法
- 合併症の治療:肺炎、中耳炎などの細菌性二次感染が多く、予防のために抗菌薬投与が行われる
- 学校保健安全法では、解熱後3日経過するまで出席停止(NDE.438)
出席停止の解除は、主要症状が消退したあと7日?
予防
- 麻疹生ワクチン
- 免疫不全患者にはγグロブリン製剤(ガンマグロブリン筋注)
- 免疫があれば重症化しない
暴露後発症予防
- 麻疹抗体を持たない健常者が麻疹患者と接触した場合、72時間以内であれば麻疹ワクチンを接種することにより麻疹の発症を予防できる可能性がある。また発症しても症状を軽減しうる。
- 免疫不全者、1歳以下の乳児、妊婦などが暴露された場合や麻疹ワクチンが禁忌の人では、暴露後6日以内であれば、免疫グロブリンを投与することにより、あるい程度の発症予防効果、症状軽減効果があるとされる。
予後
参考
uptodate
- 1. [charged] 麻疹の臨床症状および診断 - uptodate [2]
- 2. [charged] 麻疹の予防および治療 - uptodate [3]
- 3. [charged] 麻疹の疫学および伝染 - uptodate [4]
[★]
- 英
- Herpesviridae
- 同
- 疱疹ウイルス
- 関
- ヘルペスウイルス亜科、ウイルス
ヘルペス科に属するウイルスによる感染症 (SMB.526)
[★]
- 英
- human herpes virus, HHV
- 関
- ウイルス
[★]
- 関
- 発疹
SPE.63
[★]
[★]
- 英
- eruption, skin rash, lesion
- ラ
- exanthema
- 同
- 皮疹?
- 関
- 皮疹
- 出現時期、消長、同様のエピソードの有無、周囲での流行、接触、旅行歴、遺伝性疾患の有無、基礎疾患、予防接種状況
[★]
- 英
- burst、rash、burst、break out
- 関
- 群発、破裂、バースト、発疹、起こる、突発波、気早い
[★]
- 英
- sudden、episodic、cataplectic、subitum
- 関
- 間欠的、急、偶発性、急激、突然、挿話的