自覚症状 | 他覚症状 | |
全身症状 | 熟感,不安感,無力感 | 冷汗 |
循環告症状 | 心惇克進,胸内苦悶 | 血庄低下,脈拍微弱,脈拍頻数 チアノーゼ |
呼吸菩症状 | 鼻閉,喉頭狭窄感, 胸部絞拒感 |
くしやみ,咳発作,喘鳴, 呼吸困難,チアノーゼ |
消化器症状 | 悪心,腹痛,腹鳴,便意, 尿意,口内異物感、異味感 |
嘔吐,下痢,糞便,尿失禁 |
粘膜・皮膚症状 | 皮膚掻痒感 | 皮膚蒼白,皮膚のー過性紅潮 尋麻珍,眼瞼浮庫, ロ腔粘膜浮腫 |
神経症状 | 口唇部しびれ感,四肢末端 のしぴれ感,耳鳴,めまい, 限の前が暗くなる |
痙攣,意識喪失 |
観察部位 | 症状 |
気道 | 口腔内浮腫、喉頭浮腫、嗄声、気管支痙攣、鼻炎症状 |
呼吸 | 呼吸困難、喘鳴 |
循環 | 血管拡張と血液透過性亢進によるショック、冷感、不整脈 |
消化器 | 嘔気、嘔吐、腹痛、下痢 |
精神 | めまい、意識レベル変容、不穏、錯乱、痙攣、失禁 |
皮膚 | 血管性浮腫、冷汗、蕁麻疹、紅斑、掻痒感、チアノーゼ、結膜充血 |
全身 | 脱力、悪寒 |
Grade | 皮膚 | 消化器 | 呼吸器 | 循環器 | 精神神経 |
1 | 限局性掻痒感、発赤、じんましん、血管性浮腫 | 口腔内掻痒感、違和感、軽度口唇腫脹 | - | - | - |
2 | 全身性掻痒感、発赤、じんましん、血管性浮腫 | 上記に加え、悪心、嘔吐 | 鼻閉、くしゃみ | - | 活動性変化 |
3 | 上記症状 | 上記に加え、繰り返す嘔吐 | 鼻汁、明らかな鼻閉、咽頭喉頭の掻痒感/絞扼感 | 頻脈(+15/分) | 上記に加え、不安 |
4 | 上記症状 | 上記に加え、下痢 | 嗄声、犬吠様咳嗽、嚥下困難、呼吸困難、喘鳴、チアノーゼ | 上記に加え、不整脈、軽度血圧低下 | 軽度頭痛、死の恐怖感 |
5 | 上記症状 | 上記に加え、腸管機能不全 | 呼吸停止 | 重度徐脈、血圧低下、心拍停止 | 意識消失 |
出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2016/05/21 09:44:55」(JST)
Anaphylaxis | |
---|---|
アナフィラキシー患者の背中にできた発疹
|
|
分類及び外部参照情報 | |
ICD-10 | T78.2 |
DiseasesDB | 29153 |
eMedicine | med/128 |
MeSH | D000707 |
アナフィラキシー(英: anaphylaxis)とは、ヒトや他の哺乳類で認められる、急性の全身性かつ重度なI型アレルギー反応の一つ。ギリシャ語である「ανα ana(反抗して)」と「φύλαξις phylaxis(防御)」を語源とする[1]。ほんの僅かなアレルゲンが生死に関わるアナフィラキシー反応(アナフィラキシーショック)を引き起こすことがある。アナフィラキシーは、アレルゲンの摂取、皮膚への接触、注射や時に吸入により惹起され得る[2]。
アナフィラキシーの症状は、IgEと他のアナフィラトキシンの反応が関与する。すなわち、これらの物質は肥満細胞からヒスタミンや他の媒介物質(メディエーター)を遊離(脱顆粒)させ、さらにヒスタミンは細動脈の血管拡張や肺の細気管支の収縮、気管支痙攣(気管の収縮)を引き起こす。
ヒスタミンや他のメディエーターは身体の別器官の組織で遊離されるが、これらが(血流等を介して他の部位に運ばれ)気管収縮とこれに伴う喘鳴や呼吸困難、そして胃腸症状(腹痛、さしこみ、嘔吐、下痢など)を引き起こす。ヒスタミンは血管拡張(これに伴う血圧低下)と血流から組織への体液漏出(これに伴う血流量低下)を引き起こし、これらが影響してショック症状を呈する。体液が肺胞に漏出することもあり、これが肺水腫を引き起こす。
アナフィラキシーで見られる症状には以下のようなものがある。
アナフィラキシーの症状は非常に多彩で、全身にあらゆる症状が出現する可能性があり、またアナフィラキシー患者の90%に皮膚症状があり、粘膜・呼吸器・消化器症状が現れる傾向がある[3]。大きく分けて軽症、中等症、重症の3段階があり、発症の状態観察により、軽症・中等症では患者の安静と内服薬の服用などで対処、重症まで進行するようであれば緊急要請として119番通報し、救急車を呼び、またエピペン携行薬を所持している場合は躊躇せず速やかに使用するように定められている[3]。 また、学校においては、各県教育委員会の配布による食物アレルギー、アナフィラキシー対応の手引に従うように指導されている[3]。
アナフィラキシーショックはI型アレルギー反応の一つである。外来抗原に対する過剰な免疫応答が原因で、好塩基球表面のIgEがアレルゲンと結合して血小板凝固因子が全身に放出され、毛細血管拡張を引き起こすためにショックに陥る。
ハチ毒(Bee venom)・食物・薬物等が原因となることが多い。アナフィラキシーの症状としては全身性の蕁麻疹と以下のABCD(喉頭浮腫、喘鳴、ショック、下痢、腹痛)のうちどれかがある。なお、アナフィラキシーショックは二峰性の経過をとるものがしばしばみられるので、院内で経過観察(約8時間、重症例では24時間)をしなければならない。アナフィラキシーはIgEを介して肥満細胞が脱顆粒して起こるが、IgEを介さず肥満細胞が脱顆粒を起こすアナフィラキトイド(類アナフィラキシー反応)と呼ばれる反応もある。類アナフィラキシー反応として造影剤アレルギーなどが有名である。その他、ラテックスアレルギー・口腔アレルギー症候群・食物依存性運動誘発性アナフィラキシーなど、特異的なアレルギーがあり、アナフィラキシーショックを起こす場合がある。
治療としてはアドレナリンの筋肉注射(商品名:エピペン[4])が有効である。アドレナリン(ボスミン0.3mg)筋注(皮下注では血管が収縮するので作用が遅くなる)はβ2作用で肥満細胞の脱顆粒を抑制する働きがある。アドレナリンは10分ほどで効果が出るはずなので、反応がなければ2回か3回繰り返すことが必要な場合もある。また、高血圧でβブロッカー(まれにαブロッカーやACE阻害薬でも)を服用している患者ではアドレナリンが効かないことがあるので、この場合はグルカゴン1mgから5mgが効果があり、使用される(交感神経を介さず、cAMPを増やすことで効果が出る)。ステロイドや抗ヒスタミン薬は4時間くらい効果がでるのにかかるので救急では使えずに注意が必要であるが、遷延性や二峰性の後半の反応を予防するためにステロイドを用いることはある。また、鯖を食べた場合にアナフィラキシーのような症状を示す場合もあるが、鯖の場合はヒスタミンを含んでおり肥満細胞を介するものではないので、抗ヒスタミン薬やステロイドで充分である。
全文を閲覧するには購読必要です。 To read the full text you will need to subscribe.
国試過去問 | 「103C028」「106G060」「102I064」「105F017」「108E013」「114A001」「098G044」「108G034」「112C017」「105I020」「107G014」「109B038」「075B075」「105I028」 |
リンク元 | 「呼吸困難」「蕁麻疹」「アナフィラキシーショック」「食物アレルギー」「食物依存性運動誘発アナフィラキシー」 |
拡張検索 | 「アナフィラキシー遅延反応物質」「アナフィラキシー誘発」「局所性アナフィラキシー」「受動皮膚アナフィラキシー」 |
※国試ナビ4※ [103C027]←[国試_103]→[103C029]
E
※国試ナビ4※ [106G059]←[国試_106]→[106G061]
AC
※国試ナビ4※ [102I063]←[国試_102]→[102I065]
A
※国試ナビ4※ [105F016]←[国試_105]→[105F018]
C
※国試ナビ4※ [108E012]←[国試_108]→[108E014]
D
※国試ナビ4※ [[[ ]]]←[国試_114]→[114A002]
E
※国試ナビ4※ [098G043]←[国試_098]→[098G045]
BD
※国試ナビ4※ [108G033]←[国試_108]→[108G035]
BD
※国試ナビ4※ [112C016]←[国試_112]→[112C018]
B
※国試ナビ4※ [105I019]←[国試_105]→[105I021]
E
※国試ナビ4※ [107G013]←[国試_107]→[107G015]
ACD
※国試ナビ4※ [109B037]←[国試_109]→[109B039]
D
※国試ナビ4※ [105I027]←[国試_105]→[105I029]
慢性呼吸困難 | 急性呼吸困難 | ||
呼吸器疾患 | 閉塞性障害 | 慢性閉塞性肺疾患 肺リンパ脈管筋腫症 びまん性汎細気管支炎 気管支拡張症 |
気管支喘息発作 アナフィラキシー 上気道閉塞 気道内異物 肺炎・細気管支炎 慢性呼吸器疾患の急性増悪 緊張性気胸 |
拘束性障害 | 肺線維症 間質性肺炎 | ||
混合性障害 | 塵肺 | ||
循環器疾患 | 肺高血圧症 慢性心不全 狭心症 |
急性冠症候群 急性心不全 非心原性肺水腫 致死性不整脈 肺血栓塞栓症 慢性呼吸器疾患に伴う右心不全 | |
血液疾患 | 貧血 | 急性出血 | |
神経筋疾患 | 重症筋無力症 ギラン・バレー症候群 筋萎縮性側索硬化症 進行性筋ジストロフィー |
||
代謝疾患 | 甲状腺機能亢進症 | 糖尿病性ケトアシドーシス 尿毒症性アシドーシス | |
腎疾患 | 腎性貧血 | 糖尿病腎症に伴う肺水腫 急速進行性糸球体腎炎の肺障害 | |
中枢神経系疾患 | 脳炎 脳腫瘍 髄膜炎 |
||
精神神経系疾患 | 過換気症候群 神経症性障害 心身症 |
呼吸困難の原因となる病態・疾患 | ||
呼吸困難の機序 | 原因 | 病態.疾患 |
①換気(労作)の増加 | 低酸素血症 (hypoxemia) | チアノーゼをきたすCHD:Fallot四徴症など 高山病 肺動静脈瘻 肺実質病変:肺炎、腫瘍など 無気肺 肺塞栓症 新生児呼吸窮迫症候群 |
高炭酸ガス血症 | 閉塞性肺機能障害、肺胞低換気(「②換気能力の低下」参照) | |
アシドーシス(anaerobic and metabolic acidosis) | 心疾患:肺動脈弁狭窄症、MSによる心拍出量の低下 重症貧血 妊娠 腎不全 糖尿病 | |
発熱 | 感染症など | |
②換気能力の低下 | 閉塞性肺機能障害 | 気道の閉塞:喉頭炎、声帯麻痺、異物など 閉塞性肺疾患:慢性気管支炎、慢性肺気腫、気管支喘息、DPB |
拘束性肺機能障害 | 肺高血圧症:左心不全、MS 肺切除 胸水の貯留 気胸 腫瘍、肺炎 食道裂孔ヘル二ア 胸郭成形、脊柱後弯・脊柱側弯、強直性脊椎炎 間質性肺炎(特発性、続発性) 塵肺、過敏性肺炎、サルコイドーシス、BO 反復性誤嚥性肺炎 Langerhans肉芽腫症 | |
肺胞低換気 | 神経・筋機能不全:ポリオ、多発性神経障害、MG、筋ジストロフィー 低K血症など | |
③心因性呼吸困難 | 不安、抑うつ、医原性 | 過換気症候群 |
CHD:先天性心疾患、MS:僧帽弁狭窄症、DPB:びまん性汎細気管支炎、BO:閉塞性細気管支炎、MG:重症筋無力症 |
軽症 | 中等症 | 重症 | |
症候 | 結膜炎、鼻炎、蕁麻疹、紅斑、血管浮腫 | 気管支痙攣、血圧低下(SBP 70-90) | 声門浮腫、血圧低下(SBP ≦70) |
治療 | 抗ヒスタミン薬 | 酸素投与、大量輸血(1L以上)、エピネフリン 0.3mg H1ブロッカー:ジフェンヒドラミン H2ブロッカー:シメチジン/ラニチジン ステロイド:メチルプレドニゾロン(ソルメドロール125mg) |
酸素投与、大量輸血(1L以上)、エピネフリン 0.3mg H1ブロッカー:ジフェンヒドラミン H2ブロッカー:シメチジン/ラニチジン ステロイド:メチルプレドニゾロン(ソルメドロール125mg) |
food dependent exercise induced anaphylaxis : 約 17,500 件 food dependent exercise-induced anaphylaxis : 約 17,400 件 food-dependent exercise-induced anaphylaxis : 約 17,500 件 食物依存性運動誘発性アナフィラキシー : 約 2,070 件 食物依存運動誘発性アナフィラキシー : 24 件 食物依存性運動誘発アナフィラキシー : 約 21,700 件 食物依存運動誘発アナフィラキシー : 約 23 件
アナフィラキシー遅延反応性物質 : 49 件 アナフィラキシー遅延反応物質 : 79 件
.