- 英
- contact dermatitis
- ラ
- dermatitis venenata
- 同
- 接触皮膚炎、かぶれ
- 関
- IV型アレルギー
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/11/30 02:05:54」(JST)
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接触皮膚炎(せっしょくひふえん)は、急性皮膚疾患の一つ。日常語でいうかぶれ。
目次
- 1 分類
- 2 症状
- 3 原因
- 4 診断・検査
- 5 治療
- 6 トピックス
- 7 関連項目
- 8 脚注
分類
- 一次刺激性接触皮膚炎 (ICD, Irritant Contact Dermatitis)
- 原因物質の接触によって皮膚の炎症を誘発する。原因物質の毒性の強さによって、症状の強さが決まる。アレルギーは無関係なので、誰でも起こりえる。
- アレルギー性接触皮膚炎 (ACD, Allergic Contact Dermatitis)
- 原因物質に触れると、皮膚の炎症細胞が感作される。次に、またその原因物質に接触することによって、皮膚の炎症細胞が活発に働き湿疹を誘発する。原因物質の毒性の強さと症状の強さは相関しない。
症状
- 掻痒を伴う発疹が、原因物質の接触した部分に出現する。
- 発疹の特徴として、最も典型的な湿疹の経過をたどる皮膚炎である。水疱・紅斑・丘疹など。
- 接触皮膚炎症候群という病態がある。原因物質の接触した以外の部分にも湿疹が広がることで、掻いて広がる場合をいう。さらにこれが全身に広がることがあり、自家感作性皮膚炎と呼ばれる。
- 歯科金属アレルギーの場合、詰め物により慢性的な口内炎を起こすことがある。
- 重症例では潰瘍を伴うこともある。
- 服などで密閉された体の一部分に汗が原因で発疹することがある[1]。
原因
- 一次刺激性接触皮膚炎 (ICD)
- 油・洗剤・石鹸など刺激の強い物質で起こる。
- おむつかぶれは、尿や便が細菌によって分解されできるアンモニアによる刺激で生じる。
- アレルギー性接触皮膚炎 (ACD)
- 化粧品・外用剤などの原因となる物質が皮膚に接触させることで、アレルギー反応が生じ発症することが有名である。
- 植物の原因として、サクラソウ・菊・マンゴー・銀杏が有名である。
- 歯科金属アレルギーも非常にみられる。
- アレルギーの原因物質で有名なものは、プリミン(サクラソウに含まれる)・ウルシオール(漆に含まれる)・パラフェニレンジアミン(ヘアカラーリング剤に含まれる)がある。
診断・検査
- 一次刺激性接触皮膚炎(ICD)
- アレルギーとは無関係なため、特に検査を行うことはしない。
- アレルギー性接触皮膚炎(ACD)
- 確実な診断は貼布試験である。パッチテストともいう。疑わしい物質を皮膚に貼付し、48時間後に皮膚の反応を見るという検査である。IV型アレルギーの代表的な検査法であり、陽性反応は、紅斑・浮腫・小水疱などの湿疹が貼付した部分にできる。(あくまでIV型アレルギーなので好酸球やIgEは関与しない。)金属アレルギーの場合は1週間たって陽性反応が出ることもあるため、診断に時間がかかる。
治療
- 原因物質の被曝を防ぐ。
- 汗による場合は通気性の良い衣類を着用し、体を締め付けない様にし、ベルトは強く締めすぎず、ストッキングはショートストッキングを使用する[1]。
- ステロイド外用剤を湿疹の部分に外用・塗布する。
- 痒みに対しては、抗アレルギー薬・抗ヒスタミン薬を使用する。
- 発疹の症状が強い場合や自家感作皮膚炎の場合は、ステロイド内服・注射等、全身投与が必要になることがある。
トピックス
- 日常生活では、化粧品、シャンプー、整髪料、染髪やパーマに使われる薬剤が原因で、肌や頭皮に接触皮膚炎が起こることが多い。特に、1990年代中盤以降に、染髪が一般化してからは顕著である。また、生まれつきや自然な髪色の変化で髪が黒くない人が、学校の頭髪チェックで「髪が黒くない」とみなされ、不当な理由で学校から黒染めされ、生徒が接触皮膚炎になったという問題も起きている[2][3]。
- 2005年開催の愛・地球博で、アフリカ共同館を中心にヘナを利用したタトゥー(ボディペインティング)が行なわれたが、それに含まれるパラフェニレンジアミンによるかぶれが多発し、問題になったことがある。
関連項目
脚注
- ^ a b 汗による接触性皮膚炎 通気の良い衣服と適度な保湿(2013年7月2日 産経新聞)
- ^ 兵庫県川西市立多田中学校・学校の黒染め措置により接触性皮膚炎となった問題
- ^ 宮城県立蔵王高校・黒染め強制問題
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- P2-03-3 体内のNK細胞が代償的な調整機能として働いたと考えられる接触性皮膚炎の1例(P2-03 アトピー性皮膚炎,皮膚アレルギー3,ポスターセッション,第23回日本アレルギー学会春季臨床大会)
- 圧迫弾性ストッキングに含まれる合成ゴムのネオプレーンによるアレルギー性接触性皮膚炎
- 緑内障点眼薬による接触性皮膚炎の1例 (特集 第63回日本臨床眼科学会講演集(6))
Related Links
- 接触性皮膚炎・接触皮膚炎はアレルギー性のものと思われがちですが、誰しもが湿疹などの症状を発症する可能性がある病気です。症状の出方や原因となり得る物、また病院での原因物質特定方法や、治療法をご紹介します。
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- 接触性皮膚炎を起こす可能性があるもの例(いろいろな物に起こす 可能性がありますが殆どの人は触っても平気です。) 毛染め、パーマ液、ゴムの軟化剤など 食べ物 レタス、にんにく、海老、かに、アロエなど 食べ物 ...
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- 英
- allergy
- 同
- アレルギー反応 allergic reaction
- 関
- 過敏症 hypersensitivity
クームス分類
クームス分類
診療ガイドライン
- http://www.allergy.go.jp/allergy/guideline/index.html
検査
[★]
- 英
- type IV allergic reaction
- 同
- IV型アレルギー反応、type IV hypersensitivity、遅延型アレルギー反応 delayed allergic reaction delayed type allergic reaction、遅延型過敏症 delayed-type hypersensitivity delayed type hypersensitivity DTH、遅延型過敏症アレルギー、遅延型アレルギー、遅延型過敏性免疫反応、遅延型過敏反応
- 関
- アレルギー
概念
関与する細胞・物質
- 1) 抗原提示細胞:マクロファージ、樹状細胞
- 2) 抗原に感作されたT細胞(IV型アレルギーの原因となっているT細胞 = TDTH)
- 2. T細胞が放出するサイトカイン(昔の言葉でリンホカイン)
- 3. 2.によって動員される細胞:T細胞、マクロファージ
アレルギー反応発現までの時間
病態生理
- 体内に侵入した抗原は樹状細胞やマクロファージなどの抗原提示細胞に貪食され分解されて、MHC class IIに抗原をのせてT細胞に提示する。T細胞は感作され、再び抗原刺激を受けるとINF-γやTNF-αなどのサイトカインを産生し炎症を惹起する。この反応は抗原進入後48時間程度でピークとなる。(SPE.291)
- ここで活性化されるT細胞がTh2細胞優位である場合、I型アレルギー反応の遅延型反応のような反応を呈する。
主な疾患
- アレルゲン:うるし、銀杏など、装飾品(めがね、イヤリング、時計など)、下着、外用薬、化粧品
- アレルゲンテスト:パッチテスト(皮膚貼付試験: アレルゲン貼付後24-48時間後に判定)
- 3. 慢性肉芽種症 chronic granuloma
- アレルゲン:結核、癩(らい)、サルコドーシスの原因となる病原体
IV型アレルギーを利用した検査
[★]
- 英
- seborrheic dermatitis
- ラ
- dermatitis seborrheica
- 同
- 脂漏性湿疹 seborrheic eczema eczema seborrhoicum
- 関
- 頭部白癬
臨床写真
概念
- 前額髪際部、耳介・耳周囲、外耳道、顔面(眉毛部、眉間、鼻周囲)、、前胸部、上背部正中、腋窩、正中線部、臍窩、外陰部などの皮脂腺の発達した部位に出現する皮膚炎で、外観上は油脂性鱗屑に被われた境界鮮明な紅斑が特徴的である。
症状
鑑別診断
参考
- 1. Diagnosis and treatment of seborrheic dermatitis.
- https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25822272
[★]
- 英
- autosensitization dermatitis, autosensitive dermatitis
- 同
- 自己湿疹化 autoeczematization
- 関
- id疹、イド反応 id reaction
- ある部位に限局していた病変の急な増悪によって、掻痒を伴う小丘疹や紅斑が全身に多発する病態
- 原因としては、内在性アレルギー性反応(イド反応)が原因とされている。原発巣における組織崩壊によって生成された変性蛋白、細菌および真菌成分、毒素などが抗原となり、これらが全身の血流にて全身の皮膚に運ばれ、そこでアレルギー反応をおこすことで皮疹を生じる。
- 初発の局所性湿疹は、貨幣状湿疹、うっ滞性皮膚炎、接触性皮膚炎、アトピー性皮膚炎、足白癬、熱傷などである。
[★]
- 英
- pruritus
- 関
- 掻痒、痒み、皮膚掻痒症
皮膚疾患による掻痒症 (IMD.249)
[★]
- 英
- acute toxic contact dermatitis
- 関
- 化学熱傷
[★]
- 英
- skin
- ラ
- cutis
- 関
- 皮膚の構造
[★]
- 関
- 炎光、炎症
[★]
- 英
- dermatitis
- 関
- 皮膚、皮膚炎症、湿疹
[★]
- 英
- contact、contact
- 関
- 連絡、密着
[★]
- 英
- accessibility
- 関
- 到達性、利便性