- 59歳の男性。易疲労感と発熱とを主訴に来院した。2か月ほど前から易疲労感を自覚していた。2週前に感冒様症状と37℃前後の微熱とを自覚し自宅近くの診療所で投薬を受けたが改善しなかった。身長 169cm、体重 66kg。体温 37.5℃。脈拍 92/分、整。血圧 118/72mmHg。眼瞼結膜は貧血様である。眼球結膜に黄染を認めない。頸部、腋窩および鼠径部の表在リンパ節を触知しない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。下腿に浮腫や紫斑を認めない。血液所見:赤血球 202万、Hb 6.9g/dL、Ht 19%、網赤血球 0%、白血球 59,400(桿状核好中球 10%、分葉核好中球 1%、単球 0%、リンパ球 5%、異型細胞 86%)、血小板5万。血液生化学所見:総蛋白 5.7g/dL、アルブミン 3.5g/dL、AST 34IU/L、ALT 45IU/L、LD 756IU/L(基準 176~353)、尿素窒素 19mg/dL、クレアチニン 0.9mg/dL、Fe 134μg/dL。骨髄染色体検査では46,XYであった。骨髄血塗抹May-Giemsa染色標本(別冊No. 16A)とペルオキシダーゼ染色標本(別冊No. 16B) とを別に示す。
- 最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [110I052]←[国試_110]→[110I054]
★リンクテーブル★
[★]
- 65歳の女性。繰り返す発熱、咳嗽および呼吸困難のため入院中である。10日前に発熱、咳嗽および呼吸困難のため来院した。胸部エックス線写真で全肺野に陰影が認められたため、ニューキノロン系薬を処方された。治療開始後1週間経過したが症状が増悪したため入院となった。入院後、血液培養や喀痰培養から原因菌は検出されなかった。ペニシリン系抗菌薬を投与され、5日後には症状および胸部エックス線写真の所見が改善したため退院となった。しかし、帰宅した翌日に発熱、咳嗽および呼吸困難が再発し、再度入院となった。喫煙歴はない。再入院時、意識は清明。身長 153cm、体重 53kg。体温 38.0℃。脈拍 84/分、整。血圧 120/70mmHg。呼吸数 28/分。SpO2 88%(room air)。頸静脈の怒張を認めない。心音に異常を認めない。呼吸音は背部にfine cracklesを聴取する。下腿に浮腫を認めない。血液所見:赤血球 486万、Hb 13.9g/dL、Ht 41%、白血球 9,800(桿状核好中球 9%、分葉核好中球 53%、好酸球1%、好塩基球1%、単球5%、リンパ球 31%)、血小板 26万。血液生化学所見:LD 280IU/L(基準 176~353)、尿素窒素 9.6mg/dL、クレアチニン 0.6mg/dL。CRP 4.5mg/dL。動脈血ガス分析(room air):pH 7.48、PaCO2 35Torr、PaO2 60Torr、HCO3- 25mEq/L。再入院時の胸部エックス線写真(別冊No. 17A)と胸部CT(別冊No. 17B)とを別に示す。
- 可能性の高い疾患はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [110I053]←[国試_110]→[110I055]
[★]
- 62歳の男性。発熱を主訴に来院した。統合失調症のため30歳ころから精神科病院に入退院を繰り返し、ハロペリドール、ゾテピン及びニトラゼパムを服用している。昨日から40℃の発熱と高度の発汗があり心配した家族に付き添われて受診した。家族によれば普段より反応が鈍いという。持参した昨年の健康診断の結果でクレアチニンは0.7mg/dLであった。来院時、意識レベルはJCSⅡ-10。身長 168cm、体重 61kg。体温 39.0℃。脈拍 112/分、整。血圧 150/82mmHg。咽頭粘膜に発赤はなく、胸部に異常を認めない。腸雑音は低下している。筋強剛が強くみられる。尿所見:蛋白1+、潜血2+、沈渣に赤血球1~4個/1視野。血液所見:赤血球 304万、Hb 9.5g/dL、Ht 27%、白血球 8,800、血小板 13万。血液生化学所見:総蛋白 6.5g/dL、アルブミン 3.6g/dL、AST 225IU/L、ALT 129IU/L、LD 848IU/L(基準 176~353)、CK 35,000IU/L(基準 30~140)、尿素窒素 53mg/dL、クレアチニン 2.5mg/dL、Na 135mEq/L、K 5.3mEq/L、Cl 106mEq/L。
- 適切な対応はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [110I051]←[国試_110]→[110I053]
[★]