- 78歳の男性。腎細胞癌術後の経過観察のため来院した。3年前に別の医療機関で左腎細胞癌に対して根治的左腎摘除術を受けている。以後、6か月ごとに胸腹部のCT検査を受けていた。6か月前の胸部CTで右肺に直径9mmの単発性の腫瘤を指摘されたが担当医との相談で3か月ごとの経過観察となった。3か月前の胸部CTでは変化を認めない。1か月前に転居し、今回定期検査のために紹介されて受診した。自覚症状を認めない。体温 35.9℃。血圧 128/84mmHg。尿検査に異常を認めない。血液所見と血液生化学所見とに異常を認めない。CRP 0.1mg/dL。診療情報提供書に添付された3か月前の胸部CT(別冊No. 18A)と今回の胸部CT(別冊No. 18B)とを別に示す。胸部以外に新たな病変の出現を認めない。
- 現時点の対応として適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [110I054]←[国試_110]→[110I056]
★リンクテーブル★
[★]
- 65歳の女性。繰り返す発熱、咳嗽および呼吸困難のため入院中である。10日前に発熱、咳嗽および呼吸困難のため来院した。胸部エックス線写真で全肺野に陰影が認められたため、ニューキノロン系薬を処方された。治療開始後1週間経過したが症状が増悪したため入院となった。入院後、血液培養や喀痰培養から原因菌は検出されなかった。ペニシリン系抗菌薬を投与され、5日後には症状および胸部エックス線写真の所見が改善したため退院となった。しかし、帰宅した翌日に発熱、咳嗽および呼吸困難が再発し、再度入院となった。喫煙歴はない。再入院時、意識は清明。身長 153cm、体重 53kg。体温 38.0℃。脈拍 84/分、整。血圧 120/70mmHg。呼吸数 28/分。SpO2 88%(room air)。頸静脈の怒張を認めない。心音に異常を認めない。呼吸音は背部にfine cracklesを聴取する。下腿に浮腫を認めない。血液所見:赤血球 486万、Hb 13.9g/dL、Ht 41%、白血球 9,800(桿状核好中球 9%、分葉核好中球 53%、好酸球1%、好塩基球1%、単球5%、リンパ球 31%)、血小板 26万。血液生化学所見:LD 280IU/L(基準 176~353)、尿素窒素 9.6mg/dL、クレアチニン 0.6mg/dL。CRP 4.5mg/dL。動脈血ガス分析(room air):pH 7.48、PaCO2 35Torr、PaO2 60Torr、HCO3- 25mEq/L。再入院時の胸部エックス線写真(別冊No. 17A)と胸部CT(別冊No. 17B)とを別に示す。
- 可能性の高い疾患はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [110I053]←[国試_110]→[110I055]
[★]
- 7歳の男児。腹痛、頻回の嘔吐および全身倦怠感を主訴に母親に連れられて来院した。この数日間、運動会の練習があり易疲労感を訴えていた。昨夜はほとんど食事をとらずに就寝した。今朝から腹痛と頻回の嘔吐とが出現し、徐々に元気がなくなり、表情に乏しく歩行もできなくなったため受診した。5歳ころから今回と同様の経過を数回繰り返している。身長 122cm、体重 18kg。体温 36.4℃。脈拍 92/分、整。顔面は蒼白。咽頭に発赤を認めない。呼気に酸臭を認める。心音と呼吸音とに異常を認めない。皮膚のツルゴールは低下している。
- 検査で高値を示すのはどれか。
- a 血糖
- b 血清Na
- c 血清Ca
- d 尿ケトン体
- e 血清総ビリルビン
[正答]
※国試ナビ4※ [110I055]←[国試_110]→[110I057]
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