- 20歳の女性。声が出なくなったことを主訴に友人とともに来院した。今朝、いつもどおりに大学に行ったが、1限目の講義が終了したころから声がかすれるようになり、1時間後には全く声が出なくなった。友人とともに保健管理室で相談したところ、医療機関へ行くことを勧められたため受診した。1年前から部活動での人間関係のトラブルを契機として、不安感や情動の不安定性が出現し治療を受けていた。受診時、筆談は可能で理解力は保たれ、意識は清明と考えられた。発声できないこと以外に神経学的所見に異常を認めない。血液生化学所見、脳波および頭部CTで異常を認めない。
- この患者にみられるのはどれか。
[正答]
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[★]
- 41歳の女性。尿路感染症の治療のため入院中である。5日前に38.3℃の発熱で外来を受診した。左の肋骨脊柱角に叩打痛があり、尿検査で白血球が増加しGram陰性桿菌を認めた。即日入院となり、セフェム系抗菌薬の静脈内投与を開始した。入院3日目に一旦解熱したが、入院4日目から再び38.5℃の発熱が出現した。このときは肋骨脊柱角に叩打痛を認めなかった。尿沈渣に白血球を認めず、血液検査にも異常を認めなかった。入院5日目に38.2℃、入院6日目の本日も38.6℃の発熱を認めている。体温は一旦37℃前後に下がるが抗菌薬投与後に38℃以上に上昇することを繰り返している。比較的元気な様子で食欲も良好である。意識は清明。体温 38.5℃。脈拍 72/分、整。血圧 122/76mmHg。呼吸数 16/分。SpO2 98%(room air)。皮疹を認めない。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。咽頭に発赤や滲出液を認めない。項部硬直を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、圧痛を認めない。左右の肋骨脊柱角に叩打痛を認めない。血液所見:赤血球 460万、Hb 13.8g/dL、Ht 39%、白血球 8,600(桿状核好中球 21%、分葉核好中球 45%、好酸球 12%、好塩基球 1%、単球 5%、リンパ球 16%)、血小板 20万。血液培養は陰性。胸部エックス線写真で異常を認めない。腹部超音波検査で肝膿瘍などの異常を認めない。
- 現時点の対応として最も適切なのはどれか。
[正答]
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- 68歳の男性。食べ物が飲み込みにくいことを主訴に来院した。2か月前から、食事の際にむせやすくなり、最近、重い物が持ちにくくなったため受診した。65歳ころから自宅近くの診療所で高血圧症の治療を受けている。意識は清明。身長 172cm、体重 68kg。体温 36.4℃。脈拍 88/分、整。血圧 146/82mmHg。眼球運動に異常を認めない。舌に軽度の萎縮と線維束性収縮とを認める。徒手筋力テストで頸部前屈筋群4、三角筋4である以外は正常で、握力は右 28kg、左 24kgである。腱反射は上下肢ともに軽度に亢進している。血液生化学所見に異常を認めない。上腕二頭筋で施行した安静時の針筋電図(別冊No. 6)を別に示す。
- 針筋電図で認められるのはどれか。
[正答]
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