- 25歳の女性。健康診断で左室肥大を指摘され、精査を希望して来院した。筋力低下は自覚していない。両親は血族婚ではない。弟は幼少時から走るのが遅く、9歳ころから車椅子を使用するようになり、21歳の現在、マスク式人工呼吸器を使用し寝たきりである。意識は清明。身長 158cm、体重 46kg。体温 36.2℃。脈拍 72/分、整。血圧 112/70mmHg。呼吸数 16/分。筋萎縮はないが両下肢の近位筋に徒手筋力テストで4程度の筋力低下を認める。血液生化学所見:CK 200IU/L(基準 30~140)。右大腿四頭筋生検のジストロフィン免疫染色標本(別冊No. 25)を別に示す。
- この免疫染色の異常所見の原因はどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [110I073]←[国試_110]→[110I075]
★リンクテーブル★
[★]
- 70歳の女性。労作時の呼吸困難を主訴に来院した。3年前から風邪をひいていなくても咳や喀痰が出るようになり、風邪をひくと咳と痰が悪化し、時に喘鳴が出現するようになった。2年前から坂道や階段を昇る際に呼吸困難を自覚するようになり、3か月前からは、平地でも100m歩くと強い息切れを自覚し途中で休むようになったため受診した。喫煙は69歳まで15本/日を49年間。身長 153cm、体重 45kg。脈拍 88/分、整。血圧 140/80mmHg。呼吸数 24/分。SpO2 95%(room air)。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。口唇や指尖にチアノーゼを認めない。頸部の胸鎖乳突筋が肥厚し、吸気時に肋間や鎖骨上窩の陥入を認める。胸郭は前後に拡張し、呼気が延長している。胸部の聴診で呼吸音が減弱している。胸部の打診で鼓音を呈する。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。下腿に浮腫を認めない。心エコーで異常を認めない。胸部エックス線写真で肺の過膨張所見を認める。呼吸機能検査は、FVC 2,500mL、%FVC 104%、FEV1 700mL、%FEV1 36%、FEV1% 28%であった。
- この患者の増悪予防のために有用なのはどれか。2つ選べ。
- a 酸素療法
- b インフルエンザワクチン接種
- c 長時間作用性β2刺激薬の吸入
- d 短時間作用性抗コリン薬の吸入
- e 経口ペニシリン系薬の少量長期投与
[正答]
※国試ナビ4※ [110I074]←[国試_110]→[110I076]
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- 78歳の女性。右片麻痺と意識障害のため救急車で搬入された。昨晩はいつもどおりに就寝したが、本日の朝、意識がなくなっているのを夫が発見し、救急車を要請した。これまでに脂質異常症を指摘されたことがある。意識レベルはJCS Ⅲ-100。体温 36.8℃。脈拍 72/分、整。血圧 156/92mmHg。呼吸数 16/分。右片麻痺を認める。血液所見:赤血球 410万、Hb 13.1g/dL、Ht 40%、白血球 6,600、血小板 31万。血糖 96mg/dL。CRP 0.2mg/dL。心電図に異常を認めない。胸部エックス線写真で異常を認めない。頭部単純CT(別冊No. 24A)を別に示す。開頭手術を行い血腫を除去した。術中採取した血腫周囲の脳組織のCongo-Red染色標本(別冊No. 24B)を別に示す。
- 脳出血の原因で最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [110I072]←[国試_110]→[110I074]
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