- 6歳の女児。けいれん発作の原因精査のため母親に連れられて来院した。昨夕、急に口から唾液を流して右の口角が引きつった後、全身けいれんへと進展する発作が起きた。発作は3分ほどで自然に止まったが、母親が救急車を要請した。搬入時には意識は清明で、神経学的異常を認めなかったため、特に検査や治療を受けずに帰宅した。本日経過観察のため受診した。3か月前にも同じような発作を起こしたことがあるという。それ以外の既往歴と家族歴とに特記すべきことはない。神経学的所見を含め身体所見に異常を認めない。本日施行した脳波(双極誘導)(別冊No. 16)を別に示す。
- この患児で正しいのはどれか。
- a 発達の遅れを伴う。
- b 睡眠時に発作が多い。
- c ACTH療法の適応である。
- d 過呼吸によって発作が誘発される。
- e 頭部MRIに異常を認めることが多い。
[正答]
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★リンクテーブル★
[★]
- 3歳の男児。顔色不良を主訴に来院した。2日前に38℃台の発熱があったが1日で解熱した。昨日の夕方からぐずることが多くなった。今朝になり顔色不良に気付かれ受診した。保育園で伝染性紅斑が流行しているとのことであった。意識は清明。体温 37.8℃。脈拍 148/分、整。血圧 94/56mmHg。皮膚は蒼白。眼瞼結膜は貧血様である。眼球結膜に軽度黄染を認める。口腔内粘膜は蒼白である。咽頭に発赤を認めない。頸部リンパ節を触知しない。胸部の聴診で胸骨左縁にⅡ/Ⅵの収縮期雑音を認める。呼吸音に異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝を触知しない。脾を左肋骨弓下に3cm触知する。血液所見:赤血球 120万、Hb 3.6g/dL、Ht 12%、網赤血球0%、白血球 3,800、血小板 18万、PT 72%(基準 80~120)。血液生化学所見:総蛋白 6.4g/dL、アルブミン 4.0g/dL、総ビリルビン 3.9mg/dL、直接ビリルビン 0.8mg/dL、AST 29IU/L、ALT 14IU/L、LD 432IU/L(基準 176~353)、尿酸 4.2mg/dL。免疫血清学所見:CRP 0.3mg/dL、直接Coombs試験 陰性。胸部エックス線写真で明らかな浸潤影はなく、心胸郭比52%である。
- 考えられる疾患はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [110A045]←[国試_110]→[110A047]
[★]
- 62歳の女性。腹痛と血便とを主訴に来院した。糖尿病と高血圧症とで自宅近くの診療所を定期受診していた。今朝から突然の左下腹部痛があり、その後、鮮血便を認めるようになったため救急外来を受診した。身長 150cm、体重 48kg。体温 37.2℃。脈拍 84/分、整。血圧 132/88mmHg。呼吸数 20/分。腹部は平坦、軟で、左下腹部に圧痛を認める。血液所見:赤血球 384万、Hb 12.2g/dL、Ht 35%、白血球 9,900、血小板 25万。CRP 2.3mg/dL。下部消化管内視鏡像(別冊No. 17)を別に示す。
- 最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [110A047]←[国試_110]→[110A049]
[★]