- 34歳の男性。統合失調症で入院中である。3年前に統合失調症と診断され、父親の同意によって医療保護入院となった。精神症状は難治であるが、本人には統合失調症についての病識がなく精神科治療を受ける考えもないため、医療保護入院が続いている。2週前に肺癌で手術が必要と診断された。本人に伝えると「手術しないといけないのはわかるが手術は怖い。このまま癌で死んでもかまわない」と手術を拒否した。一方、父親は手術を希望した。
- 現時点での対応として適切なのはどれか。
- a 抗精神病薬を増量する。
- b 本人の意向を無視して手術を行う。
- c 手術をあきらめるように父親を説得する。
- d 患者の同意を得るための努力をさらに続ける。
- e 地域の精神保健福祉センターに判断を求める。
[正答]
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[★]
- 63歳の男性。安静時の左前胸部の絞扼感を主訴に来院した。3週前から階段を上るときに左前胸部の絞扼感が出現するようになった。症状は左前胸部の広い範囲で咽頭部や左肩にも放散する。背部痛は伴わず食事との関係もない。これまでは、3分程度の安静で改善するので様子をみていたが、昨日からは歩行時や安静時にも生じるようになった。本日も午前9時にテレビを見ていたときに20分程度の同様な発作が生じたため心配した家族とともに午前11時に受診した。来院時に症状はない。家族歴と既往歴とに特記すべきことはない。喫煙は40本/日を41年間。意識は清明。身長 170cm、体重 83kg。脈拍 72/分、整。血圧 168/90mmHg。SpO2 98%(room air)。心音と呼吸音とに異常を認めない。胸部に圧痛を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。尿所見:蛋白(-)、糖(-)。便所見:潜血(-)。血液所見:赤血球 480万、Hb 14.2g/dL、Ht 48%、白血球 8,800、血小板 18万。血液生化学所見:総蛋白 6.2g/dL、AST 38IU/L、ALT 37IU/L、LD 205IU/L(基準 176~353)、CK 110IU/L(基準 30~140)、尿素窒素 25mg/dL、クレアチニン 0.9mg/dL、トリグリセリド 190mg/dL、HDLコレステロール 27mg/dL、LDLコレステロール 148mg/dL、Na 136mEq/L、K 4.0mEq/L、Cl 100mEq/L。トロポニンT陰性。受診時の心電図は、心拍数 72/分、洞調律で胸部誘導V1からV4で陰性T波を認めるが有意なST上昇や低下を認めない。胸部エックス線写真で異常を認めない。心エコーでは前壁から心尖部にかけて壁運動の軽度低下を認めた。
- この患者への対応として適切でないのはどれか。
[正答]
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[★]
- 73歳の男性。左眼の視力低下と物が歪んで見えることとを主訴に来院した。症状は6か月前から始まり最近になって増悪したため受診した。矯正視力は右眼 1.2、左眼 0.3。左眼の眼底写真(別冊No. 5A)と光干渉断層像(別冊No. 5B)とを別に示す。右眼眼底に異常を認めない。
- 診断に有用な検査はどれか。
[正答]
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