- 58歳の女性。入院中に突然の呼吸困難と左前胸部痛とを訴えた。3日前に自宅火災で下半身にⅡ度 20%の熱傷を負い、ベッド上で治療を継続していた。今朝、突然、呼吸困難と左前胸部痛が出現した。意識は清明。身長 152cm、体重 68kg。体温 36.1℃。脈拍 112/分、整。血圧 110/76mmHg。呼吸数 24/分。SpO2 88%(room air)。胸部の聴診でⅡ音の亢進を認め心雑音は聴取しない。呼吸音に異常を認めない。胸部エックス線写真で異常を認めない。心電図は、心拍数120/分の洞性頻脈以外には明らかな異常を認めない。SpO2は直前まで98%であった。
- 確定診断のために最も有用な検査はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [110I059]←[国試_110]→[110I061]
★リンクテーブル★
[★]
- 74歳の男性。肺癌の診断で左上葉切除とリンパ節郭清術とを行い入院中である。術後8日目に呼吸困難を訴え発熱も出現した。現在、身長 168cm、体重 63kg。体温 38.3℃。脈拍 116/分、整。血圧 106/74mmHg。呼吸数 20/分。両側の胸部でfine cracklesを聴取する。血液所見:赤血球 418万、Hb 11.4g/dL、Ht 35%、白血球 15,300(桿状核好中球 10%、分葉核好中球 70%、好酸球 2%、好塩基球 1%、単球 3%、リンパ球 14%)、血小板 13万、Dダイマー 0.8μg/mL(基準 1.0以下)。血液生化学所見:総蛋白 6.2g/dL、アルブミン 2.9g/dL、総ビリルビン 0.9mg/dL、直接ビリルビン 0.5mg/dL、AST 35IU/L、ALT 16IU/L、LD 420IU/L(基準 176~353)、ALP 127IU/L(基準 115~359)、尿素窒素 25mg/dL、クレアチニン 0.9mg/dL。CRP 15mg/dL。動脈血ガス分析(マスク8L/分酸素投与下):pH 7.25、PaCO2 35Torr、PaO2 84Torr、HCO3- 15mEq/L。術前の胸部エックス線写真(別冊No. 19A)と胸部CT(別冊No. 19B)及び術後8日目の胸部エックス線写真(別冊No. 19C)と胸部CT(別冊No. 19D)とを別に示す。心エコー検査で、左室壁の運動は良好であり心機能低下を認めない。
- 可能性の高い疾患はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [110I058]←[国試_110]→[110I060]
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- 72歳の女性。嚥下困難を主訴に来院した。2か月前から固形物が飲み込みにくいことを自覚し徐々に増悪するため受診した。体温36.4℃。脈拍60/分、整。血圧 132/72mmHg。表在リンパ節を触知しない。腹部は平坦、軟。食道の内視鏡写真(別冊No. 20)を別に示す。
- 考えられる疾患はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [110I060]←[国試_110]→[110I062]
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