- 75歳の男性。左上肢の脱力発作を主訴に来院した。高血圧症で治療を受けている。昨日の夕食時に、突然、左上肢に力が入らなくなったことを自覚した。様子を見ていたところ徐々に改善し、就寝時には自覚症状は消失した。本日朝、昨日の症状が心配になり受診した。意識は清明。体温 36.7℃。脈拍 84/分、整。血圧160/90mmHg、血圧の左右差を認めない。右頸部に血管雑音を聴取する。上肢Barre徴候は陰性である。胸部エックス線写真と頭部MRIで異常を認めない。
- 行うべき検査はどれか。3つ選べ。
[正答]
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- 次の文を読み、50~52の問いに答えよ。
- 16歳の女子。胸部刺創のため同級生らに抱きかかえられて来院した。現病歴:突然見ず知らずの男性に左前胸部をサバイバルナイフにて刺された。受傷後すぐに近くにいた同級生らに助け出され、一般救急外来に運ばれてきた。同級生らの話では、病院の近くの公園で、青年男性の無差別な暴力行為が発生しており、他にも数人が負傷しているとのことである。
- 既往歴:特記すべきことはない。
- 生活歴:高校生。
- 家族歴:両親、兄弟とも健康。
- 現症:意識は清明。身長 150cm(推定)、体重 40kg(推定)。体温 35.5℃。脈拍 120/分、整。血圧 80mmHg(触診)。呼吸数 28/分。SpO2 96%(room air)。ショック状態と判断し、直ちに医療従事者を集めた。蘇生処置室に搬入し、酸素投与を開始の上、静脈路を確保して輸液を開始した。左第5肋間鎖骨中線よりやや内側に長さ3cm程度の刺創を認めるが、体表への出血は止まっており、衣服には径数cm程度の血液が付着している。
- この患者のショックの原因を鑑別するのに有用な身体所見はどれか。
[正答]
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- 7歳6か月の女児。乳房腫大を心配した母親に連れられて来院した。半年前から左乳房が腫大し、最近になり右乳房の腫大にも気付いたという。意識は清明。身長 130cm、体重 29.7kg。体温 36.1℃。甲状腺腫と頸部リンパ節とを触知しない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。Tanner分類で乳房Ⅱ度、陰毛Ⅰ度である。血液所見:赤血球 446万、Hb 14.1g/dL、Ht 40%、白血球 5,800、血小板 23万。血液生化学所見:AST 22IU/L、ALT 11IU/L、LD 242IU/L(基準 176~353)、ALP 1,331IU/L(基準 338~908)、尿酸 3.6mg/dL、血糖 97mg/dL、TSH 3.6μU/mL(基準 5.2~14.4)、LH 0.8mIU/mL(基準 1.8~7.6)、FSH 2.9mIU/mL(基準 0.5~2.5)、FT4 1.3ng/dL(基準 0.8~2.2)、hCG 0.4mIU/mL未満(基準 1.0以下)。骨年齢は8歳10か月相当である。成長曲線(別冊No. 9)を別に示す。
- 患者家族への説明として適切なのはどれか。2つ選べ。
- a 「初潮が遅くなります」
- b 「陰毛は生えてきません」
- c 「もう少し様子をみましょう」
- d 「脳腫瘍の可能性があります」
- e 「このままでは最終身長が低くなります」
[正答]
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