- 50歳の男性。2か月前から続く下痢と粘血便とを主訴に来院した。1週前から1日に6、7回の粘血便を認めている。海外渡航歴はない。身長 164cm、体重 54kg。体温 37.8℃。脈拍 88/分、整。血圧 120/60mmHg。眼瞼結膜は軽度貧血様である。内視鏡検査では結腸に多発性のびらんと潰瘍とを認める。採取された結腸粘膜生検組織のH-E染色標本(別冊No. 24A、B)を別に示す。
- 本標本に認められる所見はどれか。3つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [110A058]←[国試_110]→[110A060]
★リンクテーブル★
[★]
- 40歳の男性。自力で動けなくなったとのことで救急車で搬入された。37歳から「ホルモンか何かの病気」のため自宅近くの医療機関で治療を受けているとのことであるが、通院も内服も不規則だったため病名も含めて詳細は分からないという。以前から時に動けなくなることがあったが、数時間で軽快するためそのままにしていた。本日は起床時に体が動かず起き上がれなくなり、その後もなかなか改善しないため家族が救急車を要請した。身長 167cm、体重 64kg。脈拍 96/分、整。血圧 122/70mmHg。呼吸数 16/分。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。甲状腺は軽度に腫大している。胸腹部に異常を認めない。四肢に弛緩性で左右対称性の麻痺があり、徒手筋力テストで2程度である。臥位の状態から自力では動けない。感覚障害を認めない。血液生化学所見:Na 140mEq/L、K 1.8mEq/L、Cl 103mEq/L。動脈血ガス分析(room air):pH 7.42、PaCO2 38Torr、PaO2 87Torr、HCO3- 24mEq/L。カリウム含有の補液治療を受け、動けるようになった。
- 検索すべき検体検査と予想される異常パターンはどれか。
- a レニン活性↑、アルドステロン↑
- b レニン活性↓、アルドステロン↑
- c レニン活性↓、アルドステロン↓
- d ACTH↑、コルチゾール↑
- e ACTH↑、コルチゾール↓
- f ACTH↓、コルチゾール↑
- g FT4↑、TSH↓、TRAb陽性
- h FT4↑、TSH↑、TRAb陰性
[正答]
※国試ナビ4※ [110A059]←[国試_110]→[110B001]
[★]
- 35歳の男性。2週前からの悪寒、発熱および下痢を主訴に来院した。6か月前と2か月前に自宅近くの診療所で発熱を伴う気管支炎に対し抗菌薬投与を受け、1週程度で軽快していた。体重が6か月で 10kg減少している。意識は清明。身長168cm、体重 50kg。皮膚、口唇および口腔粘膜は乾燥し、舌と口腔粘膜とに白苔を広汎に認める。腹部は平坦で、全体に軽度の圧痛を認めるが、筋性防御は認めない。血液所見:赤血球 560万、Hb 16.0g/dL、Ht 48%、白血球 12,200(好中球 77%、好酸球 5%、好塩基球 1%、単球 12%、リンパ球 5%)、血小板 34万。CRP 12mg/dL。
- 初期の対応として適切なのはどれか。3つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [110A057]←[国試_110]→[110A059]
[★]