- 57歳の女性。半年前から続く左難聴と左耳閉感とを主訴に来院した。発症初期に38 ℃前後の発熱が続き3kgの体重減少があった。1か月前に自宅近くの診療所で抗菌薬投与と左鼓膜穿刺とを施行されるも症状は変わらなかった。拍動性の耳鳴はない。血液所見:赤血球 410万、Hb 11.8g/dL、Ht 35%、白血球 10,800(桿状核好中球 2%、分葉核好中球 70%、好酸球 3%、好塩基球 1%、単球 4%、リンパ球 20%)、血小板 27万。血液生化学所見:尿素窒素 18mg/dL、クレアチニン 0.5mg/dL、Na 142mEq/L、K 4.2mEq/L、Cl 106mEq/L。免疫血清学所見:CRP 4.5mg/dL、MPO-ANCA 陰性、PR3-ANCA 陽性であった。胸部エックス線写真で異常を認めない。左鼓膜写真(別冊No. 15A)と左側頭骨CTの水平断像(別冊No. 15B)とを別に示す。
- 考えられる疾患はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [110A044]←[国試_110]→[110A046]
★リンクテーブル★
[★]
- 3歳の男児。顔色不良を主訴に来院した。2日前に38℃台の発熱があったが1日で解熱した。昨日の夕方からぐずることが多くなった。今朝になり顔色不良に気付かれ受診した。保育園で伝染性紅斑が流行しているとのことであった。意識は清明。体温 37.8℃。脈拍 148/分、整。血圧 94/56mmHg。皮膚は蒼白。眼瞼結膜は貧血様である。眼球結膜に軽度黄染を認める。口腔内粘膜は蒼白である。咽頭に発赤を認めない。頸部リンパ節を触知しない。胸部の聴診で胸骨左縁にⅡ/Ⅵの収縮期雑音を認める。呼吸音に異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝を触知しない。脾を左肋骨弓下に3cm触知する。血液所見:赤血球 120万、Hb 3.6g/dL、Ht 12%、網赤血球0%、白血球 3,800、血小板 18万、PT 72%(基準 80~120)。血液生化学所見:総蛋白 6.4g/dL、アルブミン 4.0g/dL、総ビリルビン 3.9mg/dL、直接ビリルビン 0.8mg/dL、AST 29IU/L、ALT 14IU/L、LD 432IU/L(基準 176~353)、尿酸 4.2mg/dL。免疫血清学所見:CRP 0.3mg/dL、直接Coombs試験 陰性。胸部エックス線写真で明らかな浸潤影はなく、心胸郭比52%である。
- 考えられる疾患はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [110A045]←[国試_110]→[110A047]
[★]
- 32歳の初妊婦。甲状腺機能の検査を希望して来院した。妊娠10週ころから動悸を感じ、妊娠12週で甲状腺機能異常を認めたため紹介されて受診した。甲状腺はびまん性に軽度腫大し、TSH 0.02μU/mL(基準 0.2~4.0)、FT4 3.2ng/dL(基準0.8~2.2)であった。またヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)は 200,000mIU/mL(基準 16,000~160,000)であった。
- 次に測定すべき検査項目はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [110A043]←[国試_110]→[110A045]
[★]