- 47歳の女性。右趾の難治性潰瘍と高血糖のため紹介されて来院した。10年前から糖尿病の診断を受けていたが、1年ほど通院していなかった。2か月前に右趾に湯たんぽで熱傷を負い、自宅近くの診療所で処置を受けていた。難治性のため血糖を測定したところ、550mg/dLと高く、紹介されて受診した。身長 155cm、体重 62kg。血圧 156/94mmHg。顔面と下腿とに高度の浮腫を認める。腹部に血管雑音を聴取しない。尿所見:蛋白3+、潜血(-)、沈渣に上皮円柱 1個/数視野、脂肪円柱 5~9個/各視野、尿蛋白3.8g/日。血液所見:赤血球 380万、Hb 11.8g/dL、Ht 37%、白血球 5,900、血小板 36万。血液生化学所見:総蛋白 5.8g/dL、アルブミン 2.6g/dL、IgG 1,166mg/dL(基準 960~1,960)、IgA 160mg/dL(基準 110~410)、IgM 69mg/dL(基準65~350)、尿素窒素 8mg/dL、クレアチニン 0.7mg/dL、HbA1c 13.5%(基準 4.6~6.2)、総コレステロール 380mg/dL。免疫血清学所見:ASO 200単位(基準 250以下)。抗核抗体陰性、CH50 38.4U/mL(基準 30~40)。
- この患者の治療に有効でないのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [110A024]←[国試_110]→[110A026]
★リンクテーブル★
[★]
- 33歳の女性。2日前に市販のキットで尿妊娠反応が陽性であったため来院した。最終月経は7週前、月経周期は30~45日である。3年前に糖尿病と診断され、半年前からは自宅近くの診療所でインスリン治療を受けている。内診で子宮は鵞卵大で付属器は触れない。尿所見:蛋白(-)、糖(-)、ケトン体(-)。血液生化学所見:血糖 90mg/dL、HbA1c 5.8%(基準 4.6~6.2)。経腟超音波検査で子宮内に長径 25mmの胎嚢と心拍動を有する胎芽とを認める。妊娠していることを患者に伝えると、糖尿病による胎児奇形が心配だという。
- 患者への説明として適切なのはどれか。
- a 「人工妊娠中絶を勧めます」
- b 「胎児奇形は羊水検査で診断できます」
- c 「治療をインスリンから経口糖尿病薬に変更しましょう」
- d 「胎児奇形のリスクが一般の方より高い状況ではありません」
- e 「今から葉酸を十分に摂取すれば胎児奇形の頻度が減少します」
[正答]
※国試ナビ4※ [110A025]←[国試_110]→[110A027]
[★]
- 日齢0の新生児。常位胎盤早期剥離のため緊急帝王切開で出生した。在胎 40週、出生体重 3,285gであった。出生直後は啼泣がなく、刺激によって30秒後から不規則な呼吸が出現したが、微弱であったため1分過ぎからマスク持続気道陽圧呼吸を開始した。脈拍は出生直後 70~80/分であったが、1分後には 100/分以上となった。出生時から筋緊張は正常より低下し全身は蒼白であったが、1分半後から刺激に対して反応が見られるようになった。
- この児の1分後のApgarスコアはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [110A023]←[国試_110]→[110A025]
[★]