- 28歳の女性。1か月前からの立ちくらみを主訴に来院した。2年前から浮腫を訴え、近医で利尿薬の投与を受けていた。脈拍84/分、整。血圧92/54mmHg。血液生化学所見:Na 142mEq/l、K 2.1mEq/l、Cl 92mEq/l。
- みられるのはどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [103A044]←[国試_103]→[103A046]
★リンクテーブル★
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- 10歳の男児。身体が勝手に動くことを主訴に両親に伴われて来院した。学校でいじめを受けたことを契機に数か月前から頸を急速に右側に回旋させたり、両肩をすくめたり、全身をびくっとさせたりする運動が始まった。鼻すすりや咳払いのほか、大きな声を突然出すこともある。これらは日に何十回と起きるが、一定時間は随意的に抑制できる。脳波検査で突発波は認めない。
- 治療薬として適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [103A043]←[国試_103]→[103A045]
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- 49歳の女性。1週前からの右乳房乳頭からの分泌を主訴に来院した。右乳房に腫瘤は触知しないが、圧迫すると乳頭から血性の分泌液を認める。マンモグラムで異常を認めない。超音波検査で拡張した乳管像を認める。
[正答]
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[★]
- 英
- hypokalemia, hypopotassemia
- 同
- 低K血症
- 関
- カリウム。高カリウム血症。電解質異常
定義
- 血清カリウム <3.5mEq/l ⇔ 基準範囲:3.4-4.5 mEq/l (臨床検査法提要第32版)
原因
- 周期性四肢麻痺発作時、インスリン・グルコースの投与(細胞のNa-K ATPaseを活性化するため)
-
-
病因
- ぽけめ
- アルカレミア、インスリン使用、カテコラミン使用、低下リウム性周期性四肢麻痺、急激な造血(VB12で治療中の巨赤芽球性貧血、AMLの急性転化)、低体温
- 消化管からのK喪失:(Uk<25mEq/日または15mEq/L、またはTTKG<3)
- 消化管からの喪失+代謝性アシドーシス:下痢、緩下薬乱用、絨毛腺腫
- 嘔吐とNGTドレナージによるカリウム喪失
- 腎性K喪失:(Uk>30mEq/日または15mEq/L、またはTTKG>7)
-
- アシドーシス:DKA、RTA(近位RTA(2型)と多くの遠位RTA(1型))
- アルカローシス
- 利尿薬、嘔吐、NGTドレナージ(続発性高アルドステロン症)
- Bartter症候群(HHenleのループ機能異常:フロセミド様効果)
- Gitelmann症候群(遠位曲尿細管の機能異常:サイアザイド様効果)
- Mg欠乏:遠位でのK分泌亢進が原因の可能性
- 原発性高アルドステロン症:Conn症候群など
- 続発性高アルドステロン症:腎血管性疾患、レニン分泌性腫瘍
- 非アルドステロン性ミネラルコルチコイド(Cushing症候群、Liddle症候群、外因性ミネラルコルチコイド、肝臓)
病態生理
検査
鑑別診断のために
- 検査としては尿検査(Uk,UCl,Uosm),血液検査(Bosm,Mg,K),血ガス
心電図
- ECGの変化は心室の再分極が遅延し、心筋細胞内のK+濃度をうまく補正できないことによる。
- QT延長:細胞外K濃度が低い→静止膜電位が低下→再分極に時間がかかる?
- QRS幅延長
- T波の平低化、U波出現
- ST低下
- 期外収縮
- (最初に)T平坦,U出現,ST低下,QT延長 → (重度になれば)PR延長, QRS減高, QRS幅拡大 → VFリスク↑
症状
- <3mEq/Lでなければ症状が出現することはほとんどない。(HIM.282)
- 神経系:感覚鈍麻、傾眠傾向、無関心
- 心血管系:心筋壊死、心筋線維症、、末梢血管収縮
- 消化器:食欲不振、悪心・嘔吐、イレウス
- 筋骨格:筋力低下、呼吸筋麻痺
- impaired muscle metabolism and the blunted hyperemic response to exercise associated with profound K+ depletion increase the risk of rhabdomyolysis.(HIM.282)
- 泌尿器:多尿、腎濃縮力低下、糸球体濾過量・腎血漿流量低下、尿細管間質性腎炎、慢性腎盂腎炎
- 内分泌:糖忍容力低下(インスリンと共にカリウムが細胞に入っていかない、インスリン分泌能↓+インスリン抵抗性↑(HIM.282))、その他の代謝異常(負の窒素バランス、代謝性アルカローシス)
低カリウム血症による腎機能不全
- uptodateより
- 尿濃縮能の低下:impaired urinary concentrating ability:≦3.0mEq/Lの低カリウム血症が慢性的に持続すると中等度の腎機能低下が起こる。集合管におけるADHに対する反応性低下と関連づけられている(The concentrating defect is associated with decreased collecting tubule responsiveness to antidiuretic hormone)が、完全によく分かっていない。2つのことは少なくとも寄与している;アクアポリン2の発現の減少、Na-K-2Cl共輸送対の活性の低下。
- increased ammonia production
- increased bicarbonate reabsorption
- altered sodium reabsorption
- hypokalemic nephropathy
合併症
治療
国試