- 58歳の男性。右頸部腫瘤を主訴に来院した。半年前から右頸部の腫瘤を自覚していたが放置していた。3か月前から38℃程度の発熱を認め、頸部腫瘤が増大した。3か月で5kgの体重減少を認めた。右頸部に5×3 cmの硬いリンパ節を触知する以外は身体所見に異常を認めない。血液所見:赤血球 522万、Hb 14.8 g/dl、Ht 48%、白血球 8,800(桿状核好中球 3%、分葉核好中球 53%、好酸球 2%、好塩基球 1%、単球 5%、リンパ球 36%)、血小板 29万。血液生化学所見:総蛋白 7.8 g/dl(Alb 62.4%、α1-グロブリン 2.8%、α2-グロブリン 7.4%、β-グロブリン 9.5%、γ-グロブリン 17.9%)、尿素窒素 19 mg/dl、クレアチニン 1.1 mg/dl、尿酸 7.5 mg/dl、総コレステロール130 mg/dl、AST 24 IU/l、ALT 32 IU/l、LD<LDH> 530 IU/l(基準176~353)。CRP 2.4 mg/dl。頸部リンパ節生検H-E染色標本を以下に示す。
- 治療方針の決定に必要なのはどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [103I065]←[国試_103]→[103I067]
★リンクテーブル★
[★]
- 45歳の男性。全身倦怠感と頭痛とを主訴に来院した。1か月前から全身倦怠感があり、徐々に増悪してきた。2日前から頭痛が出現した。食欲は良好。下痢と嘔吐とはない。意識は清明。身長 162cm、体重 58 kg。体温36.1℃。脈拍72/分、整。血圧 126/80mmHg。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。下腿に浮腫を認めない。尿所見:浸透圧 420 mOsm/kg(基準200~850)、蛋白(-)、糖(-)、Na 排泄量43mEq/日(基準220以下)。血液所見:赤血球400万、Hb 12.2g/dl、Ht 38%、白血球 6,200、血小板 23万。血液生化学所見:空腹時血糖 124mg/dl、総蛋白 7.2g/dl、クレアチニン 0.3mg/dl、AST 20 IU/l、ALT 32 IU/l、LD<LDH> 230IU/l(基準176~353)、ALP 220 IU/l(基準115~359)、Na 118 mEq/l、K 4.3 mEq/l、Cl 82 mEq/l、Ca 9.2 mg/dl、P 3.0 mg/dl、TSH 2.4μU/ml(基準0.2~4.0)、ACTH 62 pg/ml(基準60以下)、FT3 3.2 pg/ml(基準2.5~4.5)、FT4 1.6 ng/dl(基準0.8~2.2)、コルチゾール 8.5 μg/dl(基準5.2~12.6)。血漿レニン活性<PRA> 1.5 ng/ml/時(基準1.2~2.5)。血漿浸透圧 258 mOsm/kg(基準275~290)、抗利尿ホルモン<バソプレシン> 1.2 pg/ml(基準0.3~3.5)。
- 対応として適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [103I066]←[国試_103]→[103I068]
[★]
- 12歳の男児。心臓カテーテル検査を目的に入院した。1か月健康診査で心雑音を指摘された。乳児期に多呼吸を認めたが、2歳までに改善した。以後、発育と運動耐容能とに問題はなく、半年に1回の経過観察を行っていた。現在中学1年でサッカー部に所属し、日常生活に問題はない。意識は清明。身長162cm、体重51kg。体温36.1℃。脈拍68/分、整。血圧 114/72mmHg。胸骨左縁第2肋間を最強点とする3/6度の粗い全収縮期雑音を聴取するが、拡張期雑音は聴取しない。肺動脈性II音の亢進はない。呼吸音に異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。心臓カテーテル検査では、右室流出路、主肺動脈および左右肺動脈で酸素飽和度のステップアップを認め、肺/体血流比は1.1であった。肺動脈圧は22/14(平均圧17)mmHgであった。左室造影写真と大動脈造影写真とを以下に示す。
- 方針として適切なのはどれか。
- a. 心内修復術を行う。
- b. 肺動脈絞扼術を行う。
- c. 激しい運動を制限する。
- d. 3年以内に自然治癒しなければ手術を行う。
- e. このまま定期的に経過観察を行う。
[正答]
※国試ナビ4※ [103I064]←[国試_103]→[103I066]
[★]