- a. 抗HIV抗体陽性である。
- b. 液性免疫能が低下する。
- c. T細胞受容体遺伝子の再構成を認める。
- d. 臨床経過は慢性から急性まで多様である。
- e. 化学療法への反応は良好である
[正答]
※国試ナビ4※ [103I006]←[国試_103]→[103I008]
★リンクテーブル★
[★]
- a. 患者数は近年激減している。
- b. 死者数は毎年100名を越している。
- c. 病因物質の判明率は50%以下である。
- d. 夏季に加え11、12月にも多発している。
- e. サルモネラ属菌に起因する患者が最も多い。
[正答]
※国試ナビ4※ [103I007]←[国試_103]→[103I009]
[★]
- 胸部エックス線写真でKerley線が見られるのはどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [103I005]←[国試_103]→[103I007]
[★]
[★]
- 英
- adult T cell leukemia, adult T-cell leukemia ATL
- 同
- 成人T細胞白血病リンパ腫 adult T-cell leukemia/lymphoma ATLL
- 関
- ヒトTリンパ球向性ウイルス
特徴
- CD4陽性Tリンパ球に感染して白血病/リンパ腫を起こす → 成熟したT細胞に感染し、それが腫瘍性に増殖
- (CD2+, CD3+, CD4+, CD25+, HLA-DR+, CD8-)
病型
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急性型
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リンパ腫型
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慢性型
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くすぶり型
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典型的な症状
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腫瘍随伴症状(腫瘍熱、高カルシウム血症(意識障害・脱水・腎機能障害) (50%で認められる))が初発症状であることが多い。 臓器浸潤による症状(消化管浸潤(下痢・腹痛)、肝臓浸潤(黄疸)、 肺浸潤(呼吸困難)、中枢神経浸潤(脳神経症状))
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リンパ節腫大は全例で認められる。 腫瘍熱、高カルシウム血症を初発症状とする場合もある。 末梢血中の形態的異常細胞は1%以下
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多くの場合、自覚症状を欠き、健康診断などで偶然診断される。 日和見感染症や腫瘍の浸潤に伴う皮膚症状(皮疹、皮膚腫瘤)、 肺病変(労作時息切れ、咳嗽)が診断の発端となる場合もある。
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リンパ球増多を伴わないため、血液検査では診断に至らない。 無症候キャリアーと同様、多くの患者では症状を欠く。
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PS>1
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67.6%
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45.4%
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27.2%
|
22.7%
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感染性併発症
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26.9%
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10.9%
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35.5%
|
35.6%
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皮膚病変
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40.2%
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25%
|
46.1%
|
48.9%
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肺病変
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20.2%
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10.9%
|
15.1%
|
15.6%
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肝腫大
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35.9%
|
16%
|
13.8%
|
0%
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脾腫大
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29.9%
|
15.4%
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11.2%
|
0%
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4個以上の腫大リンパ節
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80.7%
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62.2%
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54%
|
6.7%
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高カルシウム血症
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50.3%
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16.7%
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0%
|
0%
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貧血(Hb<10g/dl)
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10.1%
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4.5%
|
4%
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0%
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血小板減少(10万/ul)
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19.4%
|
4.5%
|
2%
|
6.7%
|
疫学
- 日本に約120万人の感染者
- 男性に多い。
- 1000-2000人に1。50歳以上で発症(平均58歳)。
病原体
潜伏期間
感染経路
- 母乳感染 ← 哺乳の停止・人工乳による感染防止
- 輸血
- 性交
病理
- 参考1
- 末梢血、骨髄:花弁状、脳回転状に分葉した異型細胞 → ATL細胞:CD4陽性、CD8陰性
- [show details]
- リンパ節
- その他:(皮膚)皮膚T細胞リンパ腫のように表皮向性をもち、ポートリエ微小膿瘍を伴って皮膚に浸潤することがある。このばあい、緩徐進行型の経過をたどる
- 免疫表現型
- 遺伝子:決まった核型異常や遺伝子異常はない。
病態
- ATL細胞はPTHrP、IL-1α、TNF-βを産生 → 高カルシウム血症、全身症状?(発熱、全身倦怠感など)
- 正常T細胞の減少 → 易感染性
症状
- 初発症状は皮膚症状、リンパ節腫脹、肝脾腫、高カルシウム血症など。貧血や出血症状の頻度は少ない。
- 皮膚症状 → PMID: 24438140 [1]
- リンパ節腫脹
- 肝脾腫
- 高カルシウム血症:ATL細胞の産生する副甲状腺ホルモン関連蛋白質(PTHrP)により破骨細胞の活性化が起こるため。
検査
合併症
- HTLV-1 associated myelopath(HAM) = tropical spastic paraparesis(TSP) →まとめて「HAM/TSP」と呼ばれることがある。
検査
治療
予後
- 急性型とリンパ腫型は予後不良
- LDH、血清Ca濃度が予後と関連(PMID 16122659)
参考
- 1. [charged] Clinical manifestations, pathologic features, and diagnosis of adult T cell leukemia-lymphoma - uptodate [2]
国試