- 英
- age-related macular degeneration, age related macular degeneration, ARMD, AMD
- 同
- 老人性黄斑変性 老人性黄斑変性症 senile macular degeneration、老人性円板状黄斑変性 senile disciform macular degeneration、加齢黄斑変性、加齢黄斑変性症、加齢黄斑症、加齢性黄斑症、加齢性黄斑変性症
- 関
- 黄斑、黄斑変性症。黄斑疾患
[show details]
加齢黄斑変性 : 約 49,500 件
加齢黄斑変性症 : 約 20,000 件
加齢黄斑症 : 約 36,600 件
加齢性黄斑症 : 74 件
加齢性黄斑変性症 : 約 25,700 件
加齢黄斑症 : 約 194,000 件
加齢性黄斑症 : 95 件
加齢黄斑変性症 : 約 197,000 件
加齢性黄斑変性症 : 約 225,000 件
概念
- 加齢に伴って生じる黄斑変性
- 主として網膜色素上皮細胞、ブルッフ膜、脈絡膜毛細血管板の加齢変化に関係した黄斑変性の総称
疫学
- 60歳以上の片眼に発生し、70歳までに両眼性となり失明(SOP.147)。
- 欧米で頻度が高く失明の原因の第一位(3)。日本でも増加傾向(3)。
- 放置すれば約90%の症例で視力が0.1以下となる (3)
- (日本)有病率:0.87%。(欧米の半分) (3)
- (日本)5年間の発症率:0.8%(欧米と同程度) (3)
病型
- 1. 萎縮型(dry type) :血管新生なし。網膜色素上皮細胞や脈絡膜毛細血管板の萎縮のみ。
- 2. 滲出型(exudative type):血管新生あり → これは脈絡膜に由来する ← こちらの方が治療の対象となる(3)。
- 2. = 老人性円板状黄斑変性症
病因
病態
2. 滲出型
- 黄斑部の加齢変性に基づいて脈絡膜新生血管, choroidal neovascularization, CNVが発生し、色素上皮状あるいは色素上皮下に伸びて出血・滲出を生じる。
[show details]
- 新生血管から出血や滲出(網膜。もちろん黄斑にも) → 瘢痕化 → 視力の著明な低下や中心暗点
- 新生血管から出血・滲出の繰り返視し → 網膜下血腫、硬性白斑、漿液性網膜剥離、網膜色素上皮剥離 → 線維性瘢痕 (3)
[show details]
病理
脈絡膜新生血管分類
- 脈絡膜神経血管と網膜色素上皮との位置関係で分類
- 1型:網膜色素上皮下
- 2型:網膜色素上皮の上に達したもの
症状
検査
- 本方法は一般的に色素上皮下の新生血管を検出する際に用いられる(3)。
- 特殊病型のポリープ状脈絡膜血管症と網膜血管腫状増殖の確定診断に有用(3)。
- 新生血管の有無、網膜剥離、上皮剥離の有無を観察 (3)
治療
萎縮型加齢黄斑変性
- 参考4
- 有効な治療が確立していない。
- ビタミンA,C,E、およびZnのサプリメント (中等度から重症の患者には病態の進行リスクを下げる作用が見られた)
- 手術療法:(ドルーゼンを有する高リスク群を対象とした)レーザー治療。有効性については相反する研究結果が出ておりやらない方がよい。
滲出型加齢黄斑変性
- 脈絡膜新生血管が中心窩から離れている場合に利用できる。新生血管全体にレーザー光凝固を行いこれを破壊する。(3)
- → 黄斑部は組織を損傷するので照射できない
- 2. (欧米)光感受性物質 + レーザー → 光線力学療法
- 日本における光線力学的療法の治療成績は、欧米のそれより良好(3)
- 脈絡膜には光感受性物質であるベルテポルフィンが集積しやすい(3)。この物質を静注後、病変に弱いレーザー光を照射することで新生血管を閉塞する(3)。網膜に障害を来すことなく中心窩のCNVを破壊できる(3)。2004年より認可
- 脈絡膜新生血管の発生にVEGFが重要な役割を果たしている(3)。抗血管新生薬によりCNVを押さえようとする治療が臨床応用されてきている。例えば抗VEGF薬がある
- 抗VEGF薬:VEGFは血管新生を促進するサイトカインで、増殖糖尿病網膜症や加齢黄斑変性の眼内新生血管の発生にも関与(3)。bevacizumabの硝子体内治療が前述の眼内血管新生性疾患の治療に応用されつつある(3)。日本では保険未収載(2010年現在)。加齢黄斑変性を対象としたpegaptanibやranibizumabがある(3)。
予後
- 萎縮型加齢黄斑変性の患者は5年間で7%が滲出性加齢黄斑変性に移行する (参考4)
参考
- 1. 加齢黄斑変性症に対する光線力学的療法のガイドライン
- http://www.nichigan.or.jp/member/guideline/karei.pdf
- http://www2.wind.ne.jp/tanakaganka/pdt.htm
- (3) 現代の眼科学 第10版第1刷 金原出版株式会社 ISBN 9784307351355
- 4. [charged] Age-related macular degeneration: Treatment and prevention - uptodate [1]
- 5. 難病情報センター | 加齢黄斑変性 - 難病情報センター
- http://www.nanbyou.or.jp/entry/228
臨床関連
- 黄斑下の脈絡膜新生血管は、網膜色素線条症、強度近視、眼ヒストプラスマ症、外相殿脈絡膜破裂などに続発(SOP.149)
国試
Wikipedia preview
出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/08/03 23:37:00」(JST)
[Wiki ja表示]
加齢黄斑変性(かれいおうはんへんせい、英: age-related macular degeneration、AMD)とは、加齢に伴い眼の網膜にある黄斑部が変性を起こす疾患である。失明の原因となりうる。以前は老人性円板状黄斑変性症と呼んでいた。またARMDと略していた頃もあった。難病情報センターのサイトにも本疾患の解説がある[1]。
目次
- 1 自覚症状
- 2 他覚所見
- 3 疫学
- 4 分類
- 5 検査
- 6 滲出型黄班変性の治療
- 7 類縁疾患
- 8 脚注
- 9 関連項目
- 10 外部リンク
自覚症状
初期症状としては変視症を訴える人が多く、それをきっかけに眼科受診をし、この疾患に気づく方が多い。その後病状の悪化ともにゆがみが強くなり、眼底出血などにより視力低下、中心暗点がみられ、失明に至る場合もある。
他覚所見
眼底、特に黄斑部に病変を認める。
軟性ドルーゼン、網膜色素上皮剥離、黄斑下出血などを認め、黄斑変性にいたる。
萎縮型の場合には、ドルーゼンを伴い、徐々に黄斑変性に至るケースが多い。
疫学
近年高齢者に増加しており、アメリカでは中途失明原因の第1位である。男性の方が女性に比べ、3倍多い。
発生要因として
などがあげられている。遺伝子の関与という点では、日本人ではコンプリメント・ファクター H[2]よりもHTRA1とLOC387715の関与が強いことも示唆されている[3]。日本人の加齢黄斑変性の原因遺伝子としてHTRA1とLOC387715を初めて報告したのは、東京医療センター感覚器センターに所属していた 現衆議院議員の吉田統彦である[4]。
分類
滲出型
ウェット型[5]とも称されることがある。
脈絡膜から異常な脈絡膜新生血管を生じ、網膜面に進展する。新生血管は脆弱でありそのため出血、滲出物の貯留を認め、黄斑部の機能障害をきたし、偏視、視力低下などを来す。最終的には黄斑部に不可逆的な変性を起こし著しい視力低下となる。
脈絡膜新生血管(CNV[6])のタイプは以下のように別れる。
萎縮型
非滲出型とも。 dry typeとも称されることがある。
加齢に伴い黄斑部が変性を起こし、変性の範囲により急激な視力低下を認める。滲出型のような脈絡膜新生血管は認めない。現在のところ治療は有効なものはない。もしあえて行うのであれば、対症療法的な薬物又はサプリメントの投与がある。
検査
- 変視症の自己診断、変視の評価に使用する。
- フルオレセイン蛍光眼底造影
- インドシアニングリーン蛍光眼底造影
- 造影検査により、異常血管の検出を行い、治療方針を決定する。
滲出型黄班変性の治療
滲出型黄班変性には主にVEGF阻害剤投与、もしくは光線力学的療法が用いられるが、VEGF阻害剤投与のうちでも、ラニビズマブ、アフリベルセプトの投与の有用性が注目される[7]。欧米の多施設による試験では、光線力学的療法が視力低下を部分的にしか阻止しない一方、ラニビズマブには視力回復が期待できるという[8]。
- 加齢黄斑変性の発生に際し血管新生およびVEGFが関与しており、血管新生阻害薬の投与により進行を防止・改善する可能性がある。代表的薬剤としてラニビズマブ[9][10]がある。投与方法は硝子体内に注射。ラニビズマブは抗VEGF抗体のFab断片であり、2009年1月、製造販売承認を取得。販売元のノバルティスファーマによるサイトに総合製品情報概要などがある[11][12]。ベバシズマブは、加齢黄斑変性に対しては厚生労働省未認可の治療薬である。アイリーア(アフリベルセプト)は、VEGFR-1およびVEGFR-2の細胞外ドメインをもつ遺伝子組み換えたんぱく質であり、VEGFの作用を効率よく阻害するといわれる[13]。
- 光感受性物質であるベルテポルフィン[15]を静脈注射し、薬剤が脈絡膜新生血管に集積した際に、PDT専用のレーザー装置を用いて689nmのレーザー光を照射し、ベルテポルフィンが光活性化し脈絡膜新生血管を退縮させる治療。特にクラシックCNVに対して有効性を示す。少なくとも初回照射時、薬剤投与後48時間は遮光目的に入院が必要である。3ヶ月に一度造影検査を行い必要と認められれば、再度行う治療である。講習を受け試験に合格した認定医が施行する必要があり、また特殊な機器が必要であるため、施行施設は限られる。保険適用されているが薬剤が高く、高額な自己負担が必要になることもある。
- 日本での臨床試験(JAT study[16])では48ヶ月間に平均2.8回の治療が必要であった。また視力は2割の方に視力上昇を認め、2割に視力低下を認めた。海外での臨床試験(TAP study)では少なくとも24ヶ月観察期間中の視力の低下の抑制効果があると結論づけている。
- 新生血管が黄斑部に及んでいない場合に直接凝固を行う。その凝固斑により暗点が生じることがある。CNVが中心窩下に無い場合に適用になる。
- 外科的に新生血管を抜去する。CNVが中心窩下に無い場合に適用になる。抜去後暗点が生じることがある。
- 意図的網膜全剥離を起こし、痛んでいない色素上皮のところに網膜を回転させて黄斑部を移動させる。結果として斜視や複視になる。術後斜視手術又は同時手術が必要になることもある。
- 脈絡膜新生血管を退縮させる目的で放射線を照射する。
- 低エネルギーのレーザーを照射することにより温熱により、新生血管の破壊を促す治療法。厚生労働省未認可の治療法である。
- 徐放性ステロイド(トリアムシノロン アセトニド)をテノン嚢下又は硝子体内に投与し、新生血管の退縮を狙う。手術療法・PDT・VEGF阻害薬投与と同時に行うことがある。投与により緑内障を発症させる可能性がある。
- 糖質コルチゾール活性を有しない様に化学構造を変化させた合成ステロイド剤であるアネコルターブ・アセテート[18](Retaane)をテノン嚢下投与し、新生血管の退縮を狙う。
- VEGFに結合し、効果を発揮する。投与方法は硝子体内に投与である。代表的薬剤としてペガプトニブ[19](Macugen)があり、2008年7月、製造販売承認を取得。
- 止血剤
- 亜鉛、ルテイン、ビタミン類(A,C,E)、βカロチン[20]等
類縁疾患
脚注
- ^ [1]
- ^ 英: compliment factor H
- ^ Mol Vis. 2006 Mar 6;12:156-8.
- ^ Mol Vis. 2007 Apr 4;13:545-8.T.Yoshida
- ^ 英: wet type
- ^ 英: choroidal neovasucularization
- ^ http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/series/drug/update/200904/510165.html
- ^ [2]
- ^ 商品名 ルセンティス、® 英: Lucentis®
- ^ 2006年、FDA承認済み。
- ^ [3]
- ^ [4]
- ^ [5]
- ^ 英: photo dynamic therapy
- ^ 英: verteporfin
- ^ Am J Ophthalmol. 2003 Dec; 136 (6): 1049-61. Japanese Age-Related Macular Degeneration Trial (JAT) Study Group.
- ^ 英: transpupillary thermo therapy
- ^ 英: anecortave acetate
- ^ 英: pegaptanib
- ^ 加齢黄斑変性には無効であるという報告もある
- ^ 英: tetinal angiomatous proliferation
関連項目
- 眼科学
- ロービジョンケア
- 青色光網膜傷害
- 抗老化医学
外部リンク
- 眼科PDT研究会
- 難病情報センター 「加齢黄斑変性」
- 加齢黄斑ドットコム ノバルティス ファーマ株式会社
UpToDate Contents
全文を閲覧するには購読必要です。 To read the full text you will need to subscribe.
- 1. 加齢黄斑変性:治療および予防 age related macular degeneration treatment and prevention
- 2. 加齢黄斑変性:臨床像、病因、および診断 age related macular degeneration clinical presentation etiology and diagnosis
- 3. 成人における白内障 cataract in adults
- 4. 慢性腎疾患関連眼疾患 eye disorders associated with chronic kidney disease
- 5. 疾患予防におけるビタミン補給 vitamin supplementation in disease prevention
Japanese Journal
- 4. 加齢黄斑変性症治療薬の安全性についての検討 : 培養角膜内皮細胞を用いた抗VEGF硝子体注射薬の安全性評価(第30回産業医科大学学会総会学術講演・展示抄録集)
- 加齢黄斑変性の予防医学 (特集 目と耳の老化と老年病)
Related Links
- 2月1日から存命人物の伝記項目を対象とした第2回出典をつけよう大会を開催します。 ふるってご参加ください。 加齢黄斑変性. 出典: フリー百科事典『ウィキペディア( Wikipedia)』. 移動: 案内、 検索. Star of life caution.svg. ウィキペディアは医学的助言 を提供 ...
- 加齢黄斑変性は、網膜(カメラのフィルムにあたる組織)の黄斑〈おうはん〉というところに 異常な老化現象が起こり、視機能(視力や視野)が低下してくる病気です。黄斑は網膜 のほぼ中央にあり、ほかの部分の網膜に比べて視機能が格段によく、物を見る要の 部分 ...
- 網膜の中心部直径6000μmの範囲は黄斑とよばれ、ものを見るときに最も大切な働きを します。この黄斑の働きによって私達は良い視力を維持したり、色の判別を行ったりし ます。この黄斑が加齢にともなって様々な異常をきたした状態を加齢黄斑変性といい ます ...
Related Pictures
★リンクテーブル★
[★]
- 80歳の男性。右眼の視力低下を主訴に来院した。約2年前から縦の線がうねって見えることに気付いていた。3か月前に急激な視力低下をきたし、硝子体出血の治療を近医で受けたが改善しなかった。5年前から糖尿病と高血圧とを指摘され治療を受けており、1年前から不整脈が発生し抗血小板療法を受けている。視力:右手動弁/30cm(矯正不能)、左0.8(矯正不能)。前眼部、中間透光体所見:両眼に軽度の白内障を認めたが、角膜、前房および隅角には異常を認めなかった。右眼の硝子体に強い混濁を認めた。血液所見:赤血球350万、Hb 11.0g/dl、Ht 33%、白血球 4,230、血小板 13万。血液生化学所見:血糖 145mg/dl、HbA1C 7.2%、総蛋白 6.3g/dl、アルブミン 4.0g/dl、尿素窒素 20mg/dl、クレアチニン 0.9mg/dl、Na 142mEq/l、K 4.7mEq/l、Cl 107mEq/l。右眼の硝子体切除術を施行した。混濁した硝子体を除去すると網膜下にも出血があり、出血は黄斑部を含んで下方に広がっていた。手術後3日の右眼(手術眼)の眼底写真と左眼の眼底写真とを以下に示す。
- 硝子体出血の原因として最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [103I078]←[国試_103]→[103I080]
[★]
- 58歳の男性。1週前から両眼の視力低下を自覚し来院した。これまでに医療機関を受診したことはなかったという。喫煙歴は20本/日を26年間。血圧 170/90mmHg。血液生化学所見:尿素窒素 23mg/dL、クレアチニン 1.2mg/dL、空腹時血糖 160mg/dL、HbA1c 8.2%(基準 4.6~6.2)、トリグリセリド 190mg/dL、HDLコレステロール 25mg/dL、LDLコレステロール 148mg/dL。視力は右 0.1(0.4×-3.0D)、左 0.2(0.7×-2.5D)。眼圧は右15mmHg、左13mmHg。両眼の眼底写真、蛍光眼底写真、光干渉断層計(OCT)像および光干渉断層血管撮影写真(別冊No.10A、B)を別に示す。眼底写真では点状・斑状出血、硬性白斑および軟性(綿花様)白斑を両眼に認める。光干渉断層血管撮影写真では毛細血管の減少を両眼に認める。
- 診断はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [114C053]←[国試_114]→[114C055]
[★]
- 83歳の男性。左眼の視力低下を主訴に来院した。6か月前から左眼の見え方に違和感があった。1か月前から視力低下が進行した。75歳時に両眼の白内障手術の既往がある。視力は右1.0(矯正不能)、左0.6(矯正不能)。眼圧は右14mmHg、左14mmHg。眼内レンズが両眼に挿入されている。両眼の眼底写真(刺冊No.11A、B)を別に示す。
- 6か月前からあったと推定される症候はどれか。
[正答]
C
- 左眼の黄斑部に出血、色素上皮の萎縮がみられるらしいが・・・
※国試ナビ4※ [105D035]←[国試_105]→[105D037]
[★]
- 56歳の男性。右眼の鼻側の視野欠損を主訴に来院した。今朝、新聞を読んでいたとき、突然、右眼鼻側上方の視野欠損に気付いた。矯正視力:右眼1.0、左眼1.2。眼瞼、結膜、角膜および前房は正常である。右眼の眼底写真を以下に示す。左眼眼底は正常である。
[正答]
※国試ナビ4※ [101G009]←[国試_101]→[101G011]
[★]
- 62歳の男性。左眼の視力低下を訴えて来院した。6か月前から左眼の変視症を自覚している。視力は右0.8(矯正不能)、左0.04(矯正不能)。左右眼に初発白内障がみられる。眼圧は右14mmHg、左15mmHg。右眼底に異常を認めない。左眼の眼底写真を以下に示す。
[正答]
※国試ナビ4※ [099G009]←[国試_099]→[099G011]
[★]
- 65歳の男性。左眼の急激な視力障害を訴えて来院した。視力は右1.2(矯正不能)、左光覚弁(矯正不能)。左の眼底写真と色素静注後30秒の蛍光眼底造影写真とを以下に示す。
- 右眼の眼底には異常はみられない。
- 考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [096D008]←[国試_096]→[096D010]
[★]
- 56歳の男性。昨日から右眼の視野異常を生じ来院した。1週前から右眼の飛蚊症と光視症とを自覚している。視力は右0.9(矯正不能)、左1.2(矯正不能)。眼圧は右6mmHg、左15mmHg。右眼の眼底写真を以下に示す。
[正答]
※国試ナビ4※ [095D008]←[国試_095]→[095D010]
[★]
- 68歳の女性。3か月前に左眼の中心暗点を自覚し、増悪したため来院した。
- 左眼の眼底写真と蛍光眼底造影写真とを以下に示す。
- 考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [098A008]←[国試_098]→[098A010]
[★]
- 眼科検査の写真(別冊No. 1)を別に示す。
- この検査が診断に有用な疾患はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [104I013]←[国試_104]→[104I015]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [096H011]←[国試_096]→[096H013]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [100B013]←[国試_100]→[100B015]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [111F003]←[国試_111]→[111F005]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [095A070]←[国試_095]→[095A072]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [108I003]←[国試_108]→[108I005]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [108B024]←[国試_108]→[108B026]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [107I004]←[国試_107]→[107I006]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [102A012]←[国試_102]→[102A014]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [104B020]←[国試_104]→[104B022]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [097G118]←[国試_097]→[097G120]
[★]
[★]
- 関
- インドシアニングリーン
意義
- インドシアニングリーンの血中での最大吸収波長および最大蛍光波長は、いずれも近赤外領域にある。近赤外領域の波長は、網膜色素上皮層を透過して脈絡膜まで達し、脈絡膜中のインドシアニングリーンを励起する。このため、網膜色素上皮や黄斑部キサントフィルの眼内組織のみならず、網膜下の漿液、出血および滲出斑などに対しても透過性が良いという特性をもつ。(参考1)
- 脈絡膜の血管の造影に適するので、脈絡膜神経血管の検索に有用である → 加齢黄斑変性
投与後の経過時間と造影像
- 参考1
- 眼底後極部の脈絡膜造影は、インドシアニングリーンが短後毛様動脈に流入した時点より始まるが、それぞれの支配領域にある脈絡膜動脈の造影開始時間は若干異なる。その後インドシアニングリーンは速やかに細小脈絡膜動脈を経て脈絡膜毛細血管へと移行する。
- 次いで脈絡膜静脈系の血管にも速やかにインドシアニングリーンが現れ、造影開始から3~5秒で中大脈絡膜静脈に至り脈絡膜蛍光が最も強くなる。
その後脈絡膜動脈の蛍光は弱まり、脈絡膜静脈系血管が優位の状態が色素静注後10~15分続く。
- やがて大中脈絡膜静脈からも色素は消失してびまん性の脈絡膜背景蛍光が観察される。この時期には、大きな脈絡膜血管や網膜血管は低蛍光を示す。
参考
- http://www.santen.co.jp/medical/common/pdf/info_package/tenpu/ophthagreen.pdf
[★]
SOP.147
- 中心性漿液性脈絡網膜症
- 嚢胞様黄斑浮腫
- 加齢黄斑変性:網膜上皮の萎縮をきたすdry typeと出血・浮腫・網膜色素上皮剥離を伴うwet typeがある。黄斑下に血管線維性増殖組織(脈絡膜新生血管網)がみられ、浮腫の周囲には硬性白斑を伴う。脈絡膜新生血管に対し、光感受性物質とレーザーを組み合わせた光力学療法や抗VEGF抗体(ベバシズマブ)による治療がある。
- 黄斑円孔:網膜硝子体界面の加齢変化のため、中心窩を中心に放射状に網膜が接線方向に牽引され、中心窩が挙上され嚢腫ができ前壁が消失して中心窩に円孔が形成される。治療は硝子体手術による円孔の閉鎖である。
- 近視性黄斑萎縮
- 網膜硝子体界面黄斑変性症
- 薬物毒性黄斑変性症
- 遺伝性黄斑変性症
- 黄斑ジストロフィ
[★]
- 英
- metamorphopsia, image distortion
- ラ
- metamorphopsia
- 同
- 変形視症
- 関
- 黄斑
概念
- 物がゆがんで見える現象。網脈絡膜病変、特に黄斑疾患で生じることが多い。
- 黄斑の浮腫、癒着、牽引などで網膜に写った像がゆがんだ像として感じる。
病因
検査
- 視野:自動視野計による中心暗点の検出、ゴールドマン視野計で周辺視野の検査
- 変視の自覚的検査:アムスラーチャートで変視の程度や範囲、歪みや暗点の存在を自己評価
- 他覚的形態検査:
[★]
- 英
- bevacizumab, Bev
- 商
- アバスチン
- 関
- 抗VEGF抗体
分類
適応
作用機序
- アバスチン点滴静注用100mg/4mL
- ベバシズマブは、ヒトVEGFと特異的に結合することにより、VEGFと血管内皮細胞上に発現しているVEGF受容体との結合を阻害する。
- ベバシズマブはVEGFの生物活性を阻止することにより、腫瘍組織での血管新生を抑制し、腫瘍の増殖を阻害する。
- VEGFにより亢進した血管透過性を低下させ、腫瘍組織で亢進した間質圧を低減する。
[★]
- 英
- degeneration, denaturation
- ラ
- degeneratio
空砲変性
|
薬疹、皮膚科領域疾患
|
脂肪変性
|
脂肪肝、ネフローゼ症候群、筋脂肪変性
|
好酸性変性
|
ウイルス性肝炎、アルコール性肝炎
|
硝子様変性
|
小動脈硬化。HE染色で均質な好酸性。
|
フィブリノイド変性
|
膠原病、アレルギー。HE染色でやや光沢のある不均質な好酸性物質。
|
粘液変性
|
HE染色で不均質な淡い好塩基性物質として見える。
|
[★]
- 英
- macula lutea (KH), macula, yellow spot
- ラ
- macula retinae
- 同
- 中心窩 fovea centralis
- 関
- Henle線維層
黄斑部の機能評価
黄斑疾患
硝子体手術
薬物療法/レーザー療法
硝子体手術/薬物療法/レーザー療法
[★]
- 英
- macular degeneration、macular dystrophy
- 関
- 黄斑変性症、黄斑ジストロフィー
- 黄斑部に限局した網膜の変性をいうが、網膜全体に変性があり、その変化が特に黄斑部に強いものも黄斑変性と呼ぶ場合がある。
[★]
- 英
- aging
- 関
- 高齢者、エージング、エイジング、高齢化、歳、年齢、老化、老齢化、熟成