- 英
- flying flies, myodesopsia, floater before the eye
- ラ
- muscae volitantes
概念
- 生理的には、加齢により硝子体の液状変性がすすみ、変性凝縮した硝子体線維による影により飛蚊症が自覚される。(SOP.15,107)
飛蚊症を呈する疾患・病態
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2016/09/05 22:39:54」(JST)
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飛蚊症(ひぶんしょう)は、人間の眼球内の原因により視覚に発生する現象で、視界内に小さな薄い影(糸くずや蚊のようにも見える)のようなものが現れる。網膜上では特定の位置に影は存在しているが、眼球の運動による視界の移動により、この影は相対的に動き回っているように当人には感じられる。眼科分野では遭遇する頻度の高い症状で、疾患の場合もある。
目次
- 1 原因
- 2 症状
- 3 治療
- 4 脚注
- 5 文献
- 6 関連項目
- 7 外部リンク
原因
目の内部を満たす硝子体内の混濁が網膜上に影を落とすことで発生する。混濁の原因には、
- 生理的飛蚊症(病的ではないもので生来のもののことが多い)
- 後部硝子体剥離(病的ではないもので加齢・強度近視・打撲などによるもの)
- その他(網膜裂孔、網膜剥離、硝子体出血、ぶどう膜炎などの病的なもの)
などがある。強度近視の眼は飛蚊症になりやすいと言われている。
症状
視界に糸くずや黒い影、蚊のようなものが見え、視点を変えるにつれ、それが動き回るように感じる。明るい場所で白いものや空を見た場合によく見える。多くの場合加齢により自然発生する。飛蚊症自体は多くの場合目の機能に問題はないが、網膜剥離の初期症状や糖尿病網膜症の症状として現れることもあるので、眼科の受診が必要。
治療
飛蚊症は硝子体を手術で切除することにより消失する(vitrectomy)という飛蚊症除去のための硝子体手術が行なわれている国がある[1]が、日本では、飛蚊症除去の目的では硝子体手術のリスクは高過ぎると考えられているため、FOVが行われることは、ほとんどない。しかし、硝子体手術の安全性は向上して適応が広がりつつあるため、飛蚊症に対する硝子体手術も安全な手術であるとの見解が日本でも現れている[2]。
また、レーザーで硝子体の混濁を直接に粉砕する施術もあり、FOVと比べて侵襲性が低いために安全性が高く、特に形状の明確な飛蚊症の解消に有効である[3]。ただし、若年性の飛蚊症の場合に多い網膜や水晶体付近の混濁には、安全性確保のため、レーザーの照射は避けられる。この施術は、欧米、台湾、韓国などで行なわれており、日本から海外に渡航して治療を受ける例もあるが、治療費のほか、渡航費や通訳費用の負担が発生する。2013年8月には、ようやく日本にもレーザー治療を開始するクリニックが現れた[4]。レーザー機器は時代とともに精度と性能が向上しており、2013年初頭には飛蚊症治療に特化したレーザー機器も開発された[5]。
脚注
- ^ [1] Oneclearvision(イギリスの飛蚊症啓発NGO)のFOV実施医院所在地マップより
- ^ [2]「北岡隆:飛蚊症に対する硝子体手術の是非(田野保雄,樋田哲夫,根木昭,坪田一男,大鹿哲郎(編):眼科プラクティス 17.みんなの硝子体手術,文光堂,東京,pp. 208-209所収)2007」
- ^ [3] Oneclearvisionによる解説(英文)
- ^ [4] 飛蚊症レーザー治療実施クリニック(日本)
- ^ [5] Ellex社YagレーザーUltra Q Reflex
文献
- ロゲルギストC(近角総信)「眼の中にただようゴミ」、『新 物理の散歩道 第3集』ちくま学芸文庫版 pp. 13~37、他にNAID 40001539640・NAID 40001539503・NAID 40001539429等
関連項目
外部リンク
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ウィキメディア・コモンズには、飛蚊症に関連するカテゴリがあります。 |
- 日本眼科医会「目についての健康情報 黒いものが飛ぶ 飛蚊症」
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 園部 愛/木全 奈都子/坂本 英之/水落 誠
- 東京女子医科大学雑誌 82(E1), E260-E264, 2012-01-31
- … 症例: 66歳女性で糖尿病があり, 視力低下と飛蚊症を主訴に来院した.,所見:両眼の視神経乳頭腫脹を認め, 視力は右(0.7), 左(0.7)で蛍光眼底造影検査では視神経乳頭の充盈欠損はなく初期から過蛍光を認め, 視野は感度低下を認めるのみであった. …
- NAID 110008767988
- 臨床報告 両眼の飛蚊症を主訴として発見された両側慢性硬膜下血腫の1例
- 膝関節痛と飛蚊症に八味丸・多発性関節炎に桂枝加朮附湯 : 兼五苓散・フルート奏者の顎関節炎に甘麦大棗湯
Related Links
- 飛蚊症(ひぶんしょう)の改善方法を詳しく解説しています。効果的なサプリメントも紹介 していますので、もしかしたら・・と思ったらチェックしてみてください。
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★リンクテーブル★
[★]
- 49歳の女性。右眼の霧視と飛蚊症とを主訴に来院した。3か月前に左下腿に硬結を伴う直径約3cmの紅斑が出現した。1週間前からは右眼の霧視と飛蚊症とが出現し、次第に増悪してきたため受診した。矯正視力は右0.6、左1.2。眼圧は右 15mmHg、左 16mmHg。眼底検査で右眼に雪玉状の硝子体混濁を認める。右前眼部写真(別冊No. 8)を別に示す。
- 診断に有用な検査はどれか。
- a 皮膚生検
- b 髄液検査
- c [[前房水の細菌培養検査
- d 光干渉断層計検査(OCT)
- e 血清トキソプラズマ抗体検査
[正答]
※国試ナビ4※ [111I049]←[国試_111]→[111I051]
[★]
- 55歳の男性。視覚異常を主訴に来院した。今朝、新聞を読んでいたら、突然、左眼の耳側に点状の光が走るように感じた。眼を動かすとはっきりと感じられ、目を閉じても消失しない。以前から、明るいところを見ると、もやもやと浮遊するものが両眼に見えていたが、左眼はより強く自覚するようになった。矯正視力は右眼1.2、左眼1.0、眼圧は右眼18mmHg、左眼18mmHg、視野検査で異常を認めない。みられるのはどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [103B047]←[国試_103]→[103B049]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [111F003]←[国試_111]→[111F005]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [097E010]←[国試_097]→[097E012]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [110H017]←[国試_110]→[110H019]
[★]
- 英
- retinal detachment, RD
- ラ
- amotio retinae
- 関
- 網膜
概念
分類
リスクファクター
症状
- 前駆症状:光視症、飛蚊症 → 進行した後の症状:視野障害、視力障害
検査
治療
- 網膜裂孔の閉鎖:レーザー光による網膜光凝固法、網膜冷凍凝固法、高周波電流(ジアテルミー)による網膜熱凝固
- 強膜内陥術:部分締結術、輪状締結術
- 硝子体切除術
[★]
- 英
- entoptic phenomenon
- 関
- 飛蚊症
[★]
- 英
- floater
- 関
- 飛蚊症
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- 英
- sis, pathy