- 英
- hippurate, hippuric acid
- 同
- Nα-ベンゾイルグリシン
- 関
- グリシン抱合
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/11/11 11:55:57」(JST)
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馬尿酸 |
|
IUPAC名
Benzoylaminoethanoic acid
|
別称
Hippuric acid, N-benzoylglycine, benzoyl glycocoll, benzoyl amidoacetic acid
|
識別情報 |
CAS登録番号 |
495-69-2 |
PubChem |
464 |
ChemSpider |
451 |
UNII |
TE0865N2ET |
KEGG |
C01586 |
ChEBI |
CHEBI:18089 |
ChEMBL |
CHEMBL461 |
|
- InChI=1S/C9H9NO3/c11-8(12)6-10-9(13)7-4-2-1-3-5-7/h1-5H,6H2,(H,10,13)(H,11,12)
Key: QIAFMBKCNZACKA-UHFFFAOYSA-N
InChI=1/C9H9NO3/c11-8(12)6-10-9(13)7-4-2-1-3-5-7/h1-5H,6H2,(H,10,13)(H,11,12)
Key: QIAFMBKCNZACKA-UHFFFAOYAD
|
特性 |
化学式 |
C9H9NO3 |
モル質量 |
179.17 g/mol |
外観 |
微臭のある白色結晶 |
密度 |
1.371 g/cm3 |
融点 |
187 - 188 °C
|
沸点 |
240 °C (dec.)
|
水への溶解度 |
温水によく溶ける |
危険性 |
MSDS |
Material Safety Data Sheet |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
馬尿酸(ばにょうさん、英: Hippuric acid)は、馬などの草食動物の尿から発見された有機酸である。分子式は C9H9NO3 もしくは C6H5CONHCH2CO2H。なお、馬尿酸の名前はギリシア語のhippos(英: horse)とouron(英: urine)に由来する。
目次
- 1 歴史
- 2 合成法
- 3 物性
- 4 体内での生成
- 5 外部リンク
- 6 参考文献
歴史
- 1829年:ユストゥス・フォン・リービッヒにより、馬尿酸が安息香酸とは異なる物質であることが発見された。
- 1839年:ユストゥス・フォン・リービッヒが構造を決定。
- 1873年:Victor Dessaignesにより、塩化ベンゾイルと亜鉛グリシンキレートの反応から合成された[1]。
合成法
上記の塩化ベンゾイルと亜鉛グリシンキレートを反応させる方法のほか、テオドール・クルチウス (Theodor Curtius) により報告されたベンズアルデヒドを加熱しグリシンと反応させる方法[2]や、加熱したベンズアミドにクロロ酢酸を反応させる方法が知られている。
物性
- 馬尿酸の結晶は斜方晶系に属する。
- 融点は 191.5 ℃ で、分解温度は 240 ℃。
- 水酸化ナトリウムあるいは水酸化カリウムにより加水分解を受け、安息香酸とグリシンへと分解される。
- 亜硝酸と反応させることで、ベンゾイルグリコール酸 (C6H5COOCH2CO2H) へと変換される。
- ヒドラジンを用いたエチルエステル反応により、ヒプリルヒドラジン (C6H5CONHCH2CONHNH2) が生成する。この方法は、テオドール・クルチウスによりアジ化水素酸の合成に利用された。
体内での生成
馬尿酸は安息香酸やトルエンなどの芳香族炭化水素化合物が大量に体内へ取り込まれた際に肝臓で生成され尿中排泄される。 トルエンの場合は、トルエンが肝臓のチトクロムP450 (CYP2E1) によりメチル水酸化を受けてベンジルアルコールが生成(エポキシドも5%程度生成される)→ベンジルアルコールがアルコールデヒドロゲナーゼにより酸化されて安息香酸が生成→安息香酸がグリシン抱合を受けることで馬尿酸が生成、となる。詳しくは下図を参照のこと。
なお抗生物質により排泄量が減少することから腸内細菌叢にてキナ酸より生合成される経路も存在すると考えられている[3]。
外部リンク
参考文献
- この記事にはアメリカ合衆国内で著作権が消滅した次の百科事典本文を含む: Chisholm, Hugh, ed. (1911) Encyclopædia Britannica (11th ed.) Cambridge University Press
- ^ "Ueber die Regeneration der Hippursäure" Justus Liebigs Ann. Chem. 1853, 87, 325-327. DOI: 10.1002/jlac.18530870311
- ^ T. Curtius "Synthese von Hippursäure und Hippursäureäthern" Ber. Deutsch. Chem. Ges. 1884, 17, 1662-1663. DOI: 10.1002/cber.18840170225
- ^ Ronald W. Pero (2010). "Health Consequences of Catabolic Synthesis of Hippuric Acid in Humans". Current Clinical Pharmacology (Bentham Science Publishers Ltd.) 5 (1): 67–73.
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 有機溶剤中毒予防のための尿中馬尿酸の光学的検知の研究--馬尿酸溶液の近赤外吸光スペクトルの検討 (MEとバイオサイバネティックス)
- 尿中馬尿酸,メチル馬尿酸およびマンデル酸のクロスチェック結果報告
Related Links
- 馬尿酸(ばにょうさん、英: Hippuric acid)は、馬などの草食動物の尿から発見された 有機酸である。分子式は C9H9NO3 もしくは C6H5CONHCH2CO2H。なお、馬尿酸 の名前はギリシア語のhippos(英: horse)とouron(英: urine)に由来する。 ...
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
パラアミノ馬尿酸ソーダ注射液10%
組成
有効成分
- パラアミノ馬尿酸ナトリウム(無水物として) 2.0g/20mL(10w/v%)
添加物
効能または効果
- 腎機能検査(両腎・分腎の有効腎血流量の測定による)
腎血漿流量測定(両腎)の場合
標準法(点滴静注法)
- 初回量として、パラアミノ馬尿酸ナトリウム注射液をとり、場合によっては必要量のマンニトール注射液又はチオ硫酸ナトリウム注射液を加え、パラアミノ馬尿酸ナトリウムの濃度が0.5〜1.2%位になるように生理食塩液又は注射用水などで希釈して約50mLとし、1分間に約10mLの速度で5分間で静注する。
次いで維持量として、パラアミノ馬尿酸ナトリウムの濃度が0.4〜0.7%になるように、パラアミノ馬尿酸ナトリウム注射液を必要量のマンニトール注射液又はチオ硫酸ナトリウム注射液と混ぜ、生理食塩液又は注射用水などで希釈した混合液を、1分間に約3mLの速度で検査終了時まで持続点滴注入する。
(「測定法」の項参照)
簡便法(1回注入法)
- パラアミノ馬尿酸ナトリウム注射液10〜20mLを、場合によっては、必要量のマンニトール注射液又はチオ硫酸ナトリウム注射液の混液として、約10分間かけて徐々に静注する。
(「測定法」の項参照)
腎血漿流量測定(分腎)の場合
- 仰臥位にて太いテフロン針を留置し、ついでパラアミノ馬尿酸ナトリウムとして体重1kgあたり0.007gに相当する量を負荷する。引き続き、あらかじめ用意した灌流液注1)を1分間に約10mLの速度で点滴注入する。点滴開始後5〜10分後にADHを負荷注2)し、さらに15分後座位をとらせる。
注1) 灌流液組成
マンニトール:80g(20%マンニトール400mL)
PAH:13mL
ADH:ADH負荷量×1.8(mL)
以上に生理食塩液を加えて総量を1,000mLとする。
注2) ADH負荷量
負荷すべき量(mL)=ADH溶液1mL×体重(kg)×1/2×1/100
ADH溶液:20U/mLのバソプレシン注射液1mLに生理食塩液19mLを加えて1U/mLに調整する。
(「測定法」の項参照)
薬効薬理
薬効薬理
- 腎動脈から血液によって腎臓に運ばれ、腎臓の糸球体及び尿細管からその全量が尿中に排泄されてしまい、腎静脈中には全く検出されないような物質のクリアランスを測定すれば、その値が腎血漿流量を示すことになる5)。血漿中濃度が低い場合(5mg/dL以下)には、パラアミノ馬尿酸クリアランス値(CPAH)は腎排泄組織を流れる血漿量(有効腎血漿流量 Effective Renal Plasma Flow、ERPF)に等しくなる。有効腎血漿流量は全腎血漿流量の85〜90%であるからパラアミノ馬尿酸クリアランス(CPAH)は厳密には全腎血漿流量を表すものとはいえないが、一般にパラアミノ馬尿酸クリアランス(CPAH)をもって腎血漿流量(RPF)としている。臨床診断上、RPFは腎疾患時にはその疾患の進行とともに低下し6)、全身の循環不全(うっ血性心不全及びショック時)時は減少する7)。
なお、全腎血漿流量は腎静脈カテーテル法を応用してパラアミノ馬尿酸の除去率(Extraction Ratio、EPAH)を求めることにより測定される。除去率(EPAH)は急性糸球体腎炎、高血圧症などで腎障害が進行した場合には減少する8)。
また臨床的に腎血管性高血圧が疑われる症例に、本剤による分腎機能検査を行うことにより、腎動脈の狭窄という解剖学的異常と高血圧という機能的異常とを結びつけて、手術成績を予測判断することが可能である4)。
測定法
腎血漿流量測定(両腎)の場合
前処理
- 試験前日は、検査結果に影響を与えないため、サルファ剤、パラアミノサリチル酸カルシウム(PAS)、解熱薬、利尿薬等の服用は避ける。
- 必要に応じて患者の身長・体重を測定し、体表面積を求める。
- 試験開始約1時間前に水適量を飲ませる(簡便法の場合には試験開始約30分前に飲ませる)。
- 開始直前に採血、採尿し、ブランク・ヘマトクリット値測定用とする。
採血、採尿
- 測定時の血漿中濃度を約2mg/dL(1〜5mg/dL)に保つように投与する。
標準法(点滴静注法)
- 点滴静注開始20分後に膀胱に挿入したカテーテルより排尿し約20mLの生理食塩液で2回膀胱を洗浄し、空気を送入吸引して膀胱を完全に空虚にし、この時刻を0分とする。
- 15〜30分の間隔で2〜3回採尿し、採尿時間とその尿量(膀胱洗浄液を含む)を正確に測定する。
- 各採尿と採尿の間に採血し、採血時間を記録する。
簡便法(1回注入法)
- 注射終了後25分で完全に排尿させ、排尿完了時刻を0分とする。
- 10分後及び20分後に注射の他側静脈より5mL採血し、時刻を正確に記録する。
- 30分後完全に排尿させ容量及び時刻を記録する。
定量
腎血漿流量測定(分腎)の場合
前処理
- 前項(1)-1)、1.2.3.のほか4.項の採血後に、クレアチニンも定量する。また、原則として検査前日に浣腸し、当日朝禁食とする。
採血、採尿
- 局所麻酔薬でsaddle blockを行ってのち、砕石位にして、尿管カテーテル挿入を試みる。女性は両側に、男性は患側のみに7号ポリエチレンカテーテルをそれぞれ15〜20cmの高さまで挿入する。男性の場合の健側尿は膀胱留置カテーテルよりの尿を代用する。
- 両健腎からの尿流が安定したところで分腎尿の採集を開始する。開始直前に10mLの静脈採血を行い、10分間尿、3回連続採集後さらに静脈採血を行う。安定した3回連続採尿ののち灌流液を5%糖液300mL/hrにかえてからPSP1mLを管注し、さらに15分間の分腎尿を採集して検査を終わる。
- 検査終了後は尿管カテーテルを抜去し、膀胱にカテーテルを留置したまま帰室させ5%糖液の総量2,000mLを6時間で点滴する。その間の点滴量に見合った尿量を確認したうえで留置カテーテルも抜去する。
定量
10分間分腎尿:尿量測定、Na、クレアチニン、パラアミノ馬尿酸定量
15分間分腎尿:尿量、PSP定量
計算
- パラアミノ馬尿酸クリアランスによって得られる各数値の計算式は次の1)〜4)のとおりである。1)、2)の項目については必要に応じて体表面積を求め、日本人の標準体表面積1.48m2当りの値に補正する。クリアランス試験実施に際しての尿及び血漿中パラアミノ馬尿酸濃度の測定法、平均血漿中パラアミノ馬尿酸濃度の算出法その他の注意事項については省略し、計算式だけを列記した。実施の実際については文献1)2)3)を参照。
腎血漿流量 Renal Plasma Flow、RPF(有効腎血漿流量 Effective Renal Plasma Flow、 ERPF)
- RPF=UPAHV/PPAH ただし、1<PPAH<5
腎血流量 Renal Blood Flow、RBF(有効腎血流量 Effective Renal Blood Flow、 ERBF)
濾過率 Filtration Fraction、FF
RPF:腎血漿流量(mL/min)
UPAH:尿中パラアミノ馬尿酸濃度(mg/dL)
PPAH:血漿中平均パラアミノ馬尿酸濃度(mg/dL)
V:1分間尿量(mL/min)
RBF:腎血流量(mL/min)
Ht:ヘマトクリット値(%)
FF:濾過率
GFR:糸球体濾過量(mL/min)
EPAH:除去率
PPAH:動脈血中パラアミノ馬尿酸濃度
P´PAH:腎静脈血中パラアミノ馬尿酸濃度
除去率の測定は腎静脈カテーテル法を必要とするため一般的ではないが、除去率が得られれば全腎血漿流量、全腎血流量、真の糸球体濾過量などが計算できる。
〔参考〕
基準値
- わが国で発表されている健康成人の平均値の例は次のとおりである。
(日本人の標準体表面積1.48m2当りの値に補正。)
片側性腎主幹動脈狭窄判定基準4)
- Stamey:患側の尿量67%以上減少、PAH濃度100%以上上昇
Osius & Smith:患側のPSP濃度2倍以上
Howard:患側の尿量60%以上減少、Na濃度15%以上減少、クレアチニン濃度50%以上上昇
Rapoport:TRFR(tubular rejection fraction ratio)=(LNa×Rcr)/(Lcr×RNa)
左腎動脈狭窄 0.62以下
右腎動脈狭窄 1.62以上
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- パラアミノ馬尿酸ナトリウム(Sodium p-Aminohippurate)
略名
分子式
分子量
性状
- 白色の結晶性の粉末で、においはない。水に溶けやすく、エタノール(95)にやや溶けにくい。
★リンクテーブル★
[★]
- 有機溶剤と尿中代謝物の組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [101F077]←[国試_101]→[101F079]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [102B027]←[国試_102]→[102B029]
[★]
- 英
- toluene poisoning
- 関
- シンナー中毒、トルエン
侵入径路
作用機序
障害部位
- 海馬などの大脳辺縁系の障害 → 記銘障害を中心とする認知障害 → 重症例では認知症から人格荒廃
- 小脳 → 小脳性運動失調症
- 錐体路障害 → 痙性対麻痺
症状
- 急性:麻酔作用による中枢抑制 ← 肝障害もあるらしい
- 慢性:不定愁訴:頭痛、めまい、倦怠感、生理不順など
中枢神経外症状
- 尿細管:尿細管アシドーシスおよびそれに続発する低カリウム性ミオパチー、周期性四肢麻痺
代謝
- benzen-ring-CH3 → benzen-ring-COOH -(グリシン抱合)→ benzen-ring-CO-NH-CH2COOH
- トルエンの80%が安息香酸に代謝されグリシン抱合を受けて馬尿酸となり尿中に排泄される
検査
- 尿中馬尿酸の定量(構造式:C6H5CONHCH2COOH)
- 安息香酸を含む食物の摂取に影響を受けるため、注意する。
- 作業終了時に献体を採取する。
- 飲酒により影響をうける。
画像
- MRI:T2強調画像:大脳白質、脳幹、小脳脚、脊髄に高信号域
参考
- http://data.medience.co.jp/compendium/main.asp?field=01&m_class=12&s_class=0001
- http://www.nurs.or.jp/~academy/igaku/q/q642.htm
[★]
- 英
- poisoning, intoxication
- 関
中毒の早期発見のための検査
- SUB.403
重金属
有機溶剤
中毒一覧
[★]
- 関
- hippuric acid
[★]
- 英
- Nα-benzoylglycine
- 関
- 馬尿酸
[★]
- 英
- hippurate
- 関
- 馬尿酸
[★]
- 英
- p-aminohippuric acid clearance CPAH
- 同
- PAHクリアランス PAH clearance。パラアミノ馬尿酸ナトリウムクリアランス sodium paraaminohippurate clearance
- 関
- パラアミノ馬尿酸、腎血漿流量 RPF
[show details]
[★]
パラアミノ馬尿酸
- 関
- 機能検査用試薬、パラアミノ馬尿酸ナトリウム
[★]
- 英
- methylhippuric acid, MHA
- 関
- キシレン
[★]
- 英
- aminohippurate、aminohippuric acid
[★]
- 英
- uric acid, UA
- 同
- 2,6,8-トリヒドロキシプリン 2,6,8-trihydroxypurine
- 関
- 結石、アロプリノール、ウリカーゼ法、痛風、リンタングステン酸法
概念
物性
- 分子式:C5H4N4O3
- 溶解度:溶解度 70mg/L 水に不溶
- 構造式:
O
||
/C\ /N\
N C \
| || C=O
C C /
// \N/ \N/
O
解離定数
-NH-CO- (エノール型) ⇔ -NH-C(OH)- (ケト型) (FB.482)
ケト型の尿酸は電離しており、尿酸の電離型はpH↑で増加、pH↓で減少する。非電離型はpH↑で減少、pH↓で増加する。
物性のまとめ
- 温度が低いほど、pHが低いほど析出しやすい (GOO.706)
- → 腫瘍崩壊症候群における尿酸腎症を予防するために尿をアルカリ化して尿酸結晶の析出を防ぐし、末梢で尿酸結晶が形成されやすい。
生理作用
尿酸の合成系路
- 代謝の制御 (PPC.842)
de novo pathway
- the cellular level of PRPP is the most important determinant of de novo purine synthesis
- high de novo pathway activity increases purine turnover, resulting in higher plasma uric acid concentrations
salvage pathway
- increased salvage pathway activity leads to devrease de novo synthesis and reduced plasma uric acid level
- 1. increased scavenging activity depletes cells of PRPP, thus decreasing the rate of de novo purine synthesis
- 2. the salvage pathway leads to the generation of more ATP and GTP. Increased levels of these nucletide inhibit amidoPRT in a feedback manner, also resulting in decreasd de novo purine synthesis.
尿酸の排泄
参考1
- 4コンパートメントモデルによれば尿酸は(1)糸球体濾過の後、近位尿細管で(2)ほとんど全て再吸収され、(3)S2 segmentで50%が再分泌され、さらに(4)S3 segmentで再吸収されるという。
- 尿酸排泄に関わる運搬体:URAT1, Glut9. これらは有機酸トランスポーター(OAT)の一員である。
- 尿酸/有機酸陽イオン交換体(URAT1運搬体)は尿酸に特異的で有機酸トランスポーターとは別の運搬体である。11q13のSLC22A12遺伝子にコードされている。
- URAT1は近位尿細管管腔側の膜上に発現している。
- 乳酸、ニコチン酸、アセト酢酸、ヒドロキシ酪酸、などの有機酸が近位尿細管上皮細胞内に蓄積すると、尿細管腔から尿酸を取り入れて有機酸を排泄する。
- これが有機酸血症のときに高尿酸血症をきたす原因である。 → 飢餓(ケトン体増加)、von Gierke病(乳酸増加)のときに高尿酸血症をきたすのはこのため。
SP.807
- 近位尿細管上皮細胞の管腔側膜に尿酸を再吸収して有機酸を分泌するURAT1という交換輸送体が存在する。
- また管腔側膜にはナトリウムとアニオンを再吸収する共輸送体が存在する。
- 基底側膜には血管側から尿細管上皮細胞内にアニオンを取り込む有機アニオン輸送体 OATが存在する。
- 正常では尿酸の排泄率は10%、pyrazinoateを投与すると1%、プロベネシド(有機酸輸送の抑制薬)を投与すると50%となる。
- 上記のメカニズムが存在するため、近位尿細管でナトリウムの再吸収が亢進する状態、あるいは血液内に有機酸が豊富に存在する状況では尿細管上皮内におけるアニオンの濃度が上昇する。この結果、URAT1による有機酸の排泄、尿酸の再吸収が起こる事になる → 高尿酸血症
- 近位尿細管でのナトリウム再吸収が亢進する状態とは、利尿薬を使用した場合に起こるとされている。利尿薬の使用により組織灌流量が減少するので、RAA系の亢進あるいはNAの産生が増加し近位尿細管におけるナトリウムと水の再吸収が増加すると共に尿酸の再吸収も増加する(renal pathophysiology 3rd edition p.123)。
基準値
- 尿酸の血清尿酸値は男性より女性の方が低い。これはエストロゲンに関係する物質(estrogenic compounds)により尿酸輸送体が抑制されるためらしい。(参考1)
臨床関連
参考
- 1. [charged]Uric acid balance - uptodate [1]
[★]
- 英
- acid
- 関
- 塩基
ブランステッド-ローリーの定義
ルイスの定義