- 英
- pressure ulcer, bedsore, pressure sore
- ラ
- decubitus
- 同
- とこずれ、床ずれ、床擦れ
- 関
- pressure ulcers
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分類
- I度:局所の発赤のみ。皮膚は失われていない
- II度:皮膚の剥離・水疱
- III度:皮膚~皮下組織
- IV度:骨、筋肉、腱
管理
- 褥瘡は清潔を保ち、湿潤を保つことで治癒を促進する。乾燥していると(痂皮化)治癒が遅れる。
ガイドライン
- 日本褥瘡学会編/医療・GL(09年)/ガイドライン
- http://minds.jcqhc.or.jp/stc/0036/1/0036_G0000181_0038.html
参考
- http://www.mimaki-family.com/mimaki/tokozure/bunrui.html
WordNet
- a chronic ulcer of the skin caused by prolonged pressure on it (as in bedridden patients) (同)pressure_sore, decubitus_ulcer
- a reclining position (as in a bed)
PrepTutorEJDIC
- (病人の)床ずれ
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/03/08 01:07:54」(JST)
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褥瘡 |
分類及び外部参照情報 |
Progression of ulcers
|
ICD-10 |
L89 |
ICD-9 |
707.0 |
DiseasesDB |
10606 |
eMedicine |
med/2709 |
MeSH |
D003668 |
プロジェクト:病気/Portal:医学と医療 |
テンプレートを表示 |
褥瘡(じょくそう、英: Bedsore, Pressure sore, Pressure ulcer、羅: Decubitus ulcer)は、臨床的には、患者が長期にわたり同じ体勢で寝たきり等になった場合、体と支持面(多くはベッド)との接触局所で血行が不全となって、周辺組織に壊死を起こすものをいう。一般には床ずれ(とこずれ)とも呼ばれる。「褥創」と書かれることもあるが、日本褥瘡学会は、「創」の字が局所的な創傷を表すのに対し「瘡」の字が全身的な病態を表すとして、後者の使用を推奨している。
褥瘡は偶発性(または突発性)褥瘡と尋常性褥瘡に大別して考察される。前者は健康な個体に一時的な外力が加わって形成されるものとされ、その負荷が除去されれば速やかに治癒が得られるものである。これに対し後者は慢性的に経過し難治であり、そのような治癒遷延をきたすなんらかの要因を持つ患者群に好発・集積する傾向のあるものを言う。以下で考察するのは、主として後者であるが、その前提として正しい鑑別診断が行なわれていることが必須である。
目次
- 1 発生病理
- 2 褥瘡の原因
- 3 褥瘡の予防
- 4 褥瘡の好発部位
- 5 褥瘡の評価
- 6 褥瘡の進行度による分類
- 7 褥瘡の治療
- 8 画像
- 9 参考文献
- 10 関連項目
- 11 外部リンク
§発生病理
多くは下記好発部位に示すように、人体の生理的な骨性隆起部周辺の皮膚・軟部組織に圧迫・伸張・剪断応力が外力によって生じ、その結果、組織の微小循環が不全となって壊死が起こり、その部の組織欠損・皮膚潰瘍を生じたものである。
§褥瘡の原因
褥瘡の原因としては外的因子と内的因子に大別される。
§外的因子
外的因子は、外力に対して組織内部に発生する内力としての応力が主たるものである。
身体とベッド等支持面との接触部分にかかる応力は2つに分けて考察される。
- 組織に垂直に作用する圧力(いわゆる「体圧」)に対して生ずる圧縮応力
- 組織と支持面の間の摩擦・ずれにより生じる引っ張り応力・剪断応力
§内的因子
内的因子は、加齢、低栄養、麻痺、乾皮症などの皮膚の状態等多岐にわたる。
- 通常行われる検査は、血液像(特に貧血の有無)、血清アルブミン、血中の亜鉛の定量などで、低栄養がある場合はその改善を図るべきである。
§褥瘡の予防
褥瘡は、やむを得ない発生事例もあるとはいえ、予防の余地の大きい疾患である。
- 褥瘡のケアの基本は、除・減圧(支持面の調整と体位変換)、皮膚面の保湿と保清(清潔)、栄養管理が主体となる。入浴(不能な場合はせめて足浴)は創の有無を問わずおおいに推奨される。また、水出納の管理(脱水予防)も含め、近時では管理栄養士の役割が飛躍的に重要となっている。他に重要な関連職種として、薬剤師、リハビリテーション療法士があげられる。
- 褥瘡が起こりやすい人を評価し発生の予測を行なう目的で、ブレーデンスケール(米国式)・OHスケール(大浦・堀田による)・K式スケール(金沢大学式褥瘡発生予測尺度)等が用いられている。
- 体圧分散寝具を使用する。メディカルムートン(羊毛皮)・ウレタンフォーム(単独・複合)マット・エアマット(圧切換型・静止型)・ウォーターマット・高機能寝台(自動体位変換)などがある。
- 定期的に十分な体位変換を行う。2時間ごとが基本とされるが、最近では上記の体圧分散寝具を使用した上で、4時間あるいはそれ以上の間隔で行なわれる場合もある。最近では褥瘡などの創傷治癒に特化した皮膚・排泄ケア認定看護師が活躍している。また日本褥瘡学会では独自に褥瘡認定師の制度を2007年から発足させている。
§褥瘡の好発部位
- 仰臥位で生じる褥瘡:後頭部、肩甲骨部、肋骨角部、脊柱棘突起部、仙尾・仙腸部、踵骨部
- 側臥位で生じる褥瘡:側頭部、耳介、肩峰部、肩甲骨部、肋骨角部、腸骨稜部、大転子部、腓骨頭部、内・外踝部
- 座位・車椅子などで生じる褥瘡:尾骨部、坐骨部
§褥瘡の評価
一般にDESIGN(デザイン)分類が使われる。この分類は、定性的な重症度評価のための尺度(D:深さ・E:浸出液の多寡・S:大きさ・I:感染の有無・G:肉芽組織の性状・N:壊死組織の有無 に加えて、P:ポケットの有無の6項目で評価するもの)と上記6項目に半定量的に評点を付加する経過評価用尺度の2者で構成されている。従来の2002年版と、評点に重みを入れたDESIGN-Rと呼ばれる2008年版の評価方法の2種類がある。詳細は褥瘡学会HPを参照されたい。
§褥瘡の進行度による分類
多くの実地医家では深達度のみによる分類法であるNPUAP病期(ステージ)分類かShea氏分類(グレード)が使用されている。この二者は共に米国製の尺度であるが、原著ではその意味が少なからず異なるので注意を要する。一般的に治療に関してはShea分類が、予防に関してはNPUAP分類が用いられる事が多い。以下に示すのはNPUAP分類(2007年改訂版)によるものである。
- DTI疑い
- 圧力および/またはせん断力によって生じる皮下軟部組織の損傷に起因する、限局性の紫または栗色の皮膚変色、または血疱。
- I度
- 傷害が表皮にとどまっている状態。局所の発赤(紅斑)、表皮剥離(びらん)である。
- II度
- 傷害が真皮に及び、真皮までの皮膚欠損(=皮膚潰瘍)が生じている状態。水疱が形成されることもあり、壊死組織の付着や細菌感染が生じやすい。
- III度
- 皮下組織に達する欠損が生じている状態。
- IV度
- 筋肉や骨まで損傷された状態。骨が壊死して腐骨(ふこつ)となったり、骨髄炎や敗血症を併発することもある。
- U
- 深さ判定が不能な場合。
§褥瘡の治療
治療は創の状態により外用薬と被覆材(ドレッシング)による保存的治療や外科手術が主として行われる。 乾燥は創治癒を阻害する。そのため病変部は毎日洗浄し、フィルムなどを使い湿潤を保つ。詳しくは湿潤療法を参照のこと。
- 炎症除去と皮膚局所の血行改善に努める。炎症除去にはステロイド外用剤が使われることもある。血行改善といっても、褥瘡部位の組織・血管は脆弱化していると考えねばならず、創局所のマッサージやドライヤー等による加熱・乾燥は禁忌である。
- 表皮にびらん・潰瘍が生じた場合には、創の乾燥を防ぎ湿潤環境を保持する治療である湿潤療法(moist wound healing)が創治癒の基本である。この目的のためには、創傷被覆材による創面保護が一般的に第一選択である。ただし、感染や壊死組織がある場合にはその管理を優先させる。
- 湿潤療法以外の治療としては、肉芽形成・上皮化促進のため外用剤が使用される。ただし同様に、感染や壊死組織がある場合はその治療を優先させる。
- 水疱は疱蓋のむやみな破壊を避けるのが原則であるが、実際には臥床生活の中で自然に破壊されてしまうことがしばしばである。このため清潔に小孔を開け水疱液を排出(穿刺)することも考慮してよい。
- 創はまず洗浄を定期的に(毎日)行なう必要がある。洗浄は、創周囲をむしろ主に、薬用石鹸等を使用して愛護的に行ない、生理食塩水や水道水などでよくすすぐようにする。
- 皮膚潰瘍内に壊死組織がある場合には壊死組織の除去が必要である。壊死組織の除去には、綿球やガーゼを用いて水洗したり、外科的切除(デブリードマン)やタンパク質分解酵素の軟膏処置などが行なわれる。
- 創に感染がある場合には、消毒を行うことがある。消毒にはポビドンヨードや、グルコン酸クロルヘキシジンなどが用いられるが、細菌感染がなければ消毒の必要はない。感染による発熱などの全身症状には抗生剤等の治療を行う。
- 損傷部位がポケット状になっている場合には、可及的早期に皮膚切開(ポケット開放)や外科手術を行う。感染があり膿貯留が見られる場合は十分な排膿を行なう。
- 壊死した筋等の軟部組織や腐骨となった部分は可及的に切除(デブリードマン)する。すでに全身状態が悪い場合はデブリードマンや創閉鎖術の適応とならないことも多い。
§画像
該当症例の画像があります。
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§参考文献
- 『褥瘡予防・管理ガイドライン 2009年版』 日本褥瘡学会 (Minds医療情報サービス)
§関連項目
- 脊髄損傷
- 湿潤療法
- 陰圧閉鎖療法
- 皮膚科学
- 廃用症候群(生活不活発病)
§外部リンク
|
ウィキメディア・コモンズには、褥瘡に関連するカテゴリがあります。 |
- 日本褥瘡学会ホームページ
- 褥瘡の管理のホームページ金沢大学医学部保健学科褥創研究会 代表 真田弘美
- 褥瘡に対する新しい考え方と治療
- 床ずれを一緒に考えるサイト
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 症状別ケア実践 局所を見る目とケアのポイントをおさえて早期治療へ! 褥瘡ケア編(第4回)DTIを疑う褥瘡はどうみる? どうケアする?
- 腰部有限要素モデルによる褥瘡発生リスクの評価 (特集 人体のモデル化)
- 坂本 二郎,須釜 淳子
- 設計工学 = Journal of Japan Society for Design Engineering : 日本設計工学会誌 49(3), 101-105, 2014-03
- NAID 40020015199
- 症例報告 ラップ療法施行中に仙骨部褥瘡に続発したガス壊疽の1例
- 症例報告 座位の生活習慣により重度の臀部褥瘡とelephantiasis nostras verrucosaを生じた1例
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- 日本褥瘡学会は褥瘡の予防から治療まで研究・検討・啓蒙・教育活動を行なうことを 目的としています.
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- 次の文を読み、52~54の問いに答えよ。
- 88歳の女性。食事をとらないことを心配した家族から訪問診療の際に相談を受けた。
- 現病歴:5年前にAlzheimer型認知症と診断された。数年前から下肢筋力が低下していた。数か月前からは長男の妻の介助だけでは車椅子乗車も不可能となり、ほとんど臥床している状態となった。通院が困難なため訪問看護と訪問診療が開始となった。長男の妻によれば「最近、食事をとらないことが多く、義歯をはめると嫌がり、むせることも多い」という。
- 既往歴:高血圧症のため内服加療中。
- 生活歴:夫は5年前に死亡。長男夫婦と同居。主な介護者は長男の妻である。要介護4。1日1回の訪問介護と、週に3回のデイサービスを利用している。排泄にはオムツを使用している。食事は家族の介助で摂取している。入浴はデイサービスを利用している。
- 家族歴:特記すべきことはない。
- 現症:身長145cm、体重30kg(1か月前の体重は32kgであった)。体温35.8℃。脈拍56/分、整。血圧92/70mmHg。呼吸数12/分。SpO2 97%(room air)。皮膚はやや乾燥している。眼瞼結膜に異常を認めない。眼球結膜に黄染を認めない。口腔粘膜に異常を認めない。甲状腺腫と頸部リンパ節とを触知しない。心尖部にII/VI度の汎収縮期雑音を聴取する。呼吸音に異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。四肢に軽度の浮腫を認める。
- 検査所見:血液所見:赤血球368万、Hb 11.9g/dl、Ht 38%、白血球5,300、血小板12万。血液生化学所見:血糖90mg/dl、総蛋白5.9g/dl、アルブミン2.9g/dl、尿素窒素25mg/dl、クレアチニン0.9mg/dl、総コレステロール186mg/dl、トリグリセリド70mg/dl、総ビリルビン0.7mg/dl、AST 20IU/l、ALT12IU/l、ALP 273IU/l(基準115~359)、γ-GTP 25IU/l(基準8~50)、CK 28IU/l(基準30~140)、Na 131mEq/l、K 3.2mEq/l、Cl 97mEq/l。
- 患者の下痢は1週間で軽快したものの、下痢を契機に食欲は更に低下していった。認知症の進行のため患者の希望は聴取不可能であったが、家族と相談して自宅療養を続ける方針となった。
[正答]
※国試ナビ4※ [107B053]←[国試_107]→[107B055]
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- 88歳の男性。意識障害のため搬入された。
- 現病歴:元来、軽度の物忘れと難聴とがあるが、 1人で杖をついて散歩をするなどして元気に過ごしていた。数日前から風邪気味となり、食欲が徐々に低下した。本日、ぐったりして言葉がはっきりしなくなったため、同居している長男が救急車を要請した。
- 既往歴: 68歳時に糖尿病と高血圧症とを指摘された。自宅近くの診療所に通院して、 10種類の薬剤を処方されているが、飲み忘れや飲み間違いが多いという。
- 生活歴:長男家族と同居。
- 家族歴:長男が高血圧症で加療中。
- 現 症:意識レベルはJSC II-10。体温37.3℃。脈拍104/分、整。血圧98/60mmHg。呼吸数28/分。 SpO2 96%(2L/分酸素投与下)。発汗が著明である。眼瞼結膜に貧血を認めない。眼球結膜に黄染を認めない。甲状腺と頸部リンパ節とを触知しない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。四肢に浮腫を認めない。右上下肢に軽度の筋力低下を認める。膝蓋腱反射に左右差を認めない。病的反射を認めない。
- 入院することとなった。入院後に生じ得る合併症として、入院初日から留意する必要性が低いのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [106C026]←[国試_106]→[106C028]
[★]
- 56歳の男性。歩行時のふらつきを主訴に4か月前に来院した。酒に酔っているかのように左右にふらふらして歩くようになり、本人は「平衡感覚がおかしい」、「視点を動かすと風景の残像がしばらく残る」、「夜になるとものが見にくい」、「字が読みにくい」などと訴えていた。食欲はあった。2か月前から喋らなくなり、意思の疎通が困難になり、一日布団の上で寝て過ごすようになった。妻が世話していたが、トイレには行かずにオムツを使っていた。今月から呼びかけに全く反応しなくなり、周囲の物に視線を向けなくなった。また体がカチカチになってきて、上半身を起こすことができなくなった。食べ物は口に押しつければ、なんとか食べることができた。るいそう、脱水、褥瘡、除皮質硬直、ミオクローヌス及び四肢深部腱反射亢進を認める。頭部単純MRIのT2強調像と拡散強調像とを以下に示す。
- 最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [102I073]←[国試_102]→[102I075]
[★]
- 次の文を読み、22~24の問いに答えよ。
- 78歳の女性。発熱のため、家族が電話で訪問診療を受けているかかりつけ医に連絡をしてきた。
- 現病歴 : 3年前に脳梗塞を起こし左片麻痺となった。1年前から痴呆症状が目だつようになり、膀胱カテーテルを留置している。週2回の訪問看護と、月1回の医師による訪問診察を受けている。家族によると、2日前から食事量が少なくなった。左片麻痺の進行や新たな麻痺症状の出現はないが、一日中横になっており仙骨部の皮膚が赤くなってきた。今朝の体温は37.8℃で咳や痰はなく呼吸も荒くない。尿量が減っているとのことである。
- 既往歴 : 54歳で子宮頚癌のため広汎性子宮全摘術と放射線治療とを受けた。60歳ころから高血圧症の治療を受げている。
- 家族構成 : 息子夫婦、孫1人が同居している。本人は在宅での生活を強く希望しており、息子も入院させたくないと考えている。主な介護者は息子の妻であり、やや疲労気味である。
[正答]
※国試ナビ4※ [096C022]←[国試_096]→[096C024]
[★]
- 91歳の女性。肺炎で入院中である。脳梗塞の後遺症で3年前から要介護4となり、長男(68歳)とその妻(64歳)の居宅で介護サービスを利用していた。肺炎はほぼ治癒したが、著しい嚥下障害を認めたため、 7日前から経管経腸栄養を開始した。現在、意識レベルはJCS I-1であり、栄養状態は良好である。皮膚に褥瘡や深部静脈血栓症を疑う所見を認めない。退院に向けた準備を進めることとなった。
- 退院後のケア計画に関連する要素のうち、現時点で最も重要性が高いのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [106H026]←[国試_106]→[106H028]
[★]
- 56歳の男性。褥瘡の治療のため入院中である。38歳時に交通事故で脊髄を損傷し完全対麻痺となり、車椅子の生活である。自分で車を運転し営業職に就いている。3か月前から褥瘡に対し外来治療を継続していたが、悪化したため手術目的で入院した。術前に、手術の概要と術後1週はベッド上安静が必要であることを説明したところ、ベッド上安静になると筋力が低下し車に乗れなくなるので困るといって術後の安静を拒否した。
- 患者の心理的状態に配慮した対応はどれか。
- a 強制退院とする。
- b 車の運転は可能であると保証する。
- c 車の運転をあきらめるよう説得する。
- d 現在の生活状況について詳しく話を聞く。
- e 褥瘡感染から敗血症になった事例を説明する。
[正答]
※国試ナビ4※ [109F015]←[国試_109]→[109F017]
[★]
- 33歳の女性。右の側腹部の皮疹を主訴に来院した。1か月前から2痛を伴う潰瘍を形成し、徐々に拡大していた。同時期から時々下腹部痛と下痢とを認めている。潰瘍から細菌は検出されていない。皮疹の生検組織で真皮全層に密な好中球浸潤を認める。初診時の右の側腹部の写真(別冊No.4)を別に示す。
- 最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [107E046]←[国試_107]→[107E048]
[★]
- 89歳の女性。室内で転倒し動けなくなり搬入された。左大腿骨転子部骨折と診断され、翌日に骨接合術を受けた。術後の経過は順調である。 10年前から Alzheimer型認知症で内服治療を受けている。
- 手術当日に起こりうる合併症はどれか。3つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [108G059]←[国試_108]→[108G061]
[★]
- 78歳の男性。2か月前に脳卒中で倒れ、寝たきり状態である。仙骨部に病変が生じている。仙骨部の写真を以下に示す。
- a. 体位変換
- b. 栄養補給
- c. 病変部の乾燥
- d. 病変部の感染防止
- e. 体圧分散寝具の使用
[正答]
※国試ナビ4※ [099C006]←[国試_099]→[099C008]
[★]
- 72歳の男性。3年前から左足底に皮疹が出現し、徐々に拡大してきたため来院した。左足底の写真と病理組織H-E染色標本とを以下に示す。考えられる疾患はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [096F015]←[国試_096]→[096F017]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [104C013]←[国試_104]→[104C015]
[★]
- a 創面は洗浄しない。
- b 体位は変換しない。
- c 黒色壊死は温存する。
- d 創面の湿潤環境を保つ。
- e 亜鉛製剤の投与は控える。
[正答]
※国試ナビ4※ [109G018]←[国試_109]→[109G020]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [105G019]←[国試_105]→[105G021]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [101C041]←[国試_101]→[101C043]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [095A102]←[国試_095]→[095A104]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [106C012]←[国試_106]→[106C014]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [105G010]←[国試_105]→[105G012]
[★]
- a. (1)(2)(3)
- b. (1)(2)(5)
- c. (1)(4)(5)
- d. (2)(3)(4)
- e. (3)(4)(5)
[★]
- 英
- leg ulcer
- 関
- 下腿潰瘍
分類
- 動脈性潰瘍:虚血性が原因なので治療は末梢血行の改善がfirst
- 静脈性潰瘍:中年女性、立ち仕事が多い者に後発。下腿内側>下腿外側。
- 糖尿病性潰瘍
- 中枢神経系の疾患に基づく麻痺(脳卒中、脊髄損傷、二分脊椎症)
- ハンセン氏病
[★]
- 英
- blister, bulla
- 関
- 小水疱、弛緩性水疱、緊満性水疱、水疱症、発疹
- 表皮内・表皮下に滲出液を入れた空隙を生じた状態
- 直径5mm以上
水疱を生じる疾患
[★]
- 関
- ブロメライン、褥瘡、デブリドマン、ゲーベンクリーム
- パイナップル由来の強いタンパク酵素分解作用をゆうするブロメラインを配合した軟膏である。
- 壊死組織を伴う褥瘡や潰瘍で用いられ、壊死組織の除去を目的として用いられる。
- 創部に塗布してガーゼで覆い、適宜ガーゼ交換しながら壊死組織の除去を観察する。
- 壊死組織が除去されたら、継続は不要である。
- 褥瘡周囲の皮膚に付着することで皮膚の障害を来すため、周囲の皮膚は被覆材かワセリンを外用するなどして保護する
[★]
- 英
- decubitus position、decubitus
- 関
- 褥瘡
[★]
[★]
- 英
- decubitus ulcer、decubital ulcer
- 関
- 褥瘡、床ずれ、舌褥瘡性潰瘍
[★]
- 英
- bedsore/skin ulcer remedial mixture
- 商
- ユーパスタ、ソアナース
[★]
- 英
- decubital ulcer of tongue