- 英
- chlamydia
- 同
- ベドソニア Bedsonia
- 関
- リケッチア、マイコプラズマ、特殊な細菌
ヒトに感染性のクラミジア
- 広義には、クラミジア目(Chamydiales)に属する細菌の総称と思われる。
- 狭義には、4つの科(Family I, Family II, Family III, Family IV)のうちのFamily I(Chlamydiaceae)を指すと思われる。
クラミジア科
クラミジアの特徴
- 宿主細胞の中で増殖し、封入体を形成する
WordNet
- a sexually transmitted infection caused by bacteria of the genus Chlamydia
- coccoid rickettsia infesting birds and mammals; cause infections of eyes and lungs and genitourinary tract
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|
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クラミジア科 |
Chlamydia trachomatis
|
分類 |
ドメ
イン |
: |
真正細菌 Bacteria |
門 |
: |
クラミジア門
Chlamydiae |
綱 |
: |
クラミジア綱
Chlamydiae |
目 |
: |
クラミジア目
Chlamydiales |
科 |
: |
クラミジア科
Chlamydiaceae |
|
学名 |
Chlamydiaceae Rake 1957 |
下位分類 |
- Chlamydia
- Chlamydia muridarum
- Chlamydia suis
- Chlamydia trachomatis
- Chlamydophila
- Chlamydophila abortus
- Chlamydophila caviae
- Chlamydophila felis
- Chlamydophila pecorum
- Chlamydophila pneumoniae
- Chlamydophila psittaci
|
クラミジア科 (Chlamydiaceae) とは、グラム陰性偏性細胞内寄生性の真正細菌の1科である。2属9種を含む。
代表的なクラミジアとしては、以下の4種類がある。何れもかつてはクラミジア属に含まれたが、1999年に分類の大幅な変更がなされ、Chlamydia trachomatisを除いて1999年にChlamydophila psittaciをタイプ種とする近縁のクラミドフィラ属 (Chlamydophila) に移された。一般的にはこれらもクラミジアと呼ばれる。
種類 |
感染する動物 |
Chlamydia trachomatis |
人間 |
Chlamydophila pecorum |
ウシ、ヒツジ |
Chlamydophila psittaci |
人間、鳥類 |
Chlamydophila pneumoniae |
人間 |
医療
人間の場合、Chlamydia trachomatis(クラミジア・トラコマチス)はトラコーマ、性器クラミジア感染症、鼠径リンパ肉芽腫、Chlamydophila (Chlamydia) psittaci はオウム病、Chlamydophila (Chlamydia) pneumoniae はクラミジア肺炎(非定型肺炎のひとつ)、気管支炎の原因となる。
細胞壁にペプチドグリカンがないため、ペニシリン系・セフェム系のβラクタム抗生物質は無効であり、マクロライド系・テトラサイクリン系・ニューキノロン系といった抗菌剤が治療には用いられる。女性のクラミジア感染が蔓延しつつあり、不妊症の原因となる骨盤腔内の感染が問題となりつつある。 また性的接触で感染するので、性感染症の一種であり、他の性感染症と同様、性交渉によりキャッチボールと呼ばれる感染パターンのため性的パートナーも危険に曝されている。このため、治療は、性的パートナーと同時に行わなければならない。
クラミジアが血液感染するかどうかは、2014年7月現在、判明していない。60℃10分間の加熱で死滅するので、加熱処理された血液や血液製剤から感染する可能性はまったくない。
クラミジアなどによって引き起こされる肝周囲炎はフィッツ・ヒュー・カーティス症候群と呼ばれる。
- ヒトにおける処方例
-
- ミノマイシン 100mg 2T 2xMuA/7days
- ジスロマックSR 2g 1V 1xA/1day
- クラリス 200mg 2T 2xMuA/7days
参考文献
- Everett, K. D., Bush, R. M., Andersen, A. A. (1999). “Emended description of the order Chlamydiales, proposal of Parachlamydiaceae fam. nov. and Simkaniaceae fam. nov., each containing one monotypic genus, revised taxonomy of the family Chlamydiaceae, including a new genus and five new species, and standards for the identification of organisms”. Int. J. Syst. Bacteriol. 49: 415–440.
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 性感染症クリニックにおける咽頭の淋菌およびクラミジア陽性者の背景
- 余田 敬子,尾上 泰彦,西田 超,金子 富美恵,須納瀬 弘
- 口腔・咽頭科 = Stomato-pharyngology 24(2), 171-177, 2011-06-10
- NAID 10029058997
- P1-22-16 妊婦の性器クラミジア感染は初産と若年で高率に認められる(Group49 妊娠・分娩・産褥の生理・病理14 感染症,一般演題,第63回日本産婦人科学会学術講演会)
- 印出 佑介,山口 暁,都甲 明子,竹内 久美,横田 明重,山口 稔,中井 章人,竹下 俊行
- 日本産科婦人科學會雜誌 63(2), 618, 2011-02-01
- NAID 110008509279
- P1-7-1 淋菌およびクラミジア.トラコマティスの混合感染による子宮頸管炎に対するアジスロマイシンの治療効果(Group7 女性医学・感染症・他,一般演題,第63回日本産科婦人科学会学術講演会)
Related Links
- クラミジアの症状・検査・治療方法の詳しい解説. ... クラミジア感染症は感染しても、女性 の約75%、そして、男性の約50%は、これといった症状がないままです。 ですから、 性器クラミジア感染症に感染している人は、自分が感染しているとも知らず、クラミジア の ...
- あなたはクラミジアに感染たことはありませんか。 私はクラミジアに一度 ... 一説には 若い女性の20人に一人がクラミジアに感染しているという話もあります。 クラミジアは 自覚症状が少なく、自分がクラミジアに感染していることに気がつかない方が多いよう です。
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★リンクテーブル★
[★]
- 46歳の女性。腹痛のため救急外来を受診した。
- 現病歴:2日前の起床時から軽度の心窩部痛があった。朝食は普段どおりに食べたが、その後食欲不振と悪心が出現し、昨日の昼食後に嘔吐した。本日、心窩部痛はなくなったが右下腹部痛が出現した。疼痛は食事で増悪しないが、歩くとひびき、疼痛が持続するため救急外来を受診した。悪寒戦慄はなく、下痢や黒色便を認めない。排尿時痛や血尿を認めない。3日前にバーベキューをしたが、同様の症状を呈した人は周りにいない。
- 既往歴:20歳時にクラミジア感染。
- 生活歴:喫煙は20本/日を26年間、飲酒はビールを350mL/日。初経 13歳、月経周期は28日型、整。最終月経は2週間前。不正性器出血はない。
- 現症:意識は清明。身長 154cm、体重 65kg。体温 37.6℃。脈拍 92/分、整。血圧 110/62mmHg。呼吸数 18/分。SpO2 99%(room air)。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。腹部は平坦で、肝・脾を触知しない。McBurney点に圧痛があり、反跳痛を認める。Psoas徴候は陰性。
- 検査所見:尿所見:異常なし。血液所見:赤血球 394万、Hb 11.5g/dL、Ht 36%、白血球 5,300(桿状核好中球 6%、分葉核好中球 56%、単球 10%、リンパ球 28%)、血小板30万。血液生化学所見:尿素窒素 12mg/dL、クレアチニン 0.6mg/dL、血糖 86mg/dL、Na 139mEq/L、K 3.9mEq/L、Cl 105mEq/L。CRP 4.0mg/dL。妊娠反応 陰性。心電図、胸部・腹部エックス線写真に異常を認めない。
- 急性虫垂炎の診断のためAlvarado scoreを使用することとした。点数別の感度・特異度を以下に示す。
- a この時点で虫垂炎と確定診断できる。
- b この診断基準の感度と特異度は有病率の影響を受ける。
- c 虫垂炎の確定診断のために追加の検査が必要である。
- d Alvarado scoreが高いほど、虫垂炎の重症度が低い。
- e Alvarado scoreが低いほど、確定診断に適している。
[正答]
※国試ナビ4※ [113E044]←[国試_113]→[113E046]
[★]
- 70歳の女性。呼吸困難を主訴に来院した。 3週前に感冒様症状が出現し、自宅近くの診療所で抗菌薬と漢方薬とを処方された。その後も症状は改善せず、乾性咳嗽と呼吸困難とが増悪したため、紹介されて受診した。紹介の時点で、診療所の医師から薬の内服を中止するよう指示されたという。意識は清明。体温36.9℃。脈拍88/分、整。血圧122/86mmHg。呼吸数22/分。 SpO2 92%(room air)。聴診で両側の胸部にfine cracklesを聴取する。喀痰検査: Gram染色で有意な菌を認めない。 Ziehl-Neelsen染色でGaffky0号。血液所見:赤血球456万、 Hb 12.5g/dl、Ht42%、白血球13,140(桿状核好中球10%、分葉核好中球50%、好酸球26%、単球4%、リンパ球10%)、血小板26万。血液生化学所見:総蛋白7.3g/dl、アルブミン3.5g/dl、総ビリルビン1.7mg/dl、 AST85IU/l、 ALT63IU/l、 LD619IU/l(基準176-353)、 ALP385IU/l(基準115-359)、 γ-GTP171 IU/l(基準8-50)。免疫学所見: CRP5.2mg/dl。 KL-6 733U/ml(基準500未満)。サイトメガロウイルス抗原血症(C7-HRP)(-)、 β-D-グルカン8pg/ml(基準10以下)、アスペルギルス抗原陰性。クラミジア・ニューモニエ抗体価とマイコプラズマ抗体価との有意な上昇を認めない。動脈血ガス分析(自発呼吸、 room air) : pH7.50、 PaO2 65Torr、PaCO2 28Torr、 HCO3- 21mEq/l。胸部エックス線写真で両肺野に浸潤影を認める。胸部単純CT(別冊No. 19)を別に示す。
- 治療薬として適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [106D047]←[国試_106]→[106D049]
[★]
- 23歳の男性。陰茎の潰瘍を主訴に来院した。
- 現病歴:1週間前に陰茎に潰瘍が出現し、次第に拡大するため受診した。潰瘍部に疼痛はない。頻尿や排尿時痛もない。
- 既往歴:14歳時に肺炎球菌性肺炎。アンピシリン/スルバクタム投与後に血圧低下と全身の皮疹を認めた。
- 生活歴:喫煙は20本/日を3年間。飲酒は機会飲酒。不特定多数の相手と性交渉がある。
- 現症:意識は清明。身長 170cm。体重 74kg。体温 36.3℃。脈拍 80/分、整。血圧 128/68mmHg。呼吸数 12/分。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。神経診察に異常を認めない。下腿に浮腫を認めない。陰茎に潰瘍を認める。
- 検査所見:赤沈 32mm/1時間。血液所見:赤血球 418万、Hb 13.3g/dL、Ht 42%、白血球 9,900(桿状核好中球 14%、分葉核好中球 66%、好酸球 2%、好塩基球 3%、単球 9%、リンパ球 6%)、血小板 20万。血液生化学所見:総蛋白 7.6g/dL、アルブミン 4.2g/dL、尿素窒素 20mg/dL、クレアチニン 1.0mg/dL、Na 137mEq/L、K 4.2mEq/L、Cl 105mEq/L。免疫血清学所見:CRP 3.2mg/dL、抗HIV抗体スクリーニング検査 陰性、尿中クラミジア抗原 陰性、RPR 32倍(基準倍 1未満)、TPHA 80倍未満(基準 80倍未満)。
- 潰瘍部の写真(別冊No. 2)を別に示す。
- 適切な抗菌薬はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [113E047]←[国試_113]→[113E049]
[★]
- 46歳の女性。腹痛のため救急外来を受診した。
- 現病歴:2日前の起床時から軽度の心窩部痛があった。朝食は普段どおりに食べたが、その後食欲不振と悪心が出現し、昨日の昼食後に嘔吐した。本日、心窩部痛はなくなったが右下腹部痛が出現した。疼痛は食事で増悪しないが、歩くとひびき、疼痛が持続するため救急外来を受診した。悪寒戦慄はなく、下痢や黒色便を認めない。排尿時痛や血尿を認めない。3日前にバーベキューをしたが、同様の症状を呈した人は周りにいない。
- 既往歴:20歳時にクラミジア感染。
- 生活歴:喫煙は20本/日を26年間、飲酒はビールを350mL/日。初経 13歳、月経周期は28日型、整。最終月経は2週間前。不正性器出血はない。
- 救急科の研修医が腹部の診察を行う際の対応として適切なのはどれか。
- a 「腹部の診察は服の上から行います」
- b 「先に婦人科に診察をしてもらいましょう」
- c 「診察の前に腹部のCT検査を受けてもらいます」
- d 「まず私一人で腹部の診察を始めてもよろしいでしょうか」
- e 「腹部の痛いところから触診しますので、痛む場所を教えてください」
[正答]
※国試ナビ4※ [113E043]←[国試_113]→[113E045]
[★]
- 6か月の乳児。呼吸不全のため来院した。生後5か月から咳嗽が出現しており、昨日から多呼吸も出現するようになったため救急外来を受診した。身長 66.5cm、体重 5.3kg。体温 37.2℃。脈拍 180/分、整。血圧 88/52mmHg。呼吸数 50/分。SpO2 86%(room air)。咽頭は発赤を認めないが、口腔粘膜に鵞口瘡を認める。心音に異常を認めない。両側の胸部にびまん性にfine cracklesを聴取する。血液所見:赤血球 403万、Hb 10.4g/dL、Ht 31%、白血球 2,300(好中球 64%、好酸球 1%、好塩基球 1%、単球 7%、リンパ球 27%)、血小板 37万。血液生化学所見:総蛋白 6.1g/dL、IgG 152mg/dL(基準 440~880)、IgA 5mg/dL(基準 31~77)、IgM 13mg/dL(基準 19~55)。免疫血清学所見:CRP 0.1mg/dL、β-D-グルカン 26pg/mL(基準 10以下)。人工呼吸管理を開始し、胃管と中心静脈カテーテルを挿入した。胸部エックス線写真(別冊No. 11A)と肺野条件の胸部CT(別冊No. 11B)とを別に示す。
- 考えられる原因微生物はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [111D031]←[国試_111]→[111D033]
[★]
- 46歳の男性。発熱と咳嗽とを主訴に来院した。
- 2か月前から労作時息切れと咳嗽とが出現していた。3週間の海外出張にでかけ、帰国後すぐに発熱し、39℃台の発熱が3日間持続した。次第に咳嗽と呼吸困難とが増強した。
- 10年以上頻回に海外出張に行っている。意識は清明。呼吸数30/分。脈拍112/分、整。血圧128/74mmHg。胸部聴診で異常を認めない。
- 血液所見:赤血球460万、Hb15.6g/dl、Ht50%、白血球3,500。血清生化学所見:AST36単位(基準40以下)、ALT32単位(基準35以下)。CRP8.6 mg/dl (基準0.3以下)、β-Dグルカン360 pg/ml(基準20以下)。
- 動脈血ガス分析(自発呼吸、room air):pH7.44、PaO2 60Torr、PaCO2 36Torr。
- 入院時の胸部エックス線写真と治療前の喀痰塗抹Grocott染色標本とを以下に示す。
- 考えられる病原体はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [098D010]←[国試_098]→[098D012]
[★]
- 5か月の乳児。5日前から鼻水と咳とが続いていたが、発熱はなく、元気もよかった。昨日夕方から咳がひどくなり、呼吸がゼーゼーと苦しそうになってきたので来院した。体温37.2℃。呼吸数56/分。呼吸困難があり、口唇に軽度のチアノーゼを認める。胸部聴診で、呼気の延長、喘鳴およびわずかなcoarse crackles(湿性ラ音)を聴取する。白血球8,700。CRP0.9mg/dl(基準0.3以下),動脈血ガス分析(自発呼吸、room air):pH7.35、PaO2 45Torr、PaCO2 48Torr。胸部エックス線写真は、軽度肺気腫像を示す。原因として最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [096A011]←[国試_096]→[096A013]
[★]
- 23歳の女性。右眼の痛みと充血とを主訴に来院した。4年前から2週間使い捨てのソフトコンタクトレンズを常用しているが、最近は4週間使用しているという。3日前から右眼の異物感と充血とがあったが、そのままコンタクトレンズを装用していた。昨夜、コンタクトレンズを外した後、眼痛が出現した。右眼の細隙灯顕微鏡写真(別冊No. 9)を別に示す。病変部の擦過物とコンタクトレンズ保存液の塗抹検鏡検査でGram陰性桿菌が検出された。
- 原因微生物として考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [111I051]←[国試_111]→[111I053]
[★]
- 60歳の男性。3日前に同窓会の懇親会で泥酔し、何回も嘔吐を繰り返した。2日前から発熱と咳献、今朝から膿性痰と右側胸痛とが現れたため来院した。体温38℃。脈拍90/分、整。血液所見:白血球13,000(桿状核好中球8%、分葉核好中球72%、好酸球2%、単球3%、リンパ球15%)。CRP14.5mg/dl(基準0.3以下)。胸部エックス線写真では右下肺野に浸潤影と胸水とを認め、試験穿刺で悪臭の強い膿性胸水を採取した。胸水のGram染色で多数の好中球とグラム陽性球菌とを認めた。
[正答]
※国試ナビ4※ [096A057]←[国試_096]→[096A059]
[★]
- 23歳の女性。右眼の痛みと充血とを主訴に来院した。4年前からソフトコンタクトレンズを常用している。3日前から右眼の異物感と充血とがあったが、そのままコンタクトレンズを装用していた。昨夜、コンタクトレンズをはずした後、眼痛が強くなった。病変部の擦過物塗抹検鏡検査でグラム陰性桿菌が検出された。右眼の細隙灯顕微鏡写真を以下に示す。
- 起因菌として考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [102I068]←[国試_102]→[102I070]
[★]
- 25歳の男性。排尿時の違和感と尿道分泌物とを主訴に来院した。2週前に性行為感染の機会があった。1週前に前医を受診し、尿道炎と診断されペニシリンの投与を受けたが、症状が改善しなかった。外陰部と前立腺とに異常を認めない。尿所見:蛋白(-)、糖(-)、潜血(±)、沈渣に赤血球2~3/1視野、白血球10~20/1視野。尿沈渣のグラム染色で細菌を認めない。
- 尿道炎の原因で最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [101A037]←[国試_101]→[101A039]
[★]
- 34歳の女性。4年間の不妊を主訴に来院した。月経周期は29日型、整。19歳時に骨盤腹膜炎の診断で抗菌薬投与を受けた既往がある。子宮卵管造影で両側の卵管水腫と診断し、腹腔鏡下手術を施行した。手術時の肝周囲の写真(別冊No. 24)を別に示す。
- この所見の原因として考えられる病原体はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [109D049]←[国試_109]→[109D051]
[★]
- 25歳の男性。尿道のかゆみと分泌物とが持続するため来院した。14日前に異性との性交渉があった。7日前から尿道の掻痒感と下着に分泌物を認め、近医でペニシリン系薬剤を投与されたが軽快しなかった。直腸診後に尿道口から白色の排膿がある。尿所見:蛋白(±)、糖(-)、沈渣に白血球30~50/1視野。行うべき検査はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [095G054]←[国試_095]→[095G056]
[★]
- 47歳の男性。3日前から右眼の眼痛と流涙とが出現してきたので来院した。右眼のフルオレセイン生体染色による前眼部写真を以下に示す。
[正答]
※国試ナビ4※ [095G007]←[国試_095]→[095G009]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [104G027]←[国試_104]→[104G029]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [109A011]←[国試_109]→[109A013]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [110I001]←[国試_110]→[110I003]
[★]
- 女性の骨盤内炎症性疾患<PID>の原因となるのはどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [102I007]←[国試_102]→[102I009]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [099E074]←[国試_099]→[099E076]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [106A001]←[国試_106]→[106A003]
[★]
- 英
- mother-to-child transmission MTCT
- 関
- 垂直感染, vertical disease transmission, vertical transmission、周産期感染症
母子感染において重要なウイルス
- RV :風疹ウイルス:先天性風疹症候群
- CMV :サイトメガロウイルス巨細胞封入体症
- HSV :単純ヘルペスウイルス:新生児ヘルペス
- VZV :水痘・帯状疱疹ウイルス:先天性水痘帯状疱疹症候群
- B19V:パルボウイルス:非免疫性胎児水腫
- HPV :ヒトパピローマウイルス:咽頭乳頭症
その他
- HBV :B型肝炎ウイルス感染症
- HCV :C型肝炎ウイルス感染症
- HIV :ヒト免疫不全ウイルス感染
- HTLV:ヒトT細胞白血病ウイルス感染症
TORCHS症候群
- TO:トキソプラズマ
- R :風疹ウイルス
- C :サイトメガロウイルス
- H :ヘルペスウイルス(単純ヘルペス、水痘・帯状疱疹ウイルス)
- S :梅毒
母子感染の経路
- 資料2
1. 胎内感染
- 1. 母体が感染した場合,あるいは持続感染した微生物が再活性化した場合に,母体血を介し胎盤から臍帯を通じ児に感染
- 2. 胎盤に感染した微生物が増殖し児に感染
- 3. 子宮頸部や腟から上行性に羊膜や羊水を介し感染
2. 分娩時感染
- 1. 産道感染:
- 1. 子宮頸部,腟,外陰部などに感染している微生物が分娩時に産道内で児の粘膜などから感染
- 2. 産道内の母体血中の微生物が児の粘膜などから感染
- 2. placental leakage : B 型肝炎ウイルスやHIV の胎内感染率が切迫早産既往群に多いことから推定された.母体血の新生児血中への混入量を胎盤性アルカリフォスファターゼを指標として測定した場合,予定帝切群で0.8ml/kg(新生児体重)、経腟分娩群で1.2ml/kg と有意差があるという報告もある
3. 経母乳感染
- 母乳中の微生物や感染リンパ球が経口的に児に感染。
- サイトメガロウイルスは経母乳感染をするが、成熟児はこの感染により自然免疫を得て,成人してから初感染することは防げる。
- 1,500g 未満の極低出生体重児では経母乳感染により,肝炎などを発症する可能性がある。
母子感染症
- G10M.168
- G10M.182改変
感染時期と胎児影響
- 妊娠初期:早産、先天性胎児奇形:風疹ウイルス、水痘ウイルス、麻疹ウイルス、HHV-6、パルボウイルスB19
- 妊娠中期~末期:新生児ウイルス感染:単純ヘルペスウイルス、水痘ウイルス、サイトメガロウイルス、梅毒トレポネーマ(妊娠13週までは胎児感染しにくい)
資料
- http://www.jsog.or.jp/PDF/58/5809-416.pdf
- http://www.jsog.or.jp/PDF/56/5609-535.pdf
[★]
- 関
- 細菌
[★]
- 英
- cold syndrome, common cold syndrome
- 同
- 上気道症候群 upper airway syndrome、急性上気道炎 acute upper respiratory tract infection
- 関
概念
- 上気道粘膜の急性カタル性炎症(急性カタル性上気道炎)の総称
- 急性鼻炎や咽頭炎を呈し、全身症状は軽微。
- 予後良好、2-5日で軽快し予後は良好。
病因
-
- 環境要因:個体条件(アレルギー、免疫不全、脱水、疲労、飲酒など)、物理化学的刺激(乾燥、寒冷)
疫学
- 多くの人が1年に1回以上罹患。冬期に多い。
- 小児において罹患回数が多い → 成人になると記憶T細胞、記憶B細胞が増加するため、なんとなくウイルスに対して抵抗性が付与される、はず。
病理
- ウイルスの場合、上気道粘膜に付着して、粘膜上皮を冒す。上気道線毛円柱上皮(呼吸上皮)に付着し、上皮細胞は変性・脱落・壊死する。上皮を失った部位から細菌が侵入しやすくなる。
病型
症状
- 鼻かぜ:鼻汁、鼻閉などの鼻症状が主体
- のどかぜ:咽頭痛、嗄声など咽頭症状が主体
- 気管支かぜ:咳、痰などの気管支症状が主体
共通の症状
- まず、鼻炎症状が緩徐に発現し、鼻咽頭不快感・乾燥感、くしゃみ、鼻閉、水様鼻汁を呈する。
病原体に特異的な症状
診断
- 臨床的診断
- 検査はほとんどの場合行わないが、インフルエンザ、溶連菌などを鑑別する場合には迅速診断キットを使う。 → つかえる迅速診断キットがあればのはなし
検査
- 血液検査:ウイルス感染の場合、WBCやCRPは動かないが、細菌感染があれば上昇する。
- ウイルス分離は一般臨床では行われない。 → 高コストだし、培養している内に治癒する。
- 血清抗体価測定ではペア血清で 4 倍以上の上昇で陽性とする。 → 高コストだし、ペア血清を取った時点で治癒する。
- 細菌感染を疑ったら、喀痰検査(培養は時間がかかるので検鏡でしょう?)、血液検査(血算)のちに、培養して薬物感受性検査を行う(けど時間がどのくらいかかるのやら)
治療
- 一般療法(安静、保温・保湿、栄養補給、脱水予防、入浴制限)
- 対症療法:解熱・鎮痛薬、非ステロイド性抗炎症薬、蛋白分解酵素製剤、含嗽薬、鎮咳去痰薬、抗ヒスタミン薬
- 細菌感染が疑われるときのみ、抗生物質を使用する。予防的に使うのはいかがな最中
予後
予防
- RSウイルス:適応が限られるが、ワクチンを使うことができる。
[★]
- 英
- macrolide antibiotic macrolide antibiotics, macrolides, MLs
- 同
- マクロライド系抗生物質 ←厳密には違うが、多くの人が間違って使っている
- 関
- 抗菌薬
特徴
- 抗菌スペクトルが広い
- 静菌的に作用
- 大きな環状構造を有する。14員環-16員環
- タンパク質合成阻害薬
- 抗生物質としての作用の他に、抗炎症作用を有するらしい
- 炎症の抑制 ex.びまん性汎細気管支炎
構造
- http://www.sigmaaldrich.com/life-science/life-science-catalog/product-catalog.html?TablePage=14572877
- Macrolide antibiotics contain a many-membered lactone ring (14-membered rings for erythromycin and clarithromycin and a 15-membered ring for azithromycin) to which are attached one or more deoxy sugars. Clarithromycin differs from erythromycin only by methylation of the hydroxyl group at the 6 position, and azithromycin differs by the addition of a methyl-substituted nitrogen atom into the lactone ring. These structural modifications improve acid stability and tissue penetration and broaden the spectrum of activity.(GOO. chapter 46)
作用機序
- inhibit bacterial protein synthesis by reacting with the 50s ribosomal subunit and preventing the release of the uncharged tRNA.
薬理作用
動態
抗菌スペクトル
- ペニシリンより広い抗菌スペクトル
- グラム陽性球菌、グラム陰性球菌、グラム陰性桿菌、スピロヘータ、一部のリケッチア、ウイルス
適応
- マイコプラズマ肺炎、クラミジア感染症、カンピロバクター腸炎、レジオネラ症
- びまん性汎細気管支炎:14員環マクロライドのみ
- URIs, pneumonias, STD
注意
禁忌
副作用
- 悪心、嘔吐、消化器の蠕動を促進
- テオフィリン
- 喘息の治療薬。CYP3A4で代謝される。中毒域と治療域がちかいので注意する
マクロライド系抗菌薬
14員環
15員環
16員環
14員環 (ケトライド系抗菌薬)
有効性 (SMB.147)
- ○:殺菌的、△静菌的
[★]
- 英
- Gram stain
- 同
- (国試)Gram染色
- 関
- 染色法
方法
ハッカー変法
- 参考1
- 時間は試薬により変わる
グラム陽性と陰性の区別ができない菌
- 抗酸菌(結核菌、らい菌)、放線菌、スピロヘータ、マイコプラズマ、リケッチア、クラミジアなど (標準予防策実践マニュアル 南江堂 第2刷 p.4)
参考
- http://krawelts.exblog.jp/2887409/
国試
[★]
- 英
- non-chlamydial, non-gonococcal urethritis
- 関
- 尿道炎
[★]
クラミドフィラ・ニューモニエ肺炎
[★]
- 英
- Chlamydia pneumoniae infection
[★]
- 英
- Chlamydia pneumoniae infection
[★]
- 英
- Chlamydiaceae infection