- 英
- cytomegalic inclusion disease, CID
- 関
- サイトメガロウイルス感染症、封入体病、巨細胞封入体病
- サイトメガロウイルス
- 先天性サイトメガロウイルス感染症
PrepTutorEJDIC
- Criminal investigation Department [of Scotland Yard]ロンドン警視庁捜査課
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- サイトメガロウイルス感染症 (新感染症学(上)新時代の基礎・臨床研究) -- (慢性化,潜伏化,再発再燃の機序)
- サイトメガロウイルスの母子感染とその管理 (女性診療のための 感染症のすべて) -- (周産期)
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- 2010年3月9日 ... ほとんどは出生時は無症状だが、後に感音性難聴を起こすことがある; 約1割は子宮内 発育遅延、点状出血、黄疸、肝脾腫、脳内石灰化、網脈絡膜炎、聴力障害、精神発達 遅延などを示す(先天性巨細胞封入体症). ↑ ...
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★リンクテーブル★
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- 英
- mother-to-child transmission MTCT
- 関
- 垂直感染, vertical disease transmission, vertical transmission、周産期感染症
母子感染において重要なウイルス
- RV :風疹ウイルス:先天性風疹症候群
- CMV :サイトメガロウイルス巨細胞封入体症
- HSV :単純ヘルペスウイルス:新生児ヘルペス
- VZV :水痘・帯状疱疹ウイルス:先天性水痘帯状疱疹症候群
- B19V:パルボウイルス:非免疫性胎児水腫
- HPV :ヒトパピローマウイルス:咽頭乳頭症
その他
- HBV :B型肝炎ウイルス感染症
- HCV :C型肝炎ウイルス感染症
- HIV :ヒト免疫不全ウイルス感染
- HTLV:ヒトT細胞白血病ウイルス感染症
TORCHS症候群
- TO:トキソプラズマ
- R :風疹ウイルス
- C :サイトメガロウイルス
- H :ヘルペスウイルス(単純ヘルペス、水痘・帯状疱疹ウイルス)
- S :梅毒
母子感染の経路
- 資料2
1. 胎内感染
- 1. 母体が感染した場合,あるいは持続感染した微生物が再活性化した場合に,母体血を介し胎盤から臍帯を通じ児に感染
- 2. 胎盤に感染した微生物が増殖し児に感染
- 3. 子宮頸部や腟から上行性に羊膜や羊水を介し感染
2. 分娩時感染
- 1. 産道感染:
- 1. 子宮頸部,腟,外陰部などに感染している微生物が分娩時に産道内で児の粘膜などから感染
- 2. 産道内の母体血中の微生物が児の粘膜などから感染
- 2. placental leakage : B 型肝炎ウイルスやHIV の胎内感染率が切迫早産既往群に多いことから推定された.母体血の新生児血中への混入量を胎盤性アルカリフォスファターゼを指標として測定した場合,予定帝切群で0.8ml/kg(新生児体重)、経腟分娩群で1.2ml/kg と有意差があるという報告もある
3. 経母乳感染
- 母乳中の微生物や感染リンパ球が経口的に児に感染。
- サイトメガロウイルスは経母乳感染をするが、成熟児はこの感染により自然免疫を得て,成人してから初感染することは防げる。
- 1,500g 未満の極低出生体重児では経母乳感染により,肝炎などを発症する可能性がある。
母子感染症
- G10M.168
- G10M.182改変
感染時期と胎児影響
- 妊娠初期:早産、先天性胎児奇形:風疹ウイルス、水痘ウイルス、麻疹ウイルス、HHV-6、パルボウイルスB19
- 妊娠中期~末期:新生児ウイルス感染:単純ヘルペスウイルス、水痘ウイルス、サイトメガロウイルス、梅毒トレポネーマ(妊娠13週までは胎児感染しにくい)
資料
- http://www.jsog.or.jp/PDF/58/5809-416.pdf
- http://www.jsog.or.jp/PDF/56/5609-535.pdf
[★]
- 英
- cytomegalovirus infection
- 同
- CMV感染症
- 関
- サイトメガロウイルス、巨細胞封入体症。日和見病原体、不顕性感染
概念
- ヘルペスウイルス科ベータヘルペスウイルス亜科に属するサイトメガロウイルスによる感染症である。
- 宿主の状態により臨床像が異なる。
- 一般に弱毒で、健康な成人に感染しても発症することはまずない。
- ほとんどの成人(80~90%)が罹患しているが、不顕性のまま経過し、持続感染/潜伏感染している。
- 感染によりCMV-IgG抗体を有することになる。
- 既感染者の尿、唾液、精液、血液、乳汁にサイトメガロウイルスが分離されるため、体液や粘膜を介した接触、尿や唾液を介した接触感染、母乳を介した感染が起こりうる。
- 初感染の場合、細胞免疫が低下した者で再活性化した場合に症状を呈する(免疫抑制薬投与、AIDS患者)。
- 乳児幼児の初感染、妊婦の初感染、易感染性宿主の再活性化
- 胎児が感染した場合は、黄疸、肝脾腫、出血、小頭症、網膜炎、知能障害などが、移植患者などでは肺炎が起こりやすい。
- 妊婦の初感染により、胎内感染による流産や先天性奇形をきたしうる。
臨床型
先天性サイトメガロウイルス感染症
- 先天性巨細胞封入体症
- 妊婦がサイトメガロウイルスの初感染、再感染、あるいは再活性化により経胎盤的に胎児に感染する。妊婦が初感染の場合には重症となる。
- 症状:低出生体重、黄疸、出血斑、肝脾腫、小頭症、脳内石灰化/脳室周囲石灰化、肝機能異常、血小板減少、難聴、脈絡網膜炎、DIC、知的障害
- 出生時には無症状~一部の症状のみ呈する場合がある。
新生児・乳児・幼児の初感染
- 産道での感染、母乳を介した感染、尿や唾液を介した水平感染が主である。
- 正常な妊娠で出生した場合、母体からの移行抗体によりほとんどが不顕性感染かあるいは軽症で経過する。
- 早産児や低出生体重児の場合、母体からの移行抗体が不十分であるため重症化することが多い。結果として肝炎、肺炎、単核球症を生じうる。よって、このような児に対しては接触予防策を徹底すべきであり、またCMV既感者からの授乳や輸血は回避する必要がある。
成人の初感染
- サイトメガロウイルスに未感染の者が、思春期以降に唾液、精液、血液などを介して初感染を受けた場合には、伝染性単核症様の症状を呈することが多い。
- 発熱、肝機能異常、頚部リンパ節腫脹、肝脾腫などが主な症状であり、EBウイルスの初感染との鑑別が困難である。
- ただし、EBウイルスの場合と違って、滲出性扁桃炎を起こすことは少ない。
- 伝染性単核症様の症状が出たとしても1-2週間で軽快する。
臓器移植による感染
- 臓器移植において、CMV-IgGパターンとしては、ドナー陽性・レシピエント陰性、ドナー陽性・レシピエント陽性の場合が考えられる。
- 前者の場合、ドナーの臓器内に潜伏しているサイトメガロウイルスにより初感染を受けることになる。
- 後者の場合、ドナーからの臓器に拒絶反応を起こさないようにレシピエントは免疫抑制薬により細胞免疫が徹底的に抑制されるが、そのためレシピエントに潜伏していたサイトメガロウイルスが再活性化して発症することがある。
骨髄移植による感染
- 骨髄移植において、CMV-IgGパターンとして、ドナー陰性、レシピエント陽性のパターンで、サイトメガロウイルスが再活性化した場合に重篤化する。
- 免疫を担当する細胞はもっぱらドナー由来の細胞となるが、サイトメガロウイルスは初感染となるため、その他のパターンより重篤化しやすい。
症状
- 脳 :脳炎
- 肺 :間質性肺炎
- 肝臓:ウイルス性肝炎の病態となる
- 網膜:網膜炎。サイトメガロウイルス網膜症
- 消化管:腸炎(潰瘍、びらん)
- 感染症専門医テキスト 第1部 解説編より
症候
|
頻度(%)
|
出血斑
|
54
|
胎児発育不全
|
47
|
肝腫
|
47
|
脾腫
|
44
|
脳石灰化
|
43
|
出生時の黄疸
|
36
|
小頭症
|
40
|
聴覚障害
|
41
|
溶血性貧血
|
13
|
脈絡網膜炎
|
11
|
痙攣
|
8
|
肺炎
|
11
|
肝機能障害
|
30
|
死亡
|
8
|
疾患
|
新生児
|
乳児
|
臓器移植
|
骨髄移植
|
AIDS
|
発熱/肝障害
|
++
|
++
|
++
|
+
|
+
|
消化器感染症
|
+
|
+
|
+
|
+
|
+
|
網膜炎
|
|
|
+
|
+
|
++
|
間質性肺炎
|
+
|
+
|
+
|
++
|
|
骨髄抑制
|
|
|
|
++
|
+
|
脳炎・脳障害
|
+
|
|
|
|
+
|
PTLDリスク
|
|
|
+
|
+
|
|
検査
- 血液像:異型リンパ球増加、単核球の増加
- CMV-IgM:初感染、既感染者の再活性化で陽性となる
- CMV-IgG:既感染者で陽性となる
診断
先天性CMV感染症
- 3. 抗原血症
- 4. DNAの検出
- 5. mRNAの検出
CMV感染症
- 1. NASBA法(nucleic acid sequence based amplification法):mRNA検出。mRNAの検出はウイルスの活動性を反映
- 2. antigenemia法:ウイルス抗原(方法:C7HRP 、C10C11)
- 白血球を単離してCMV抗原に対するモノクローナル抗体で染色し、陽性細胞を計測する。陽性細胞の数で判定する。
- 3. PCR法:DNA検出
- 4. 直接的なウイルス分離
- 5. ウイルス特異的IgM 抗体の検出
治療
予防
- pre‐emptive therapy
- 造血幹細胞移植:ホスカルネット(ガンシクロビルの骨髄抑制)
- 腎移植 :ガンシクロビル(ホスカルネットによる腎障害)
参考文献
[★]
[★]
- 英
- inclusion disease
- 関
- 巨細胞封入体症、サイトメガロウイルス感染症
[★]
- 英
- cytomegalic inclusion disease
- 関
- 巨細胞封入体症
[★]
先天性サイトメガロウイルス感染症
[★]
- 英
- giant cell giant cells, gigantocyte
- 関
- 多核細胞、合胞細胞
[★]
- 英
- inclusion、encapsulation、entrapment、entrap、enclose
- 関
- 被包、包括、包括法、包接、捕捉、算入、包含、同封、囲い込む、カプセル封入
[★]
- 英
- sis, pathy
[★]
- 英
- cellular inclusion
- 関
- 封入体、細胞質内封入体
[★]
- 英
- inclusion body
- 関
- ウイルス封入体