- 8歳の女児。腹痛のため両親とともに来院した。昨日の夕食後から上腹部痛があり、夜半に食物残渣を嘔吐し、今朝も痛みが改善しないため受診した。今朝の排便は軟便で色は茶褐色という。意識は清明。身長 120cm、体重 23kg。体温 37.8℃。脈拍 80/分、整。血圧 100/72mmHg。呼吸数 20/分。眼球結膜に軽度黄染を認める。甲状腺腫と頸部リンパ節とを触知しない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部はやや膨満しているが肝・脾を触知しない。上腹部に軽度の圧痛を認め、腸雑音は減弱している。血液所見:赤血球 467万、Hb 13.7g/dL、Ht 42%、白血球 18,700、血小板 30万、PT-INR 1.0(基準 0.9~1.1)。血液生化学所見:総蛋白 6.8g/dL、総ビリルビン 4.7mg/dL、直接ビリルビン 4.0mg/dL、AST 267U/L、ALT 270U/L、アミラーゼ 539U/L(基準 37~160)。CRP 0.9mg/dL。腹部超音波検査で胆嚢の腫大を認めた。MRCP(別冊No. 15)を別に示す。
- 診断はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [114D036]←[国試_114]→[114D038]
★リンクテーブル★
[★]
- 47歳の男性。両手指のチアノーゼを主訴に来院した。3年前から冬に外出すると両手の指先や耳介が白くなり、しびれを感じるようになった。これらは帰宅して温まると消失した。この冬、寒冷地に転勤になり、室外で引っ越し作業中に両手指のしびれの出現とともに指先の色が青黒く変色したため受診した。脈拍 80/分、整。血圧 132/80mmHg。眼瞼結膜は貧血様であり、眼球結膜に黄染を認める。胸骨右縁第2肋間を最強点とする収縮期駆出性雑音を聴取する。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。尿所見:蛋白(-)、糖(-)、潜血3+。血液所見:赤血球 252万、Hb 9.0g/dL、Ht 26%、白血球 4,200(桿状核好中球 2%、分葉核好中球 70%、好酸球 2%、単球 5%、リンパ球 21%)、血小板 32万。血液生化学所見:総蛋白 6.8g/dL、アルブミン 3.2g/dL、総ビリルビン 3.2mg/dL、直接ビリルビン 0.8mg/dL、AST 38U/L、ALT 30U/L、LD 980U/L(基準 120~245)、ALP 230U/L(基準 115~359)、尿素窒素 20mg/dL、クレアチニン 0.7mg/dL、血糖 90mg/dL、Na 142mEq/L、K 4.0mEq/L、Cl 104mEq/L。
- この患者で予想される検査所見はどれか。
- a 網赤血球低値
- b 寒冷凝集素高値
- c IgG型自己抗体陽性
- d 血清ハプトグロビン高値
- e GPIアンカー蛋白欠損赤血球陽性
[正答]
※国試ナビ4※ [114D035]←[国試_114]→[114D037]
[★]
- 66歳の女性。1か月前からの右頬部腫脹を主訴に来院した。28年前に両側慢性副鼻腔炎に対する手術の既往がある。腫脹した右上顎の歯肉部を穿刺すると粘稠な液体が吸引された。頭部CT(別冊No.16A)及び頭部MRIT1強調像(別冊No. 16B)を別に示す。
- 診断として最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [114D037]←[国試_114]→[114D039]
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