- 89歳の女性。腹痛と発熱のため救急車で搬入された。5日前から上腹部の鈍痛と食欲不振を自覚し、今朝から発熱が出現したため、家族が救急車を要請した。意識レベルはJCSⅠ-2。体温 38.8℃。心拍数 108/分、整。血圧 94/60mmHg。呼吸数 24/分。SpO2 96%(鼻カニューラ 3L/分酸素投与下)。眼球結膜に軽度の黄染を認める。腹部は平坦で、右季肋部に軽度の圧痛を認める。血液所見:赤血球 353万、Hb 10.4g/dL、Ht 31%、白血球 13,600、血小板 20万。血液生化学所見:総蛋白 6.6g/dL、アルブミン 3.5g/dL、総ビリルビン 4.1mg/dL、直接ビリルビン 3.2mg/dL、AST 889U/L、ALT 459U/L、ALP 1,299U/L(基準 115~359)、γ-GT 188U/L(基準 8~50)、尿素窒素 28mg/dL、クレアチニン 1.0mg/dL、血糖 122mg/dL。CRP 7.1mg/dL。腹部造影CT(別冊No.21A、B)を別に示す。
- 最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [114D045]←[国試_114]→[114D047]
★リンクテーブル★
[★]
- 72歳の女性。幻視を主訴に長女に伴われて受診した。1週前に「家に来ていた孫が急にいなくなった」と長女に電話した。長女によれば孫が来ているはずはないが「朝起きて居間に行くと、孫が黙って座っている姿が見えた。一生懸命勉強をしているようなので声をかけずにそっとしておいた。孫が家の中を歩いているのを見たが、こちらから呼ぶといなくなっていた」と述べた。数年前から長女の家に泊まった際に、夜中に寝言を言ったり笑ったりするのに気付かれていた。本人は「夢を見ていた」と述べることが多かった。半年ほど前から動作の緩慢が目立つようになっていたという。問診時の感情表出は自然であり礼節は保たれ、時間や場所の見当識に問題はなかった。血液検査と脳波検査とに異常を認めない。頭部MRIでは軽度の脳萎縮を認める以外に異常所見は認めない。
- 考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [114D046]←[国試_114]→[114D048]
[★]
- 50歳の男性。右下腹部痛を主訴に転院してきた。船上勤務中、7日前に右下腹部痛と発熱をきたし寄港先の病院を受診した。急性虫垂炎と診断され入院となった。絶食下で末静脈からの輸液と抗菌薬の点滴治療を受け、入院3日目には解熱し下腹部痛は軽減した。自宅近くでの治療を希望し当院を紹介され転院となった。意識は清明。身長 173cm、体重 70kg。体温 36.2℃。腹部は平坦、軟で、圧痛を認めない。腸雑音は正常である。血液所見:赤血球 486万、Hb 14.8g/dL、Ht 43%、白血球 6,400、血小板 21万。血液生化学所見:総蛋白 6.4g/dL、アルブミン 3.2g/dL、総ビリルビン 0.7mg/dL、AST 14U/L、ALT 14U/L、尿素窒素 19mg/dL、クレアチニン 0.8mg/dL。CRP 0.8mg/dL。転院後、排ガスと排便を認めた。
- 次に行うべきなのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [114D044]←[国試_114]→[114D046]
[★]