- 22歳の男性。動悸、発汗および手指の振戦を主訴に来院した。3か月前から朝食前や夕食前に、動悸と発汗を自覚するようになった。食事を摂ると症状は消失するという。現在内服中の薬剤はない。父方祖母がグルカゴノーマに罹患している。意識は清明。身長 171cm、体重 62kg。脈拍 68/分、整。血圧 136/80mmHg。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。血液所見:赤血球 464万、白血球 3,900、血小板 24万。血液生化学所見(朝食後2時間):尿素窒素 13mg/dL、クレアチニン 0.6mg/dL、血糖 120mg/dL、Na 140mEq/L、K 4.0mEq/L、Cl 106mEq/L。24時間持続ブドウ糖モニターの結果(別冊No. 4)を別に示す。
- 診断に必要な検査はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [114D019]←[国試_114]→[114D021]
★リンクテーブル★
[★]
- 68歳の男性。全身倦怠感と体重減少を主訴に来院した。6か月前から5kgの体重減少と2か月前からの全身倦怠感が著明になったため受診した。身長164 cm、体重 44kg。脈拍 72/分、整。血圧 104/70mmHg。意識は清明。眼瞼結膜は貧血様である。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。両下肢に浮腫を認める。尿所見:蛋白3+、糖(-)、潜血1+、沈渣は赤血球 5~9/HPF。随時尿の尿蛋白/Cr比は4.6g/gCr(基準 0.15未満)。血液所見:赤血球 300万、Hb 10.7g/dL、Ht 31%、白血球 7,800、血小板 28万。血液生化学所見:総蛋白 5.5g/dL、アルブミン 3.1g/dL、IgG 764mg/dL(基準 960~1,960)、IgA 100mg/dL(基準 110~410)、IgM 42mg/dL(基準 65~350)、尿素窒素 23mg/dL、クレアチニン 1.6mg/dL、HbA1c 5.6%(基準 4.6~6.2)、総コレステロール 200mg/dL、免疫血清学所見:MPO-ANCA 陰性、PR3-ANCA 陰性、抗核抗体 陰性。尿免疫電気泳動でM蛋白を認める。血清遊離軽鎖κ/λ比 0.01(基準 0.26~1.65)。心電図は低電位である。腹部超音波検査で腎の腫大が認められる。心エコー検査で軽度の左室壁肥厚を認める。
- 腎病変の原因として、考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [114D020]←[国試_114]→[114D022]
[★]
- 65歳の男性。言動に不安を感じた妻に伴われて来院した。高血圧症で内服加療中である。朝の散歩を日課としているが、半年前から必ず時刻通りに出かけることにこだわるようになった。また、帰省した息子や孫を突然怒鳴りつけるなど、怒りっぽくなった。食事は同じ内容にこだわるようになり、異なるメニューを供すると怒り出して食事の最中に席を離れてしまうことがあった。趣味のサークルの友人から妻に電話があり、最近、サークルの運営で自分の主張を押し通そうとして困っていると相談された。物忘れはなく、会話の不自由さはない。日常生活動作に支障はみられない。妻は言動変化の原因になるような心当たりはないという。診察室でも本人は受診が不満のようで、妻をなじっている。
- この患者で予想される所見はどれか。
- a 幻視
- b 復唱障害
- c 遂行機能障害
- d 視空間認知能障害
- e エピソード記憶障害
[正答]
※国試ナビ4※ [114D018]←[国試_114]→[114D020]
[★]