- 43歳の女性。強い動悸と頸部痛を主訴に来院した。1週前から夜間の発熱と咳嗽が出現し、自宅近くの診療所を受診して総合感冒薬を処方された。その後、感冒症状は改善したが頸部痛、動悸および両手指の振戦が出現したため受診した。体温 37.1℃。脈拍 120/分、整。血圧 118/60mmHg。甲状腺はびまん性に軽度腫大しており、触診では甲状腺右葉の腫脹部に圧痛を認める。検査所見:赤沈 65mm/1時間。血液所見:白血球 9,800。血液生化学所見:TSH検出感度未満(基準 0.2~4.0)、FT4 5.86ng/dL(基準 0.8~2.2)。免疫血清学所見:CRP 5.0mg/dL、抗TSH受容体抗体 陰性。心電図では洞性頻脈を認める。甲状腺超音波検査では疹痛部に一致した低エコー所見を認める。
- 行うべき治療はどれか。2つ選べ。
- a 抗菌薬投与
- b β遮断薬投与
- c 抗甲状腺薬投与
- d 副腎皮質ステロイド投与
- e 放射性ヨウ素によるアイソトープ治療
[正答]
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★リンクテーブル★
[★]
- 48歳の女性。全身倦怠感を主訴に来院した。20年前からほぼ毎日、日本酒5合を飲酒している。6か月前に急性胃腸炎で入院した際にけいれんが生じたという。1週前から食欲不振、倦怠感と腹部膨満感が出現したため救急外来を受診し、入院した。意識レベルはJCSⅠ-3。身長 158cm、体重 59kg。体温 37.4℃。脈拍 108/分、整。血圧 122/78mmHg。呼吸数 20/分。SpO2 96%(room air)。眼瞼結膜は貧血様で、眼球結膜に黄染を認める。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部はやや膨隆し波動を認める。全身に発汗を認める。血液所見:赤血球 247万、Hb 9.6g/dL、Ht 28%、白血球 15,000、血小板5万、PT-INR 2.1(基準 0.9~1.1)。血液生化学所見:総蛋白 6.2g/dL、アルブミン 2.6g/dL、総ビリルビン 6.1mg/dL、直接ビリルビン 3.4mg/dL、AST 136U/L、ALT 45U/L、LD 362U/L(基準 120~245)、ALP 384U/L(基準 115~359)、γ-GT 223U/L(基準 8~50)、アミラーゼ 68U/L(基準 37~160)、クレアチニン 1.6mg/dL。HBs抗原 陰性、HCV抗体 陰性。
- 対応として適切なのはどれか。2つ選べ。
[正答]
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[★]
- 78歳の女性。皮疹と食欲低下を主訴に来院した。高血圧症、狭心症および脂質異常症で自宅近くの医療機関に通院し、カルシウム拮抗薬、抗血小板薬およびスタチンの処方を受けていた。20日前の定期通院時の血清クレアチニンは0.7mg/dL、eGFR 61mL/分/1.73m2であった。5日前から左背部から側腹部にかけて痛みを伴う皮疹が出現し市販のNSAIDを腹用していたが改善せず、食事も摂れなくなったため受診した。意識は清明。身長 152cm、体重 41kg。体温 37.2℃。脈拍 88/分、整。血圧 142/80mmHg。左背部から側腹部にかけて紅斑と水疱を認め強い疹痛を伴っている。血液所見:赤血球 341万、Hb 11.0g/dL、Ht 33%、白血球 3,700、血小板 17万。血液生化学所見:尿素窒素 23mg/dL、クレアチニン 1.4mg/dL、eGFR 28mL/分/1.73m2、総コレステロール 210mg/dL、Na 143mEq/L、K 4.6mEq/L、Cl 106mEq/L。CRP 0.7mg/dL。帯状疱疹と診断され、強い痛みと食欲不振もあることから入院の上でアシクロビルによる帯状疱疹の治療を行うこととした。
- この患者で減量して投与すべきなのはどれか。2つ選べ。
[正答]
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