- 2か月の男児。嘔吐を主訴に母親に連れられて来院した。前日から嘔吐があり、自宅近くの診療所を受診し、腹部の腫瘤を指摘されたため紹介されて受診した。身長 57cm、体重 5,360g。意識は清明。体温 36.8℃。心拍数 100/分、整。血圧 76/40mmHg。呼吸数 24/分。眼瞼結膜は軽度貧血様である。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は膨満しており、左下腹部に径約10cmの硬い腫瘤を触知する。血液所見:赤血球 304万、Hb 9.1g/dL、Ht 26%、白血球 7,400、血小板 40万。血液生化学所見:総蛋白 5.6g/dL、総ビリルビン 2.6mg/dL、直接ビリルビン 0.9mg/dL、AST 54U/L、ALT 25U/L、アミラーゼ 13U/L(基準 37~160)、尿素窒素 6mg/dL、クレアチニン 0.2mg/dL。CRP 0.1mg/dL、尿中バニリルマンデル酸(VMA) 645mg/gCr(基準 4.5~12.7)。腹部単純MRIの脂肪抑制T2強調水平断像(別冊No. 22A)及び冠状断像(別冊No. 22B)を別に示す。
- この患児が予後良好と考えられる根拠となる因子はどれか。
- a 年齢
- b 性別
- c 腫瘤の大きさ
- d 血中ヘモグロビン値
- e 尿中バニリルマンデル酸値
[正答]
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★リンクテーブル★
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- 52歳の男性。意識障害のため同僚とともに来院した。倉庫内でガソリンエンジンを動力源とするコンクリートカッターを使用して鉄筋コンクリートの床面の切断作業を行っていたが、うずくまるようにして倒れているのを発見された。コンクリートカッターは作動したまま、放置されていた。意識はもうろうとしていたが、外傷はなかったため、社用車で来院した。同所で作業し、ともに来院した同僚3名は頭痛や悪心の症状を訴えている。意識レベルはJCSⅡ-10。体温 36.8℃。脈拍 88/分、整。血圧 146/80mmHg。呼吸数 24/分。SpO2 97%(room air)。顔色は紅潮している。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。四肢の筋緊張は低下している。
- まず行うべき処置はどれか。
- a 胃管挿入
- b 酸素投与
- c ブドウ糖静注
- d アドレナリン筋注
- e 吸入β刺激薬投与
[正答]
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- 60歳の女性。咳嗽を主訴に来院した。5年前から関節リウマチに対し、副腎皮質ステロイドとメトトレキサートの内服処方を受け、病状は安定している。1か月前から咳嗽が続いている。胸部エックス線写真(別冊No. 23A)及び胸部CT(別冊No. 23B)を別に示す。気管支鏡検査を行い、気管支洗浄液の抗酸菌検査で塗抹陽性で、非結核性抗酸菌が培養された。血液検査で抗MAC抗体(抗Mycobacterium avium complex抗体)が陽性であった。対応で適切なのはどれか。
- a 肺生検が必要である。
- b 接触者健康診断を行う。
- c 個室隔離のため入院させる。
- d 保健所への届出は不要である。
- e クラリスロマイシン単剤治療を行う。
[正答]
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