- 英
- annular pancreas
- ラ
- pancreas annulare
- 同
- 環状膵
- 関
- 先天奇形
概念
- 膵頭部の一部が十二指腸下行脚を部分的または全周にわたり輪状に取り囲む、稀な先天奇形である。
- 腹側膵原基が腸を伴い回転する際に、右葉の遊離端に異常を生じ、腸の全面に癒着固定されるとするレッコ説(Lecco theory)が有力である。
検査
- 立位での腹部単純X線像において、胃泡に加えて十二指腸拡張部にもガスを認めるdouble bubble sign(二泡像, ダブルバブル徴候)を認める。
- 内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP)で十二指腸を取り囲む輪状膵管を描出すれば確診がつく
- 無症候性から腹部膨満・嘔吐、ないし消化性潰瘍・膵炎・黄疸を呈するものから様々である。
- 発症時期により新生児型、小児型、成人型に分けられている。
治療
- 十二指腸十二指腸吻合(ダイアモンド型吻合)が第一選択
- 十二指腸空腸吻合は盲管症候群を来すため、あまりやられない。
- 胃空腸吻合
- 輪状膵を直接切除は膵管を損傷するため、あまりやられない。膵瘻のリスクがある。
参考
- http://www.nurs.or.jp/~academy/igaku/s5/s5651.htm
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 膵臓・胆道の先天性形成異常 (特集 膵臓と胆囊・胆管疾患の診断と治療 : アップデート)
- P29-03 学童期に発見された一卵性双生児の先天性十二指腸狭窄症(輪状膵)に対する腹腔鏡下ダイヤモンド吻合術(ポスターセッション29 胃十二指腸)
- 川島 章子,世川 修,吉田 竜二,木村 朱里,土屋 晶義,亀岡 信悟,志田 洋子,杉原 茂孝
- 日本小児外科学会雑誌 48(3), 613, 2012-05-01
- NAID 110009582242
- 福島 正之,森田 高行,藤田 美芳,岡村 圭祐,市村 龍之助,中山 智英
- 日本臨床外科学会雑誌 = The journal of the Japan Surgical Association 72(9), 2389-2393, 2011-09-25
- NAID 10029897185
- いわゆる膵胆管高位合流を併存した成人型輪状膵の1例
- 児玉 亮,渡邉 貴之,丸山 真弘,伊藤 哲也,米田 傑,丸山 雅史,村木 崇,浜野 英明,新倉 則和,田中 榮司
- 日本消化器病學會雜誌 = The Japanese journal of gastro-enterology 108(9), 1589-1595, 2011-09-05
- … を主訴に受診し,Amy高値とCT所見から急性膵炎と診断された.CT・MRIにて十二指腸下行部を取り巻くように腫大した膵頭部を認め,ERCPにて輪状膵およびいわゆる膵胆管高位合流と診断した.輪状膵には合併奇形が多いとされているが,輪状膵にいわゆる膵胆管高位合流もしくは膵胆管合流異常を合併した症例の報告は極めて少ない.両者の合併は膵の発生の観点からも興味深く, …
- NAID 10030298545
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- 【輪状膵<りんじょうすい>】病気について調べるならメディカルiタウンの病気事典(家庭 の医学)。
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★リンクテーブル★
[★]
- 8歳の女児。腹痛のため両親とともに来院した。昨日の夕食後から上腹部痛があり、夜半に食物残渣を嘔吐し、今朝も痛みが改善しないため受診した。今朝の排便は軟便で色は茶褐色という。意識は清明。身長 120cm、体重 23kg。体温 37.8℃。脈拍 80/分、整。血圧 100/72mmHg。呼吸数 20/分。眼球結膜に軽度黄染を認める。甲状腺腫と頸部リンパ節とを触知しない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部はやや膨満しているが肝・脾を触知しない。上腹部に軽度の圧痛を認め、腸雑音は減弱している。血液所見:赤血球 467万、Hb 13.7g/dL、Ht 42%、白血球 18,700、血小板 30万、PT-INR 1.0(基準 0.9~1.1)。血液生化学所見:総蛋白 6.8g/dL、総ビリルビン 4.7mg/dL、直接ビリルビン 4.0mg/dL、AST 267U/L、ALT 270U/L、アミラーゼ 539U/L(基準 37~160)。CRP 0.9mg/dL。腹部超音波検査で胆嚢の腫大を認めた。MRCP(別冊No. 15)を別に示す。
- 診断はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [114D036]←[国試_114]→[114D038]
[★]
- 58歳の男性。繰り返す意識消失発作のため入院した。1年前から空腹時にふらつくことがあったが、食後軽快するので放置していた。入院後も意識消失発作を数回起こし、いずれの場合もブドウ糖液の静注で改善した。意識清明。血圧142/88mmHg。呼吸音清。肝と脾とを触知しない。血液所見:赤血球498万、Hb 14.0 g/dl、白血球6,500、血小板20万。血清生化学所見:空腹時血糖43mg/dl、総蛋白7.3 g/dl、アルブミン4.1g/dl、尿素窒素9mg/dl、クレアチニン0.8mg/dl、総ビリルビン0.5mg/dl、GOT37単位(基準値以下)、GPT54単位(基準35以下)、アミラーゼ83単位(基準37~160)。CEA 2.0ng/ml(基準5以下)、CA19-9 11U/ml(基準37以下)。腹部ダイナミックCTの動脈優位相で径1cmの濃染像を膵体部に認める。考えられる疾患はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [095G028]←[国試_095]→[095G030]
[★]
- 疾患と腹部X線造影所見で適切な組み合わせはどれか。
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [096H030]←[国試_096]→[096H032]
[★]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [100B030]←[国試_100]→[100B032]
[★]
- 英
- endoscopic retrograde cholangiopancreatography, ERCP
- 同
- 内視鏡的逆行性膵胆管造影、内視鏡的逆行性膵胆管造影法、内視鏡的逆行性胆管膵管造影、内視鏡的逆行性胆管膵管造影法
- 関
- 内視鏡的胆道ドレナージ
[show details]
概念
- 胆道疾患の診断目的に施行する画像検査
- 内視鏡を用いて、十二指腸乳頭部から膵管および胆管内に細径チューブを挿入し、造影剤を注入して撮像すること。
禁忌
- 全身状態が著しく不良
- 造影剤過敏症(アナフィラキシーショック)
- 急性膵炎急性期
- 慢性膵炎の急性増悪期
参考
-ERCP
[★]
- 英
- double bubble sign
概念
- 腹部X線写真上で上腹部に拡張したガス像が2つ横に並ぶこと。 → 胃胞と十二指腸球部のガス像
- 十二指腸下降脚以下での閉塞・高度狭窄を示唆
- [show details]
鑑別疾患
参考
http://radiology.rsna.org/content/220/2/463.short?rss=1&ssource=mfc
http://radiology.rsna.org/content/220/2/463/F1.small.gif
[★]
- 英
- circular、annular、orbicular、(ラテン語形容詞)orbicularis
- 関
- 円形、環状、循環式、回覧物
[★]
- 英
- pancreas、pancreatic
- 関
- 膵性、膵臓