- 34歳の初妊婦(1妊0産)。妊娠32週0日。下腹部痛と性器出血を主訴に来院した。数日前から軽度の下腹部痛があり様子をみていたが、本日朝に少量の性器出血があったため受診した。妊娠30週5日に行われた前回の妊婦健康診査までは、特に異常を指摘されていなかった。来院時の腟鏡診で淡血性の帯下を少量認めた。内診で子宮口は閉鎖していた。腹部超音波検査では胎児は頭位で形態異常はなく、推定体重は1,850g、胎盤は子宮底部に付着し、羊水指数(AFI)は18.0cmであった。胎児心拍数陣痛図(別冊No.29A)及び経腟超音波像(別冊No.29B)を別に示す。
- まず行うべき処置として適切なのはどれか。2つ選べ。
[正答]
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[★]
- 30歳の女性。発熱、全身倦怠感と悪心を主訴に来院した。15歳時に全身性エリテマトーデス(SLE)とループス腎炎 WHO分類Ⅳ型を発症し、数度の再燃を繰り返していた。3週間前の定期受診時には、症状、身体所見および検査上に異常を認めず、プレドニゾロン 5mg/日、アザチオプリン 100mg/日の内服継続を指示された。5日前に発熱、悪心および左腰背部痛が出現し、自宅近くの医療機関を受診した。尿所見:蛋白 1+、潜血 1+、白血球 3+、細菌 3+。血液所見:白血球 12,000。CRP 8.8mg/dL。尿路感染症と診断され、レボフロキサシンを内服し、2日後に解熱した。しかし、昨日から全身痛と悪心が出現したため受診した。最終月経は10日前から5日間。意識は清明。体温 37.6℃。脈拍 92/分、整。血圧 88/50mmHg。呼吸数 24/分。SpO2 99%(room air)。皮膚粘膜疹を認めない。Jolt accentuationを認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で肝・脾を触知しない。圧痛を認めない。関節腫脹や可動域制限を認めない。肋骨脊柱角の叩打痛を認めない。尿所見:蛋白 (-)、白血球 1~4/HPF、赤血球 1~4/HPF、細菌 (-)。血液所見:白血球 4,500。血液生化学検査:尿素窒素 14mg/dL、クレアチニン 0.6mg/dL、血糖 77mg/dL、Na 124mEq/L、K 5.1mEq/L、Cl 92mEq/L、TSH 1.2μU/mL(基準 0.5~5.0)、FT4 1.0ng/dL(基準 0.9~1.7)。CRP 3.1mg/dL。自宅近くの医療機関での血液培養の結果は2セット陰性であった。生理食塩液の輸液を開始した。
- 次に行うべき対応はどれか。
[正答]
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[★]
- 52歳の男性。眼瞼と頸部の腫脹を主訴に来院した。1年前から両側眼瞼の腫脹に気付いていた。半年前から両側の顎下部の腫脹も自覚していた。最近、眼瞼の腫脹が増大傾向であり、また鼻閉も伴ったため受診した。体温 36.5℃。脈拍 64/分、整。血圧 110/76mmHg。両側眼瞼および顎下部の腫脹を認める。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。圧痛を認めない。血液所見:赤血球 423万、Hb 12.9g/dL、Ht 37%、白血球 6,400、血小板 21万。血液生化学所見:尿素窒素 13mg/dL、クレアチニン 0.5mg/dL、総蛋白 8.5g/dL、アルブミン 3.9g/dL、IgG 3,305mg/dL(基準 960~1,960)、IgA 159mg/dL(基準 110~410)、IgM 67mg/dL(基準 65~350)、IgE 350IU/mL(基準 250以下)、総ビリルビン 0.9mg/dL、AST 22U/L、ALT 16U/L、γ-GTP 34U/L(基準 8~50)、アミラーゼ 122U/L(基準 37~160)。免疫血清学所見:抗核抗体 陰性、リウマトイド因子(RF) 陰性。眼窩部単純CT(別冊No.30A)及び腹部造影CT(別冊No.30B、C)を別に示す。
- 診断に有用な検査はどれか。2つ選べ。
[正答]
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