- 6歳の男児。落ち着きのなさを心配した父親に連れられて来院した。在胎 38週、出生体重 3,422gで仮死なく出生した。乳幼児期の発達には明らかな遅れを指摘されたことはない。現在幼稚園の年長組であるが、集団での移動中に興味があるものに気を取られて飛び出してしまうことが時々ある。順番待ちが苦手で、順番を守れずに同じクラスの子どもとけんかになることがある。また、先生の話をじっと聞いていることができず、勝手に部屋を出ていくこともある。怒られると感情を爆発させ、手を出してしまうこともある。しかし、落ち着いているときは会話も上手にでき、自分の名前をひらがなで書くことができる。人懐っこく、集団での遊びが好きである。神経診察を含む身体所見に明らかな異常を認めない。
- 父親への説明として適切なのはどれか。
- a 「危険を防ぐため行動を制限しましょう」
- b 「家庭でもっと厳しくしつけをしましょう」
- c 「まず症状を抑えるお薬を内服しましょう」
- d 「特に問題はないので通院の必要はありません」
- e 「完璧を求めすぎず自信を失わせないよう配慮しましょう」
[正答]
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★リンクテーブル★
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- 63歳の男性。繰り返す数秒間の意識消失を主訴に救急車で搬入された。昨夕、テレビを見ている時、胸部の違和感が出現し、その直後に目の前が真っ暗になり5秒程度意識を失った。今朝から30分に1回くらいの間隔で、同様の数秒間の失神発作を繰り返したため、家族が救急車を要請した。意識消失に一致して心電図モニターに異常波形(別冊 No.11A)を認め、このとき脈拍を触知しなかった。既往歴は10年前から高血圧症とうつ病で、サイアザイド系降圧利尿薬、カルシウム拮抗薬および三環系抗うつ薬を内服している。家族歴に特記すべきことはない。非発作中の意識は清明。脈拍 60/分、整。血圧 136/78mmHg。呼吸数 16/分。SpO2 98%(room air)。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。血液所見:赤血球 458万、Hb 12.9g/dL、Ht 45%、白血球 7,600、血小板 16万。血液生化学所見:総蛋白 7.2g/dL、アルブミン 3.7g/dL、AST 32U/L、ALT 26U/L、LD 240U/L(基準 176~353)、CK 112U/L(基準 30~140)、尿素窒素 16mg/dL、クレアチニン 0.9mg/dL、血糖 98mg/dL、Na 140mEq/L、K 1.9mEq/L、Cl 99mEq/L、Ca 11.2mg/dL。CRP 0.1mg/dL。非発作時の12誘導心電図(別冊 No.11B)を別に示す。心エコー検査で軽度の左室壁肥厚を認めるが壁運動は正常範囲内である。
- この時点の対応として適切でないのはどれか。
[正答]
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- 65歳の女性。2年前から物の名前や言葉が思い浮かばず、ろれつも回りづらくなり、会話がたどたどしくなってきた。年前から徐々に右手の動きがぎこちなくなり、ボタン掛けや箸使いが困難になってきた。最近、右手が勝手に動き、自分の意志では制御できなくなってきたため受診した。意識は清明。身長 153cm、体重 43kg。体温 36.1℃。脈拍 72/分、整。血圧 118/68mmHg。改訂長谷川式簡易知能評価スケール 19点(30点満点)、Mini-Mental State Examination(MMSE) 22点(30点満点)。発語は努力性で非流暢であり、発音も明瞭ではないが、言語理解は保たれている。右上肢には衣服をまさぐるような動きが断続的にみられ、制止を指示すると自らの左手で右手を抑制する。右上肢には高度の筋強剛がみられるが、左上下肢の筋緊張は正常である。筋萎縮や振戦は認めない。四肢の腱反射は正常で、Babinski徴候を認めない。歩行では右下肢の振り出しに遅れがみられる。頭部MRIのT1強調冠状断像(別冊No.10)を別に示す。
- 最も考えられるのはどれか。
[正答]
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