- 78歳の女性。繰り返す奇妙な動作を心配した夫に付き添われて来院した。4年前から物忘れが目立つようになり、徐々に買い物や炊事に支障をきたすようになった。2年前にAlzheimer型認知症と診断され、ドネペジルの処方を受けていた。2か月前から、食事中や会話中に突然それまでの動作が止まり、口唇を尖らせた後に1分間くらい口をもぐもぐするようになった。この間、家族が声をかけても返答はなく、視線は宙を見据えている。奇妙な動作中の意識があるかどうかを確認するため詳しく問診しても、認知症のため確かな返答は得られない。意識は清明。体温 36.2℃。脈拍 56/分、整。血圧 126/80mmHg。神経診察では局所神経徴候を示す異常所見を認めない。頭部MRIで海馬の萎縮を認めるが、1年前と比較して新たな病変はみられない。
- 最も考えられるのはどれか。
[正答]
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[★]
- 32歳の女性。腹痛と悪心を主訴に来院した。毎年、健診は受診しているが、これまで異常を指摘されたことはない。日前から37℃台の発熱と咽頭痛があったが、軽い感冒と考えてそのままにしていた。昨日夜から上腹部痛と悪心を自覚し、今朝になり受診した。意識は清明。身長 158cm、体重 46kg。脈拍 96/分、整。血圧 102/58mmHg。腹部に圧痛は認めない。尿所見:蛋白 (-)、糖 3+、ケトン体 3+。血液所見:赤血球 510万、Hb 15.0g/dL、Ht 45%、白血球 11,500、血小板 27万。血液生化学所見:クレアチニン 1.2mg/dL、アミラーゼ 270U/L(基準 37~160)、空腹時血糖 328mg/dL、HbA1c 6.2%(基準 4.6~6.2)、トリグリセリド 388mg/dL、LDLコレステロール 58mg/dL、HDLコレステロール 28mg/dL、血清総ケトン体 1,885μmol/L(基準 130以下)。CRP 2.0mg/dL。動脈血ガス分析:pH 6.99、PaCO2 22.1Torr、PaO2 83.5Torr、HCO3- 5.2mEq/L。腹部単純CTで異常を認めない。生理食塩液の輸液を開始した。
- 次に行うべきなのはどれか。
- a 輸液のみで経過をみる。
- b スルホニル尿素薬を投与する。
- c フィブラート系薬を投与する。
- d 持効型インスリンを皮下注射する。
- e 速効型インスリンを持続静注する。
[正答]
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[★]
- 45歳の男性。膵腫瘍の精査のため来院した。15年前から2型糖尿病で自宅近くの診療所で内服治療を受けている。3か月前から急激に血糖コントロールが悪化したため腹部超音波検査を受けたところ、膵腫瘍が認められ紹介受診となった。eGFR 48mL/分/1.73m2。
- 腹部造影CTを計画する際に検査前後数日間の休薬を検討すべき薬剤はどれか。
[正答]
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